アメリカ軍撤退後のアフガン
ぺぺ・エスコバルという人はいろんなことについて調べて書いているジャーナリスト。中国とか香港とか一帯一路についてもちこちに書いているけれど、中国語はできないみたいで、おもに英語の二次情報を集めているようだ。それでもときどきおもしろい観点が提示されている。アジアタイムズの記事もそう。
https://asiatimes.com/2021/07/new-great-game-gets-back-to-basics/
タジキスタンのドゥシャンベで開催された上海協力機構の会合にはロシアがオブザーバーとして出席していて、タリバンがあちこちの参加国と話し合ってテロ根絶の方向で合意したそうな。ということは、アメリカ軍撤退後のアフガンで誰がテロをやるかというと、ぺぺさんによると18000人残っている傭兵部隊とアメリカ大使館(とほぼ一体化しているCIA)と、大使館を守るために残された600人のアメリカ兵。
ちなみにアメリカ大使館といっても、たとえばパキスタンのイスラマバードの大使館には2012年ごろの時点で数百人いて、その1/3くらいがCIAみたいな話を聞いたことがある。アフガンなんて推して知るべし。カーブルの大使館を守るためだけに600人の兵隊を残すというのだから。
ところでアフガン駐留アメリカ軍で働いていた、おもに通訳だったアフガン人とその家族18000人くらいがアメリカに移住するビザを待っているのだという。
https://www.rt.com/usa/529663-afghanistan-allies-fort-lee-visas/
これはたまたまなのだろうけれど、ビザ待ちの18000人と、アフガンに残る傭兵部隊18000人がほぼ同数。通訳とその家族はアメリカ軍のために働いていたとわかると殺されるに決まっているので、アメリカに移住したいということ。それにしても、傭兵部隊とか大使館員とかCIAがこれから通訳なしでどう活動するというのだろう?
アフガンにはふたつの公用語があって、ひとつはパシュトー、もうひとつはダリー語。このダリー語はほぼペルシア語。ペルシア語はさほどむつかしい言語ではないので、アメリカ人でもペルシア語ができるやつは多いだろうし、アフガンにいるCIAでもはんぶんくらいはペルシア語ができるんじゃないかな。でもペルシア語ができるといっても、白人があちこちうろうろすると目立つだろうな。アフガン系のアメリカ人なんてそもそもCIAに採用されないだろうし。3代さかのぼって身上調査するらしいからね。これはじっさいに応募したコリア系アメリカ人がぼやいていたことだ。
さて別の記事によると、潜在的テロリストとしてトルキスタンイスラム運動とかISホラサンとかがあり、さらにシリアで活動していたウイグルグループがアフガン北部に拠点を移しているという。
https://www.rt.com/russia/529695-afghanistan-eurasia-battle-center/
ロシア軍はウズベキ軍と共同で(アフガンとウズベクの)国境沿いに数千人の戦力を移動させているという。
https://www.rt.com/russia/529710-uzbek-troops-border-afghanistan/
数千人という規模が何を意味するのか素人としてはよくわからないのだが、潜在的テロリスト勢力に対する示威活動と考えるレベルなんじゃないかな。
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