2026年7月31日金曜日

ラリー・C・ジョンソンのSONAR21:エジプトでアメリカのLNGタンカーが攻撃されたのはイスラエルによる偽旗作戦か?他

https://sonar21.com/was-the-drone-attack-on-us-lng-tanker-in-egypt-a-false-flag/

エジプトでアメリカのLNGタンカーが攻撃されたのはイスラエルによる偽旗作戦か?

2026年7月31日 by ラリー・C・ジョンソン

短い答えから言うとな…わしはそう思うで。

2026年7月29日水曜日、中央ヨーロッパ時間の午後3時20分くらいやったかな、ドローンがエネルゴス・ウィンター号を襲撃してん。これマーシャル諸島籍の浮体式貯蔵再ガス化設備(FSRU)で、アメリカ企業ニュー・フォートレス・エナジーが所有しとる船やねんけど、エジプトのナイルデルタ北部、地中海側のダミエッタ港で右舷側を攻撃されたんや。火はすぐ近くにおったバミューダ籍のLNG運搬船ガスログ・セイラム号にも燃え移ってしもてん。両船の乗組員は避難させられて、火災は制御下に置かれて、負傷者は出てへん。両船ともその後、状況確認のために沖に移動させられたんやけど、エネルゴス・ウィンター号は完全に鎮火する前に岸壁から引き離されてん。

エジプトの港湾対応チームは陸上からも消防・救助タグボートでも素早く現場に駆けつけてな、複数の報道によるとこれがもっと大きい惨事を防いだんやろうって話や。もし火がターミナル施設に燃え広がったり、どっちかのLNG船体を完全に巻き込んどったら、破滅的な事態になっとったやろな。エジプトのカリム・バダウィ石油相自らが港まで足を運んで対応の陣頭指揮をとってん。

CNBCとCNNはこの攻撃を、エネルギーインフラへの攻撃キャンペーンが拡大しとる一環として、暗にイランを非難する形で報じてん。イラン、フーシ派、イラク国内の民兵組織、みんな攻撃範囲を広げてきてて、同じ週にイラン寄りのイラク民兵らがリヤドやサウジ東部州の石油インフラにドローン攻撃を仕掛けてる。ダミエッタ攻撃は、西側の多くの人らにとって、湾岸の石油から地中海のガスへとそのキャンペーンが拡大したもんやと捉えられてん。

わしが思うに、ダミエッタでの攻撃はイスラエルによる偽旗作戦で、カイロとテヘランの間に緊張を煽ることを狙ったもんやったと思うで。イラン側は意図せずそういうストーリーが成立する土台を自分で作ってしもてん。ドローン攻撃の2日前、イラン国営テレビが「ウクライナへの報復」って見出しの特集を放送してて、ヨーロッパのエネルギー関連インフラの複数ターゲットを示す地図を映してん。そこにダミエッタもピンで印されとって、年間520万トンのLNG能力を持つ「ヨーロッパへのガス輸出の玄関口」やと説明されとった。ダミエッタはその放送の中心テーマやなくて、あくまで複数の候補ターゲットのわしの一つとして挙げられただけやってん。それ以上のこと、つまりこの地図がイランがダミエッタ攻撃を主張したり実行を約束したりしとる証拠やっていうのは、その上に積み重ねられた推測にすぎへんのやで。この報道の枠組みで重要なんは、名指しされとった敵はウクライナであって、アメリカでもエジプトでもなかったっちゅうことや。

西側の多くの人らはすぐにイランに責任があるって指を差してん。せやけどエジプトの情報相は、アル・アラビーヤのインタビューの中で、ウォール・ストリート・ジャーナルが「エジプト政府はダミエッタ港での2隻へのドローン攻撃をイランの犯行と見なしとる」って主張したことを否定してん。

イランのアラグチ外相は「これはイランの仕業やない、エジプトを反イラン連合に引きずり込もうとするイスラエルの偽旗作戦や」って断言する声明を出してん。わしはアラグチが正しいと思うで。

イラン側メディアを監視して、あのニュース放送を利用してすぐさま事件を仕立て上げ、イランに疑いの目を向けさせたモサドの手腕には脱帽やわ。あの放送でダミエッタが対ウクライナ報復の候補ターゲットの一つとして挙げられとったっていうだけで、そこに疑惑の影を落とすことができたんやからな。モサドみたいな組織にとって、2日でこういうドローン攻撃を仕掛けるのなんかめっちゃ簡単なことや…連座制ってやつやな。

あんたはどう思う?

https://sonar21.com/refinery-configuration-matters-but-markets-matter-more/

重質酸性原油精製も問題やが、経済ははるかに複雑なんや。

2026年7月30日

わしの友人、カール・ミラーを紹介させてくれ。カール・ミラーはアメリカのエネルギー業界で知られとる人物で、いわゆる狭い意味での「アナリスト」とかセルサイドやシンクタンク系の人間やなくて、主にトレーダー、投資家、不良資産専門家として名を知られとる人物やねん。本人のプロフィール資料とRisk.netのプロフィールによると、キャリアは1989年にウォール街のディーン・ウィッター・レイノルズでスタートして、その後ニューヨークのコピアで先物・オプション取引に移って、後にフランス電力公社(EDF)のエネルギー部門で働いて、NEAHエナジー(NEAHパワー/グローバル・エナジーと呼ばれることもある)のパートナーになった人物や。

カールは石油業界の複雑さについてわしを色々教育してくれた重要な人物でな、わしの前回の記事についていくつかコメントくれてん。ほな、彼の見解を紹介するで。

ラリー、

あんたの重質酸性原油精製についての記事、めっちゃ楽しく読ませてもろたわ。エネルギー安全保障の議論でよう見落とされる論点をちゃんと突いとるからな。全部の原油が互換性あるわけやないし、全部の製油所があらゆる原油グレードを処理できるわけやないっちゅうことや。あまりにも多くの評論家が石油市場を『バレル数/日』だけに単純化してしもて、硫黄含有量、密度、製油所の複雑度、転換能力を無視しとる。重質酸性原油になんで大規模な水素化処理、水素製造、硫黄回収、金属材料のアップグレード、深部転換設備が必要になるかっていうあんたの説明は技術的にしっかりしとって、製油所の構成が原油供給と同じくらい重要やっていう理由を理解する上でめっちゃ有用な文脈を与えてくれとるわ。

あんたの中心的な論点、つまり『製油所の構成が、世界が湾岸の重質酸性原油の喪失を吸収する能力を制約しとる』っていうのは、根本的に正しいで。

わしが分析としてちょっと説得力が弱いと思うんは、その戦略的な結論の部分や。特に、中東の重質酸性原油供給が長期にわたって途絶した場合に、アメリカ湾岸がどれくらい影響から隔離されとるかっていう点についてやな。

この区別はめっちゃ重要やで。

あんたの記事は物理的な供給の耐久力と経済的な免疫を、ほぼ同じもんとして扱ってしまっとる。でもこの二つは同じやないねん。

アメリカ湾岸が、東北アジアと比べてペルシャ湾原油への依存度が低いのは間違いない。湾岸の重質酸性原油の原料の多くは、カナダ、メキシコ、コロンビア、ブラジル、その他西半球の産油国から来とる。そういう多様化した原料基盤のおかげで、アメリカの精製業者はホルムズ海峡にほぼ完全に依存しとる精製業者よりも運営面での耐久力が高いんや。

でも、耐久力を隔離やと勘違いしたらあかんで。

重質酸性原油はグローバルな商品市場の中で取引されとるもんや。カナダのウェスタン・カナディアン・セレクト、メキシコのマヤ、コロンビアのカスティージャ、ブラジルの重質グレード、イラクのバスラ・ヘビー、サウジのアラブ・ヘビー、クウェートの輸出用原油、ベネズエラのブレンドは、最終的にはみんな同じ国際価格システムの中で競合しとる。中東の重質酸性原油を日量数百万バレル、世界貿易から取り除いたら、残っとる代替品全部の価値が上がってしまうんや。

せやから、アメリカ湾岸がこの混乱の外に立っとるわけやないんや。仕入れコストの上昇、供給のひっ迫、代替原油をめぐる国際競争の激化を通じて、その混乱に巻き込まれることになる。

カナダの重質原油がこれまで通りアメリカに流れ続けるっていう前提も、疑問の余地があるで。

カナダはもうアメリカの精製業者に縛られた供給元やなくなってきとる。カナダ太平洋岸の輸出インフラの拡張で、アジアの買い手に直接アクセスできる機会がどんどん増えてきとる。もし中国、韓国、日本、インドの精製業者が、ホルムズ海峡と紅海の両方で同時に供給途絶に直面したら、太平洋を渡ってカナダ原油を輸送する追加コストを相殺できるくらい大きなプレミアムを提示できるやろな。

商品の生産者は地理的な近さやなくて、ネットバック価値、つまり手取り価値を最大化するように動くもんやで。

もしアジアが一番高値をつける行き先になったら、商業的インセンティブがインフラの許す限り多くの輸出可能なバレルをそっちに向けることになる。

それに、アメリカの精製業者に影響を与えるには、大規模な転換なんか必要ないんや。

原油価格は限界バレルによって決まる。カナダの輸出のアジア市場への比較的緩やかなシフトでさえ、湾岸の精製業者が利用できる供給をひっ迫させて、残っとる重質原油全部の仕入れコストを押し上げることになる。既存のパイプライン網は確かにアメリカの精製業者に物流面での優位性を与えとるけど、パイプラインが世界的な価格形成の法則を停止させるわけやないんやで。

同じ原理は、他の重質酸性原油の代替生産国全部にも当てはまる。

メキシコの生産は制約されたままやし、コロンビアの輸出量には限りがある。ブラジルの重質グレードはますます引く手あまたになってきとる。ベネズエラの生産は依然として政治的・インフラ的な制約を受けとる。これらのどの供給源も、短期間で湾岸の輸出を代替するだけの余剰能力なんか持ってへんのや。

結果として起こるんは、シームレスな代替やなくて入札競争や。

わしはまた、ホルムズ海峡と紅海の両方が同時に途絶するっていう事態のより広範な影響を、この記事は過小評価しとると思うわ。

そういう事態は単に原油の流れを止めるだけやない。

世界の精製システムの経済構造そのものを作り変えてしまうんや。

アジアの深部転換型製油所は深刻な原料不足に見舞われることになる。代替供給元からのディーゼル、ジェット燃料、ガソリン、その他の精製製品への需要が劇的に増加する。アメリカ湾岸の精製業者は西半球の原油へのアクセスを保持しとるから、操業自体はおそらく続けられるやろな。ただ、そうしながら同時に、原料コストの上昇と、自社の精製製品に対する国際需要の高まりの両方に直面することになる。

精製マージンは改善するかもしれへん。

国内燃料価格はほぼ確実に上がるやろな。

せやから、たとえアメリカの製油所が物理的に原油へのアクセスを一切失わへんかったとしても、アメリカの消費者はこの混乱の影響を受けることになるんや。

この区別はめっちゃ重要やで。

関連する問いは、単に湾岸の製油所が操業を続けられるかどうかやない。

関連する問いは、どういう経済的条件下で操業を続けることになるかっていうことなんや。

原料に対して劇的に高い値段を払いながら供給を受け続けて、供給不足の世界市場に向けて輸出しとる製油所は、その混乱から隔離されとるわけやない。その混乱の中で操業しとるんや。

もう一つ強調しとくべき点があるで。

製油所の構成は、何を効率的に処理できるかを決めるもんや。

市場がどう反応するかを決めるもんやない。

エンジニアリング上の制約は、輸送能力、保険市場、先物取引、戦略石油備蓄、在庫管理、外交的対応、原油グレード間の代替、製油所の最適化、消費者需要の変化を含む、はるかに大きなシステムの一構成要素にすぎへんのや。現代の石油市場は、制裁や戦争、ハリケーン、生産停止に対して、繰り返し驚くべき適応力を示してきとる。その調整が痛みを伴わへんことはめったにないけど、エンジニアリング図面だけから想像されるほど硬直的なことも、めったにないんやで。

あんたの記事は、なんで重質酸性原油の精製能力が戦略的に価値あるもんなんかを説明することにはちゃんと成功しとる。

行き過ぎとるのは、アメリカが湾岸の重質原油喪失の影響からほぼ外れた位置におるっていう暗示のところや。

湾岸の戦略的優位性は、相対的な耐久力であって、免疫やない。多様化した北米の原料基盤のおかげで、重質酸性原油の即時の物理的途絶に対しては東北アジアより脆弱性が低い。でも、世界最大の輸出可能な重質酸性原油の集積地を失うことの経済的な影響からは、完全に無縁やないんや。原料コストの上昇、カナダやその他の非中東グレードをめぐる競争の激化、貿易の流れの変化、精製製品市場のひっ迫、国内燃料価格の上昇、これら全部が中東の禁輸措置やホルムズ海峡の長期封鎖の影響を、直接アメリカの精製部門に伝えることになる。

結局のところ、あんたの一番強い論点、つまり『製油所の構成が世界の湾岸重質酸性原油喪失の吸収能力を制約する』っていうのは、しっかり裏付けられとると思うで。弱い部分は、アメリカがそういう制約の外側に立っとるかのような暗示や。実際には、アメリカ湾岸は世界クラスの深部転換型精製能力と多様化した重質原油供給へのアクセスを持っとるから、大半の地域よりそういう衝撃に耐えられる位置にはおる。そういう優位性のおかげで多くの競合相手よりは耐久力があるんは確かやけど、それは統合されたグローバル商品市場の経済的現実から免除されとるっちゅうことやないんやで。

大規模な混乱が起きた時、湾岸の精製業者が直面する課題は、重質酸性原油を処理できへんっていうことやない。その精製システムが依存しとる重質酸性原油を仕入れるコストがどんどん上がっていくことなんや。

エンジニアリングの部分は正しい。

経済の部分は、はるかに複雑や。

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