マイケル・ハドソン:金融資本主義が避けられない危機
https://michael-hudson.com/2026/05/the-crisis-finance-capitalism-cant-escape/
2026年5月18日
2026年世界金融危機
トランプはイランへの戦争をエスカレートさせるとおどしてて、イランはアメリカの攻撃を止めへんアラブのOPEC諸国の石油生産・輸送能力を破壊する構えや。その結果、すでに進行中の世界恐慌がさらに深刻になるで。
それやのに株式市場は上がり続けとるし、金利も上昇しとる。金利はそのまま高止まりしたら不動産・株式市場を崩壊させるしかないのに、メディアや投資家の多くはインフレリスクへの補償として金利が上がっとると見とる。現実には、高金利が経済の崩壊対応能力をさらに削いでいくだけやのに。
そもそもなんで「金利はインフレに反応して上がる」なんて神話が生まれたんや?
道徳的な言い訳は、消費者物価で測った債権者の購買力を守るためや、ということになっとる。
債権者は利子収入で財やサービスを買うと思われとるけど、18世紀にはすでに債務融資の批判者たちが、社債権者はほとんどの金を新しい融資に回してるって指摘してたんや。「実体」経済に利子収入の一部を使うとしても、主に主要金融センターの高級不動産か、ブランド品(18世紀半ばのイタリア製品が中心やったが、今も同じや)くらいのもんや。
19世紀になると、債権者たちはローンのデフォルトや、物価上昇による購買力低下でひょっとしたら損するかもしれんリスクへの補償として利子を正当化しようとしはった。
ベーム=バヴェルクみたいなオーストリア学派の経済学者は、利子は収入を消費せんと「我慢するサービス」への対価やと主張したんや。これに対してマルクスはこう皮肉ったで~「ほなロスチャイルド家はヨーロッパで一番辛抱強い家族やないか」ってな。
雇用を抑えて賃金を低く保つための利上げ
より最近の20世紀の論理は、1980年にカーター政権末期に金利を20%超に引き上げたポール・ボルカーのものや。彼はベトナム戦争の「大砲もバターも」財政政策による賃金上昇を見て、失業を増やして賃金がこれ以上上がらんようにしたかったんや。彼はもともとチェース・マンハッタン銀行の銀行家やったしな。
今の金利上昇の目的はそれとは違うけど、効果は同じや。しかも単純にリスクを補償するどころか、産業・雇用だけでなく金融セクターにも深刻なリスクをもたらすんや。それがあって今の高い株価がなんで続いとるのかが謎なんやけど、どうもトランプ政権が流す「ペルシャ湾で平和が戻る」みたいな噂に市場が短期的に反応しとるだけみたいやな。
政府が金利を下げるのは主に金融資産の債務レバレッジ価格を上げるためや
金利を上げたらインフレが鈍化する、という信仰は「銀行は産業を助けるために信用を生み出す」という神話に基づいとる。でも実際の金融資本主義でそんなことはしてへん。銀行は担保として差し出せる既存資産を相手に、不動産・債券・株を買うための融資をするんや。それで消費者物価やなくて資産価格を押し上げるんや。
結局、政府と中央銀行の「利下げで景気刺激」というのはたてまえで、本音は金融証券や不動産の価格を再膨張させることや。それが今の金融資本主義の本質で、負債を使ったレバレッジで資産価格の利益を生み出す大きなねずみ講になってしもてる。
オバマの銀行救済とゼロ金利政策が残した過剰債務の重荷
2008年のジャンク住宅ローン危機に対するFRBの対応が参考になるで。オバマ政権はゼロ金利政策(ZIRP)を導入して、低利の債務レバレッジで金融市場を救済したんや。
結果は史上最大の債券市場ブームやったけど、産業や労働者のためのブームやなかった。K字型の経済で一部の富裕層だけが豊かになった一方、産業経済は長期衰退を続けて、賃金も産業利益も金融・保険・不動産(FIREセクター)に吸い取られてしもたんや。
石油危機に直面した今の米国・世界経済の見通し
今の金融市場はFRBが金利引き上げという反射的な対応をするやろと期待しとる。でも米国経済はブームどころかすでに迫りくる石油・エネルギー危機で苦しんどるんや。
商業不動産や住宅ローンの借り換えが迫っとって、金利が上がったら収入が減る中で返済できへん借り手から大量の財産が債権者に移転する事態になりかねん。1997?98年のアジア通貨危機みたいなことが西側でも起きて、ハゲタカファンドが不動産や企業を叩き売り価格でかっさらうことになるかもしれんで。
理想の世界やったらどう対処するべきやったんか?
紀元前1750年頃のハンムラビ法典を見てみ。嵐の神アダドが洪水や干ばつで不作を引き起こしたら、農民が収穫を期待して抱えてた借金を帳消しにしたんや。そうやって負債のくびきから農民を守り、債権者寡頭制の台頭を防いだんや。
でも西側社会にはそういう中央権力が存在せんかったから、オリガルキーに政府が乗っ取られて、金への欲と富の依存が経済を二極化させて、ローマみたいに崩壊してきたんや。
結論
今はっきりわかってきたんは、1945年以来続いてきた景気循環の波が、自己修正できる産業資本主義やなくて、失敗した金融資本主義への迷い込みやったということや。
解決策は市場の外から来るしかあらへん。経済学のアカデミアも「自由市場」のイデオロギーもそれを認めてこんかった。これからは「考えられへんこと」を考える必要がある。払えへん借金は、結局払われへん~そのことを認識することから始めなあかんのや。


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