2026年4月10日金曜日

マイケル・ハドソン他:債権者が植民地支配に取って代わった日

https://michael-hudson.com/2026/04/how-creditors-replaced-colonial-rule/

How Creditors Replaced Colonial Rule

 Tuesday, April 7, 2026

マイケル・ハドソン、アン・ペティファー、フランソワーズ・ヴェルジェス

2026年4月7日 デヴィッド・グレーバー研究所

1. イントロダクション

ニカ(司会): 今日は金融、主権、そして植民地の歴史について、マイケル・ハドソン教授らと語り合います。今の世界秩序がどう壊れて、次は何が来るんか。アン、口火を切ってや。

アン: おおきに。今、目の前で帝国秩序がガラガラと崩れとる。南の国々にとって、この変化はプラスなんか? 米イスラエルによるイラン攻撃は、この崩壊をどう加速させるんか? イースターの週末やけど、ガッツリ掘り下げていこうや。まずはフランソワーズ、南側(グローバル・サウス)から見て今の世界はどう映っとる?

2. 南側から見た景色:フランソワーズ・ヴェルジェス

フランソワーズ: 私はレユニオン島(インド洋の島)におるんやけど、ここから見ると景色が全然違う。パレスチナのジェノサイドが続く中、北を見ればホルムズ海峡、スエズ運河、イラン、湾岸諸国。ここはまさに世界の物流のど真ん中や。

今、ここで起きてるのは「軍事化」や。インドがモーリシャスの島を買って基地を作ったり、ディエゴガルシアには巨大な米軍基地があったり。

さらに「気候災害」が追い打ちをかけとる。巨大なハリケーンが島を襲い、マダガスカルでは若者が蜂起しとる。

一番えげつないんはイスラエルの浸透や。あいつら、イランを爆撃するだけやなくて、マダガスカルやモザンビークの土地を買い漁り、現地の警察を訓練し、武器を売りつけとる。土地、警察、武器。この三点セットで、南側の「実体」を内側から食い荒らしとるんや。

3. 19世紀の再来:アンとマイケル・ハドソン

アン: 土地の買い占めは中国もやっとるな。気候変動で水と食料がなくなるのを恐れて、アフリカの肥沃な土地を分捕り合っとる。西側では戦争が起きて、金融システムがズタズタや。ドル化された国とそうやない国の格差、そして膨れ上がった「借金」の山……。これ、いつか債務不履行(デフォルト)で爆発するで。マイケル、どう思う?

マイケル: 歴史を振り返ってみ。19世紀、ハイチやメキシコ、エジプトは「政治的独立」を勝ち取った。けど、その代償として、元飼い主(宗主国)に多額の賠償金や借金を払わされたんや。

結局、借金を返すために自分の国の発展を後回しにせなあかん。返せへんかったら、イギリスやフランスの軍艦がやってきて、関税や予算の管理権をぶんどっていく。

今の借金も一緒や。アメリカのイラン攻撃で石油、ガス、肥料の値段が爆上がりした。南の国々や日本、韓国、欧州の同盟国も、このコスト増で首が絞まっとる。政治的な自立を言うても、経済的な主権は銀行家(債権者)に握られっぱなしっちゅうわけや。

4. ハイチの悲劇:発展させへんという意志

フランソワーズ: ハイチはええ例やな。フランスは「黒人の共和国」が生き残るのを許さんかった。二重の借金を背負わせ、アメリカが侵略した。

アフリカでもアジアでも、西側は「南側の発展」を絶対に認めへん。借金、緊縮財政、クーデター、暗殺。あらゆる手段で、あいつらは自分らと対等になるのを阻止しとるんや。

5. 中国の道と世界の不均衡

アン: 中国はそこから学んだんや。外貨を借りず、国内の貯蓄で投資した。けど、そのために自国民の消費を抑え、不平等を広げた。そして余った産品を世界に輸出して、他国の製造業をぶっ壊した。

トランプはそれに気づいてドルを安くしようとしたけど、イランとの戦争が始まったせいで、逆にドルが独歩高になってもうた。これがまた世界中の通貨を弱めとる。

マイケル、南の国々は「借金返済のために福祉を削る」か「自分の国を守るために借金をバックれる(徳政令)」かの選択を迫られとるな。

マイケル: その通り。今の状況は、第1次大戦後の借金帳消し(モラトリアム)みたいなことが起きんと解決せん。けど、アメリカ(債権者)はそれを許さへんやろ。金融による「新植民地主義」は、昔の軍事支配よりもタチが悪いし、残酷や。

6. 今の秩序はほんまに崩壊しとるんか?

アン: でもな、アメリカ経済自体は株価もええし、失業率も低い。ほんまに崩壊しとるんか?

フランソワーズ: 秩序の一部は確実に死んどる。ただ、帝国はタダでは死なへん。死に際にめちゃくちゃ暴れるから、暴力の嵐が吹き荒れるやろな。気候変動と戦争が重なって、日々の生活の中での「苦しみ」はもう限界を超えとる。

7. 戦争、気候、そして食料

マイケル: トランプは「未来の燃料は石油と石炭や」と開き直っとる。再エネを潰して、石油の供給ルート(急所)を握ることで世界をコントロールしようとしとるんや。

けど、そのツケが農家に回っとる。鉄やアルミの関税でトラクターが高くなり、戦争で肥料代が爆上がりした。アメリカの農家ですら、作れば作るほど赤字や。

結局、農家は土地を売らされ、IT長者(ビル・ゲイツみたいな連中)がその土地を買い占めて「不在地主」になる。これ、中世の封建制度に逆戻りしとるだけやんけ。

フランソワーズ: 戦争が土壌を汚染し、気候を変え、水を奪う。ガザの破壊、レバノン南部の毒性、イランへの爆撃……。これ全部、食料生産を不可能にしとる。

アン: 食料が高騰して、飢え死にする人が世界中で出てくる。そうなった時、民衆はどう動くんや? ナショナリズムに走るんか、それとも大きな蜂起が起きるんか?

債権者が植民地支配に取って代わった日(後編)

8. 政治の断絶と革命の可能性

マイケル: 最大の問題はな、アメリカでも欧州でも、有権者はみんな戦争に反対しとるのに、政治家どもは全員賛成しとっとるっちゅう「断絶」や。

ワシントンは、自分らに都合のええ「若くて強欲でカリスマ性のある学生」を見つけてきては、各国のリーダーに育て上げる。そうやって今の欧米や南側のリーダー層は「アメリカの走狗」で埋め尽くされた。

もはや選挙なんて機能してへん。金融屋と地主と資源屋が支配する「寡頭政治(オリガルヒ)」や。これをひっくり返すには、昔のギリシャやローマ、あるいは東洋にあったような「金持ちの暴走を止める強力な王(中央権力)」が必要やけど、今の西側にはそれがない。警察国家化が進む中で、1776年や1917年よりも革命は難しなっとる。

9. 南側での蜂起

フランソワーズ: でもな、南側ではどこでも巨大な蜂起が起きとる。タンザニア、ケニア、マダガスカル、アルゼンチン……。民衆はもう政府も選挙も信じとらん。

フランスでもどこでもパレスチナ連帯は犯罪者扱い(クリミナライズ)されとるけど、若者は毎日行進しとる。これは「政治教育」の瞬間なんや。「もう盲目的に信じるのはやめよう、自分らで組織しよう」っちゅうな。

10. この戦争はどう終わる?「第3次世界大戦」の正体

アン: 中東の戦争はどう終わるんや? イランの中ではアメリカの戦闘機が落とされたり、えげつない抵抗が続いとるけど。

マイケル: これはもう「第3次世界大戦」や。第1次も第2次も4年続いた。今回もそれくらいかかるやろ。

アメリカのルールは単純や。「制御できん石油はぶっ壊す」。

対するイランは「俺らの油田を壊すなら、アメリカとベッタリの親米アラブ諸国の油田も全部道連れにしたる」と言うとる。世界中に「アメリカとイスラエルを止めんと、お前らの石油(実体)も、仕事も、生活も全部消えるぞ」っちゅうメッセージや。

国連は死んだ。IMFも世界銀行も、緊縮財政で民衆を苦しめるだけの道具や。中国、ロシア、イランを中心とした「自給自足できる新しいシステム」を再構築するしかない。アメリカは世界中に「大不況」を撒き散らして、安くなった資源をまた分捕ろうとしとるけど、革命が起きん限り、この地獄は続くで。

11. 政治教育と「組織」の形

フランソワーズ: アメリカは「秩序」より「カオス(混乱)」を好む連中やからな。けど、世界中の農民や漁師は気づき始めてる。「これはイランだけの戦争やない、世界中に対する戦争や」とな。

「人権」やら「博愛」やらいう西側のポエムのメッキは完全に剥げた。今は「土地と水」という、命の根本を政治課題として取り戻す時や。

12. 水、土地、そして進むべき道

アン: 水は「新しい石油」やな。アメリカや欧州の連中は、世界中の水を「テムズ・ウォーター(民営化された水道会社)」みたいにして金儲けの道具にしたいんやろ。

イギリスでも、民営化された水道会社が川や海を汚染しとることに、右も左も関係なく民衆が激怒しとる。この「水と土地を守る」っちゅう共通の目的で、アリゾナの農民もアフリカの農民もカシミールの人も繋がれるはずや。

フランソワーズ: 貧者の武器は「決意」や。何千人もの弁護士を抱える巨大企業相手に、農民が裁判で戦い続けとる。この底力を信じるしかないな。

13. 結論:改革か、さもなくば崩壊か

マイケル: イスラエルがクウェートの海水淡水化プラントを爆破してイランのせいにしようとしたんは、象徴的やな。中東から水を奪い、人を追い出し、石油を独占する。これが連中の狙いや。

19世紀の経済学者が言うた通り、「地主(不労所得者)に税金をかけんと、産業は死ぬ」んや。今の欧米の脱工業化がその証拠やろ。

世界に「このままポエムについていったら、最後は餓死するぞ」っちゅうナラティブ(物語)を突きつけなあかん。「改革か崩壊か」、その二択や。

フランソワーズ: 革命とは「メシを食わせろ」「屋根をくれ」「子供にマシな人生を」っちゅう、切実な「実体」の要求やったはずや。資本主義や帝国主義が切り捨ててきたこの「生きていくための基本」を取り戻す闘い、それが解放への道や。

0 件のコメント:

コメントを投稿

登録 コメントの投稿 [Atom]

<< ホーム