マイケル・ハドソン:戦争は軍隊やなくて経済で勝つ
https://michael-hudson.com/2026/05/wars-are-won-by-economics-not-armies/
By Michael Wednesday, May 6, 2026
Professor Michael Hudson - in discussion with Ian Proud, 1 May
IP: 「戦争は軍隊やなくて経済で勝つ」という古いことわざについて話しとったんやけど、イランとの戦争でその言葉がちょっと洗練されたと思うんや。「戦争は経済で勝つのであって軍事力で勝つのやない」ということや。あんたはどう思う?
MH: わしの見方はおそらく、昨夜と過去数日間に軍がドナルド・トランプと議論したと言われとることに同意するというものや。軍は全員トランプに「侵略は莫大な犠牲なしには機能しえへん」と伝えた。アメリカはベトナム戦争以来、徴兵制の廃止につながったその戦争から、陸軍を持たなくなってしもたんや。中東、イスラエル、シリアのアルカイダというクライアント軍に依存してきたわけや。
侵略はでけへんやろ。トランプが話しとったハルク島でさえも。空軍も今やミサイルで非常によく守られとるイランへの再度の空爆を試みることについて大きな懸念を示しとる。イランはここ数日でアメリカの艦船を沈めると脅しとる(これはすでに起きたかもしれへん)。トランプは少なくとも軍から「攻撃するな、ホルムズ海峡を通じた石油取引を止めるチョークポイントを続けてイランに制裁を課すといった他の手段を使う方がええ」と言われたわけや。過去数日間株式市場が上がり続けとること、アジアも含めた国際市場が上がっとることを考えると、世界中の大きな機関投資家のお金のほとんどが、何らかの形でこれは全部解決されるやろう、経済的手段つまり制裁が、アラブOPEC諸国、特にUAEの石油能力の多くをイランが爆撃して、アメリカの軍事基地、特にイスラエルを激しく爆撃するという全面戦争ではなく、何らかの解決につながるやろうと考えとることは明らかや。
賭けられとるお金は、全部が軍事政策やなくて経済政策になるということに賭けられとるんや。
IP: それでもわしは、イランへの経済制裁と封鎖を含む経済制裁の継続が機能するとは確信してへんわ。イランは1979年以来制裁を受け続けてきた。経常収支黒字から独自の準備金をある程度積み上げてきとる。より大きな圧力はむしろ、高い価格に直面するアメリカの消費者、ヨーロッパの消費者、中国の消費者、世界中の消費者にかかってくるのちゃうか?
MH: 消費者だけやなくて、政府も、債務者も、トランプがこれを続けたら新たな大恐慌のように見えるものをもたらすことになると思うんや。問題は経済制裁が世界の残りの部分に甚大な問題を引き起こしとるということやねん。石油、特に肥料の不足はすでに起きとって、作物の収量を減らすことになるやろ。ヘリウムはすでにそれを必要とする病院のMRI機械や特にコンピュータチップのエッチングを減らしとると言われとる。ナフサのプラスチックへの流れを終わらせとる。これらすべての主要産業が縮小しとるわけや。
最初の経済的な見方は「石油とエネルギーはGDPの10%に過ぎひん」というものやった。でも石油とガスがなくて相互に接続された経済がなければ、石油とガスの消費を失うだけやなく、存在するのに石油が必要なすべての投資と雇用と生産産業を失うことになるんや。脅威は、ドイツが2022年にロシアのガスの輸入を止めた後に見えてきた姿に各国がなってしまうということやな、それが問題やねん。
金融問題も出てきとる。数ヶ月前にドナルド・トランプが「そうや、本当に石油取引を封鎖してイランを餓死させようとしたら、世界全体を餓死させることによってやな、世界の残りの部分は苦しむやろうが、アメリカは他の国より少ない苦しみで済む。なぜならうちの国は石油とガスで自給自足やから」と言うたのは事実や。
でも問題はアメリカは単にロシアについて言われるような核爆弾を持つガソリンスタンドやないということやねん。それは金融化された経済やから、もし他の国々が燃料輸入と肥料輸入その他の費用をもっと多く払わないかんという結果として国際収支のバランスをとれへんかったら、グローバルサウスの国々が積み上げてきた対外債務を払われへんことになる。民間部門の産業は自分らの信用を払う余裕がなくなる。
金融システム全体にデフォルトが起きるやろ。アメリカは1929年の株式市場の暴落の時と同じで、世界で最も金融的にさらされた経済やねん。他の国々が苦しんどるのと同じくらい深刻な問題がアメリカにも起きるやろ。それがドナルド・トランプが考慮に入れてへんように見えることやねん。連邦準備制度もここではあまり役に立たへんわ。金融界の多くは「より高い石油価格はインフレを引き起こすやろ」と言っとる。でもこの価格上昇の影響は、アメリカがホルムズ海峡を閉鎖し続ける限り日々すでに起きとるわけやけど、これはデフレを引き起こしとるんや。そうや、石油価格は上がっとるけど、もしその結果が産業と農業での失業と生産削減やったら、経済全体にとってそれは巨大なデフレ経済になるんや。それが恐慌というものやねん。それが本当に大きな脅威になっとるものやねん。株式市場と債券市場が言っとることにもかかわらず。
IP: 簡単に言うと、石油価格を超えて、アメリカは石油では概ね自給自足やけど、イランで起きとることのサプライチェーン効果で石油以外の輸入品の価格は全部上がっていくと思う?
MH: そう見える。起きとることは、アメリカがガソリンの価格や航空機燃料の価格、これはすでに航空交通量を減らしとるんやけど、を抑えるために石油備蓄から石油を放出しとるということやねん。まあこれ全部の問題は、政府の石油備蓄から放出される石油が過去数ヶ月でアメリカのLNG輸出と石油輸出の急激な増加に対応するものになっとるということやねん。実質的に政府が売っとる石油、価格を抑えるためやと主張したり、あるいはそう見せかけたりしとる石油が、海外のエネルギー価格の上昇がアメリカ産の石油とガスのための価格の傘を作り出しとるので石油生産者とガス生産者、フラッカーたちが大儲けしとる中で国外に流れ出てしもっとるわけや。
IP: 今わしらが入り始めとるかもしれないデフレスパイラルから中期的にアメリカの債務の返済可能性への正味の影響はどうなるん?
MH: アメリカの債務の返済には全く問題はないんや。多くの他の国々と違って、アメリカの債務は少なくとも自国通貨建てやし、アメリカは単純に債務を払うためにお金を刷り続けられる。これは財やサービスの価格に必ずしもインフレをもたらすわけやない。なぜなら国債保有者や政府への他の債権者にお金が払われる時、これらの債権者と国債保有者は主に財やサービスにそのお金を使うわけやなくて、新しいローンや株式や債券を作るためにそれを使って、債務の頭上構造を増加させるからやねん。
金融システムは生産と消費の実体経済から非常に絶縁されとるし、それから自律しとるんや。それが主流の経済理論が理解してへんことやねん。主流理論は主に金融セクターによる広報の神話によって設計されとって、実体経済において生産的な役割を果たしとると描写するように作られとるんや。でも金融は生産から独立しとるし、銀行は実際には新しい産業資本形成を融資するためにお金を貸すわけやない。もしそれが何かのためにあるとしたら、それはIPOや公募を通じた株式市場の仕事やねん。
金融市場は実体経済と相互作用することを通じてやなく、金融的に稼いどるんや。昨年のアメリカの消費成長の半分は最も裕福な10%の人口によって説明されるという事実にもかかわらず、こう言っとるわけやねん。でも17世紀にマラカイ・ポストルスウェイトや今日あまり読まれへん他の作家たちによってこれについての議論があったんや。ポストルスウェイトや外国債務の他の批判者たちは「わしらが外国の債権者や国内の債権者に払っとるこの外国債務は経済の負担や。なぜならこれらの債権者は国内の産業や農業にお金を使うやなくて、ロンドン、パリや他の金融センターでの新しいローンや高級不動産にお金を使うか、輸入品を買うからやね」と言うとったんや。
アメリカの民間部門の消費成長のほとんどは主に車やイタリアや英国や他の国からの高級輸入品やねん。債権者に払われたものが実体経済にリサイクルされるという単純な仮定をするだけではこれは認識されへんのや。
IP: 要するに、銀行家たちはまた戦争で金持ちになるだけってこと?
MH: そや。今年これまでどうやって金持ちになったかを見ると、チェース・マンハッタンや他の銀行はすでにある証券を取引したり、大型案件を動かしたり、合併を手配したりすることで金持ちになったんや。産業システム自体と相互作用する形では全く金持ちになってへん。プライベート・キャピタル・カンパニーによって産業システムに債務を負わせること以外は。株式市場は今日(5月1日)下落したんやけど、それはスピリット・エアラインズが金利上昇のせいで破産したからやねん。格安航空会社の拡大を融資するために抱え込んだ債務を払う能力を締め付けてしもったわけや。
すでにアメリカ国内産業への金融的締め付けの結果が見えとって、2022年以降のヨーロッパで見たように、石油価格が上昇し続けたら世界全体でこれが見えてくるやろ。最初の質問に戻るとトランプが経済的手段によってイランとの戦いを解決しようとするとき、これは自己終結的な勝ち方やねん。なぜなら制裁や高い金利や石油の不在から苦しんどる他の国々に非常に大きなコストを生み出しとるから、そういった国々はどうやって自国経済をアメリカから切り離せるかを探し始めとるわけや。
ヨーロッパの同盟国にも、中東のOPECの同盟国にも相談せずにトランプが始めたこの戦争の効果は、イランを孤立させる代わりに、1?2年続いたらアメリカ経済自体を孤立させてしまうことになりそうや。他の国々がアメリカの行動から自国を守ろうとするわけやから。
IP: 完全に同意するわ。「戦争は経済で勝つのであって軍事力で勝つのやない」というわしの指摘は、アメリカのイランへの経済的圧力が成功するということを言いたいわけやなくて、ロシアとウクライナの場合と同様やけど、地球上で最も制裁を受けた国であるロシアがヨーロッパにより多くの経済的損害を与えとるということやねん。正確にはヨーロッパが自分自身にヨリ多くの経済的損害を与えとるわけやけど。
MH: あんたが使う言葉は「成功する」で、それが本当に鍵やねん。紛争は成功した経済政策によって勝たれるわけやし、制裁の結果は時間をかけてイラン自体からロシアまでほぼ普遍的なものやねん。
制裁は他の国々にもはや輸入でけへんものを自給自足するよう強いるんや。2022年にNATO諸国がロシアとの貿易に対して制裁を課した時、ロシアは自国の果物や野菜や乳製品を栽培し始めんとあかんくなったんや。2023年、2024年にロシアの酪農産業が生まれたわけや(実際にはこのプロセスは2014年に始まっとったんやけど)。ロシアのチーズ生産、ロシアの野菜生産、ロシアの穀物輸出が大きく伸びた。制裁はほぼ常に長期的には逆効果やねん。
制裁は短期的な痛みを引き起こすんやけど、他の国々はその外国貿易を武器化して制裁を課し他国を傷つける他の国々の能力から独立することによってそれに対処するんや。その結果は他の国々による自給自足につながるわけや。今他の国々は議論しとるんや。フィナンシャル・タイムズが今週ずっと議論しとるのは、国々が本当にトランプのイランへの戦争だけやなくて石油とガスから独立できるにはどうすればええかということやねん。緑の党にはええニュースで、風力発電、太陽光発電、核力発電を開発しないかんやろ。
トランプが西側銀行のイランの預金口座を凍結しようとする試みから独立するにはどうすればええか?財務省はここに西側の中央銀行や外国の商業銀行のイランの預金が全部あると書かれたリストを送った。「それを没収しろ」と言うわけや。
まあこれらの銀行は「どうやって自分らを保護すればええか?アメリカはもし従わへんかったらうちらをどう罰するんやろか」と言っとるわけや。「アメリカの西側銀行システムへのアクセスを持てないようにするで」と言うんや。まあ外国の中央銀行や外国の商業銀行は「口座に制限をかけるで。もしアメリカが預金者に、イランの金融支払いを処理するのを助けとって、イランへの融資もしとる、そういう指定された銀行からお金を全部引き出させようとするなら」と言うんや。「アメリカの要求に従って引き出される恐れのある大口口座には凍結をかけるで」と銀行は言えるわけや。アメリカのこういった要求のせいで西側金融システム全体が凍結されてしまうやろ。もし武器化されたら、金融支払いの連鎖に巨大な断絶を引き起こすことになるし、アメリカの銀行制裁から解放されるために全く別の金融システムを作り出すことなしにこれがどう解決されるかは今のところ言い難い。
IP: もう一つの皮肉は、イランがアメリカとヨーロッパのより広い経済に経済的な痛みを跳ね返すことに非常に成功してきたから、何らかの和平合意が成立した時に、イランが主張することの一つは制裁の撤廃になるということや。
MH: そやな、典型的なケースや。でもロシアはすでに典型的なケースやった。アメリカの情報機関は、大統領が決定した政策が機能しえへんということを認めたがらへんと思うんや。チームプレーヤーでいたいから。あんたとわしが今日議論しとることについての批判や議論はあまり出てこへんわけや。
IP: それがグループシンクの問題やね。それはロンドンでもパリでも、ブリュッセルでもワシントンDCでも等しく問題やねん。単に人々が失敗を指摘したくないということやなくて、自分ら自身でそれが見えへんのやねん。なぜなら好奇心、批判的思考、実際の証拠の分析が、オーバートン・ウィンドウをぶち壊す結果を生む恐れがあるという理由で積極的に思いとどまらされるような組織文化の中にいるからや。
MH: それが間違いなくここの官僚的なメンタリティで、おそらくほとんどの政府でもそうやろ。
IP: あんたがカウンターパンチに書いた大砲かバターかの議論についての本当にええ記事を読んどったんやけど、それは起きてへん重要な議論やねん。最近イギリスでは元労働党政府大臣でNATOの事務局長でもあったロバートソン卿が、社会主義政党の人間やけど、イギリスは軍事費を増やすために福祉給付を削減すべきやと言っとったんや。
これはバターを減らして大砲を増やすということで、社会主義者がこれを言っとったんや。大砲かバターかの問題について全く実際の議論がないわけやけど、なんでそうやと思う?
MH: それが今日のイランとの戦争とこの新しい冷戦をベトナム戦争の時と全く異なるものにしとる点や。ベトナム戦争の時には学生たちから巨大な反応があって、非常に大きな部分は徴兵されたくない学生たちやったし、彼らの徴兵回避への願望が戦争そのものへの反対よりも彼らの行動にとってさらに重要やったように思えるんや。
でもコロンビアグループの一員やったわしも含めて、経済学者のグループ全体がベトナム戦争のコストを批判して指摘しとったんや。1971年頃にマクナマラとペンタゴン文書が全部公開されて人々が見られるようになった時、わしは公式に議論される前にワシントンに連れていかれて、それについてのコメントを述べさせてもらったんや。
興味深かったのは、これらすべてのペンタゴン文書に経済についての議論が全くないということやった。国際収支についての議論も全くないんや。それでもわしが1960年代に働いとった時には、わしはチェース・マンハッタン銀行の国際収支エコノミストやったんや。毎週金曜日に連邦準備制度の通貨と金についての報告書を見て、ドゴール将軍と、フランスの植民地やったベトナム、ラオス、カンボジアを含む東南アジアにアメリカが投げ出しとるドルを全部金に換えとったドイツ人もやけど、通貨供給量が増えて金が流出していくのを見とったんや。ドルが全部フランシステムにあたるフランスに送られて金に換えられとったわけや。
経済全体では軍事支出の増加があって、それが本質的に今日と同じように社会支出を追い出しとったわけや。経済的な理由によるアメリカのベトナム戦争への反対の多くにつながったんや。なぜなら「ベトナムとカンボジアでの戦争で何を得とるんやろか?なんでアメリカは第二次大戦後にイギリス帝国を救わへんかったのにフランス帝国を救おうとしとるんやろか?ただ彼ら全員を買い取って親切さで殺そうとしたらどうか、そっちの方がずっとうまくいったかもしれへん」と言うとったからやねん。
まあ今日はその議論が全くない。その時期には反戦運動の多くが民主党内部、シーモア・ミルマンのような人々、彼は民主党員やったんやけど、彼はコロンビアでのわしらのグループの一員で、テレンス・マッカーシー、わし自身、わしらは全国を回って講義をして、雑誌に書いとったんや。
ベトナム戦争のこの経済的批判を全部声に出しとった新聞があったんや。ニューヨークには1日2紙あって、ニューヨーク・タイムズに加えてニューヨーク・トリビューンがあって、トリビューンはわしらの記事のほとんどを掲載してくれたんや。軍拡のコストはどうなるんやろか、他の政府支出を削減せずにどうやって払うのか、人々は本当に何を望んでいるのかという全体的な議論があったわけや。
人々は軍事支出以外のものを望んどって、それが1968年にジョンソン大統領、マクナマラや他の人々を敗北させたわけや。今日はそういった議論がない。民主党も共和党もイランとの戦争を支持して、ロシアとの戦争を支持して、中国との狂った戦争の可能性に備えとる。これら全ての意味は何やろか?でも国内での反対はほとんどないんや。なぜなら公共メディア、出版会社、新聞、テレビ局が全て戦争経済を支持する非常に少数の手に集中してしまったからや。戦争の経済的コストについての議論が主にYouTubeとインターネット上にあるわけや。
IP: これはまた国内政策と外国政策の分断を示しとる。わしの信念の一つは、政府は外国政策にあまりにも多くの時間を費やして国内の有権者のことを忘れとるということやねん。それがヨーロッパでの少なくともいわゆるポピュリスト政党の人気上昇を説明するのに役立つかもしれへん。でもトランプの権力への台頭も、終わりのない戦争のサイクルを壊すつもりやった人物として。ただそれを繰り返しとるようや。彼は権力に選ばれた際の公約に全く反したことをしとるように見えるわけやけど、それが注目すべき点の一つや。
MH: これはヨーロッパからアメリカまで注目すべきことや。世論調査は全て、一般市民がイランや中東との戦争にも、ロシアとの戦争にも圧倒的に反対しとるということを示しとる。でもそれがイギリスのスターマーや、フランスのマクロンや、ドイツのメルツを戦争支持から止めることにはならへんかった。アメリカと同様、次の2?3年は選挙がないんや。国民全体が世論調査で言うとることを代表する政府を選ぶことができへんわけや。民主主義とは政策と経済がどう構造化されていくかについて投票することやなくて、コントロールできない何かの政策を支持するために影響力を持つ人々が何をするかということやねん。
IP: 完全に同意するわ。軍事ケインズ主義と呼ばれるものに対するこの正当化、つまり軍事費をもっと使えば経済を不況から救い出せるという論理、それは非常に一般的な議論や。でも、ただのケインズ主義、つまりそのお金を全部使うけど自国に使うというのはどうやろうかと思うんや。軍事ケインズ主義はヨーロッパのグローバリスト政府のかなり支配的なメディアの物語のように見えるし、それがアメリカでも同じように響いとるかどうかはあまりはっきりしてへん。
MH: ケインズ主義は主にモダン・マネタリー・セオリーのせいでポスト・ケインズ主義に発展したんや。それはわしが教授をしとった立ち上げ全体を通じてミズーリ大学カンザスシティー校を中心としとったんや。モダン・マネタリー・セオリーの全体的な強調はアメリカの政策の一部になって、政府の債務に対して使わないかんと思っとって、債権者の利益に対して債務者を支持して、本質的に累進課税が経済に注ぎ込まれて成長するのを助けて、お金を生み出して債務を返済するのを支えることを望んどったわけや。でもポスト・ケインズ主義者は「本当の鍵は『お金とは何か』やねん」と指摘しとる。実際のところ、政府は戦争を資金調達して赤字を出すために課税する必要はないんや。ただお金を刷れる。正確に言うと連邦準備銀行がお金を生み出せる。これがアメリカで2008年と2009年にジャンク・モーゲージ危機が崩壊してシティコープとバンク・オブ・アメリカや他の大銀行を脅かした時から起きとることやねん。
連邦準備制度は金融セクターを復活させたんや。アメリカの銀行だけやなく、これに巻き込まれとったフランスの銀行やドイツの銀行も含めて。単純にこのゼロ金利政策があって、銀行へのフェデラル・リザーブの安い信用で市場を溢れかえらせて、銀行が金利を下げられるようにして不動産の価格を損益分岐点以上に上げて、銀行の流動性を復活させて株式・債券市場のブーム、歴史上最大の債券市場ブームを生み出したんや。
これは全部純粋に金融的な方法での純粋なお金の創出やったわけや。まあジョージ・W・ブッシュのイラクへの戦争の頃になると、ディック・チェイニーとブッシュが「いやあ、わしらが使えることに本当は限度がない、使いたいだけ使えるんや」と言うたわけや。
ある意味、戦争党がモダン・マネタリー・セオリーを実践で発展させたんやけど、ポスト・ケインズ主義者やモダン・マネタリー・セオリーの人々が推し進めてきた社会的目的のためやなかったわけや。まあそれが今起きとることやねん。中央銀行が本質的に市場をお金で溢れかえらせとって、最近財務長官ベッセントが他の国々と巨大な新しいスワップ協定を作ることを提案しとる。ただドルを他の国々の経済に供給して石油価格の上昇によって中断されたり壊されたりしないようにするわけや。彼らは石油価格の上昇と恐慌を純粋なお金の創出で本質的に資金調達する余裕ができるわけや。でもアメリカの条件で。
IP: アメリカ自体にとってのもう一つの副産物は、一般の人々が貧しくなるだけやなく、政府の資金が軍事ケインズ主義、つまり非常によく守られた防衛産業セクターに流れ込んどるので一般の企業が締め出されているということやと思うんや。
MH: その軍事ケインズ主義という言葉には皮肉なことがあるんや。過去1年間にイランで見えてきたのは、兵器は実際には機能しないということやねん。爆弾やミサイルや船は軍事的なものやと思うやろ。でも実は全然うまく機能しないんや。イランはミサイル防衛システムを難なく突き抜けて飛行機を撃墜できるんや。これらの兵器は本当には戦闘のためやなく、軍産複合体にお金を提供するためやねん。本質的にはロールスロイスの自動車や高級な服みたいな贅沢品を作るためや。見せのためやって、本当には戦闘のためやないんや。軍事ケインズ主義はますます軍事的な性格を失っとるわけや。ただ機能しない、それがこれのとても皮肉なところやねん。
IP: 本当に大きな、大きな皮肉や。また最初の「戦争は経済で勝つのであって軍事力で勝つのやない」という点に戻るけど、イラン人たち、実際にはロシア人たちも、少なくとも理論的には西側の集合的な力に比べて経済的にははるかに小さいにもかかわらず、勝ちつつあるように見えるんや。それでも勝っとって、経済がそれを勝ちとらしとるわけや。これがこれ全ての中の大きな皮肉や。
MH: まさにその通りや。
IP: よく話題になることの一つが湾岸諸国で、中東におけるアメリカのプレゼンスが脅威にさらされる中で、ペトロダラーシステム全体が世界的な影響力を非常にゆっくりと減少させ始める中で、その長期的な持続可能性や。今まさにイランとの戦争を通じて目の前で起きとるこの権力のシフトから湾岸諸国にとって現実世界の経済的な結果があると思う?
MH: 多くの次元での権力のシフトや。イランについては、おそらく何らかの軍事攻撃があるやろ。たとえそれがトランプが「これは象徴的な攻撃や。爆弾を送るで。国民に何らかの勝利を見せんとあかん」と言うつもりの程度のものやとしても。
爆弾か飛行機かが来た瞬間に、イランはアメリカの軍事基地だけやなく非常に激しく爆撃するやろ。問題はアメリカを西アジアから追い出すだけやなく、アメリカとOPEC諸国との共生関係全体を終わらせることやねん。攻撃するのはアラブ首長国連邦の軍事基地だけやなく、そこに投資した全てのアメリカの企業、安価なUAEの石油とサウジアラビアの石油を使って巨大なデータ処理センターを動かすことを計画しとった人工知能企業も含めてや。
UAEのOPEC諸国に対するアメリカの支配を終わらせる唯一の方法は、首長国連邦がアメリカ軍を支持してイスラエルを支持して主要な軍事基地を提供するという政治的共生関係を生み出してきたそれを終わらせることやねん。今現在、もしトランプがイランへの全面的な空爆を行うことを決断した場合に備えて4機の給油機がUAEの空港で待機しとると報告されとる。アメリカとアラブOPEC諸国との切り離し、おそらく他の国々との切り離しも起きるやろ。
ペトロダラーの話をしてくれたけど。ペトロダラーは過去1世紀にわたるアメリカの対外政策の中心的な要素は世界の石油取引の支配やったという事実の副産物やねん。世界の石油を支配したいのはこれがチョークポイントやからや。他の国々に「もしアメリカが国家安全保障上の理由から支持する外国政策に従わへんかったら石油へのアクセスを断つで」と言える立場にあったわけや。
特にアメリカの過去2つの政権は石油取引を武器化しとる。アメリカの支配下にない他の石油生産国を孤立させようとしとるわけや。ベネズエラはチャベス以来すでに何年も前に孤立させられとって、最近はその大統領を拘束して。ロシアは制裁を課すことで孤立させられとる。イランは1979年以来孤立させられてきたわけや。アメリカはこれらの他の国々を孤立させようとしとって、基本的に「もしあんたの石油、イランを支配でけへんかったら、破壊するで」と言っとるわけや。それがトランプが今言ったことや。イラクの石油の差し押さえを支持して「イラクに使ったコストを全部回収しないかんから」と言うとるわけや。
もしアメリカがアメリカの支配下にない石油を破壊するつもりなら、石油取引に対して自国の条件を主張することになるわけや。1974年に戻ると、これはOPEC諸国、基本的にサウジアラビアや他の国々、本質的にアメリカに友好的な国々が、アメリカが穀物の価格を4倍にした後で石油の価格を4倍にするためにアメリカと交渉した時にやったことやねん。アメリカとこれらの国々の合意は、わしは当時これについてすべて議論するためにホワイトハウスを何度か訪れて財務省や軍と会ったんやけど、「石油で好きな値段をつけていいけど、何をしても、稼ぎたいだけ稼げるけど、合意はあんたたちが石油余剰をアメリカの債券に投資するということや。特定の産業を買えへん。どんな主要産業のコントロールも買えへん。わしらはヨーロッパや他の国々で産業を買えるけど、あんたたちは債券やアメリカの株でお金を稼いでリサイクルしてや」というものやったんや。
好きな値段をつけていいけど、貯蓄はドルで保有しないかん。そうして過去50年間OPEC諸国、特にアラブOPEC諸国はアメリカの国際収支を支えるドルにリサイクルされる莫大な投資、債券保有、アメリカの銀行へのローンをしてきたんや。サウジの国家ファンドは今や1兆ドルになっとる。でもOPEC諸国がこれらの石油輸出収益を全部アメリカにリサイクルしてきた一方で、これらの国々自身は石油に依存しない経済を作るための国内の発展を融資するために莫大な債務を抱え込んできたんや。それが彼らの目標やったわけや。
その結果、石油輸出で稼いできたお金を全部、海外に貯蓄して投資してきたにもかかわらず、この輸出収益を不動産開発、産業開発、製油所、化学会社など石油以外に経済を移行させるために必要なもの全ての新たな開発の融資に使ってきたわけや。まあ今何が起きたかというと、イランとの戦争がこの全ての石油収益を中断させてしまって、彼らは追い詰められとるわけや。アラブ首長国連邦はすでにアメリカに「問題があるんや。多くのうちらの産業、政府投資を融資しないかんけど、長年積み上げてきたアメリカの証券の一部を売ることで融資しないかんようになるかもしれへん」と言ったのは明らかや。
問題はこれらの証券の多くがシリコンバレーのマジック7みたいな多くの自動(人工)知能産業に貸し出されとることやねん。プライベートキャピタルに投資してきとるわけや。今アメリカ経済が非常に高く過剰に債務レバレッジがかかっとるので、ブラックロックのような多くのファンドが投資家の資金引き出しをブロックしとるんや。これらの投資には市場があるけど、市場価格はこれらのプライベートキャピタルファンドで行ってきた投資を売れば今や元の購入価格から大幅な値引きで売ることになるわけや。
UAEはこれで損を出したくない、全く驚くことやないけど。それがベッセント長官が彼らと合意したスワップ協定につながっとるわけや。「プライベートキャピタル会社に行ってきた投資を売らんでええ。金利が上がっとるからといって債券保有を損して売らんでええ。スワップ協定を結んで数百万ドルを貸したる。あんたたちは自国通貨をくれ。そうしたら自国通貨を発行することに対して借りたこれらのドルを支出に使えるし、アメリカの投資を何も売らんでええ」というわけや。
これらのスワップの全体的な目的はアメリカ金融市場が突然クラッシュするのを防ぐことやねん。今現在それがベッセントの中心的な懸念やねん。彼はいくつかの非常にええ記事を書いてるけど、バイデン政権下の連邦準備制度は銀行から莫大な量の連邦債務を取得して、連邦準備銀行の口座に対して利子を払うことに合意したんや。連邦準備制度は銀行に長年0.1%でお金を貸してきて、2%以上の利率で連邦準備銀行の預金として投資できて、ただリサイクルするだけ、全部金融的なもんやわけや。
彼は「この債務レバレッジを解消しないかん」と言っとる。まあそれをどうやって解消できるかはなかなか見えへん。ベッセントがイランとの戦争への危険として見たのは、他の国々が石油赤字を融資しようとすること、OPECの石油収入の失敗と、他の国々が工場を動かして家を暖めるなどのための石油を入手するためにより高い石油価格を払わないかんことで、これら全てがアメリカの証券の売り越しにつながっていくということやったんや。売りが出ると株式と債券の価格が下がるんや。
それがこの戦争が長引くほど引き起こすと脅しとることやねん。もし軍がトランプに「軍事的な戦争には勝てへん。イランを崩壊させようとするどんな試みも、トランプが言う『彼らが音を上げて諦める』ところまで追い込もうとするどんな試みも機能しない。彼らは『冗談やろ、わしらは1979年以来孤立させられてきた。まだ崩壊してへんなら崩壊しないやろ。あんたたちより長く耐えられる』と言うやろ」と納得させたら、それが今わしらが見とるダイナミクスやねん。今年も来年も展開していくのを見ることになるやろ。
IP: 完全に同意するわ。本当にそや。アメリカがそれほどレバレッジがかかっとるから、金融崩壊を防ぐために他の国々にさらに多くを貸さないかんという、皮肉の中の皮肉や。これはかなり注目すべき状況や。
MH: 皮肉なのは、軍事支出が経済を恐慌から引き出しとるんやなく、恐慌を引き起こしとるということやねん。
IP: まさにその通りや。ただのケインズ主義ではなく軍事ケインズ主義としての。


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