ダニー・ハイフォンとペペ・エスコバル:戦争は終わるんか?
https://www.youtube.com/watch?v=x4bf8ZrZG9k
Pepe Escobar: Trump CAVES to Iran Strike Threat, Israel FURIOUS ? Is War OVER?
ペペ・エスコバル:トランプがイラン攻撃の脅しに屈服、イスラエルは激怒――戦争は終わるんか?
ダニー・ハイフォン:
皆さん、ようこそ。またまたご覧いただいてありがとうございます。ホストのダニー・ハイフォンです。ご覧の通り、独立系ジャーナリストで地政学アナリストのペペ・エスコバルに来てもらってます。ペペ、久しぶりやね、元気?
ペペ・エスコバル:
また会えて嬉しいわ。ダニー、おめでとう、色々と。視聴者の皆さんにもよろしく。俺は今地獄におるんやけどな、マトイにいるから。
ダニー:
まあ、地獄からわざわざ参加してくれてありがとうやで、ペペ。感謝するわ。ほな早速、昨日の大きなニュースから始めましょか。概要をざっと整理すると――昨日は次々と展開があってな。イスラエルがベイルートを空爆して、レバノンを爆撃し続けとる、今もやけど。そのレバノンへの攻撃を受けてイランが報復すると言うたら、トランプが止めようと必死になって、まるでパニック状態で交渉に走った感じやな。例えば封鎖を即座に解除するとか、新たな譲歩をぎょうさんして。そんで昨日の夜に覚書(MOU)が署名された。ペペ、この件でコラムを書いてるとこやと聞いたけど、今回のイスラエルの攻撃、当然イランもレバノンへの攻撃に対してイスラエルを叩いてたわけやけど、今回特にこの脅しが実際の合意に繋がった理由を教えてもらえる?覚書やけど、平和条約やないにしても、何が起きてなんで起きたのかを説明してほしいんやけど。
ペペ:
そやな、このコラムはたぶん火曜日に出る予定で、背景情報も含めて詳しく書いとるわ。イランとパキスタンの情報源から過去ほぼ三週間にわたって得た情報をもとにしとる。大事な文脈をダニーと視聴者の皆さんに伝えたいんやけど、今イラン側が「イスラマバード了解」または「覚書」と呼んどるもの、パキスタン人自身は「イスラマバード合意」と呼んでたんやが、俺とラリー・ジョンソンが以前「パワーズ・シフト」というチャンネルでその話を最初に報じたんや。連続して二本のスクープを出した直後、米国政府からグーグルへの直接命令でチャンネルが何の警告もなく消された。何もなしや。火曜日に一本、金曜日に一本放送して、週末にチャンネルが潰された。先週、俺らは「トランジション・プロトコル」という新しいチャンネルで戻ってきた。そして先週の金曜日、まだ小さい新チャンネルで一から始め直さなあかん状態やったけど、ラリーと俺でMOUが事実上成立直前やという話を最初に報じた。なんでそれができたかって、俺らの情報源は交渉のテーブルから直接来てるからや。情報源はパキスタン側の仲介者やねん。それが俺らがこのプロジェクトに関わっとる理由で、テーブルから直接情報を得られるアナリストは世界中でほぼ皆無に等しい。もちろんその情報はイラン側に当てて「そう、ノーコメント」などと確認することもできる。だからラリーと俺が関わっとるわけや。イスラマバード合意が事実上成立直前やとわかってたし、あとは米国側の土壇場の変更だけやとわかっとった。それがまさに今週末に起きたことや。
今週末、アラグチが極秘ミッションでパキスタンにいたことはほとんど誰も知らんけど、彼はイスラマバードで週末を過ごして仲介者と協議して、実質的にトランプ政権に対して「少なくとも二週間前に二つの重要な要求はもう出した」と改めて伝えた。第一に、対イスラエルの戦争だけやのうてレバノンへの戦争も正式に終わるまでイランの核問題は話し合わない。第二に、もし米国がラインを越え続けるなら、俺たちはイスラエルを直接攻撃する。
今週末の土曜から日曜にかけて、イランはイスラエルを攻撃する態勢が整っとった。本当にやろうとしとったんや。これがラクダの背骨を折ったわらの一本、つまり「略奪と海賊の帝国の傲慢な皇帝」の堪忍袋の緒を切ったんや。トランプはついにイランが本気中の本気で、何も待たずにイスラエルに向けてありったけをぶち込む覚悟やとわかった。これがMOU署名に至った主な理由やな。
電子署名があったとか言われとるけど、イランはガリバフによる電子署名があったとは確認してへん。米国側はトランプとヴァンスがもう電子署名したと言うとる。イランはそこについてはまだ宙ぶらりんのままにしとって、最高国家安全保障会議からの重要な声明、俺のコラムにも入れとるけど、それによると最高指導者モシャバ・ハメネイの最終命令が出てから署名する、ということや。だからまだ空中に浮いてる状態で、今後四十八時間以内くらいに決まるやろな。今日から明日夜くらいの間に。そしてこれ全部、十九日金曜日にジュネーブで公式発表される予定のこととも繋がっとる。今から十九日まで、特に中東地域の「死の教団」による妨害未遂がまた起きた後でも、まだいろんなことが起き得る。
イランは米国に対して「もし俺らとMOUに署名すれば、イスラエルの件は俺らが自分たちで対処する」と言うた。米国も大体において、MOU署名後はイスラエルは自分でやってくれ、妨害したければイランが対処するし米国は止めない、ということを認めとる。これで方程式が完全に変わった。テルアビブは本当に怖がる理由があるわ。奴らは実質的に一人ぼっちやからな。
ダニー:
ホルムズ海峡の状況についても覚書の文脈で整理してほしいんやけど、一方では「三十日間完全開放でイランの管理下」という話があって、米国側は「とにかく完全開放」と言いながら通行料については触れない。でもイランがサービス料を徴収することについては見て見ぬふりするという合意があるらしい。実際のとこどうなんか、それと米国がこの合意を守らんかった場合、イランはホルムズ海峡への影響力を持ち続けるとあんさんは思う?
ペペ:
何があっても、米国の姿勢がどうであれ、ホルムズ海峡の法的地位は戦前と完全に変わっとるわ。彼らはシステムを作り上げるやろ。おそらく上品な言葉で「行政手数料」とか「環境保護費」とか「航行の自由のためのセキュリティ費」とか呼ぶやろけど、これはもうオマーンとの協議の中でも話し合われとる。これは避けられへんな。
最初の三十日間、米国がトランプが命じた封鎖を終わらせるという約束を果たすなら、完全に通行料なし、手数料なしの状態になる。次のフェーズ、つまり実際の合意内容を話し合う段階に入ったら話は別で、そこではイランが……あー、覚書の中でホルムズ海峡について直接書いてある部分を探せるか見てみよか……いや、今は見つけられへんけど、よく覚えとる。十四項目のうちホルムズ海峡については最初の三十日に続く六十日の間に暫定的な取り決めの一部になる、となっとったはずや。
ダニー:
あ、そこ全部持っとるわ。「三十日以内に、イランの取り決めに基づき」ていう文言やな。
ペペ:
ぴったりそうや。「イランの取り決めに基づき」の翻訳はな、「行政手数料を徴収する」ということや。完全にそういうことや。両者がこれに合意しとる。米国はイランにホルムズ海峡のコントロールを諦めさせることはできへんとわかっとる。これがイランの最大の戦略的勝利やな。この戦争全体における。絶対に手放さへん。最大圧力でも何でも関係ない。
問題は米国が合意を守れるかどうかや。俺はコラムの中でこの問いを立ててる。ダニー、米国は歴史上初めて「合意を守れる国」になれるんか?誰もそうは信じてへんやろ、もちろんな。
ダニー:
せやね。ペペ、あんさんは今度のコラムでこれを「多極的な大突破」と呼んどるらしいな。パキスタンの役割についても話してたけど、パキスタンの首相がXでまず合意成立を発表したんやな。この件についてもっと話してほしい。イランと米国には多くの仲介者がいたわけで、湾岸諸国も事態が再燃したらどうなるかを非常に心配しとった。これを「多極的な突破口」と呼ぶ理由を教えてくれへんか。
ペペ:
絶対にそうや。ラリーと俺が最初から特に関心を持っとったのは、パキスタンの仲介者がテーブルで話し合っとる内容にフィルターなしでアクセスできることやった。ここ数日、ほぼ毎日ブリーフィングを受けとった。これはものすごいことやで。
パキスタンはワシントンとテヘランの直接の仲介国として動いとった、最高レベルで。他の多くのプレーヤーからも助けを得てたけどな。最も重要なのはイランの最高国家安全保障会議の声明でも名指しされとるもので、パキスタン(主要仲介国)とカタールの二カ国だけが名指しで感謝されとる。でも裏ではトルコ、サウジアラビア(特にサウジ)、エジプトも全部関わっとった。
彼らはパキスタンがUAEに「あんさんは間違った馬に賭けてる、イランと折り合いをつけへんと大変なことになるで」と説明するのも手伝っとった。どうやらMBZはそのメッセージを受け取ったらしくて、あのUAEのテヘランへの飛行機、二十億ドルの現金積んでたやつ、あれはその証拠やな。パキスタンはその調整も全部やっとった。それ自体がものすごく印象的なことやで。
俺はパキスタン政府については深い疑念があるし、イムラン・カーンの大支持者やったのは多くの人が知っとる。でも同時に独立したアナリストとしてリアルポリティクを実践して、国家が素晴らしい仲介をやってのけたときはちゃんと認めなあかん。パキスタンはテヘランと非常に緊密な関係にあって、ハメネイと直接会うための重要な訪問があったとき、イランの内務大臣がパキスタンのシーア派学者の代表団を率いてモシャバに会って、父親の暗殺について語るなど、敬意と感謝を示した。イランはそれをものすごく評価した。文化的・宗教的な敬意は非常に大事やからな。
パキスタンはそういう正しい動きを全部やって、「俺たちを信頼してほしい、なぜならトランプと直接話してるから」という立場を作り上げた。シャリフ首相が電話するとトランプはすぐ出る。プーチンとシーを除けば、そんなことをする相手はほぼ誰もいない。パキスタンは非常にうまく手を進めたし、湾岸の石油君主国との良好な関係も活用した。
さらに遡ると、ヴァンスとガリバフが最初のイスラマバード会談に行く前の、最初のムスリム諸国会合では、パキスタン(主催)、サウジアラビア、トルコ、エジプトの四カ国スンニ派諸国が参加しとった。この四カ国が初期段階の「なんとかしよう」の起点やったな。議論に議論を重ねたけど大きな進展はなくて、翌日パキスタン外相が北京へ行ってワン・イーに経緯を説明した。ワン・イーは「それで何があったんや?」「あまりなかった」「もっとうまくやらなあかんで」と言った。同時に中国はパキスタンの仲介に全面的な支持を表明した。これがこの全体の歌舞伎のような劇の重要な側面の一つや。そして中国は自分たちの影響力を隠すのが天才的にうまい。
実際に米国を「これ以外に出口はない」と説得するために何があったかというと、非常に目立たないが非常に効果的な中国・イラン・パキスタンの連携やった。なんで中国かというと、新シルクロードの主要パートナー国がまさにイランとパキスタンやからな。中国・パキスタン経済回廊(CPEC)は新疆のカシュガルからパキスタンを横断してアラビア海のグワダルまで繋がっとる。この二つを合わせると、中国が両方の背後にいて、パキスタンに「イランとの陸上回廊を開いてアメリカの封鎖で滞ってる貿易を迂回させろ」と提案したという構図になる。パキスタンはイランとの六か所の国境越えを開いて、大量のイランの貿易がパキスタンを経由するようになった。イランから中国への最短ルートは中央アジア経由やなくて、共通の隣国パキスタン経由やからな。
これ全部が繋がっとる。ユーラシア統合の大きな絵で考えると、これは西アジアと南アジアが中国に向けて統合される完璧な縮図やねん。これが中国・パキスタン・イランの地政学的連携の地経学的な鏡像でもある。トランプ政権の誰かがこの細部を知っとるかどうか、俺はかなり疑問やな。ラリーとも話したけど、「あいつらそんな場所がどこにあるかすら知らんやろ」て。想像できるか?全部が繋がってるのに?
パキスタンがこれを成し遂げられたのは、中国の確固たる後ろ盾があったからや。そしてもちろんトランプと政権の最高レベルに直接話せたからや。だからうまくいったんや。そしてアラグチがイスラマバードで仲介者に伝えたことを、パキスタンは数分のうちにトランプに届けた。それが効いたんやな。湾岸の石油君主国も全員、それぞれ違う理由で戦争が終わらないことに怯えてて、パキスタンに「何でもしてやるから、トランプを戦争再開から遠ざけてくれ」と伝えた。これが全部まとまって、パキスタンは最終的に結果を出したんや。誇っていいと思うわ。
ダニー:
カタールの話もあったやんな。あの戦争の中でカタールが液化天然ガスの生産を一時停止するとかいう秘密取り決めが漏れてたっていう話も。でも結局そのガス施設は実際に攻撃されたけど。そしてMOUの交渉でもカタールは大きな役割を果たして、イランがイスラエルへの攻撃を準備してたまさにその時、カタールはイランにいたらしいな。MOUが合意される直前に。で、ペペ、イスラエルはこれを許すんかな?トランプが「ネタニヤフには全然判断力がない」とか言いながらも、イスラエルはとにかく続けてるやんか。金曜日が近づいてくる中で、イスラエルがこのMOUの重要部分を燃やし続けとる状態が続いたらどうなるんか、俺はずっと人に言い続けてんけど、本当に恥ずかしい話で。米軍が軍事的にこれほど依存してる「死の教団」が何のお咎めもなく続けられるんか?
ペペ:
俺らの中で回ってるメールがあって、誰が出所かは言えへんけど、みんな俺らが知っとる人間や。誰もイスラエルがMOUの条件を守るとは思っとらへん。問題はイランがどう反応するかや。「イスラエルは俺らが自分で対処する」とは言うとるけど、それが起きたとき、米国は本当に傍観するんか?例えばダーを追加爆撃するとか、イスラエルはもうレバノン南部の村の爆撃も占領も続けると公言しとるわけやし。これはまた帝国にとっての追加の屈辱になる。御主人様が署名したMOUをその手下どもが尊重しない、それが今の状況や。これはトランプが自分のディールのためにさらなる屈辱をも受け入れる覚悟があるということを改めて示しとる。
でもこれはものすごいことやで、なぜならば俺らは本当にサイコパスで限界を知らない存在、自分たちの歪んだ権力と影響力の幻想に限りがなくて、自分たちのちゃちな本とちゃちな預言者さえあれば全員に勝てると思っとる存在と相手にしとるわけやから。こいつらに何かを学ばせることは不可能で、本当に根本的な何か物凄いことが起きない限りはな。アリステア・クルックみたいに奴らと話したことがある人は誰もが「対話すること自体が不可能」とわかってる。
ダニー:
ファザディみたいなイランのアナリストが「ホルムズ海峡を米国の要請で開放するというだけで行き過ぎ、米国は十分な安全保障の保証を出してない」と言っとったけど、それについてはどう思う?
ペペ:
重要なことが過去二週間の間に起きとってな。アラグチは最高国家安全保障会議、確か十三人のメンバーがいるはずやけど、そのうち十一人が、穏やかに言えば「合意できない帝国との協定に深く否定的」なんや。残り二人、大統領ペズシュキアンを含む「改革派」が賛成側やな。ハメネイは実質的にSNSCに「決定を委ねる、大多数が支持するなら、これが今まで提案してきた条件に沿っているとあんさんらが判断するなら、あんさんらが決めろ」と言うた。これがテヘランで最もよく情報を持っとる人たちから俺らが得た話や。
あと、ラリーと俺が最初に報じた話があって、米国がいくつものラインを越えたとき、イランが北朝鮮スタイルの抑止力を「実演」する可能性、つまりイランの国土で核デバイスを爆発させて「俺らは抑止力を持ってる、以上」と世界に証明することを検討するかもしれない、という話が出た。この情報はペズシュキアンが電話でシェハバズ・シャリフに直接話した内容に基づいてる。米国はこの情報が漏れたことに激怒した。それ以降の流れ全部に影響したからな。
さらに、俺のコラムのコピーがベイルートの「ザ・クレードル」の友人経由でハメネイの最側近の一人の机に届いて、数日後に返事が来た。ファルシ語から英語への俺の翻訳やけど、「この件についてはコメントしない。非常に重要な話やな」と。否定しなかった。否定すれば、ペズシュキアンが嘘をついたということになるからな。そしてシャリフはみんなに「トランプはこれを知らなあかん、これは追加の要素や」と指示した。こうしてパキスタンの仲介者に伝えられた。これはイランとパキスタンの信頼関係の深さ、彼らが渡していた機密情報の量、そしてその情報が即座に米国に伝わることも、その後のあらゆる結果も含めて全部計算済みやったということを示しとる。
米国は自分たちが実質的に逃げ場がなかったことを理解できてたんやろか。陸上侵攻を夢見るとか、カーブ島を占領するとかいうたわごとを除けば。俺はそれほど確信が持てへんな。たぶん米国がやっとわかったのも昨日、イランがパキスタン経由でまた「イスラエルを徹底的に爆撃する」と伝えたときやと思うわ。
ダニー:
そやんな。イランは素早く動ける、反応できる、というのは見せてるわけで、各種の混乱したメッセージも見えた中で、米国が前に出てきた。イランが前に出てきたわけやなかった。そしてイスラエルメディアが「いや、イランは攻撃しない」と言い張ろうとして、最終的にMOUが大体まとまった。これにはレバノンも全面含まれるとされとる。もちろんガザやその他のイスラエルが戦ってる戦線が気になる人もぎょうさんおる。MOUには「すべての戦線において」という文言があって、たぶんイラクやガザも含まれるんやろうけど、あんさんはどう思う?
ペペ:
これはイランの世論でアラグチが叩かれとるし、裏切り者と呼ぶ人間もおる。でもアラグチはハメネイと最高評議会が決めたことに逆らうことは絶対にない。それだけの自由裁量はない。彼の裁量は「交渉して議論することができる」というレベルで、しかも実は彼が一番手の交渉者やなかった。一番手はガリバフやったけど、ここ数週間で役割を再編して、ガリバフは後ろに下がって新しい役職、これも偶然やないけど、中国との戦略的関係担当になった。イランにとって最も重要な関係が中国やから、最高の人材をそこに充てる、ということやな。ガリバフは外交官や出身やなくてアラグチがそうや。だからイランはこれらの役割を非常によく調整しとる。最高の外交官を外交的解決の交渉に充てて、最も重要な中国との戦略的関係には元IRGC司令官でもある最高の国会議員を充てる。完璧に理にかなっとる、全部論理的や。西側の真逆やな。何も不合理なことはない。
でも俺が気になったのは人々のアラグチへの非難の激しさやな。十四項目の内容と米国が何に同意したかがまだわからへんから、みんな怒ってる。だから彼は「来週全部の詳細な項目をMOUとして出す」と言い続けてたわけや。そして今イランメディアにMOUの実際の条件がリークされてて、イランは実際ほとんど何も譲歩してへんということがわかってきた。
今日か明日中に正式確認が来るはずで、それは短い文書らしく、全体で二ページ以内の覚書、条約でも合意でもなく、「こういう項目について議論を始める」という覚書やな。そこから横道に逸れることもあり得るけど、少なくとも主要な項目自体はある。
それとダニー、興味深いのはイランの社会での議論の活発さや。これほど敏感な問題についてこれほど公開的な議論が行われる民主主義国家は西側でもほとんどないで。
ヒズボラ自身が声明を出してイランを祝福して、イランが抵抗運動の側で戦ってくれたことに感謝を表明した。これは長年の視聴者さんの疑問に答えることにもなるな。「なぜイランは昨夜のイスラエルのベイルート爆撃に報復しなかったのか?」という質問が来てるけど、それはトランプが土壇場で引いたからや。イランは準備が整ってたんや。「引き金に指をかけた」という話は本当で、昨日まさにそれをやってたわけや。そしてこれがMOUを救ったんや。イランがトランプに「今すぐイスラエルを爆撃する準備ができてる」と示した、それでトランプが「わかった、わかった、わかった、署名する」となった。それが昨日起きたことや。ちなみにトランプの誕生日やったんやけどな。
ダニー:
そやな、一部の人には不満やったかもしれへんけど、誕生日プレゼントはガリバフ・アラグチのチームが用意してくれたわけやな。
ペペ:
まさにそれが一番おいしいとこやな。
ダニー:
確かに。米国が四月以降の交渉で一度も自分の側から出した項目がないということを認めなあかん。これ全部がイランの項目やったわけで、これで十分かどうか人々が判断せなあかんとこや。問題はこれをどうやって実施するかやな、トランプ大統領下で、政権全体で、イランを強くさせないという長年の目標の下で。まあ、戦争でそれは失敗したわけやけど。これから数週間、実際の交渉の段階があるとしたら非常に面白いことになりそうやな。
ペペ:
ほんまそうやで。米国で批判的思考力がまだちょっとでも残っとる人なら誰でも、これはどう見ても大規模な戦略的敗北やとわかる。どう飲み込んでも。米国内では政府批判の反動がものすごいことになって、トランプ政権に対する攻撃が激しくなるやろな。そしてここで起きてることの地政学的な結果に人々が気づき始めたとき、その数はあまりにも多い。最も明白なのは、これで西アジアにおけるアメリカの覇権が終わった、ということや。終わり。もう戻ってこない。
破壊された基地を再建することもなく、基本的に撤退になって、西アジアには新しい保護の傘ができる。主役はおそらく中国に支えられた核武装国パキスタンになるやろな。後からロシアも参加するかもしれへん。今のところロシアは静観しとる、自分たちの戦争があるからな、そして特別軍事作戦の全体像がドローン戦争への国民の怒りで変わってきとる。プーチンとクレムリンと国防省は戦術を調整せなあかんやろ。でもロシアはずっと後ろで「ほほう、西アジアで素晴らしいチャンスが生まれたぞ」と眺めとった。米国の軍産複合体がこれを全部処理しなあかんと想像してみ。大きなトラウマや、しかも自分で招いた傷やしな。ブレジンスキー的な「ライバル大国に対抗すべし」みたいな話やなくて、これが現実なんや。ライバル大国からやなくて、四十七年間制裁を受けてきた中規模の国が史上最大の艦隊に戦略的敗北を与えたんや。これを米国内でどうやって売るんや?不可能や、完全に。
ダニー:
まあ、誕生日のプレゼントで言うたら、あの艦隊を引き上げてメン・イン・ブラックみたいに「はい、全員の記憶を消しますよ」ってボタンを押して起きたことをなかったことにするのが一番のプレゼントかもしれへんな。これはほんまに米国の驚愕的な失敗やわ。「石油市場のコントロールが目的やったから失敗やない」という人もおるかもしれへんけど、今これが石油市場のコントロールに見える?実質的に米国が同意しようとしとるのは、戦前も開かれとったホルムズ海峡を再開放して、「サービス料」とか「環境保護費」と呼ばれるものについては目を瞑る、ということや。そしてこれが世界の常識として定着していく。これは巨大な地政学的・地経学的転換で、米国・イランの交渉が進むにつれてますます永続的に感じられてきとる。
ペペ:
永続的やで、ダニー。なぜなら今や西アジアの大きな力はイランやからな。そして世界でも独立した大きな力の一つとして台頭してきた。米国、ロシア、中国には及ばへんけど、大きくて成長中の地域大国で、世界中、特にグローバルサウスから尊敬されとる。BRICSの正式メンバー、上海協力機構の正式メンバー、ユーラシア経済連合とのパートナーシップ。イランはユーラシア統合プロセスの中心におって、ロシアとも中国とも戦略的関係にある。こんな高みにある国はほとんどない。だから「イランが第四の大国になりつつある」という議論がすでに始まっとるのも当然やな。同じレベルとは言えへんけど、そこへ向かってる、確実に。ユーラシアにおいては、間違いなくそうや。グローバルサウス全体でイランがどう見られとるか、すごいもんがあるわ。イランは「レジリエンス、戦略的主権、独立」のグローバルサウスの模範として見られとる。特にプーチンのロシアと同様に、帝国が投げつけてきた全てに抵抗して自国の主権を貫いた、という意味でな。これが歴史上の重要な地政学的転換がどういうものか、ということや。大体いつも戦争の後に起きる。俺らは今まさにその只中におる。そしてこの戦争には明確な勝者がある。全部すっきりとはいかへんけど、疑いなく戦略的な勝者はイランや。
ダニー:
核武装した二つの大国――イスラエルを大国とは言いきれへんけど、それでも核兵器を持ってて米国政治に強大な影響力を持つイスラエルと米国を相手に、損害は出ても最終的により良い立場に出てこれたなら、それが戦争における勝利の定義やと思うわ、まあ特に非対称な戦争においては。ペペ、残り五分くらいで、この戦争のこの段階が世界全体にどんな波紋を及ぼすか、他の戦線も含めて教えてほしい。ロシアはドローンテロで辟易してるって言ったけど、ウクライナでの戦争もそういう段階に見える。米国はよりプロキシ型のハイブリッド戦争に戻ろうとしてるように見えるな。
ペペ:
そうや。そして多くの人が心配しとるのは、彼らが再びラテンアメリカで別の冒険に向かうやろということや。最有力候補はキューバやな。「自分たちの裏庭」「モンロー主義2.0」、そしてもちろん西アジアでの屈辱を忘れなあかんから。ラテンアメリカが最初のターゲットになるやろ、残念ながら。それと今年後半のブラジルの選挙にも強く介入してボルソナーロ一家を権力に返り咲かせようとするやろな。
ユーラシアでいうと、絶対に面白いのは、多くの人が数十年関わってきたことやけど、米国が徐々に、ゆっくりとやないけど確実に、ユーラシアから追い出されつつある、ということや。ユーラシア統合は目の前で詳細に展開されとる。そしてもう一つ今後注意すべきことがある。三ヶ月後にインドでBRICS首脳会議がある。BRICSは今目の前で起きとることを理解するやろか、全員が。一番最悪のタイミングで開かれる今年のBRICS首脳会議やけど、まあそれはそれとして対処せなあかん。またラブロフとワン・イーがこの巨大な船を操舵することになるな。まあ、俺らは着実に強くなっとる。見てみい、BRICS正式メンバーの一つが帝国に勝ったんやから。延々と続くスーツ姿の会議でやなくて、戦場でそれを成し遂げたんや。だからデリーでの三ヶ月後の会議での教訓は相当なもんになるやろ。希望の光が少し見えてくるかもしれへん。
ダニー:
そやな。BRICSの内部問題、例えばインドの政治エリートがずっと米国・イスラエル側に肩入れし続けとることとか、UAEが全くこの戦争の当事者やったとかいう問題もあるし、サウジはまだ中立を保っとる。こういう亀裂を問題と見ることもできるし、現実が積み重なって何かより良いものが生まれる、という希望も持てる。いずれにしてもイランが今度のBRICS首脳会議に戦前より遥かに強い立場で臨んでくるのは確かで、それは多極的な発展プロジェクト全体にとってプラスやと思う。どうなるかは見守るしかないけど、こういうことを話せる時代になったこと自体が面白いと思う。少し前まで米国が戦争を始めたら、ただ大規模な犠牲者と不安定さの話をしとるだけやったからな。今はもっとフラットな競技場の話をしとる。それ自体が違う会話やな。ペペ、配信を締める前に何か締めのコメントはある?
ペペ:
あんさんが言ったことを補足するために一つ話してええか。UAEはほとんど全ての意味でイランに対する戦争状態にあった。そして今やUAEが最初からUSイスラエルの戦争の一部やったことをイランは把握しとる。数週間前、俺はパキスタンの仲介者へのコネクションの一人に聞いた。「UAEについてはどうするつもりなんか、計画があるのか?」と。テーブルの人間は「UAEを理性に戻しつつある。二、三ヶ月かかるかもしれへんけど、もう動いとる」と言うた。パキスタンはUAEに「サウジアラビア、カタール、エジプト、トルコと同じ立場に戻れ、あんさんらは歴史の間違った側についとる。今ならまだ間に合う。身振りを見せればイランがまた話してくれるかもしれへん。今はアブダビもドバイも焦土にされる寸前やから、あんさんらが決めることや」と説明した。数週間でそれが起きた。UAEが「わかった、折り合いを探してみよう」と言うようになるとは誰も思ってなかったことやで。今の西アジアで最も強力な集合体が誰かを見たからな、もうアメリカやない。だからイラン、お隣さんと折り合いをつけなあかん。加えて、没収してたイランの金も返さなあかんし、ドバイはずっとビジネス的にはイランの延長みたいなもんやったからな。これがBRICS内部の問題でもある。中国もロシアもBRICSメンバー同士が戦争してることを嫌がっとる。だからMBZに「分を知れ」と言い含めるのを手伝ったわけや。数週間前ならそんなことを言ったら「頭おかしい」と思われたやろけど、実際に起きたんや。
だから、中国・ロシアがインドのエリート向けにも同じことをやるかもしれへん。俺らは望むべきや、BRICSのためになることやから。インドのエリートにはいまだに現実が見えてへんからな。
ダニー:
ペペ、今日も来てくれてありがとう。テレグラムとXのアカウントはビデオの概要欄に入れとくから、コラムが出たらチェックしてな。他のコンテンツも「トランジション・プロトコル」でラリーと一緒にやってるから見てほしい。ゼロからスタートしてるから皆さんの応援が必要やで。そして俺らが持っとるのは交渉テーブルからの直接情報、他ではほとんど得られへんもんや。イランの側からも、中国の側からも、慎重やけど断片的に答えは取れる。それが強みやな。
ペペ:
ほんまそうや。
ダニー:
はい、概要欄に全部入れとくから、チャンネル登録してな、俺もしてるから。いいね!ボタンも押して拡散してほしい。それとショー支援方法も概要欄に入れとくから確認してな。また次回。明日また何かお知らせするわ。皆さんまたね、ペペありがとう。
ペペ:
ありがとう、またな。


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