2025年12月10日水曜日

ラリー・C・ジョンソン:トランプの国家安全保障戦略(NSS)はイランにとって?

https://sonar21.com/what-does-the-trump-national-security-strategy-mean-for-iran/

トランプの国家安全保障戦略(NSS)はイランにとって何を意味するんや?

2025年12月9日 ラリー・C・ジョンソン

ええ質問やな。実は、2025年の国家安全保障戦略(NSS)は、イランを脅威としてほとんど無視しとるというか、実質的な内容はごっつ少ないんや。今日、イランの記者がNSSがイランとアメリカの関係にどういう影響を与えるか知りたがって連絡してきたさかい、いくつか質問に答えたで。これがその回答や:

1. 介入政策の失敗を認めたら、外交へのアプローチは変わるんか?

結論から言うと… 表面的な変化やと思うわ。トランプ政権が2025年12月4日に発表したNSSは、2022年のバイデン時代の文書から、修辞的(レトリック)には大きく変わっとる。「アメリカ・ファースト」の非介入主義や経済を優先し、中東への関心は薄なっとるな。イランの扱いはごくわずか、過去の戦略と比べても遥かに強調されとらん。アメリカとイスラエルの軍事行動のおかげで、イランは地域の脅威としては弱体化したと描かれとるわけや。

NSSはイランを「地域で主な不安定化要因」やとしつつも、「2023年10月7日以降のイスラエルの行動と、トランプ大統領の2025年6月の『真夜中のハンマー作戦』によって、核プログラムが大きく損なわれ、著しく弱体化しとる」と断言しとる。

トランプはんがイランを二義的な優先順位に置けるのは、2025年6月23日にアメリカがフォルドゥの核施設を破壊した、というトランプはんの信念にかかっとる。もしイランが核濃縮プログラムを再構築した証拠が出てきたら、トランプはんのこれまでの主張はひっくり返って、イスラエルからイランへの再軍事行動を迫られることになるやろな。

2. トランプはんが本気の協議に臨むというバラックはんの発言は、関係改善の兆候なん?

この4ヶ月、トランプはんのイランとの交渉に関する公の発言は限られとるけど、トーンは一貫しとるわ。「ディール(取引)」には前向きやけど、厳しいアメリカ側の条件をつけて、軍事的な抑止力をテコとして強調しとる。

2025年10月13日のロイターとのインタビューで、トランプはんは「準備ができたら我々も応じる。それはイランがこれまでに下した決定の中で最高の決定になるやろ」と言うとる。これは、イランがこれ以上の米イスラエルの圧力を避ける機会として捉えられ、核と代理勢力の活動を抑制すれば対話に応じるというシグナルや。

2025年12月1日、トランプはんはサウジのムハンマド・ビン・サルマン皇太子を通じて、交渉再開の3つの前提条件をイランに内密に送ったと報道されとる。それは:(1) ウラン濃縮の停止、(2) 地域代理勢力(フーシ派、ヒズボラなど)への支援停止、(3) イスラエルの生存権承認、や。これはイランの国会議員にも確認されとって、12月4日に発表されたNSSとも合致しとるわ。

新しい二国間協議の問題は、外交を通じて平和を確保するための真の努力というよりも、象徴的なジェスチャーと表現するのが正しいやろな。トランプはんが提示したとされる前提条件は、イランが受け入れへん条件や… せやから、誠実な二国間外交の開始の可能性はほとんどないで。

3. イランの体制変更を求めへんという発言は、イランの地域での役割を認めたということなん?

バラックはんの発言は、ごっつ懐疑的に見るべきやと思うわ。アメリカがイランと外交的に関わることに真剣で、イランを正当な政権として認め、受け入れるつもりがあるという証拠はどこにも見当たらへん。もし体制変更についてのバラックはんの回答が本当にアメリカの政策の転換を示しとるなら、それはイランを孤立させたり打倒したりするんやのうて、地域における確固たる(論争の的となる)主体としてのイランの役割を暗黙のうちに受け入れたということになる。バラックはんのコメントは、イランを排除すべき存在やのうて、インセンティブと抑止力で管理できる「不安定化要因」として位置づけとる。これはトランプはんの賢明な決定になるやろけど、彼の政権内の親シオニストのメンバーが、そんな政策転換の採用を阻止するやろな。

4. イランの抑止力はどの程度のレベルや?

最後の質問から先に答えるで… ネタニヤフとトランプはんがイランのミサイル・核能力を大幅に弱体化させた、あるいは排除したと信じとるのは間違いや。イランのミサイル能力は衰えとらんし、イランの核プログラム、特にウラン処理能力は著しく劣化しとらんと思うわ。

爆撃後のアメリカの諜報機関の評価(特にDIAのもの)では、攻撃によってイランの核兵器開発までの時間(兵器級ウラン生産までの時間)が6ヶ月未満しか遅延せえへんと見られとる。核の主要な部品(濃縮用遠心分離機など)は地下でほとんど無傷や。地上構造物(電源、入口など)は中程度から深刻な損傷を負うたけど(衛星画像分析によると40?60%の推定)、ナタンズとフォルドゥの地下ホールは崩壊せえへんかったから、修理すれば2?6ヶ月で再開できる可能性があるわ。

むしろ、イランの軍事能力は2025年6月12日と比べても、今の方がより手強くなっとる。ロシアと中国の両方から軍事支援、特に防空分野の提供を受け入れとるからや。イランは6月13日のイスラエルによる政治・軍事指導者の殺害未遂からも痛い教訓を学んだ。皮肉なことに、シオニストの6月13日の攻撃はイランを弱めるどころか、強くしたんや。

5. イランの対アメリカでの最大の強みは?

イランの最大の強みは、不動産取引で価値を決めるのと同じ指標や… 「場所、場所、場所」やで。現在の規模のアメリカ陸軍は、イランを侵攻して打ち負かす能力はない。アメリカはイランの標的に対して空爆はできるけど、ロシアと中国によって強化されたイランの防空システムは、今やアメリカの攻撃を撃退するより良いチャンスを持っとる。アメリカは、核兵器を使う以外に、現在も近い将来も、軍事力でイランを征服する能力はないわ。ロシアと中国との軍事協力拡大と、BRICS諸国との経済的な繋がり拡大は、アメリカに対してイランをより強力な立場に置いとるな。

6. イラクでは、イランとアメリカのどっちが優位で、首相の任命に影響力があるんか?

イラクはアメリカとイランの影響力が競い合う場所のままやけど、宗派政治、経済的影響力、治安の力学によって形成されとる。イランがシーア派民兵組織や政治ブロックと密接な関係があるおかげで、日々の統治においては構造的な優位性を持っとる。親イラン派の勢力(PMFや調整枠組など)がバグダッドの主要な権限を握っとって、法案や治安、資源配分に影響を与えとる。最近の報告では、イランの代理勢力が政府に対し、テロ組織指定に関する決定を覆すよう圧力をかけとることから、テヘランの拒否権が浮き彫りになっとる。イランがイラクへの経済的な生命線(年間10億ドル以上の貿易や電力・ガス供給など)を提供しとることも、この優位性をさらに強固にしとるな。

イランはシーア派政治での優位性を活用して、候補者を形作り、部外者に拒否権を行使する、より大きな影響力を持っとると思うわ。このプロセス(議会での指名から大統領の承認まで)は、テヘランの同盟国に有利に働く。調整枠組(親イラン派)は2025年の選挙後、329議席のうち約150議席を占めとるから、ムハンマド・シア・アル・スダニ首相(2022年任命の親イラン派テクノクラート、2期目を目指しとる)を指名し、支援することができる。加えて、ナジャフのシーア派聖職者(イランの影響下)や民兵組織が、アメリカが推す候補者ではなく、スダニ氏の選出のように、指名候補を阻止することができるんや。

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