ラリー・C・ジョンソンのSONAR21:実際のディーゼル備蓄は13~18日
https://sonar21.com/13-18-days-the-practical-diesel-buffer-does-it-preclude-bombing-iran/
13-18 DAYS: THE PRACTICAL DIESEL BUFFER… Does It Preclude Bombing Iran~
26 June 2026 by Larry C. Johnson
実際のディーゼル備蓄は13~18日…対イラン爆撃は不可能?
ペルシャ湾で働いとるエネルギー専門家の新しい友達に、なんでアメリカが深刻な国内エネルギー危機の瀬戸際に立たされとるんか教えてもらったんや。もし無知が幸せやとしたら、わいはこれまでの71年間、原油を車やトラック、飛行機の燃料に変えるのが単純なプロセスやと信じて幸せに過ごしてきたわけや。いやあ、見事に間違っとったわ。アメリカはディーゼル燃料と航空燃料の生産をめぐる潜在的な危機に直面しとる。石油業界で35年の経験を持つこの人物によれば、こういうことや。
アメリカには、ストレスイベントが発生した時に自由に供給できるディーゼルが1ヶ月分も残っとらん。EIA(米エネルギー情報局)のヘッドラインの数字を見ると、中間留分燃料の総在庫は1億610万バレル、4週間平均の供給量は日量363万バレルで、書類上は29.2日分あるように見える。しかし、その国家在庫には、パイプライン、精製所、ターミナル、地域備蓄、運用上のポジションにある分が含まれとって、すべてを直ちに重要な流通拠点に割り当てられるわけやない。
実務的な推定として、総在庫に45~60%の実質的な配送可能係数を適用すると、使用可能で割り当て可能なディーゼル相当の供給量は約4800万~6400万バレルになる。日量363万バレルで計算すると、これは約13.1~17.5日分、つまり約13~18日分ということになる。
なんで彼がこの結論に達したんか説明するで。ディーゼルの備蓄っちゅうのは、供給が止まってから経済が破綻し始めるまでのギャップやと考えてくれ。13日分っちゅうのは安心できるクッションやない。実質的にはクッションなんて何も無いのと同じや。経済はディーゼルなしでは回らんし、それを先送りすることもできひんからや。
ディーゼルは生活必需品とは違うんや。すべての高速道路上のトラックを動かし、機関車を走らせ、植え付けから収穫までトラクターを動かし、すべての重機を動かしとる。家族がガソリン代が高すぎると判断すれば、運転を減らすことはできる。せやけど、運送会社がディーゼルが高すぎる、あるいは足りないと判断した時に、出荷を先送りすることはできひん。食料品店の棚はただ空っぽになるだけや。ディーゼルの需要は大部分が非弾力的で、経済はガソリンみたいに融通を利かせることはできひんのや。
最悪のケース、13日分で考えてみよう。13日っちゅうのは、もし精製所の停止、パイプラインの故障、原油供給の途絶といった何かでサプライチェーンが乱れたら、その影響が2週間以内に実体経済に及ぶことを意味しとる。代替手段を手配する意味のある時間なんて残っとらん。代替の原油源からタンカーが到着するのにも13日以上かかる。精製所の定期修理も13日以上かかる。この備蓄量は、ありとあらゆる解決策のためのリードタイムよりも短いんや。
地理的な条件がさらに状況を悪化させとる。13日という数字は全米平均やから、地域によってはもっと多い場所もあれば、少ない場所もある。南東部は特に脆弱で、コロニアル・パイプラインに大きく依存しとる。このパイプライン自体が単一障害点であり、2021年に6日間停止した時にその重要性が証明された。6日っちゅうのは、国家備蓄の半分近くを消費する期間や。
航空燃料はどうやろか。ここで二つの問題が機械的に衝突するんや。これが単なる理論上のトレードオフではなく、本物の窮地を生み出しとる理由や。
ディーゼルとジェット燃料は、精製所の違う場所から作られる別の製品やない。同じ原油から取れる物理的な成分を奪い合っとるんや。大気圧蒸留塔から出てくる同じ沸点範囲の中間留分っちゅうやつや。精製所のスケジューリングの決断はすべて、突き詰めればその成分を二つの製品にどう配分するかという日々の議論に過ぎひん。
ディーゼルの備蓄が13日分しかない状況では、精製所はディーゼルの生産量を減らすわけにはいかん。ディーゼル不足の経済的・政治的結果はあまりに速く、あまりに深刻に現れるからや。ディーゼル生産は、実務的に見れば突破できない最低限度のラインになるんや。
そこに戦時下の軍用ジェット燃料の需要を重ねてみい。JP-8(軍用ジェット燃料)も同じ中間留分から取られる。軍の運用要件も交渉の余地はない。飛行機は善意では飛ばんからな。つまり、処理される原油1バレルから取れる固定された中間留分を、二つの非弾力的な需要が奪い合っとる状態や。
この窮地に対する精製所の対応は、四方八方から制約されとる。
単に原油を多く処理すればええっちゅうもんやない。原油供給自体が途絶するかもしれん。これこそまさにペルシャ湾封鎖が作り出すシナリオや。仮に原油が手に入ったとしても、精製所のスループットは物理的な能力によって制限されとる。定格能力の110%で動かすなんて不可能や。
より軽い原油に切り替えてバレル数を稼ぐこともできひん。軽い原油は比例してガソリンが多くなり、中間留分が少なくなる。ディーゼルとジェット燃料が必要な時に軽い原油を流せば、配分問題は悪化するだけや。両者が争っとる中間留分のプールが小さくなってしまうからや。
酸性原油から化学的に許容される以上の多くの中間留分を取り出すことも不可能や。ペルシャ湾産の酸性原油1バレルは、通常、体積比で約20~25%の中間留分しか取れん。その比率は石油の分子組成によって固定されとる。範囲内で最適化はできても、運用の選択だけで収率を倍にすることなんてできひん。
水素がボトルネックになるんや。酸性原油から軍事仕様のJP-8を作るにはかなりの水素が必要や。硫黄除去やスモークポイントを満たすための芳香族環の飽和、凝固点管理のためや。同じ酸性原油から超低硫黄ディーゼル(ULSD)を作るにもかなりの水素が必要になる。15 ppmという硫黄成分の制限を満たすには、さらに多くの水素がいる。精製所の水素生成能力には限界がある。ジェット燃料処理に回された水素の分だけ、ディーゼルの脱硫に使えんようになるんや。限界の状況では、JP-8の生産を最大化することは、ディーゼルの数量問題だけでなく、ディーゼルの品質問題をも悪化させることになる。
認証の遅れが時間的なプレッシャーを強める。精製所の構成をディーゼル最大化とジェット燃料最大化の間で切り替えるのは即座にできるもんやない。装置の安定化と製品が仕様を満たしているかの認証には数日から1週間かかる。13日分の備蓄環境において、1週間の移行期間は決して軽いコストやない。生産構成を再構築する行為そのものが、全安全マージンのかなりの部分を食いつぶしとることを意味しとる。
平時の通常状態では、精製所は市場価格に基づいて中間留分の比率を最適化しとる。ジェット燃料にはプレミアムがつくから、ジェット燃料寄りに傾ける。ディーゼルの備蓄は余裕があり、システムはうまく回る。
イラン戦争は、そのすべてを同時に三つの方向から変えてしまうんや。
第一に、ディーゼルの備蓄が減り始める。ペルシャ湾産の酸性原油は、米国の輸入量のわずか8%に過ぎんが、複雑な精製所が中間留分生産のために好む中質酸性グレードの約17%を供給しとった。この品質のギャップを、カナダ産の重質油や国内の軽質スイート原油で、精製所の調整なしに埋めるのは容易やない。備蓄を守らなあかんというのに、ディーゼルの生産量が減るか、バレルあたりのコストが高くなってしまうんや。
第二に、軍のJP-8需要が急増する。ペルシャ湾での海軍作戦、持続的な航空作戦、動員された後方支援には膨大な量の航空燃料が必要や。軍は民間の需要の列には並ばへん。優先権を持っとるからな。つまり、精製所は中間留分のバレルを両端から絞り上げられとる状態や。軍は上からジェット燃料を要求し、下からはディーゼルの備蓄が流出しとる。
第三に、精製所は単にフル稼働させるだけで解決することはできん。前述の通り、酸性原油からJP-8を最大化するには、より軽く、狭い蒸留成分を抜き出す必要がある。これこそがディーゼルの収率を低下させる行為や。ディーゼルになるはずやった中間留分の重い成分は、真空ユニットに消えるか、燃料油に回されてしまう。精製所が軍のジェット燃料需要に対して積極的に対応すればするほど、ディーゼルの備蓄は速く浸食されていくんや。
これが解決策のない三方向の制約を生み出しとる。
ディーゼル備蓄を保護する → JP-8の出力を制限する → 軍事作戦を制約する
軍のためにJP-8を最大化する → ディーゼル備蓄を取り崩す → 戦争が終わる前に民間供給の連鎖崩壊を引き起こす
両方やろうとする → 精製所を最大稼働させる → 機器の故障、メンテナンス、二度目の混乱など、どんなショックにも対応する余裕を失う
13日分の備蓄っちゅうのは、この窮地を管理可能なものから深刻なものに変える要因や。60日分のディーゼル在庫があれば、精製所のオペレーターは民間への影響なしに数週間ジェット燃料寄りに比率を調整できる。せやけど、13日分しかなければ、同じ切り替えがほぼ即座に目に見えるカウントダウンを開始するんや。これで、なんでドナルド・トランプがイランと覚書(MoU)に署名したか分かったか?
もしアメリカがイランへの爆撃キャンペーンを再開すると決めたら、それが引き金となって上記のストレスイベントが起こる可能性が高い。その事実に基づけば、ドナルド・トランプは脅し文句は別として、二度とイランを爆撃してアメリカ経済をクラッシュさせるようなリスクは冒さんと、わいは考えとるで。


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