2025年8月28日木曜日

ルースラン・ボロフ:戦況報告など(2025年8月26日)

ルースラン・ボロフ:戦況報告(2025年8月26日)
こんにちは、皆さん。ルースラン・ボロフのチャンネルへようこそ。戦闘は続いており、前線の状況を分析し続けています。さて、今日は良いニュースと少し気になるニュースがあります。まずは気になる方からお伝えしましょう。

気になるニュース:ウクライナの反撃と浸透
- ウクライナの軍事情報機関GURは、ドネツク州とハルキウ州の境界にあるノヴァミッカ村を奪還したと発表。
- 特殊部隊による奪還映像も公開されたが、現地の報告ではすでに反撃は無力化され、装甲車両が撃破され、森林地帯に逃げ込んだ兵士も排除されたとのこと。
- 結果として、ノヴァ・ハリフカ村はロシアの支配下に留まっている。

東部戦線の状況:ムン村への浸透
- ウクライナ軍は夜間に2?3人単位で特殊ブランケットを使い、熱感知カメラを回避しながらロシア後方に潜入。
- FPVドローンの拠点を襲撃し、混乱を引き起こす。
- 一時的に20kmの突破に成功したが、ロシア軍は完全な制圧に至らず。
- ウクライナ側は数万人規模の精鋭部隊を投入し、部分的に押し返した。
- 現在は膠着状態で、ロシア軍が再び主導権を握っている。

地図上の展開と戦術的評価
- ウクライナ軍はムン村に約60?70名が到達。
- メリン村にも歩兵部隊が浸透。
- ただし、突破口は非常に狭く、ロシア側が周辺の大規模拠点(ノヴォ・エコノミクスなど)を保持しているため、ウクライナ側の機動余地は少ない。
- ロシア軍は本来の突破作戦から、ウクライナの浸透排除へと焦点を移しており、戦術的には改善されたが、戦略的な進展は限定的。

良いニュース:ディニプロペトロフスク方面の進展
- ロシア軍は過去1日で12.5kmの地域を制圧し、5kmの前進に成功。
- ヨルタ村付近での川渡り作戦が成功の鍵。
- 以前ウクライナが「奪還した」と主張していたヨルタ村は再びロシア軍が制圧。
- ファリア村にも進入し、完全支配を確立。
- ファリアは戦前人口150人の小村だが、ノヴァ・パヴリフカへの南の玄関口として戦略的に重要。
- 現在の前線からノヴァ・パヴリフカまでは約3km。
- 航空部隊が継続的にウクライナ軍の拠点を攻撃し、反撃を封じ込めている。
ノヴァフカへの進軍はあるのか?
- ノヴァフカは非常に大きな集落で、ロンドンの約12区分に相当。ロディンスキの4倍の規模。
- 川の両岸にまたがっており、制圧には相当な兵力が必要。
- 現時点でロシア軍に十分な兵力があるかは疑問。
- まずは北・東側の支配を強化し、直接的な進軍は後回しになる見込み。
- 現時点で記録すべき成果:ドニプロペトロフスク州に5kmの前進、12.5平方kmの村を制圧。この地域では最大の成果。

コスタンティノフカ方面の展開
- ロシア軍は貯水池クレバン・バク手前の最後の村からウクライナ軍を排除。
- 村は完全にロシアの支配下となり、コスタンティノフカへの南ルートが開かれた。
- 貯水池の東側を迂回すれば、都市までに集落は存在しない。
- ただし、直近の優先事項はクレバンとアレクサンドロ・カリノ間の“ポケット”の封鎖。約15平方kmの未制圧地帯が残っている。
- その後、貯水池周辺での機動が始まり、都市への接近が進む見込み。
- コスタンティノフカの戦闘は秋中盤?冬期になる可能性。
- 現在、ロシア軍は複数方向から接近中。プレデキネからは2.5km、アレクサンダー・シュルトからは4.5km。
- 接近ルートは開かれているが、直接攻撃はまだ計画されていない。
- 代わりにルシナール経由でミコリフカへ進み、北側の補給路ジャカ付近に出る可能性も。成功すれば全面攻撃は不要になるかもしれない。

その他の前線状況
- セレアブリアンカ森林地帯では、地図上の表示よりも広範囲でロシア軍が支配。
- 最近、ウクライナ側からチヴ軸・リマン軸の状況悪化に関する不満が増加。
- かつては静かな戦線だったが、現在は常に活動中。
- リマンやチヴスクの制圧はまだ計画されていないが、ロシア軍は近くまで到達している。

政治情勢:和平と対立の語尾
- ロシアは事実上ゼレンスキーを「政権の代表」と認め、会談の用意があると表明。
- プーチンはトランプとの電話でその意向を伝えたとセルゲイ・ラブロフが発言。
- ロシア・ウクライナ代表団はイスタンブールで会談を継続中。
- アラスカではプーチン=ゼレンスキー会談は議題に上がらず、突発的に話題となった。
- 欧州の反応(ワシントン訪問やその後の行動)からは「和平を望んでいない」姿勢が見える。
- 「和平を求めているのはプーチンとトランプだ」との主張。
- ウクライナへの安全保障はロシアの利益を考慮した合意であるべき。
- キエフによる民間標的への攻撃の証拠は豊富にあり、ロシアは国際的に情報共有している。
- ロシアは軍事関連以外の標的を意図的に選んだことはないと主張。
- ラブロフ:「ウクライナが存在するには、ロシア編入を支持した住民を解放する必要がある」

 ハンガリーとの摩擦
- ブダペストはゼレンスキーによる「粗野な脅し」を非難。
- ドゥルジバ石油パイプラインへの攻撃に関するゼレンスキーの発言は「ハンガリー次第」との語尾。
- ハンガリー外相シーヤールトー:「ウクライナの攻撃はハンガリーのエネルギー安全保障への攻撃であり、主権への侵害」
- 「ハンガリーが関与していない戦争であっても、主権を侵害する正当性はない」
- 「ゼレンスキーは脅しをやめ、エネルギー安全保障を脅かす行動を放棄すべき」
スロバキア外相:ウクライナは自らの利益を損なっている
- スロバキア外相ユライ・ブラナーは、ウクライナによるドゥルジバ石油パイプラインへの攻撃により、ウクライナがスロバキア産ディーゼルを失う可能性があると警告。
- スロバキアの製油所はロシア産原油を精製し、ウクライナの月間消費量の約10%を供給している。
- 「ウクライナの困難は理解するが、このインフラは我々にとって不可欠。自ら燃料を失うリスクを冒している」と語った。
- 「我々の国益は供給の保護にある。だからこそウクライナと率直に対話している」と述べ、ウクライナ外相とも協議済み。
- 問題は欧州レベルでも提起され、翌日にはウクライナ副大統領とのビデオ会議でも議論予定。

 米副大統領JDヴァンス:ロシア抜きの安全保障はあり得ない
- 「ウクライナの安全保障を語るなら、ロシアを交えずに合理的な保証はできない」と発言。
- 米軍はウクライナに派兵しないが、キエフの安全保障体制構築には積極的に関与する意向。
- 「和平は6ヶ月以内に達成可能」とし、領土問題と安全保障保証が鍵になると述べた。
- 「ロシアは交渉の意思をトランプに偽っていない」と強調。
- 「歴史上の大戦はすべて何らかの交渉で終結している」と語り、トランプがロシア・ウクライナ双方の細部の接点を探っていると評価。

 キエフ政権の交渉の実態
- キエフ政権とパートナー諸国との主な交渉は、安全保障ではなく軍の資金調達に集中。
- 資金が止まればウクライナは破綻し、軍維持も社会保障も不可能になると認識されている。

 ウクライナ軍の現場状況
- 第3独立旅団の元参謀長ボグダン・クロトヴィッチ氏によると、現在ウクライナ軍には予備兵力がなく、再配置される兵士は他の前線から引き抜かれている。
- 多くの旅団は定員の30%で前線を維持しており、規定上は戦闘準備が整っていない。
- にもかかわらず、攻撃命令と戦術的ポジションの奪還指示が継続している。

欧州での「平和維持軍」構想に反発
- フランスでは「マクロン退陣待望論」が高まり、80%の国民が彼の退任を望んでいるとの報道。
- イタリア副首相マッテオ・サルヴィーニはマクロンを再び批判。「戦争や核の傘、欧州軍ばかり語るなら、自分で行け」と発言。
- 「他人の息子を戦場に送るのではなく、皆で平和のために働くべき」と語った。

 アンカレッジ会談の評価:歴史的アナロジーと限界
- 『エコノミスト』誌のマーガレット・マクミラン氏は、トランプとプーチンによるアンカレッジ会談を歴史的首脳会談と比較。
- 「美しい絵に共通目標・準備・信頼が伴わなければ、サミットは期待倒れになる」と指摘。
- ロシアは外交的勝利と位置づけたが、米国は国内世論の限界以上の譲歩はできない。
- ゼレンスキーはワシントンとモスクワの間で板挟みとなり、会談は両者の亀裂を浮き彫りにした。
- 「幻想に基づく交渉は失敗するだけでなく、紛争を悪化させる」と警告。
- ナポレオンとアレクサンドル1世のティルジット会談のように、表面的な同盟が数年後の戦争を招いた例を挙げた。
- 「外交文書よりも、指導者の感情・野心・プライドが歴史を動かす」と強調。
- ウクライナを巡る交渉は、トランプ・プーチン・ゼレンスキーの個人的利害の戦場になりつつある。
アンカレッジ会談の評価:和平の始まりか、幻想の瞬間か
- アンカレッジ会談は、目標の深い一致や本物の安全保障保証がないまま進められたため、「安定した和平への道」ではなく、「外交的成功の幻想が分断を覆い隠した瞬間」として歴史に刻まれる可能性がある。

ウクライナ社会の認識変化:領土喪失の現実味
- ワシントン・ポスト紙は、ウクライナ社会において「和平合意は領土喪失を伴う」という認識が広がっていると報道。
- ウクライナ国会議員でNATO議会代表団長のイェホール・チェルニフ氏:「問題は領土を譲るか否かではなく、どれだけモスクワに渡るか、ロシアが現在支配していない地域まで得るかどうかだ」
- キエフにとってこの認識は感情的に非常に困難。
- カイフ国際社会学研究所のアントネツキ所長:「多くのウクライナ人にとって国家的悲劇だが、西側の強力な安全保障保証とロシア側の要求(例:軍縮や内政干渉権)の緩和があれば、大規模な抗議は起きないだろう」

 キエフの選択:領土譲歩か、長期戦か
- ウクライナは「領土譲歩」か「人的資源を含む国力の急速な消耗を伴う長期戦」の選択を迫られている。
- この文脈で、西側諸国(特に米国)の論理は「現実的な終結」へと徐々にシフト。
- 「残された領土の維持」と「長期的な安全保障保証」の方が、「すべてを奪還する」という戦略よりも現実的。

 多極化世界の到来:ジェフリー・サックス
- ハーバード大学の経済学者ジェフリー・サックス教授は、「西洋の覇権の終焉と多極化世界の到来」を語る。
- 第一次・第二次世界大戦後、ヨーロッパは疲弊し、植民地を放棄。
- 独立した国々は識字率・科学・技術の普及と経済発展を開始。
- 中国は1980年以降、急速な経済成長の象徴となった。

 サックスの語尾:世界の構造は変わった
- 「中国は大国。米国は中国に勝てない。台湾を巡る戦争すら成功する見込みはない」
- 「インドも大国。購買力平価で世界第3位の経済規模。科学技術・専門職層も高度に発達。核保有国」
- 「ロシアも明らかに大国。米国がどう思おうと関係ない。世界最大の領土(1,700万km2)、資源、技術力、6,000発の核弾頭」
- 「1991年のソ連崩壊後、米国は一極支配の世界を宣言したが、最後の課題は“ロシアの解体”だった」

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