リベラルなニューヨーク・タイムズ:「軍事費の増加は民主主義を救う」
https://www.antiwar.com/blog/2023/07/21/higher-military-spending-will-save-democracy/
ウィリアム・J・オーストア 投稿日: 2023年7月21日
著者の許可を得てBracing Viewsより転載。
3日前、ニューヨーク・タイムズのメールフィードに「軍事費の転換点」という記事が届いた。その記事は、NATO加盟国や日本のような国々が、軍事兵器により多くの支出を惜しまないことを称賛するもので、「リベラルな」NYTによれば、民主主義を維持するのに役立つという。興味深いことに、NATO加盟国が軍事費を増やし始めても、米国防総省も議会も後押しして、さらに大きな予算を要求している。NATOがもっと支出を増やせば、アメリカは最終的に支出を減らせるのか?
関係ない。ロシアのウクライナ侵攻と、以前は「黄禍」と呼ばれていた、今日では「中国」と読まれているものの喧伝により、国防総省の年間予算が9000億ドルに迫るなか、アメリカは記録的な軍事支出を強いられている。この数字には、ロシアとの戦争でウクライナにすでに提供された約1200億ドルの援助は含まれていない。バイデンのウクライナへのコミットメントには期限がないため、戦争が秋から冬まで続けば、この金額にさらに数十億ドルを追加される。
ニューヨーク・タイムズ紙の記事から、私が特にユーモラスだと感じた部分を抜粋しよう。
「各国が国防に費やす追加的なカネは、道路、育児、がん研究、難民の定住、公共公園、クリーンエネルギーに使うことができないカネだ、と同僚のアナリストは指摘する。抗議が広がっているにもかかわらず、マクロン大統領が定年引き上げにこだわる理由のひとつは、軍事費をより多く残す必要があるからだとアナリストは考えている。」
「過去数十年にわたる(銃よりもバターにお金をかけるヨーロッパの)状況は、持続不可能だと感じている。世界で最も裕福な国々が社会事業にこれほど多くの支出をすることができたのは、他国(アメリカ)が防衛費を負担していたからである。脅威を察知した他の国々は、今再び自重している。しかし、今度こそ実行に移す必要がある。
ヨーロッパはより良い道路、クリーンなエネルギーなどに投資し続ける。ヨーロッパよ、ただ乗りはやめろ!自重しろ!アメリカ人よりも安くて良い医療制度、素晴らしい教育制度、豊富な育児給付金、アメリカ人が夢見るようなあらゆる社会制度!キャプテン・アメリカの盾が、あなた方を守ってきた!ドイツ人、フランス人、イタリア人、そして特にスペイン人。」
「安っぽいスペイン人どもを見ろ。キャプテン・アメリカのおかげでいいものが手に入る。フリーローダーだ!(NYTチャート、7/12/23)」
NYTの記事にあるように NATO同盟国は、自国の軍事力強化について「今度こそやり抜く」必要がある。なぜなら、強い軍隊は民主主義を生み出すから。ヨーロッパによる武器への「投資」は、暴れまわるロシアの熊を抑止するための檻や障壁を提供し、公平な負担分担となる。
繰り返すが、アメリカ人の皆さん、それは「防衛費」を削減できるという意味ではない。アメリカは「アジアに軸足を移し」、中国を「抑止」するための兵器にもっとお金をかけることができる。多くのネオコンが言うように、真の脅威はプーチンではなく習近平だ。
我々は敵に会った。これは「リベラル」なNYT紙には載っていない古い格言だ。
ウィリアム・J・オーストアは退役中佐(米空軍)。軍と民間の学校で15年間歴史を教える。Bracing Viewsに寄稿。
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