マイケル・ハドソン:最後の植民地戦争
https://michael-hudson.com/2026/06/the-last-colonial-wars/
最後の植民地戦争
By Michael Friday, June 5, 2026
Nima Alkhorshid: みなさん、こんにちは。今日は2026年5月28日木曜日で、うちの大事なお友達のリチャード・ウルフとマイケル・ハドソンにまた来てもろてます。ようこそ。
Michael Hudson: 来られてよかった。
Nima Alkhorshid: ほな、この生放送始まる前に話しとったことから入りましょか。中東で何が起きとるかの話やったんやけど。マイケル、あんたホルムズ海峡の貿易についてすごい大事なこと言うてたやんか。イランがホルムズ海峡に対する権限を行使しとって、要は通行料みたいなんを課そうとしとる。ただ、それを「行政的・環境的手数料」と呼んでて、国際法上も認められる形にしとるんやけど。
あんたはそれ以上のことを念頭に置いてたよな。この放送始まる前に、バラク・ラビドっていうAxiosの記者から、イランとアメリカの合意が間近やって情報が入ってきたんやけど、あんたは別の見方をしとる。ホルムズ海峡と国際法を絡めた中東情勢、それとイランとアメリカの合意についてどう見てるん?
Michael Hudson: 合意なんて全然間近やないし、そもそもできるわけがないねん。トランプが発表してる和平案、どれひとつとして実際には実現できへんのよ。イランはもうすでに言うてるやろ、まず手始めとして、アメリカが奪ったイランの資金を返せと。それにはアメリカが押さえたステーブルコインも含まれるんやけど、アメリカはそんな支払いには絶対応じられへん。議会が承認せなあかんことになっとるし、議会承認なしには一銭も放せへんのや。
サウスカロライナのリンゼイ・グラムがガッチガチに反対してるから、まあ無理やわな。「どんな条件があろうとも、イランをテロに使われるような金は一切渡さへん」って言うてるやんか。イスラエルやアメリカへの爆撃に対してイランが反撃したら、それをイランのテロと決めつける。ロシアがウクライナの学校攻撃に反撃したら「テロ行為」と呼ぶのとまったく同じ構図や。議会は「これがわしらの権利や」と言うとる。
それに議会だけやなくて、イスラエルも何やトランプが話しとることを承認せえへん。「わしらはそれに縛られへん、攻撃は続ける、たとえ合意に署名しても無視する。もう法の支配なんてあらへん、完全にジャングルの法則や」って言うてるやんか。
考えてみいや。「合意ができるかもしれん」という考え方自体が、イランをめぐる問題は??ロシアの場合と同じで??結局は戦場でしか決着がつかへん、という現実を無視してるんや。おそらく今週の日曜か月曜に始まる二、三週間の戦争でそれが明らかになるやろな。
トランプの要求を見てみいや。「イランが核爆弾でイスラエルを爆撃しようとしてるからウランを引き渡せ」って。これ完全に煙幕やんか。アメリカの情報機関も「イランは核爆弾を作ろうとしてへん」って一致して認めとる。イスラエルは200発も核爆弾持っとるのに。
もし私がイランやったら「こっちにも一線があるで。イスラエルは核保有を認める国々の枠組みに加わらなあかん。こっちは濃縮ウランを放棄してもええ、ただしイスラエルが200発の核爆弾を放棄することが条件や。対等性と対称性が、いかなる合意の基礎にもなるんや」と言う。
その対称性もないのに、イスラエルが200発持ってこっちがゼロなんておかしいやろ。トランプはヘグセスの方に振ったら、「確かにイランは今は核爆弾を持ってへん、でも将来的には野望を持つかもしれん。もし自分らがイランの立場やったらそうするやろうからと、その野望を実現しようとすると見なさなあかん」と言うとった。
実際のところはこうや。わしらはイランを攻撃するつもりでいる。そしたら当然イランは反撃したいと思う。反撃のためには核爆弾が必要になってくる。わしらが来週イランとの戦争をエスカレートさせるから、イランはわしらを「大悪魔」として核を欲しがるようになる。これ全部、煙幕やんか。
「これはアメリカが中東の石油を支配したいとか、そんな話やない、わしらは平和を望んどる」と言いながら議論を始める。その「平和」というのはアメリカ=イスラエルが中東を制圧して石油輸出を掌握する、ということや。トランプが政権発足後の最初の二週間で発表した国家安全保障の石油政策でそれをはっきり宣言してたやん。「アメリカの外交政策は石油の支配と、すべての国を石油から締め出せる能力に基づいている。ロシア、中国、イラン、そしてアメリカが指定する国への制裁を回避しようとすればな」ってな。
つまりアメリカはファンタジー??都合のいい幻想??に基づいた強硬姿勢をとっとるから、いかなる合意も成立しようがない。アメリカとイスラエルはイランに自分たちの恐怖を投影してるねん。「イランもわしらと同じくらい邪悪で人種差別的で暴力的でテロリストやはずや」と。でもイランは??ロシアと同様に??一般市民への攻撃を非常に慎重に避けてきとる。
問題はこうや。もしイランが核開発の可能性をきっぱり放棄するとしたら、イスラエルの200発の核爆弾と濃縮ウランはどこへ持っていくんや?どの国が信頼できる保管場所になれるんや?メキシコに置いたとしても、アメリカが軍を送り込んでイスラエルに返すだけやんか。
原則的に、いかなる合意も有意義な形で実施することは不可能なんや。イランもそれを分かってる。アメリカとヨーロッパの株式市場・債券市場以外のほぼ全員が分かってるんやけど、そっちは「まあ何とかなるやろ」と思い続けてる。
ホルムズの話もさせてほしいんやけど。イランが「もちろんホルムズ海峡で通行料を取る」と言うのは当然やんか。あそこはもともとイランの一部やったし、この通行料こそが、アメリカ・イスラエル・UAE・その他のアラブ諸国が自国の空軍基地をアメリカの爆撃機に使わせて引き起こした被害に対する唯一の賠償手段なんや。昨日もイランがクウェートに報復したやんか。どうやらアメリカの爆撃機がクウェートからイランにミサイルを発射しようとしたらしいが、イランはそれを撃退できたようや。
アメリカは一方では「公海での通行料の徴収は国際法違反や」と言う。でも海洋国際法はもう死んでるやんか。わしらが以前リチャードと話したように、アメリカはベネズエラやコロンビア沖で漁師を爆撃してる。「この漁師たちは麻薬売人かもしれん」と言うてな。それこそ海洋法違反やろ。「乗り込んで確認し、事前に警告を与えなあかん」のが本来のルールや。ホルムズ海峡でも同じことしてる。「この漁師たちは漁師やないかもしれん。もしかしたら機雷を敷設してるかも」と言うてアメリカが漁師を爆撃しとる。トランプもそういう非難をしてたけど、機雷を敷設してる証拠もないし、船には魚が積まれてたやんか。ただ「海は完全にわしらの支配下にある。わしらには国際法は適用されへん」という力の誇示をしとるだけや。
そやのにアメリカは「イランはホルムズ海峡とその通航を管理し通行料を課す権利を行使できへん」という体裁を保とうとする。これこそアメリカが自ら作り出した状況やんか。アメリカはイランへの宗教戦争を誓った UAE などプロキシ国家を兵器化することで、ホルムズ海峡そのものを兵器化してしもてるんや。
もちろんイランには自衛する権利がある。アメリカがあちこちの国に軍事基地を置いとる以上な。アメリカが戦争法規・海洋法・国際法・国家主権の原則を破り続けとるなか、今や世界でイランだけが国際法に従って行動しようとしてる、そう言えるかもしれへんな。リチャードに話す機会を与えるために、そろそろここで止めとかなあかんな。
Nima Alkhorshid: リチャード、コメントする前に、たった今アメリカの財務長官スコット・ベッセントがツイートしたことを読み上げます。「オマーンは知っておくべきや。アメリカ財務省はホルムズ海峡の通行料の徴収に直接・間接を問わず関与するいかなる人物も組織も、積極的に標的にする」と。そしてこれがトランプが昨日オマーンについて言うたことや。
記者(映像): イランはホルムズ海峡の支配権を求めています。イランとオマーンが海峡を管理することを認める短期的な合意を受け入れますか?また即座に開放が必要か、ある期間をかけることは許容しますか?
Donald Trump(映像): いや、海峡は誰にでも開かれとるんや。誰がコントロールするって?国際水域や。それがわしらの交渉の一部や。向こうは支配したがってる。誰も支配なんかせえへん。国際水域や。オマーンも他の国と同じように振る舞わなあかん。さもなければ吹き飛ばすだけや。
Nima Alkhorshid: 向こうの役割のせいで吹き飛ばすって言うとるんや。この海峡をめぐる問題についてどう思う?
Richard Wolff: もう誰かがこれを真剣に受け止めることができるとは思えへん。何が起きてるかはもう水晶みたいに透き通ってる。マイケルがまた明確にしてくれたし、わしらもこの番組で繰り返し説明してきた。トランプさんは「石器時代に吹き飛ばす」と脅したやろ。ほんまにそういう人物やねん。もう海洋法なんてあらへん。わしらがベネズエラやラテンアメリカ周辺での漁師の即決処刑について六ヶ月以上話してきたけど、もう200人超えとると思う。裁判もなし、陪審もなし、乗り込みもなし。何もなし。昔は海軍の慣行やった??それが国際法やったから??けど、今は完全に無視されとる。ベネズエラがアメリカを脅かしたなんて、何千マイルも離れた漁船がアメリカに危害を加えたなんて、誰も立証できへんのや。一度もこっちに来てダメージを与えたことすらない。
やから笑い話やんか、真剣なもんやない。大統領が「誰もコントロールせえへん、わしらが見張っとる」と座って言うとる。アメリカが見張るということが即ちコントロールやと、今の世界の誰が理解してへんねん。もうアイビーリーグ風の巧みな言い回しでオブラートに包む術を知らんから、あの人は粗野なんや。それが却って役に立っとるわ??本音がそのまま出てくるから。「わしらの言うことを聞くか、吹き飛ばすか」。はい、よく分かりました。
面白い問いはこうや。今や世界は「ノー」と言う準備ができてるかどうか。アメリカに「終わりや。もうあんたの帝国はない」と言えるかどうか。もはや「ルールに基づく国際秩序」という建前で帝国を覆い隠すこともできへん。それは消えた。なぜ消えたかというと、あんたら??アメリカ人??が、20世紀後半のやり方??脅しや制裁や操作による比較的平和的なやり方??でできなくなったことを、野蛮な力でやろうとしたからや。そうせなあかんようになった。人々の頭を叩いて吹き飛ばすしかなくなった。
そやったら問いはこれや。この番組を見てる人は全員、わしが今から何を言おうとしてるか分かってるはずや。これがわしらみんなの本当の問いやろ?ロシアや中国やイランやそれ以外の、こういうことすべてに反対している国々は、これを止める準備ができてて、意欲があって、実際に止める力があるのかどうか。それこそが今試されてることや。それ以外は何もない。
交渉は全部、結構なことや。うまくいくかもしれん。合意ができるかもしれん。でも一年前にイランへのイスラエル=アメリカ攻撃を終わらせた合意と同じくらい、根拠のないものになるやろ。一年経った今、また同じ状況や。何が起きようと、合意しようとしまいと、一年後にまたここに戻ってくることになる。
ヘグセスを見てみいや。正直ありがたいことや。ここにまた、引き出しの中で一番切れ味の鈍いナイフが登場しとる。で、彼は「核兵器に興味を持つ可能性がある」と説明するんや。でもそれは誰にでも当てはまるやんか。マレーシアの指導者も、ナイジェリアも、パナマも、いつか核兵器を持ちたいと夢想するかもしれん。そこにも乗り込んでいくんか?もちろんそうするんや。それがわしらのやってきたことやから。ずっとそうしてきたんや。
ほな何がこれを形作ってるんか?答えを出させてほしい。わしらは今、植民地主義の最後の断末魔を目撃しとると思う。そうや、わしらは反植民地主義の時代に生きとる。この一世紀、イギリス・フランス・ドイツ・オランダ・日本・スペイン・ポルトガルの旧帝国は、程度や形は様々やけど、すべて解体されてきた。もう終わったんや。
わしらは今、もう一度それをやろうとする三つの試みを目撃しとる。これがそれや。まずイスラエル。周辺地域への入植地型植民地化を試みてる。完全に17世紀型の植民地主義やけど、世界がそれに組織的に反対してる時代に、数世紀遅すぎる。だからこそあんなに残酷なんや。
次に、五世紀の絶頂期から滑り落ちて蛇足になりつつあるヨーロッパ。アメリカがいて、中国がいれば、ヨーロッパは「ああ、そういえばヨーロッパもあったな」という存在になってしもてる。現代ハイテクの世界では無関係、現代金融の世界では事実上そうや。そのヨーロッパが衰退のなかで何をしとるか?絶望的な植民地拡張の行動や。どこへ?東ヨーロッパや。だからNATOを移動させて、ワルシャワ条約機構加盟国だった国々を??基本的にそうしないと約束しながら??吸収したんや。そして今の夢はウクライナや。ロシアはそれに「ノー」と言うてる。ヘズボラがイスラエルの植民地主義を止めたように、ロシアが西ヨーロッパの植民地主義を止めとる。あるいはガザのパレスチナ人も??神のみぞ知る、どうやってあそこで生き延びてるのか。
そして最後の一つ。最後や。アメリカや。このイラン戦争全体、ベネズエラからマドゥロを拉致しようとすること、漁師たちを殺すこと、何が起きてるんや?大統領が立ち上がって「グリーンランドを取る、パナマも、カナダは51番目の州になる、ナイジェリアのキリスト教徒を爆撃する」と言う。これは三世紀前に戻って植民地主義でこの文化と経済の問題を解決しようとする、もう一つの狂った試みや。世界の他の部分を奪い取ろうとしてる。気ついたか?三つの植民地主義の試み、三つの押し返し。
イランが今ニュースの中心にあるのは、奴らの押し返す能力が、ウクライナにおけるロシアのような焦点になってきたからや。ロシアのウクライナ侵攻を正当化するわけやないけど、ロシアがやったことには、「ロシアは求めてもいないし必要ともしていない拡張」という幻想をロシアに投影するファンタジー以外の説明があると思う。念のため言うとくけど、ロシアはこの地球上で地理的に最大の国や。想像できるあらゆる資源を持っとる。ちゃんとした調査をすれば??まだできてへんけど??地球の表面下にあるものは全部ロシアの下にあると分かるやろ。石油と天然ガスの莫大な埋蔵量は、注目してる人なら誰でも知っとる。レアアースその他もそうなる。未開発のヒンターランドがある。まだやれることの全部をやりきっとらへん。戦争は要らへんのや。ずっと自分たちに反発し続ける人口も要らへん。ウクライナで抱えとる問題を見てみいや。それを世界の他の地域で何倍にも増やしたいと思うか?馬鹿げた話やけど、必要な寓話やんか。
で今、わしらはファンタジー作りが制御を失った人々と向き合っとる。それは単なる心理的問題やなくてな。奴らは行き詰まっとる??マイケルの言葉の選び方の賢さがそこにある。袋小路や、不可能や。ここには何もない。何を交渉するんや?「わしらの金を返せ、ホルムズ海峡を返せ、平和を、自由を、機能できる状態を返せ」。アメリカはそれを何一つする気がない。不確実性とともに生きなあかんのや。わしらとイスラエルが来週来るか、来月来るか??何が来るんや?
でもそれが現実や。交渉できることは何もない。交渉し終えて、署名したとして、家に帰ったら何を手に入れてるんや?答えは何もないや。来週、来月何が起きるか分かれへん。アメリカの政治的風向きが変わったら、政府はイランを爆撃することに決めるかもしれん。イランのせいでも、核の仕事のせいでも、通行料のせいでもなく。あの問題とは関係あらへんのや。ここの政府は、共和党内の戦争屋の支持を失えば生き残られへん。話はそれで終わりや。
それがこれを起こさせてることや。奴らが対処しなあかん大問題がある。イスラエル、アメリカ、NATOがやってることをやらされてる経済は、深刻なトラブルを抱えとる。見てみいや。成長率はどこへも向かってない。世界における地位は日々縮小しとる。
ケインズという名の??そう、経済学者なら「ケインズ」という名前を知っとる??フェミニストがおって、彼女はフィナンシャル・タイムズに書いとる。で昨日か今日のヨーロッパへの論説でこう言うとる。「トランプさんのことは馬鹿にしてるし好きでもないけど、ヨーロッパの唯一の救いは関税と貿易戦争で同じことをすることや」と。ちなみに彼女は「貿易戦争に勝つ方法」という本の著者やで。
それが残ってるものや。それが残ってるもんのすべてや。東ヨーロッパへの帝国主義的拡張、植民地的な場所を作って地元の人を数十年間搾取しようとする試み。アフリカやアジアやラテンアメリカでやっとったようにはもうできへん。その扉は閉まりかけとる。東ヨーロッパのドアを開けてみる。そうでなければ踏ん張るしかない??彼女はそれについて正直や??なぜかというと、中国がわしらを終わらせとるから。引用やないけど、実質的にそういうことを言うとる。やからヨーロッパはトランプに従わなあかん。実際そうしてるし。蹴られながら、どんどん追随者になっていく。
心理学では、トラウマによって引き起こされる重篤な精神疾患というのがあるやんか。わしらには今トラウマがある。アメリカ帝国の終わりや。それは、否定しようと必死になりながらそれを生きてる人々にとっては衝撃的な体験や。心理学者みんなが言うように、トラウマを否定することはそれをより悪化させるだけや。
Michael Hudson: 問題はこうや。これからどこへ向かうんか?世界はどうやって「ノー」と言えるんか?それがリチャードの議論全体の始まりやった。西洋植民地主義の時代全体をどうやって終わらせるんか?
リチャードが「ヨーロッパの新植民地主義的拡張」と呼ぶものは、実際のところ第二次世界大戦を戦い直そうとしてるんや。でも今度はドイツと日本の側に立って、ロシアと中国に対してな。第二次世界大戦の戦い直しや。ロシアがドイツ軍を壊滅させた主な戦闘員・犠牲者であり、究極の勝者やったように、今日の西ヨーロッパに対するロシアの相対的な力においても同じ立場にあるように見える。そして今回、中国は1920?30年代に日本が軍拡と南京大虐殺を始めた頃ほどには弱くない。やから西側が第二次世界大戦を戦い直そうとする試みは、実際に西洋植民地主義の最後の息吹であり、失敗するんや。
でも再び問いはこうや。世界は金融・貿易面だけでなく軍事的植民地主義に取って代わるものをどう組織するんか?アメリカが支配を維持しようとする試みの結果として、法の崩壊が起きとる。どんな法律が再び施行できるんか?まあ、法律は十分にある。国連憲章の原則はすべてそこにある。でも拒否権を持つアメリカとヨーロッパの安全保障理事会支配から免れた、新しい国連をどう作れるんか?国際法に違反した国々??アメリカと西ヨーロッパ、ロシアとウクライナに対して戦うドイツ・英国・フランス??をどう孤立させられるんか?
そういう組織をどう作るかの議論が必要や。リチャードも同意すると思うけど、問題は国々がもはや自国の経済的利益に従って行動してへんことや。この一年この番組で話してきたことやけど。政府がジャングルの法則・力の法則の支持者に乗っ取られ、捕獲されてしもてる。トランプが言うように、イランをテロリスト扱いするけど、テロリストはアメリカとその同盟国なんや。ウクライナがロシアをテロリストと非難するのと同じや。わしらはもうテロの状況にある。これが第三次世界大戦??地政学的に展開するように、実際には第二次世界大戦の戦い直し??の前奏曲や。
さて、わしらが三ヶ月間焦点を当てできたこの最初の問題は、一世紀にわたるアメリカ外交政策が英国・オランダの支持を得て世界の石油供給を支配することを目的としてきた、ということや。各国をアメリカの政策に従わせるか、さもなければ石油から締め出すためにな。イランへのアメリカの攻撃とイランの反撃の結果として、「わしらは降参する、アメリカの制裁に従う」という選択肢もなく、これらすべての国が石油から締め出されることになる。アメリカが国家安全保障戦略を追求しとるからや。「石油なしには世界を支配できへん。情報技術・インターネット・コンピュータ技術・半導体の独占なしには世界を支配できへん」と言うとる。
世界はどうやって支配されることに抵抗するんか?唯一の方法は、アメリカと西ヨーロッパから孤立することで自給自足になることや。ここ数日で、アイスランドがまたトランプのグリーンランド支配宣言に反応した。「わしらはアメリカに乗っ取られるのを防ぐために独立国であることをやめてEUに加盟すべきかもしれん」と話し合っとる。アークティック海への海上アクセスを支配するために、ロシアの石油とガスの貿易のためにな。
EUに加盟することがEUのリーダーシップがこれだけ乗っ取られた状況で単独行動よりも救いになるかは分からへんけど。基本的に、もしアメリカがイランの経済を孤立させ続けるなら、イランは「わしらだけで沈むわけにはいかへん。みんなが恐れてた正確な運命を引き起こすことになる。OPECの石油はなくなり、世界大恐慌が来る。1930年代の恐慌よりひどくなる」と言えるんや。なぜなら、債務を帳消しにするだけでは抜け出せへんし、お金を作るだけでも、自国経済に投資するだけでも抜け出せへん。石油の不足と高い石油価格があるせいで、あなたの産業は石油を持つ国々と競争できへんからや。
他の国々が石油を得る方法は明らかで、石油を持つ国から得るんや??ロシアとイラン、そしてイランのOPECアラブ諸国との平和合意。石油・ガス・肥料・硫黄が、莫大な破壊の後、次の十年のある時点で新たな離陸に向けて回復できるように。世界は認知的不協和を起こしながら、まるでこれが実際に起きるわけないと言わんばかりに傍観しとる。
他の国々の指導者たちと有権者たち、そして株式市場の投資家たち??アジアの株式市場も、ヨーロッパやアメリカの市場と同様に??が、「国々は自国の利益のために行動してこれを防ぐやろ」と思い込めるとは、今やほぼ想像上の話になってしもてる。でも実際には起きてへん。
国々が自国の利益に従って行動するという前提で未来を描こうとする考え全体が、今やほぼ幻想的になってしもてる。国々が国連憲章に具体化された海洋法・戦争法・国家主権の原則という国際法を皆が守るという前提で未来を描こうとするのと同じくらいにな。第二次世界大戦後の国連憲章は、「ナチズムが再燃した場合、他の国々にはそれを阻止するために自らの判断で行動する権利がある」とすでに具体的に定めとった。それが1945年にすでに明文化されとったのに、今やすべて消し去られてしもてる。
「国連に解決してもらおう」と言うだけでは作れへんのや。新しい制度的枠組みが必要で、それはグローバル・マジョリティ側のものでなければならへん。法的・軍事的・金融的基盤とともにそれがどう実現できるかを話し始めることが、未来の話として必要やと思う。
Nima Alkhorshid: リチャード、コメントに入る前に、リンゼイ・グラムがトランプに提案したことを聞いてほしい。こう言うたんや。
Lindsey Graham(映像): もしトランプが、全世界のイスラムの中心地であるサウジアラビアをユダヤ国家イスラエルと国交正常化させられたら、何千年も続いてきたアラブ=イスラエル紛争を終わらせることになる。ノーベル賞をトランプ賞に改名すべきや。もしそれができたら??そしてできると思う??それは近代史においても、中東の古代史においても、アラブとユダヤが共に生き、経済的な力の中心地となる、一触即発の火薬庫ではなく。そしてイランを箱に入れてしまえば、サウジアラビアとイスラエルの間に平和が訪れる。そんなことが可能やとは誰も思わんかったけど、わしは可能やと思う。そしてそれができる人物が一人いる。ドナルド・トランプや。
Nima Alkhorshid: リチャード、わし何か見落としてるんかな?ユダヤ教徒・ムスリム・キリスト教徒が共に暮らすと言うとるけど、奴らはずっとその地域で共に暮らしてきたやんか。アラブとイスラエルの問題は何千年も前にさかのぼると言うとるけど、よう分からへんわ何を作り上げようとしてるのか。ノーベル平和賞をトランプ賞と呼ぶとか何とか。アメリカの意思決定の頂点にいるこういう人々についてどう思う?
Richard Wolff: これは真剣に言うとるんやけど、これは帝国の終わりの証しや。帝国の終わりの兆候のひとつは、自分たちの問題から目を逸らす手段として選ばれる指導者が出てくることやねん。奴らの仕事を見てみいや??トランプを見てみいや。「アメリカを再び偉大に」。何を言うてるんや?ただ、アメリカはもう偉大やないという感覚に訴えとるんや。その通りやんか、もう偉大やない。漠然と分かってる。アメリカ人は馬鹿やない。新聞を読んで分かっとる。
でも歴史的な意味で見ることは嫌なんや。それは恐ろしいことやから。なぜなら、それが意味するのは「自分たちの良き過去は背後にあり、来るのは衰退や」ということやから。これを否定しなあかん。注意して見たら分かるけど、ここで選ばれた各大統領は、たいてい当選した日に「わしは国民に最良の日々がまだ来るんやと示す大統領になる」という演説をするんや。これを言わなあかん、なぜならそうやないし、人々はそうやないと知っとるからな。
でも望むのは、望む現実を声高に叫んでくれる人間や。そういう人に投票するんや。日曜日に教会で、優しい牧師が「世界に戦争でなく平和があれば素晴らしいと思いませんか」と言うたら、みんな「はい」と答える。それから日常生活に戻って、戦争をもたらすあらゆることをする。でも日曜の朝には聴きたいんや、本当に聴きたいし、本当にどこかで平和を望んでる。ただ、どうすればいいか全く分からへんのや。
だからグラムは、政治的に奴が必要やからいつもおべっかを使っとるトランプについて「トランプならこの素晴らしいことができる」と言える。この国ではどの大統領もイスラエルとAIPACロビーとうまくやってきた。米国内のAIPACロビーについてはミアシャイマー教授やウォルツ教授が専門的な研究で説明してくれとるけど。みんなイスラエルにもう少し安全をもたらすような取り決めをしようとしてきた??それがすべてやったんや。それは人気があるし、平和として飾り立てることができた??実際には平和やないけどな。アラブが悪い戦争を始めてイスラエルは平和を望んでたと説明しながら戦争で区切ることもできた。笑い話や。平和なんてなかった。一度も止まったことがない。あそこでの戦争は永遠に続いとる。そしてこれだけ長く、ずっと続いてるなら、非常に深い根があるはずやと誰も理解しようとせえへん。
例えば??この問題を蒸し返したくはないけど??イスラエルがガザのパレスチナ人にやったことを考えてみいや。本当の問いはひとつや。それだけの災害をイスラエルが自分たちに降り注がせたのに、あのパレスチナ人たちの強さはどこから来るんか?誰もその問いに答えへん、危険すぎるから。そして今や同じ問いが、それほど過酷ではないにせよ、イランにも当てはまる。アメリカの間違いはこれや??パレスチナ人がイスラエルのやったことにもかかわらずガザに留まれるなら、もちろんイランも、ガザでやったことのわずか数週間分のことがあった後も、自分たちの立場に留まるやろ。そして実際にそれが奴らをひとつにしたかもしれん。
アメリカ人は知らんけど、パレスチナ人の間には意見の相違がある、重要なもので、長年のものや。ガザでも活きとるけど、奴らは団結した。ハマスはそれゆえに残っとる。ヘズボラも新しいフーシも然り。これらは根本的な問題や。対処するかしないかや。アメリカはしてこなかった、なぜなら西洋植民地主義の前哨基地がこの地域に有用やという見解を持ってきたから。そこで働くために行ったユダヤ人たちも有用やと。それだけや。有用である限り支援する。
だからわしが取り上げるのはこの理由からや??それが終わりかけとるんや。イスラエルはアメリカにこれからを賭けることにした。その時点ではある種の論理があった。今、衰退する帝国に縛り付けられてしもてる。そして必死にその帝国を維持しようとしとる、依存してるからな。タッカー・カールソンがこの戦争はネタニヤフ氏によって指揮されてると言うとき??わしはそうは思わへんけど、彼はそう思ってる??彼がアメリカ流にたどり着こうとしてるのは、帝国が衰退しとるという以外の何かや。彼もそこには行けへん。
そしてわしは、マイケルの問いに答えるには、アメリカ政府が必要やと思う。「ホルムズ海峡を監視することはわしらのやることやない。そんなことはしない。衰退する帝国を、脅威となる者すべてを打ち負かすことで何とかしようとするためにいるわけやない。代わりに、特に中国と、でも他の国とも座って、アメリカの状況の緩やかで人道的で文明的な衰退と、他のすべての人の上昇をどう実現できるかを話し合う」と言える政党に率いられた政府がな。世界がそれを望んでるんやから。
もしアメリカが障害であるよりも、それを実現する同盟者であったら??ますます暴力的に、ますます殺人的に、法を無視してジャングルを公然と語るのではなく??そこには交渉の基盤があると思う。それを交渉しようや。アメリカ国民に、そういう緩やかな計画的な衰退を与えよう。そうでなければ、わしらが向かっているのは壊滅的な衰退、崩壊、瓦解や。
Michael Hudson: アメリカやヨーロッパができることや、そこに参加できることから解決策が来るとは思わへん。繰り返すけど、わしが言及したように、国連憲章は「ナチズムが再燃するか、日本やドイツが今やってるように再軍備した場合、第二次世界大戦の勝者はそれを止めるために必要なすべての措置を取る権限を与えられる」と言うとった。
イランが署名するいかなる条約も、イスラエルかアメリカが隣国やイランを再び攻撃した場合の結果を明記せなあかんと思う。民族的・人種的ジェノサイドを止めなあかん。ロシアがウクライナでのスラヴ人に対するウクライナ・ドイツ・イギリスの人種差別的ジェノサイドを止めなあかんのと同じように。ゴキブリと呼ぶのはイスラエルがパレスチナ人に使うのと同じ言葉遣いや。自分の民族や国籍でない人々は人間やないという考えは、あらゆる国際法と、五世紀をかけて発展してきた文明的行動としての国際法から免除する。それがナチズムやったし、今日もドイツ・フランス・英国・イスラエル・日本で??この立場に従うすべての国で??依然そうや。
だからイランとロシアと(中国が必要や)は、NATOの第5条に相当する、他の国々をイラン、ロシア、中国から守るための独自のものが必要や。
Nima Alkhorshid: 中国の代わりに日本とおっしゃいましたよ。
Michael Hudson: いや、日本から守るためや。日本は再軍備しとる。アメリカの核ミサイルを欲しがってる。中国が「日本がアメリカの基地か日本の基地に核ミサイルを得た瞬間、もう東京も大阪もなくなる。わしらは日本問題を永遠に解決する」と言うのは理解できる。
そしてわしらは、核戦争の拡散を考えると??アメリカは「核兵器で支配されることから自衛するためには、世界のあらゆる国が独自の核爆弾を持つ必要がある。さもなければわしらの核爆弾の使用を防ぐ手立てがない限りな」と言うてるに等しい??それが最終的な状況や。最近の合意崩壊で誰も認めたがらへんことやけど。これが膠着状態や。
でもアメリカ自身が攻撃をほぼ自己終結させるやろとも思う。なぜなら、ウクライナを再軍備する時間を稼ぎたいヨーロッパとアメリカが作ったミンスク合意と違って、アメリカはすでにできる限り再軍備しとる。海軍はもうそこにある。空軍基地もそこにある。
でも、それらは今や中国とロシアに守られたイランに軍事的に打ち負かされることなしには使えへん。それが膠着状態や。トランプとイスラエルは「それが膠着状態なら、今すぐやってしまおう。来年はもっと悪くなるんやから」と考えとる。それが今後数週間でほぼ必然的に戦争と破局をもたらすことになると思う。
Richard Wolff: わしの判断は??ここには希望があることを認める。心理的な理由でそれがわしの頭の中にあるかもしれへんけど??最終的に植民地プロジェクトの終わりをはっきり見える人々が出てくるという希望があるんや。わしらは百年にわたる反植民地主義の最後に来とる。今や最後の大きいもの??アメリカ帝国??に行き着いた。
分かっとったんや。アメリカは世界人口の4.5%や。百年でも持続可能な取り決めを持てたのは驚きやけど??トランプがどう言ったか??「他の95%を見張る」という取り決めを4.5%の人々が座って維持するなんて、これは冗談や。そして今や冗談はもう笑えへん。中国人も、ロシア人も、インド人も、ブラジル人も「ノー、ノー、ノー」と言うとる。アメリカは勝てへんのや。これは野性的な幻想や。第二次世界大戦後の破壊の特殊な状況によって助長されてきた幻想や。
でもその時期は今や遠く後ろになった。そしてここで正直に人々にマイケルの言うたことを伝える指導者が現れられる。ただしこういう形で変えて。「共存の方法を見つけへんと、これから先の月々、年々、数十年の中でひどい状況になる。それを子供たちへの遺産にしたいか?今何かできるけど、トランプとヘグセスとリンゼイ・グラムのような人たちとは絶対にできへん。なぜならこういう連中は、アメリカがこの超大国でありさえすれば、単に束縛を解き放ちさえすれば全員を従わせられるという、この歴史の恐ろしい瞬間に育てられた、洗練されてへんチアリーダーやから。彼らは除去されなあかん、彼らには無理やから、遅すぎるんや。彼らが守ろうとしてるプロジェクトと同様にな。」
Michael Hudson: 植民地主義を終わらせることの問題について一言言わせてほしい。植民地主義の最大の支持者は植民地そのものや。寄生的寡頭勢力は植民地主義を維持したいんや、なぜなら植民地主義は彼らの寄生的寡頭勢力を通じて支配してきたからや。それがBRICSの多くの国々にあることで、旧植民地が抵抗することを妨げとる。奴らはアメリカ・ヨーロッパに後押しされた寄生的寡頭勢力や。つまりこれは国際的な戦争であると同時に、階級闘争でもあるんや。
Nima Alkhorshid: ほんまにうまいこと言うてくれはりました。リチャード、マイケル、このポッドキャストを見事に締めてくれてありがとう。また近いうちに。
Richard Wolff: 気ぃつけてな。
Nima Alkhorshid: さいなら。


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