2025年7月16日水曜日

Strategic Cultute:2025年7月16日


https://strategic-culture.su/news/2025/07/15/possible-scenarios-according-iranian-law/

Lorenzo Maria Pacini

報道によれば、最高指導者アリー・ハメネイがイスラム革命防衛隊(IRGC/パスダラン)に行政権限を移譲した可能性があるとされてるけど、これは憲法上の明文規定にはない異例の措置。

イラン憲法に基づく3つの代替シナリオ(理論上)
- 暫定指導委員会の設置(憲法第111条)
- 大統領
- 司法長官
- 監督者評議会(Guardian Council)の法学者1名(公益判別評議会が選出)
→ これは最高指導者が不在または職務不能になった場合の暫定措置
- 国家安全保障最高評議会(SNSC)の介入(第176条)
- 大統領が議長
- 軍・経済・情報機関の代表が参加
- 決定は公表されなくても、最高指導者の承認があれば有効
→ パンデミック時にも実質的な統治機能を果たした実績あり
- 非常事態宣言と軍政の暫定導入(第79条)
- 軍政下の決定は一定期間内に議会で法制化される必要あり
→ これは“非常時の例外的統治”として憲法に明記されている

もしパスダランへの直接移譲が事実なら?
- 憲法上の手続きではなく、**革命の精神と国家の存続を優先した“実践的措置”**と見なされる可能性
- パスダランは最高指導者に忠誠を誓う独立武装組織であり、国家のイデオロギー的防衛を担う
- 多くの元司令官が政府要職に就いており、**事実上の“影の行政機構”**として機能してきた歴史がある

イラン国家構造の“ハイブリッド性”
- 宗教的原理が基盤にあるが、構成は法学者・軍人・文官・知識人が混在する複合体
- 最高指導者は市民が選ぶ専門家会議(Assembly of Experts)によって選出される(第107条)
- ウラマー(宗教法学者)による統治=ウィラーヤト・アル=ファキーフ(Wilayat al-Faqih)は、“隠れた第12イマーム”の代理統治という神学的妥協に基づく

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