2026年9月29日火曜日

ラリー・C・ジョンソン:ヨーロッパの軍需工場の事件は、ウクライナ戦争に何をもたらすんやろか

https://sonar21.com/fires-on-the-home-front-what-europes-defense-plant-incidents-could-mean-for-the-war-in-ukraine/

2026年9月29日 

2026年の3月から、ウクライナの戦争を支えとるヨーロッパの企業で、火事や爆発が立て続けに起きとるんや。ネットに出回っとる話の中には、広う拡散された動画(Borzzikman)も含めて、ルーマニアやフランス、英国をはじめ、大陸中の弾薬工場が爆破されて壊滅しとる、みたいに話を膨らませとるもんもあるんやわ。せやけど記録に残っとる範囲はもうちょい狭いで。それでも無視できひん規模で、6か月で5か国7社、合わせて8件の事件が起きとるんや。うち3件は、当局が意図的なもんやて見とるで。戦争にとって大事なんは、一件一件の火事が破壊工作かどうかやのうて、これらの施設を失うたらウクライナへの供給力にどんな影響が出るか、っちゅうことやな。

実際に何があったんか

記録されとる事件は、大きゅう3つのグループに分かれるんや。

砲弾関係。8月13日、イタリア・ローマ南東のコッレフェッロにあるKNDSアンモ・イタリアの工場で、火薬の圧縮工程のとこから火が出て、そのあと大爆発が起きたんや。作業員24人は全員無事で、けが人もなしやった。この工場は中口径から大口径の弾薬、155mm砲弾も作っとるとこやけど、イタリアはロシアのせいやとは言うてへん。ブルガリアでは、兵器メーカーのEMCOが、8月10日にベリツァ近くの弾薬倉庫をなくして、9月11?12日には、ツァレヴァ・リヴァダ近くの二つ目の保管施設が火事と爆発にやられたんや。最初の件は、ブルガリアの大臣が内部原因のほうに傾いとったんやけど、二つ目についてEMCOは破壊工作やて言うとって、当局も外部の干渉の可能性を排除してへん。EMCOのオーナー、エミリアン・ゲブレフは2015年にGRUが絡んだ毒殺の標的にされた人で、ブルガリアは2011年から2020年にかけて起きた過去の弾薬庫爆発について、ロシア人への逮捕状も出しとるんや。9月16日には、スロバキア・スニナにあるZVSホールディングの工場で、生産棟の屋根から火が出たんや。ここは155mm砲弾の弾体を作っとるとこで、施設の一部は稼働停止になったで。破壊工作との関係を示す証拠は、今のとこ公表されてへんな。

ドローン・ロボット・電子機器。放火やて確認されとる中でも一番はっきりしとるんは、このグループなんや。3月20日、チェコ・パルドゥビツェのLPPホールディングが放火されたんや。ここはウクライナに光学機器やドローン、熱画像機器を納めとる会社で、容疑者は拘束されて、ロシアが関わっとる可能性も調べられとるで。8月14?15日には、タリンにあるミルレム・ロボティクスの建物が燃えたんや。ミルレムは、ウクライナが使うとる無人地上車両THeMISを作っとる会社やな。エストニアの検察は意図的な火事やて言うて、3人の容疑者がラトビアで拘束されたんや。8月30?31日には、ポーランド・スカルジスコ=カミエンナにあるWBエレクトロニクスのドローン部品工場で火事があったんや。WBはポーランドを代表するドローンメーカーで、徘徊型弾薬のワーメイトと、偵察ドローンのフライアイを作っとるとこや。トゥスク首相は意図的な破壊工作やて言うて、ロシアの線が濃いのは明らかや、て述べたんやで。

航空関係。8月30日、ルブリンにあるJFGコンポジットの、2000平方メートルの複合材工場が焼け落ちたんや。ここはヘリメーカーのPZLシフィドニクに部品を納めとるとこで、被害額は約2100万ズウォティとされとるで。原因はまだ特定されてへんのや。

なんでこれらの施設が大事なんか

一件ずつ見たら、ヨーロッパの生産の大きな部分が吹き飛んだわけやないんや。死者は出てへんし、被害もだいたい建物一棟におさまっとるし、KNDSやWBみたいな会社は工場を何か所も持っとるからな。せやけど、このリストはサプライチェーンのどこに当たっとるか、っちゅう点が気になるとこなんやわ。

火薬類と砲弾の弾体。ヨーロッパの砲弾の生産量を縛ってきたんは、組み立てラインよりも、推進薬と爆薬、それに鍛造した弾体のほうなんや。コッレフェッロの火薬圧縮工程も、スニナの弾体製造も、まさにその制約のど真ん中にあるんやで。火薬や鍛造のラインを失うたら、設備が特殊で、再認証も要るから、立て直すのに何か月もかかることがあるんや。しかも、ヨーロッパが年間200万発の目標に届いて、ロシアの生産との差を詰めようとしとる、まさにその時期に、生産が止まった月が積み上がっていくわけやな。

ドローン。ドローンやロボットの事件は、規模の割に影響が大きいんや。今や戦場の死傷者の大半はドローンによるもんで、ロシア軍の医療研究によると、ロシア側の負傷者の約4分の3がそうやて言われとるで。まあ、要塞化した陣地には、砲撃や滑空爆弾がまだ決定的やけどな。ウクライナのドローンの強みは、西側の部品メーカーと絶え間のう設計を改良し続けることで成り立っとるんや。WBやミルレム、LPPみたいな会社がやられると、納品が滞るだけやのうて、ロシアの電子戦の先を行く設計を支える技術者チームや試験施設にも響くんや。そういうもんは倉庫より代わりを見つけるんが難しいで。

輸送待ちの在庫。ブルガリアは、ウクライナにとって旧ソ連規格の弾薬の一番大事な調達先の一つで、その多くがEMCOみたいな会社を通って流れとるんや。5週間で保管施設を二つも失うたっちゅうことは、すぐ出荷できる状態やった完成品の在庫が吹っ飛んだっちゅうことで、供給網の中でも一番動きの速い部分をやられたわけやな。

もっと広い影響

目に見えにくい影響のほうが、直接の損失より大きいかもしれへんで。

コストと遅れ。ヨーロッパの防衛工場は、どこも周囲の警備や消火設備、従業員の身元確認を強化せなあかんようになったんや。防衛製造業の保険料も上がるやろな。ウクライナ向けに新しい工場を作ろうと考えとる会社は、その場所が標的になるリスクも天秤にかけなあかん。そのコストは、生産拡大のために用意した同じ予算から出ていくことになるんやで。

政治。事件が起きたんは、ウクライナ支援をめぐってただでさえ意見が割れとる国々なんや。スロバキア政府は軍事支援にはっきり懐疑的やし、ブルガリアの政治もロシアをめぐって真っ二つに割れとる。ウクライナに物資を納めとるスロバキアやブルガリアの工場で火事が出たら、援助に反対する側は「戦争が自分らの足元まで来とる」て言えるようになるんや。こういう圧力こそ、破壊工作の作戦で一番効いとる部分かもしれへんな。

さじ加減。全部の件で死者が出てへんのは注目すべきとこやで。もし組織的な作戦なんやったら、コストと不確実性を押しつけつつ、NATOがまとまって対応に動くラインの下にとどまるように設計されとるように見えるんや。これは、ヨーロッパの情報機関が2024年から説明してきたパターンと合うとるで。小包型の焼夷装置、テレグラムで募った放火要員、防衛施設の下見、っちゅうやつで、今月スウィンドンで起訴された事件もそうやな。

限界

はっきり犯人がわかっとるんは、ほんの一握りの件だけなんや。防衛工場は爆発物や可燃物を扱っとるとこが多いから、ふつうに産業火災も起きるしな。コッレフェッロとスニナは、破壊工作を示す公の証拠がまるでないし、放火が確定しとる件でも、ロシアの情報機関との結びつきは、まだ法廷では立証されてへんのや。このリストの中に、戦略的な痛手になったもんは一つもないで。

ヨーロッパの防衛生産は今も伸びとるけど、受注が増えるペースよりは遅うて、しかも周りでは産業基盤そのものが縮んどるっちゅう状況なんや。ヨーロッパの砲弾の生産能力は、2022年の年間約30万発から、今は約200万発にまで増えたし、ラインメタルの2026年4?6月期の売上は7割近う伸びたんや。せやけど、新しい生産ラインの認証には4?5年かかるし、熟練の技術者は足りひんし、ラインメタルはもう2026年の売上予想を引き下げとるんやわ。そのあいだにドイツの産業は縮んどって、フォルクスワーゲンは工場を閉めとるし、BASFは生産を中国に移しとるんや。そうさせとる高いエネルギーコストが、エネルギーを食う推進薬や爆薬の生産にも重うのしかかっとるで。せやから、ボトルネックで起きる火事は、規模以上に重い意味を持つんやな。

ロシアと並べてみたら、差は歴然や。砲兵、つまり消耗戦の中核でいうと、エストニアの情報機関の推定では、ロシアの工場は2025年に、砲弾、迫撃砲弾、戦車砲弾、ロケット弾を合わせて約700万発作っとって、ヨーロッパの155mm砲弾の生産能力は年間約200万発や。アメリカの生産を足しても、2026年の目標が月10万発やから、西側はロシアの生産量に追いついてへんのや。長距離攻撃ドローンでは、CSISの集計でロシアは2026年3月時点で月約5500機を作っとって、ウクライナの情報機関によると、アラブガの工場だけで、ジェット推進のゲラン4とゲラン5を月約3000機も出しとるらしいで。ヨーロッパには、そんな量に匹敵するもんは何もないし、数万ユーロのドローンに対する答えが、200万?500万ユーロの迎撃ミサイルっちゅうことになるんや。ロシアはまた、巡航ミサイルと弾道ミサイルを月200発以上作っとる、とウクライナの情報機関は言うとるで。戦車では、ブリューゲルの推計で、ロシアは戦車の生産を2022年末の月40両から、2024年半ばには130両超まで増やしたんや。その多くはソ連時代の在庫を近代化したもんやけどな。ブリューゲルはドイツとの比較に「もたつくドイツの再軍備と、急拡大するロシアの防衛生産」ちゅう題をつけとるで。ヨーロッパの強みは航空機と海軍にあって、この戦争で消費される弾薬とドローンにはないんや。ヨーロッパがすでに追いつくのに苦労しとるっちゅうのに、ボトルネックで火事が起きるたびに、その差はさらに広がるんやな。

こうした事件で戦争の行方が決まるわけやないんや。せやけど、火薬類、砲弾の弾体、ドローン、出荷待ちの在庫っちゅう、ヨーロッパのいちばん弱いとこで、増産のペースを鈍らせることはできるんやで。それに、新しい工場を作るたびのコストと政治的リスクも押し上げるわけや。すでにロシアが砲弾でヨーロッパを上回って生産しとる消耗戦の中では、ヨーロッパの追い上げを遅らせるもんは、なんでもモスクワに有利に働くんや。今んとこ被害は限られとる。せやけど、8月と9月のペースで事件が続いたら、ウクライナへのヨーロッパの供給に対する累積の影響は、無視できひんもんになるかもしれへんで。

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