トム・ルオンゴ:ロシア資産の窃盗は「法の支配の砦」としての米国の終焉
先週、アメリカの下院は、キエフの政権を支援しロシアを罰するという口実のもと、ホワイトハウスが現在アメリカの銀行で凍結されているロシアの資産数十億ドルを盗み出す法案を可決した。
凍結されたロシアの海外金融資産を没収し、ウクライナに引き渡そうとする米議員の動きは、長期的にはアメリカにとって良い結果をもたらさない、と金融・地政学アナリストのトム・ルオンゴは言う。
「議会は、バイデン大統領に誰も持つべきでないこの権限を与えることで、文字通り外国為替の概念全体をゴミ箱に投げ入れ、火をつけた。」と彼はスプートニクに語った。
「これは、ロシアやウクライナで彼らがしていることについての誰の意見でもない。これは、ビジネスと銀行に関する法の支配の砦としてのアメリカに関するものだ。」
ルオンゴによれば、米国がロシアの資産を堂々と没収しようとする動きは、世界の他の国々に対して、米国の銀行に預けている資金はもはや没収から安全ではないというシグナルを送る。
「今後、米国とビジネスを行おうとするすべての国が、そのことを念頭に置く。一挙手一投足が、金融と貿易の近代的な時代の終わりを告げる。世界は分裂し、アメリカは将来の貿易で何兆ドルもの損失を被る。アメリカの指導者たちは、国民や建国の基盤となった理想に忠誠を誓っているのではなく、むしろアメリカの崩壊を意図している破壊者たちである。」
「この動きは、すでに起こっているトレンドを加速させるだけで、資本市場に即座に影響を与えることはない。ユーロは10年前にマイナス金利に移行したとき、潜在的な役割を放棄した。中国人民元もその役割を果たす準備ができていない。アメリカのこの動きによって、人民元はその役割を果たす勢いを増す。中国政府はこのことを十分に認識している。」
「資本は最もよく扱われるところに流れる。これがゆえに、長年にわたる米国の真の超大国だった。私たちは資本をよく扱った。それが銀行の優位性を支えてきた。その支配力は衰え、短期的には、新しいシステムが出現するまで、世界は金に目を向けるだろう。」
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