マイケル・ハドソン:スワップライン、湾岸諸国の債務、ドルの優位性のほんまのところ
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Swap Lines, Gulf Debt and the Unravelling of Dollar Primacy
By Michael Monday, May 11, 2026
4月28日にアメリカ財務省とUAEがスワップ合意した件
ラディカ・デサイ: こんにちは、第64回ジオポリティカル・エコノミー・アワーへようこそ。急速に変化する現代の政治経済と地政学的経済を解き明かす対談や。社会主義・反帝国主義の視点、つまり世界の多数派の視点からお届けするで。わてはラディカ・デサイや。今日のテーマはスワップラインて何なんか、いわゆるペトロダラーやドルとどう関係があるんか、そして金融危機の可能性についてや。一緒に議論してくれるのはいつものゲスト、マイケル・ハドソン教授や。ようこそマイケル。
マイケル・ハドソン: ありがとうラディカ。これは重要な放送やで。スワップラインは今まさに国際議論の最前線にある話題やからな。中央銀行や財務省間の相互信用枠は、ケインズが提唱したIMFのSDRに代わる人工通貨みたいな代替手段がない時の最も抵抗の少ない道やねん。今わてらが見とるのは、アメリカのイランへの戦争と世界的なエネルギー危機から生じた国際収支危機への対処法の実験場みたいな状況やで。
ラディカ・デサイ: マイケル、全くその通りやな。スワップラインはドルシステムを支えてきた重要な柱の一つやったわけや。ケインズの提案を思い起こしてもらうと、あれはドルを受け入れる提案では全くなかったんよな。アメリカが主張するようなドルシステムは放っておいたら極めて不安定で最終的には持続不可能になるという認識に基づいた提案やったんや。わてらが長い間書いてきたり、このジオポリティカル・エコノミー・アワーで議論してきたりしてきたことやな。ほな、このスワップラインがどう当てはまるか見てみよか。
基本的に何が起きたかっちゅうと、最近UAEがスワップラインを要請したと報道されたんや。資金が不足するかもしれないという懸念に備えるためらしいで。するとスコット・ベッセント財務長官がツイートして、UAEだけやなく他の湾岸諸国やアジアの同盟国にもスワップラインを拡大することを検討しとると言うたんや。ベッセントはこれがドルシステムにとってええことで、ドルの優位性を強化するとか言うてたわ。でも実際のところわてに言わせたら、これはドルシステムを強化するんやなくて、むしろドルにとって問題が起きとることを示しとるんや。なぜかっちゅうと、歴史的に、特に前回の石油危機以降、ペルシャ湾岸のGCC諸国はアメリカの主要な地域同盟国やったわけやけど、彼らはドルシステムへの純貢献国やったんや。
つまりわてらが主張してきたように、ドルシステムは世界中から膨大な資金がドルベースの金融システム、要するにドルとドル建て資産に流入してこんかったら今日存在してへんかったわけや。そういう資金がなかったらドルシステムは崩壊してたで。ところが歴史的に貢献国やったこれらの国々が、つまりこの流入を生み出してきた国々が、今度は自分たちのためにドルを必要とし始めとる。ドルシステムからお金を引き出しとるわけや。これはドルシステムにとってええニュースやないで。
マイケル・ハドソン: ほな、UAEとアメリカ財務省のスワップを詳しく見てみよか。このスワップが緊急になったんは、イランがアラブOPECの石油生産と輸出を破壊したからや。これはイランの「相互確証の金融・経済的破壊」政策の一部やねん。UAEとそのスンニ派アラブの隣国はアメリカのイラン攻撃を支持してきた。UAEにはアメリカの空軍基地があって、トランプがイランの橋や発電所や文明、そして石油生産を全部破壊すると脅した空爆に備えるためにアメリカから4機の大型給油機が来とったと報道されとるしな。せやからイランはこの政策に対して「ええやろ、もし他の国がアメリカとイスラエル、そしてアラブOPEC諸国の攻撃を阻止する役割を果たさへんのやったら、OPECの石油輸出はなくなるで」て言うたわけや。
せやから破壊はすでにUAEやカタールや他の国で起きとって、UAEの石油輸出収入が止まってしもたんや。でも彼らの経済は非常に高いレベルで債務のレバレッジがかかっとる。過去半世紀にわたって蓄積してきた膨大な石油貯蓄、主にドル建てやけど、そういうものがあるにもかかわらず、今や石油収入から得られると期待した金額ギリギリまで借り入れて、国内プロジェクトを全部債務で賄っとる状況やねんな。
まあ今は石油収入がないわけや。ほなどうするか?サウジアラビアは数週間前にすでに「わてらも不動産やアメリカのプライベート・キャピタル・カンパニーや情報技術企業への投資のために行ったあらゆる投資で、借り入れを行ってきたから、非常に高いレバレッジがかかっとる。今は始めたこれらのプロジェクトの利息やその他の維持費を全部払うのに必要な石油収入がなくなってしもた。サウジアラビアの政府系ファンドの確か1兆ドルやと思うけど、これらの資産を売り始めないかんくなるやろ」て発表したんや。
ラディカ、ペトロダラーやユーロダラーやその他あらゆる種類のハイフン付きドルが外国の資金をその通貨からアメリカに向かわせる仕組みについてさっき話してくれてたわな。今わてらはそれが逆転していくのを見とるわけや。こういったアメリカへの投資の保有者が売り始めないかんくなったら何が起きるか?もし彼らがアメリカの投資を売ってアメリカドル建ての経費を賄うために使うなら、ドルの為替レートに対する国際収支の影響はないやろ。でももし彼らがドル以外の通貨で支出するためにアメリカの投資を売るなら問題が生じるで。
でももっとひどい問題がアメリカは直面しとるんや。アメリカ経済は世界で最も高いレバレッジのかかった経済で、1929年の世界恐慌の前夜と同じ状況やねんな。ほなUAEが「ちょっと待って、これらの投資の一部を売らんとあかんくなってきた」て言い始めたらどうなるか?多分ブラックストーンとか、他に何が入っとるかわからんけど。でもこれらのキャピタル・カンパニーはすでに投資信託や年金基金から引き出しの試みが殺到していて、ファンドは「これ以上は引き出しに応じられへん。価格が下がりすぎとるから凍結する」て言い始めとるんや。
せやからもしUAEが本当に「金が必要や、アメリカに投資した金を返してくれ」て主張し始めたら、アメリカは「すまんけど全部凍結してある。債券価格も株価も下げたくないんや。それがうちの経済の全てやから。おまえはポンジースキームを終わらせようとしとるんか」とは言えへんわな。ほなら財務省は何をするか?「心配するな。悪化したこれらの投資を売らなくて済むように助けたる。はっきり言うと、その投資は今30%以上の損失が出とる。もし損失を出したら、それはこれらの投資の株式市場価格と市場評価全体を崩壊させることになって、損失はアメリカ経済全体に広がって銀行のデフォルトや他のことを引き起こすやろ」て言うわけや。
「ほやから、こうしよ。スワップ協定を結んで、ただドルを作り出してあんたはそれと同等の何百億ドルかの自国通貨を渡してくれ。うちはドルを渡すわ。ただスワップして、トランプ大統領がイランの文明を破壊してその土地をベネズエラみたいに接収して全部うまくいくまで持ちこたえるのに必要なお金を貸したる」っていうのが基本的な全体像やねんな。スワップ協定は投資と還流という仕組み全体を回避する方法やねんな。
スワップ協定はすべての債務レバレッジとプライベート・キャピタル・カンパニーの結果としてのアメリカ金融市場の凍結と、アメリカ経済が株価と債券価格によって簡単な信用というポンジースキームで支えられてきたという事実に対処するもんなんや。そして簡単な信用が非常に大きな債務の頭上構造を作り出してしもったから、今「ちょっと現金化したい」て言うたら、この巨大な債務のピラミッドに対して本当に小さな少しの資本しかなくて、もしこの債務の価格が下がったら資本は完全に消えてしまう。それがアメリカが直面しとることで、それがこういうことをしとる理由やねん。他に代替手段がないからスワップシステムを作っとるわけや。
ラディカ・デサイ: まさにその通りやで、マイケル。ちょっと違う言い方で表現させてもらうわ。あんたが言っとることを少し違う言葉で言い直すと、連邦準備制度が国内でやってきたこと、つまり量的緩和を通じて資産市場を支えること、それを今や国際的にもやらないかんくなってきとるということやな。アメリカは過去十数年、国内の落ち込む資産市場を支えてきた。今や、UAEや他のGCC諸国みたいな国々に支えられるんやなくて、逆にそういった国々を支えなあかんようになってきとるわけや。せやからこのポンジースキーム全体を維持し続けるためにますます多くの偽のお金が刷られることになるんや。
ほんで実はいくつか付け加えたいことがあるんや。まず、ここでわてらが言っとることはペトロダラーという言葉を多くの人が理解してることとは少し違うんよな。特にイランへの攻撃とその後のイランの湾岸諸国への報復以来、多くの人がペトロダラーの終焉について話しとって、それが何となくドルの終焉を意味すると思っとるんや。彼らがペトロダラーで意味しとるのは、1970年代にアメリカと米国同盟の湾岸諸国が合意に達したように見えて、アメリカが安全保障の傘を提供して、その代わりに彼らは石油をドルで売って石油余剰をドル建て預金として西側銀行やアメリカの銀行などに預けるというものやったんや。
もちろん誰もがこれをアメリカにとっての大きな勝利と見なしとるわけやけど、実際にはたくさんの問題を生み出したんや。でもとりあえずそれは置いといて。せやから人々が言っとるのは、このシステムがドルを支えてきて今は崩壊しつつあるということやな。でももちろん1970年代はペトロダラーの全盛期やった。いろんな操作によって支えられてたにもかかわらず、実際には1970年代ずっとドルは下がり続けて、1970年代末の1980年頃には1オンス800ドルになってしもたんや。35ドルからどれだけ下落したかというと、いわゆるペトロダラーの資金循環によるサポートにもかかわらず20倍以上、22倍も下落したわけや。そしてシステムを立て直すにはボルカーショックが必要やったんや。
でも実際のところ今日ドルシステムを機能させとるのは、わてらが話してきたドルシステムへの資金流入なんや。それが一つ目のこと。さっき話してたように、フィナンシャル・タイムズの記事とブレンダン・グリーリーのことがあって、彼は間もなく出版されるドルについての新しい本を書いとるらしい。彼はこれが現実やと言っていて、わてらに同意しとる。残念ながら彼は話の一部しか言っていなくて、彼が言っていない部分っちゅうのは、これらの資金流入は単に民間金融市場と民間アドバイザーの働きであると主張しとるけど、そうやなくて実際にはわてがさっき述べた合意のような多くの政府による工学、政府の政策、政府の合意の働きやったということやねん。
せやからもしこのお金がシステムに入ってくるのを止めたら、彼自身の主張によってもドルにとって問題になるんや。このお金は止まっとる。しかも「まだまだこんなもんやない」わけで、今はイランとの戦争が約3週間の休止状態にある。でも今わかっとるように、トランプ政権はイランの最新の和平提案を拒否したようや。もしトランプ政権とイスラエルがイランとの戦争を続けるなら、イランは必ずまた報復するやろ。しかも今度はより強力に、まさにアメリカの基地、アメリカの資産、そして地域のアメリカの同盟国に対してな。それがこの地域にさらに大きな困難を生み出すことになって、ドルの流出はさらに大きくなるやろ。
それが一つ目のことや。二つ目は、ドルシステムへの資金流入のもう一つの大きな源泉はアメリカのヨーロッパの同盟国と日本やったということや。もしこれらの資金がシステムに入ってこなくなったら、そして今や崖っぷちにおるわけやけど、西側の欧米メディアのすべての主流派が西側同盟がどれだけ続くかについて話しとるし、もし西側同盟が続かへんかったらドルの時代はさらに限られたものになることは確かやと思うで。
マイケル・ハドソン: そやな。1974年にOPEC諸国との合意の一部としてのアメリカの安全保障の提供について話してくれたけど、安全保障の提供っちゅうのはどういう意味か?それは「うちはあんたたちを攻撃しない」っちゅう意味やったんや。OPECとの取引は「そや、石油の価格はあんたたちが好きなだけにしていいけど、石油をドルで価格付けするだけやなくて、もちろんその時期には主要な原材料はドルで価格付けされとったから当然なんやけど、輸出収益の全部をアメリカの債券や証券やアメリカの銀行や他の証券に投資することによって使わないかんよ」というものやったんや。せやから一つの影響力があった。他の国々、主に非ドル諸国がOPEC諸国の石油に使ったお金は、少なくともサウジアラビアのようなアラブOPEC諸国にとっては、当時アメリカへの国際収支の流入やったんや。それが取引やったわけや。
まあ、安全保障の提供っちゅうのは「うちはあんたたちに対して軍事的支配権を持っとる」の婉曲表現やったわけや。石油収益で何をするか、価格は何にするかはうちが言う通りにせえっちゅうことや。あんたたちの安全保障はうちへの服従に対するうちの満足やっちゅうことやな。彼らは「わかった、まあ喜んで服従するわ。攻撃されたくないしな。アメリカの金融システムと軍事システムの一部になるわ」と言うたわけや。
せやからこれらのスワップ協定がやったことはこの地政学的支配を維持することやったんや。言い換えると、国際通貨基金が今まさに起きとるような問題を抱えた国々、グローバルサウスの国々にドルを貸したみたいに、いったいどうやって肥料、石油、アメリカのイラン征服と世界の石油貿易支配のための戦争によって妨害されとるすべての油と製品の高くなった価格を払うつもりなのかっちゅうね、まあアメリカはIMFに取って代わって国際融資という考え全体を政治的にしてしもたわけや。
つまり「スワップ協定を結んで助けたるわ。通貨を切り下げんでええ。生活水準を下げんでもええ。もしうちの幸せな同盟の一員であるなら、経済に供給しとる石油やガスや肥料を補助できるやろ」ということやな。でももちろん、うちに服従してへん国々には貸さへんで。同盟の一員やないからな。せやからスワップ協定っていうのは「うちはあんたたちを救うこともできるし沈めることもできる」ということなんや。
ラディカ・デサイ: そやな。ロシアがウクライナに対して特別軍事作戦を開始した時、バイデン政権と西側諸国全体が西側の銀行にあったロシアの資産を差し押さえて、ロシアをSWIFTシステムから追い出すと脅して、ルーブルを紙くずにしてロシア経済を半分にすると脅したわな。そのころからすでにドルシステムの武器化について人々は話し始めとったんや。まあそういういわゆる武器化はすでに起きとったわけやけど。ベネズエラとかアフガニスタンに対してやってきたことやしな。でもロシアに対して使われた時、つまり主要な核大国、安保理の常任理事国などに対して使われた時、人々は立ち上がって気づき始めたんや。「ロシアにできるなら誰にでもできるやんか」てな。せやからこれが大きな問題になり始めて、国々がどうやってドルシステムから抜け出せるかを考え始めるきっかけにもなったんや。
今、同じ武器化がさらに一歩進められとる。それも少なくとも二つの意味でな。一つは作為の誤りで、もう一つは不作為の誤りや。作為の誤りというのは、スコット・ベッセントが発表した新しいスワップラインが財務省によって提供されるということやねん。これは過去に起きたこととは違うんや。連邦準備制度が過去にスワップラインを供給してきた機関やったわけやけど、誰が組織的に重要か、もし支援しなかったら誰が倒れるかという基準に基づいとったんや。2008年もそうやったし、1997?98年の東アジア通貨危機の時もそうやった。でも今、連邦準備制度と戦争状態にあるトランプ政権のもとでは、このウォーシュっちゅう人物を任命したにもかかわらず、新しいFRB議長が何をするかはまだわからんけどそれはまた別の機会に話すとして、財務省が今やスワップラインを発行しとるっちゅうことは、これらのスワップラインを非常に気まぐれなトランプ政権によってより強くコントロールされるものにしてしまうということやねん。
わてが知る限りこれが財務省スワップラインが初めて使われた時やと思うんやけど、去年トランプ政権がアルゼンチン政府に確か200億やったかな、ハビエル・ミレイが選挙に勝てるようにスワップラインを拡大したんや。これは明らかに党派的で過度に政治的な動きやったな。その意味では、すでにより大きな政治化が見られとる。これが作為の行為やねん。不作為の行為っちゅうのは、もちろんトランプ政権との対処がますます難しくなっとるヨーロッパ人たちが何が起きてるか見てて、こう思っとるはずやっちゅうことや。「もしこれらのスワップラインもこんな風に武器化されるなら、わてらはどこまでトランプ政権に頼れるんやろか。そしてこの世紀に入ってから、2008年危機の前からわてらがやってきたように、アメリカと金融的なつながりをこんなに密に保つべきなんやろか」ってな。
マイケル・ハドソン: まあ、この政治的な問題が鍵やねんな。もしアラブ諸国がベネズエラやイランがやったことをし始めたらどうなるか?もし彼らが石油を中国の人民元で価格付けして、人民元建て、基本的には中国の通貨で中国の金融資産の形で貯蓄するようになったら?まあそれで中国の人民元版のユーロダラーみたいなものが生まれるわけや。OPECの人民元になるわけやな。するとアメリカはこれらの国々に「石油をドルで価格付けしてここに投資しなければ金は貸さへんで。もし石油を中国の通貨で価格付けしてそっちに投資するなら、通常の輸出制裁や金融制裁を課してドルから抜け出せないようにするで。一回ドルに入ったら出られへんように閉じ込めるわ」と言うわけや。
せやからアメリカは基本的に各国に「もし借りへんなら、もしこの石油輸入価格危機を乗り越えるために工夫せえへんなら、トランプの行動によって世界金融システム全体が絶望的な状況に陥っとるから、苦境に立たされた状態で大幅な割引価格で資産を売り始めるしかないやろ」と言うことになるんや。その結果は1998年のアジア通貨危機の時と非常に似たことになるやろ。アジアの通貨が実質的に崩壊して、その崩壊のせいでアメリカや他の投資家がアジアの企業や株やアジア企業の株式や債券やセクター全体を二束三文で、つまり大幅な割引価格で買い漁れるようになったやつやな。まあ、スワップを交渉せえへんかったらそういう状況に直面するわけや。せやから解決策はおそらく「それ以外にどこからお金を得られるか」ということになる。もちろん中国が鍵なわけやな。
そやから憶測やと思わんように、ユーロダラーについてひと言言いたいんや。これ全部はラディカが指摘したようにペトロダラーやなくてユーロダラーから始まったんや。何が起きたかというと、ヨーロッパの銀行、特にイギリスの銀行やけどドイツの銀行も、ドルで投資を持ち続けたかったんや。なぜなら1960年代当時ドルは最強で最も安全な通貨やったからな。武器化される前の話やで。1965年、わてはチェース・マンハッタンでこれらのユーロダラーのフローを追う国際収支エコノミストとして働いとったんや。そしてチェース・マンハッタンへの最大の単独預金者はロンドン支店やったんや。そのロンドン支店にはポンド建ての資金を持つ投資家がおって、「イギリスの経済運営がひどいことを考えたらポンド建ての請求権は要らん。ポンドで貸してくれてもええけど、ドル建てで投資したい」と言うとったんや。せやからチェース銀行や他のアメリカの銀行や銀行支店が「ポンドを貸したるわ、お金を作り出して、あんたはそれをドルに転換するやろ」と言ったわけや。するとチェース銀行はこれらの預金を全部本店に送って、これがドルの流入になったんや。OPECのはるか前に、ドルの大きな支えになったのがユーロダラー取引やったんや。
そして国々が自分自身の信用を作り出せるように、それはピラミッドやねんな、時々準備率要件と誤って呼ばれることもあるけど、国々は自分自身の信用を作り出す。そして彼らが作り出す信用はドル建ての請求権の形をとるんや。自国通貨建ての請求権やなくてな。せやからラディカが言及したフィナンシャル・タイムズの記事は今日の経済においてドルに対する請求権の40%は他の国々によって作り出されとると指摘しとる。他の国々がこれらのドル建て請求権を作り出しとるわけで、アメリカの銀行システムやないんや。せやから彼ら全員がドル債務ピラミッドの一部を作り出してきたわけやな。
ラディカ・デサイ: ほなわてが言っとることに三つ加えさせてもらうわ。大事なことやと思うからな。まず第一に、域外のドル預金、つまりアメリカ国外の金融機関によって作り出されたドル預金の起源がいわゆるユーロ債の出現にあるということについてはあんたに同意するで。ここで本当に興味深いことがある。ユーロ債の話、少なくともその起源の一部は、実際にはドル資産を持っていたソビエト連邦が、そのドル資産をアメリカの銀行ではない銀行に保管しておきたかったという事実にあるんや。せやからイギリスの銀行が本質的に彼らのためにイギリスの銀行にドルを保有する仕組みを作り出したんやな。これが全部起きたのはアメリカが世界で最も規制の厳しい金融システムの一つを持っていた時代やっちゅうことを覚えといてや。グラス・スティーガル法やレギュレーションQやらのニューディール時代の銀行立法があってな。一方イギリスは最も規制の少ない金融システムを持っとったんや。せやからこのドル市場全体がユーロダラーとして、つまりヨーロッパで、特にイギリスで出現できたのはこの違いのおかげやねんな。
でも同時に、ユーロダラー市場は石油余剰やペトロダラーが利用可能にした莫大な資金量に比べたらちっぽけなもんやったと言いたいんや。起源は非常に小さかったけど、ドル価格の上昇のおかげで利用可能になった膨大な資金によって初めて爆発したんやな。ところでその頃これらの国々、石油輸出国たちは、ちなみにUAEがこの状況の不安定さの一部もあって部分的にOPECを脱退したとフィナンシャル・タイムズが今まさに報じとるわけやけど、まあ言いたいことは、これらの国々は基本的にただの石油ベースの君主制やって、発展の夢とかそういうものは何もなかった。せやからこれらのドルの余剰で何をすればええかわからへんかったんや。せやからこれらの西側の金融機関にそれを預けることに喜んでおったわけやな。
まあとにかく言いたいことは、これらの預金自体が大きな問題の源になったということやねん。もちろんこれらの銀行が大きな預金を集めとるのは一般の人には素晴らしいことに見えるかもしれんけど、もし銀行家やったら「この預金をどうするんやろ?この預金に利子をどうやって払うんやろ?」と心配して座ってるやろな。預金に利子を払うためには貸し出さないかん。そして当時の西側世界はほとんどが不況の中にあって、資金の借入需要はほとんどなかったんや。せやから当時これらの銀行は貸し出し狂乱状態に入っていって。誰でも借りようとする人には貸した。そして当時借りとった人たちというのは、巨大な工業化の推進に取り組んでいた第三世界の政府や社会主義政府やったんや。
せやからこれらの余剰ドル全部が…多くの人がOPEC諸国にドルシステムへの預金を促したのはマキャベリ的な天才の一撃やと思っとるんやな。なぜならこれがドルシステムを強化したからやて。でも実際には短期的に少なくとも、というか実際のところ、これは弱体化させたんや。なぜならこれらの同じ銀行が第三世界諸国の工業化を融資する貸し出し狂乱状態に入ったからやな。社会主義国家を助けとったし、これら全部があったんや。そしてドルはさっき言ったようにこれら全ての活動にもかかわらず新しい安値まで下がり続けて、ボルカーショックが必要になったんやな。ロバート・ソローがこれについて「これがインフレを終わらせる方法だとしたら、それは豚を焙るために家を焼き払うのと同じくらいインフレを終わらせる方法だ」と言ったほどの巨大な不況誘発ボルカーショックがな。せやからこれ全部がドルシステムにさらに多くの問題を生み出してしもたんや。そしてわてらが先ほど話していたこれらの資金流入を持つドルシステムの種類は1990年代まで作られ始めへんかったんや。でもどうぞ続けてマイケル。
マイケル・ハドソン: ラディカが正しいことを指摘しとる。銀行はこのドルの巨大な流入で何をしたか?まずわてはアルゼンチン、ブラジル、チリの国際収支を計算するよう言われた。「これらの国々はどれだけお金を払えるか、返済される見込みのある貸出ができる輸出能力はどれくらいか」ということやな。そうや、ユーロダラーのドルへの流入はグローバルサウスの国々、当時は発展途上国と呼ばれとった国々にリサイクルされとったんや。あんたはこれが彼らの産業の資金融資のためやと言ったな。いや、チェースはアメリカの親会社がその国々に置いとったもの以外、グローバルサウスの国々の産業への融資は一切せえへんかったんや。1982年にメキシコのテソボノスでのデフォルトから始まってアルゼンチンやブラジルや他の国々に広がったラテンアメリカの債務爆弾につながった融資は、産業を発展させられへんかったこと、特に米国農産物やその他の輸出品と競合するどんな分野にも投資せえへんというIMFや世界銀行の圧力のもとで自国の食料生産を発展させられへんかったことによる国際収支赤字を融資するものやったんや。
せやからグローバルサウスの国々へのこれらの融資の機能は後進性を融資することやったんやな。世界銀行はマクナマラのもとで「開発のパートナー」という酷い報告書を出したんやけど、わてはそれを「後進性のパートナー」と呼んどる。わての著書「スーパー帝国主義」にこれについての章が丸ごとあるで。そして慢性的な国際収支と貿易赤字を抱えた国々がある時、あんたたちはIMFに服従させられて反労働者的な立場を強いられる。組合結成を妨げる。そして産業への補助金を出さへんこと、農業への補助金を出さへんこと、生活水準や生産性を上げへんことによって競争力を持つようにするだけで、政府支出を削減し続けて以前よりさらに不具にしてしまうことになるんや。
まあ、スワップ協定の概念が中国によって適用されたらどうなるか見てみよか。わてらは以前に話したことがあるけど、どうやってBRICS通貨を作るかについては予見可能な将来に何も起きんやろ。なぜならBRICS通貨なんてどうやって作れるかっちゅうと、「誰がこのお金を発行する恩恵を受けて、誰が払う責任を負うか」について政府が合意する必要があるからや。せやから当面はスワップ協定の状態が続くんや。そして中国や今や非ドル諸国が直面しとることはどうやってトランプの行動の結果として依存状態に追い込まれた国々と関係を持つかということやな。まあ彼ら自身がこれは地政学的な決断やっちゅうことになるんや。「あんたたち、わてらからRMBを借りとる国々はどんな政策をとるつもりか。それはわてらが見たい世界を作るだけでなく、支払能力のある世界、依存と後進性と国際収支赤字を融資するためではなく、もう信用が要らんくなるように発展するために信用を拡大しとる世界を作ることに合わさっとるか。そうやって世界経済のバランスを取り戻すためにな。」それが本当にわてらが話しとるすべての技術的な話の背後にある大きな問題やねんな。でもスワップは当面の間、政府間信用のこの変革のための技術的な促進者になっていくやろな。
ラディカ・デサイ: マイケル、一つ小さな点で異議を唱えさせてもらうわ。ブラジルやアルゼンチンやチリの事例はわてもそこまで詳しく見てへんけど、二つのことを言いたいんや。第一に、もちろん彼らはどれだけの債務負担をこれらの国々が負えるかを計算するよう言ったかもしれんけど、正直に言うとこの時期の融資は、わてが最近読んだいくつかの本で記録されとるんやけど、これらの西側金融機関にとって本当に必死やったんや。せやから国々がそんなに多くの債務を負えないと示されても、融資されてしもったんやな。もちろん融資が行われた時点では金利が非常に低かったという追加の複雑さがある。時にはインフレ率が名目金利より高かったという意味で実質的にマイナスになるほどやったりな。せやから実質的にはマイナスの金利やったわけや。そしてその非常に低い金利から突然ボルカーショックで非常に大きな債務負担に直面させられたんや。それが危機につながったんやな。必ずしも発展の側面やなくて。なぜならこれは多くの国々が開発主義的な政府を持っていた時代で、確かに多くのアジアの国々は資金を開発の融資に使って、しばしば第二段階の輸入代替工業化と呼ばれるものにも使ったんやから。せやからそれは全部起きとったんやけど、小さなことやな。
せやから、残り時間が限られとるから、スワップラインの問題と今何が起きとるかについての話に戻りたいんや。中国のスワップラインについてもひと言。中国はすでに多くの国々にスワップラインを提供してきとるけど、中国の立場はまったく違う。中国は残りの世界に対して純債権国やねん。純債務国やないわけや。せやから中国とアメリカをこの点で比較することはできへんし、中国はいくつかのスワップラインを出すことを余裕で行えるわけやな。でもここでスワップラインで起きとることは、その特定の国々への拡大が明らかにしとるのは、すでにドルシステムの基盤が掘り崩されつつあるということやねんな。しかもその基盤っちゅうのは、世界の残りの部分からの継続的なドル信用の流入やねんな。世界の残りの部分は債権者で、ドルシステムは受け取っとる債務者やわけや。これが全西側政府がますます多くの借り入れをしとる時期に起きとるんや。せやから公的債務も民間債務も上昇しとるし、それに加えて大企業が特にAIへの投資に賭けとって、莫大な資本を必要としとる。とんでもない量の投資を求めとるんや。そしてこれら全部、ところでこれ全部は完全に投機的で略奪的な融資の呼びかけやし、生産的な融資は一つもない。せやからこの非生産的な借り入れへの莫大な需要は金利の上昇をもたらすやろな。
そしてもちろんイランとの戦争は、さっき言ったように終わってへんわけや。もしアメリカがイランの条件を受け入れることを拒否したら、戦争状態は続くやろ。いつ軍事活動が再開されるかはわからへん。でももしアメリカがイランを再び攻撃したら報復があって、それがさらに大きな資本への飢えを生み出すことになるんや。
マイケル・ハドソン: まあ、あんたが指摘した重要な点が鍵やな。ほとんどの借り入れは非生産的な支出のためやねんな。借り入れはローンをその利息とともに返済するための産出と投資を生み出すために投資されとるわけやない。ほとんどの人が外国への融資を全部「開発融資」と呼ぶ傾向があるんやけど、わてらが指摘したようにそれは開発融資やないんや。その融資は他の国々との外国貿易の構造のもとで独立するほど発展できへんかったことを融資するためのものやねんな。そしてこれらのスワップ協定がいかに政治的になっていくかがわかるわ。1966年にわてが分析した最も問題のある国はイギリスやったと思う。そしてイギリスがその通貨を維持するために負っとる債務を払えるとはとても思えなかったということを指摘したんや。ハロルド・ウィルソンが通貨を切り下げる直前の金曜日、ハロルド・ウィルソンはポンドを絶対に支持して切り下げへんと言うた。チェース・マンハッタンはポンドを先物買いした。シティバンクはポンドを先物売りした。そしてジョン・エクスターが全部を管理していて笑って笑って「チェースは愛国的になりたかった、うちらはお金を儲けたかっただけや」と言ったわけや。チェースはいわゆる政府銀行として知られとったからな。
まあ、わてらは連邦準備制度との会議を持ったんや。アメリカの外国金融政策を担当しとるニューヨーク連邦準備銀行が「あんたの分析によるとイギリスは支払不能やな。そうやろ?」と言うた。わては「まあ、負っとる債務をどうやって払うかがわからへん」と言うた。するとニューヨーク連銀が「でもわてらは彼らを支え続けるやろ、違うか?お金を貸すやろ?」と言うた。わては「そうや、政治的にはお金を貸すやろ。それが問題を解決する方法やから」と言うた。するとニューヨーク連銀は「まあそれが全体のポイントやねんな。イギリスがうちらの同盟国である限りは彼らを浮かせ続けるためにお金を貸すで。せやからあんたの彼らが債務を払えへんという経済分析はそんなに重要やないんや」と言うた。そしてもちろん銀行はそれに同意してうちらが常にそういった持続不可能な経済を支え続けるやろと信じ続けてたくさんのお金を失ったんや。まあ、今年と来年とこれから数年間にわたって、アメリカがその同盟国との実際は機能してへんにもかかわらず国際システムとネオリベラリズムとアメリカの生活様式が機能しとるという薄いフィクションを維持しようとスワップ協定を結ぼうとする際に同じことが起きるやろな。この全部が機能するためには人工的なお金の創出が全部必要で、わてらはここ2年間それについて話してきたわけやな。
ラディカ・デサイ: そやな、全くその通りやわ。これが明らかにしとるのは、ドルシステム全体が実は市場が自発的にドルシステムに投資したいという意欲に基づいとったわけやなくて、友好国が自国の金融市場を規制緩和したり、規制緩和するよう促されたりすることによって、お金がドルシステムに流れ込み続けるよう維持されとったということやねんな。せやから今日わてらはドルにとって非常に非常に不安定な状況を見とるんや。特にトランプが同盟国との間でますます多くのトラブルを起こしとるからな。せやからわてらが言おうとしとることの総和は、このスワップラインについてのニュースは実際には、連邦準備制度か財務省かの天才が必要なところに支援を提供しとるということでドルシステムにとってのええニュースやなくて、むしろドルシステムが依存してきた外部からの資金の重要な供給が今や枯れつつあるということを示しとるんやということやな。せやからこれは深く深く問題になるやろな。ほなマイケル、締めくくりに何か言いたいことがあったら、そろそろ終わりにせんとあかんな。
マイケル・ハドソン: それが全体のポイントやねんな。アメリカ経済がなってしもったポンジースキームを維持し続けるためのドルはどこから来るんやろか?崩壊を避けるためには新しい投資が入ってこないかんわけや。まあ、株式市場と債券市場がわてらが話しとるこの迫り来る金融危機にもかかわらずなんで持ちこたえとるのかわてにはわからへんのやけど。イランがホルムズ封鎖によってイラン攻撃と密接に連携しとるアラブOPEC諸国は、米国経済と投資を通じてだけやなく、アラブOPEC諸国で安いエネルギーで全てのコンピューターシステムを走らせたい人工知能企業との共生関係を続けられへんようにすると言い続けることになるんや。「せやからわてらが石油輸出を吹き飛ばしとる理由の一つは、あんたたちがこの敵対的で破壊的なアメリカとの共生関係を続けられへんようにするためやねん。あんたたちの経済をアメリカの外に再方向付けしない限りな。」そしてまさに「あんたたちの将来はどうなるんやろか?アメリカやイギリスやヨーロッパと一緒にいくんか?それともアジアと一緒にいくんか?」と言うとるようなもんやねん。これが彼らへの目覚ましの合図やわな。
ラディカ・デサイ: あんたが思い出させてくれてよかった。言おうと思ってて忘れとったことがあるんや。株式市場は今日完全におかしいわけや。経済の現実が逆の方向に向かっとるのに上がり続けとる。何らかの意味で株式市場がファンダメンタルズを反映するという考え方は完全に吹き飛ばされてしもたんや。その理由は非常にシンプルで、お金が多すぎてそのお金が全部どこかに行かないかんわけや。せやから一つのものやなかったら別のものになるんや。基本的にもちろん一部の人は株式市場はトランプの予測不可能性などには注意を払ってへんと言うとって、それも話の一部かもしれんけど、一番大きな部分は単純にリターンを求めて必死にリターンを探し求めて大量のお金がうごめきよってるということやな。せやからこれ全部が生産的でない借り入れへの莫大な需要は金利の上昇をもたらすやろということをさらに裏付けとるんや。そしてもちろんイランとの戦争はさっき言ったように終わってへんわけや。もしアメリカがイランの条件を拒否したら戦争のような状況は続くやろ。いつ軍事活動が再開されるかわからへん。でももしアメリカがイランを再び攻撃したら報復があって、それがさらに大きな資本への渇望を生み出すやろな。
まあ今のところはこれくらいにしとこか。聞いてくれてありがとう。これが参考になったことを願っとるで。このビデオをいいねしてチャンネル登録して、あらゆる方法でサポートしてもらえたら嬉しいわ。ほなまた次回まで、さいなら。


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