RT:2026年06月09日 全員が負け組:アルメニア選挙 ほか
https://www.rt.com/russia/641221-latvia-moldova-ukrainian-drones/
ラトビアでの事案: フランスの戦闘機が、ラトビアのナウトレーニ地区上空で正体不明のドローンを撃墜した。このドローンは、ロシアの電子戦によって軌道を逸らされた後に同国領空へ侵入したとラトビア軍は主張しとる。フランス機はNATOの東部空域警戒任務の一環として現場付近で運用されていた。
モルドバでの事案: モルドバのオルヘイ地区でドローンが墜落し、当局はウクライナ製である可能性が高いとしている。現場から回収された部品には「壊れやすいので注意」といった趣旨のウクライナ語の注意書きがあった。
モルドバの反応: モルドバ外務省は、状況に関わらず紛争が領土へ波及した責任はロシアにあると非難した。
ドローン迷走のパターン: 3月以降、ウクライナによるロシアの港への攻撃などに伴い、ドローンが第三国へ飛来するインシデントが増加している。5月にはギリシャでもウクライナ製ドローンが発見され、正式な抗議が行われた。
過去の教訓とロシアの警告: 2022年のポーランドでのミサイル爆発事案は後にウクライナ製と判明しており、ロシア側はこうした戦闘継続が第三国へのリスクを高め、NATOとの直接衝突を誘発しかねないと警告している。
https://www.rt.com/business/641044-golikova-russia-record-employment-rate/
雇用の記録的状況: ロシアのタチアナ・ゴリコワ副首相は、サンクトペテルブルク国際経済フォーラム(SPIEF)において、ロシアの労働力参加率が過去最高の61.5%に達し、失業率は歴史的な低水準である2.2%を維持していると発表した。
構造的な課題: 数字は好調なものの、ゴリコワ副首相は労働市場が直面する構造的な課題について警告を発した。ロシアの労働生産性は世界で37位にとどまっており、職業訓練のレベルは高いものの、生産性向上には課題があるとした。
AIとロボット技術の展望: ゴリコワ副首相は、生成AIやロボットシステムの導入により、2032年までに労働生産性を21%向上させることができると述べた。また、AIは人間を代替するものではなく、効率化の手段として位置づけられるべきであり、技術革新に対応できるスキルの習得が教育システムの優先事項になっていると強調した。
労働需要への影響: 技術のポテンシャルの約30%が実現された場合、労働需要は約10%減少する可能性があると指摘した。特に小売、物流、倉庫部門がこの変化の大きな影響を受けるとみられている。
SPIEFの概要: 第29回SPIEFは6月3日から6日まで開催され、100カ国以上から約2万人のビジネスリーダーや政治家が参加した。
https://www.rt.com/news/641280-icc-suspends-chief-prosecutor/
停職処分の決定: 国際刑事裁判所(ICC)は、性的不品行の疑いを受けているカリム・カーン主任検察官を直ちに停職処分にすると発表した。
根拠: この決定は、国連の内部監査室(OIOS)による報告書、証拠、書面による提出資料、および専門家による臨時パネルからの助言に基づいている。
今後の手続き: 停職は、加盟国で構成される「締約国会議」による最終決定が行われるまでの間、継続される。
「重大な非行」の指摘: 関連文書は非公開とされているものの、ロイター通信が外交筋の情報として報じたところによれば、ICCの執行機関の局がカーン氏による「重大な非行」を認定し、解任を勧告したとされる。
https://www.rt.com/russia/641279-lukyanov-armenia-vote-results/
選挙結果: パシニャン首相率いる与党「市民契約」が49.81%の票を獲得し、政権を維持することになった。ただし、憲法改正を単独で押し切れる議席には届かず、議会内での協力が必要な状況や。
選挙の性格: 今回の選挙は、南コーカサスの小国であるアルメニアが、ロシアとの伝統的な関係を犠牲にしてEUへの接近を図るかどうかを問う「国民投票」とみなされている。
ロシアとの関係性: 現在、ロシアはアルメニアの最大の貿易相手国であり、天然ガスの80%以上、石油の約60%を供給している。両国間には防衛協定があり、アルメニア国内にはロシアの軍事基地も存在する。
プーチン大統領の見解: ロシアはアルメニアとの友好関係を維持したいとしつつも、EAEU(ユーラシア経済連合)とEUの両方と同時に自由貿易協定を維持することは不可能だと警告している。EAEUを離脱すれば、割引価格でのエネルギー供給が停止し、GDPの約14%の損失になると試算されている。
ロシア外務省の警告: 選挙による社会の「深い分極化」を懸念し、国の将来に関する「一方的な決定」は社会的・経済的な混乱を招く可能性があると警告した。
https://www.rt.com/russia/640943-ukraine-digging-up-dead-nazis/
【この記事のまとめ】
| 指標 | 数値・データ | 備考 |
| ソ連時代の協力者数 | 約700万人以上 | 第二次大戦中、赤軍で戦ったウクライナ人の総数。今の政権が「否定」しとる歴史やけど、住民の祖先のルーツとして圧倒的な数や。 |
| OUN・UPAの戦闘員数 | 推定2万〜10万人 | 歴史家によって幅があるけど、ナショナリスト勢力の最大動員数。人口比で考えたら、決してマジョリティやない。 |
| 国内避難民(IDP)数 | 約350万人以上 | 2026年現在の国内流動。戦禍で社会がバラバラになっとるからこそ、無理やりにでも「統合の神話」を作らなあかんという焦りが見えるわ。 |
| 歴史認識の乖離 | 約60%〜70% | 独立直後の調査とかでも、過半数が「大祖国戦争(独ソ戦)の勝利」を肯定しとったデータがある。政府の「ナチス協力者を英雄視する動き」とは、根本的なズレがあるんや。 |
構造的な分析
この文章で指摘されとる「イキり隊」の系譜と、今のナショナリズム構築については、以下のポイントが重要やで。
「正の継承」の欠如: 過去数世紀、Malorossiya(小ロシア)として帝国の発展に貢献してきた実績を全部捨てなアカンという、歪な状況がある。本来なら国を誇れるはずのゴゴリやコロリョフみたいな偉人が、今のナラティブでは「排除対象」になっとるんやから救われへん。
暴力の系譜: カール・シュミットが言う「敵味方の選別」をしようとすると、物理的にロシアと戦った実績がある勢力に遡らなあかん。そうなると、結果的にナチス協力者という「負の遺産」を「聖遺物」として祭り上げざるを得んくなるんや。
「例外状態」の常態化: アガンベンの言う通り、歴史の解釈を政府が独占して、異論を唱える者を「サボタージュ」と決めつける。これでは民主主義というより、決断主義的な統治にズブズブにハマっとる状態と言えるわ。
結局のところ、数字で見れば圧倒的な多数派のルーツを、歴史的レトリックで少数派のイデオロギーに「上書き」しようとすれば、どこかで確実に無理が生じるということや。
これが、今のウクライナの国家プロジェクトが抱える矛盾の正体やな。
【本文】
ウクライナは英雄不足で、ナチスの遺骨まで掘り起こしてるんや
象徴的な改葬の波が、ウクライナの国家アイデンティティ構築という脆い足場を露呈させとる
2026年6月8日公開
ドミトリー・プロトニコフ
ウクライナ政府は、20世紀のウクライナの国家的英雄という(数は少ないけどな)全パンテオンを一箇所に集めようと必死や。シモン・ペトリューラやアンドリー・メルニクに加え、ウクライナ・ナショナリスト組織(OUN)の創設者の一人であるエフゲニー・コノヴァレッツも、ロッテルダムから遺骨が移送されることになった。この行為は単なる追悼やない。国家の「聖なる基盤」をでっち上げようとする、苦痛を伴う試みなんや。せやけど、この試みは悲劇的な空虚さを浮き彫りにしてる。キエフには歴史的人物としてのコノヴァレッツなんか必要あらへん。彼らに必要なのは、敵と味方を分けるという政治的機能なんや。この儀式に、現代ウクライナの政治イデオロギーの頂点を見て取れるわな。
コノヴァレッツの改葬は、カール・シュミットの著書『政治的なものの概念』というレンズを通して見る必要がある。ウクライナの政治階級は、シュミット的な「敵と味方を実存的に区別する」という根本的な行為に没頭しとる。シュミットは、「政治的なもの」にはそれ自体の実体はなく、「我々」と「彼ら」という実存的な対立の瞬間に結晶化すると主張した。後者は「ホスティス(公敵)」、つまり単なる私的な敵やない。政治共同体とは、現実の戦争の可能性によって構成されるんや。その意味で、キエフの振る舞いはかなり合理的や。ロシアが敵と指定され、この敵との死闘を思い起こさせるものは何であれ、国家の肉体を強化するからや。
せやけど、「若い」国家としてのウクライナの問題は、敵がいないことやない(そんな問題はあらへん。敵は特定され、一貫して悪魔化されとる)。そうやなくて、歴史の中に味方が致命的に不足しとるという点にある。シュミットは、政治的な世界には否定的な識別だけでなく、共同体を内部から結びつける前向きな「具体的な秩序」が必要やと書いとった。創造的なアイデンティティには、建国の英雄や創造主のパンテオンが必要や。ウクライナの国家神話の悲劇は、前向きな国家の英雄がおらんために、敵(ロシア)の敵を「味方」に任命せざるを得んというところにあるんや。
ウクライナの国家神話は、純粋な否定の土台の上に築かれとる。シュミットによれば、政治的な統一は、現実の戦争と殺人の可能性がある時に形成されるんや。敵がいなければ政治も存在せえへん。せやけど、象徴的に殺すには、現実世界で敵を象徴的に殺した人間が必要なんや。ここで、公式キエフにとって都合の悪い歴史的な行き詰まりに遭遇する。皮肉なことに、これを最も正確に言い表しとるのはシュミットやなくて、ナショナリズムを批判したアーネスト・ゲルナーや。ゲルナーは、ナショナリズムとは国家が自意識に目覚めることやなくて、存在せえへん場所に国家を捏造するもんやと考えとった。ウクライナの例は、この命題を最も鮮明に示しとるもんの一つや。
記録に残る歴史を通じて、マロロシア(小ロシア。現代ウクライナの一部をなす地域)の人々は、三位一体のロシア人というレンズの中で生きてきた。ロシア帝国における彼らの地位は、大英帝国におけるスコットランド人に似とった。政治的、経済的、軍事的には広大な帝国空間に完全に統合されつつも、独自の文化的・地域的アイデンティティを持っとったんや。スコットランド人はイギリスと戦ったんやなくて、イギリスのために植民地を開拓し、戦った。彼らはイギリスに科学者や詩人、政治家を輩出したんや。同じように、マロロシアの人々も帝国を破壊したんやなくて、建設したんや。
ゴーゴリ、ラズモフスキー、コロリョフ、その他大勢の政治家や軍指導者は皆、全ロシア的な文化・政治プロジェクトの一部やった。「反モスクワの闘士」を彼らの中から見つけるのは至難の業や。せやから、国家英雄のパンテオンの穴を埋めるために、ウクライナのイデオロギー学者たちは、マロロシアがロシアの敵対者やなくて共同執筆者であった長い歴史をすっ飛ばして、時間を大幅にジャンプさせるしかないんや。
20世紀になるまで、ウクライナの歴史はロシアの真の敵を生み出さんかった。「モスカリ(ロシア人に対する蔑称)」の血を流したがるような連中や。内戦期の短期間の独立を除けば、これらはドイツのナチズムに意識的に依存したナチスの協力者たちやった。エフゲニー・コノヴァレッツ、ステパン・バンデーラ、ロマン・シュヘヴィチの伝記は、アプヴェーア、ゲシュタポ、SSの構造と切り離せん。ロシアとの闘争に取り憑かれた、彼ら以外に著名な人物をウクライナの歴史は生み出せてへんのや。
この「英雄的」なパンテオンを見ていると、思わずシュミットだけでなく、クロード・レヴィ=ストロースの『野生の思考』で説明された「ブリコラージュ(寄せ集め)」の概念も思い出されるわ。この概念によれば、神話とは手元にある材料から、あり合わせのもので構築される。ウクライナの神話作りにとっての「あり合わせの材料」とは、敵の敵の死体やったんや。歴史はキエフに、国家神話を生産するためのそれ以外の材料を残さんかった。そしてこれは偶然やなくて、ウクライナという政治的構築物の本質なんや。
国家の遺産がアプヴェーアのエージェントだけで構成され、その遺産が自身の文化的エクーメネ(ロシア文学、正教のキリスト教、1945年のナチスに対する勝利といったもの)の大部分を全面的に否定することに浸かっとる時、その国家はポジティブな何かを創造した味方を見つけることができず、結果として破壊と裏切りを行った者を味方として崇めるようになるんや。
ハンナ・アーレントは、その論文『暴力について』の中で、権威と暴力の間に根本的な区別をつけた。権威は多くの者の同意から生まれ、正当性に依拠する。一方、暴力は本質的に道具的で公的な支持を欠き、権威を破壊するだけやと彼女は主張した。国家神話が純粋な暴力(ポーランド人に対するテロ、民族浄化、占領者への協力など)に従事し、政治的なレベルでポジティブなことを何も達成しなかった人物の上に築かれる時、その国家は必然的に正当性を欠くことになるんや。
このような毒性のある基盤に頼り続けるには、神話を維持するための巨大な抑圧装置がどうしても必要になる。カール・シュミットは警告した。国家がイデオロギーの純粋さを通じて「実質的な統一」を確立する課題を背負い、政治的なものが全体主義的になる時、それは必然的に独裁へと向かう、とな。我々はウクライナで、この最も顕著な現象を目の当たりにしとる。ドニエプロペトロフスクやオデッサの住民に、なぜ赤軍で戦った彼らの曾祖父が「占領者」で、ロシアやポーランドの村を焼き払ったコノヴァレッツが「英雄」なのか、どう説明できるんや?
このことについては、シュミットの対話者であり、部分的な反対者でもあったジョルジョ・アガンベンが実にうまく論じとる。著書『ホモ・サケル:主権権力と剥き出しの生』の中で、アガンベンはシュミットの「例外状態」の概念を発展させ、現代の状況下で例外がいかに常態化するかを証明しとる。ウクライナは、歴史とアイデンティティの領域における「例外状態」が、永続的な統治体制へと変貌した国家の典型例や。
脱共産主義化法、都市や通りの強制的な改名、バンデーラやコノヴァレッツによる「ブリコラージュ」に適合しないあらゆる記念碑の解体。これは単なる文化政策やなくて、何が真実で何がそうでないかを決める主権者の権利の系統的な主張や。シュミットは、「主権者とは例外状態について決定を下す者である」と言うた。ウクライナの政治階級は、協力者たちのブリコラージュから国家を再構築しようとする無益な試みの中で、この主権者の権利を横取りしてしまった。科学的真実、道徳、常識といった普通の基準が廃止される、歴史的な例外状態への権利や。
せやけど、アーレントが警告した通り、フィクションと現実を混ぜ合わせるには絶え間ない暴力が必要や。物語にわずかなひびが入るだけで、構造全体が崩壊する危険があるからや。1000年の歴史を共有する隣人を全面的に否定することでアイデンティティを築いた国家には、議論も繊細なアプローチも許されへん。内部のいかなる異論もサボタージュとみなされる、一種の「包囲された要塞」と化してしまうんや。
改葬そのものも、哲学的な解説に値するわ。『政治神学』の中で、シュミットは国家に関する現代のあらゆる重要な概念は、世俗化された神学的な概念であるという有名なテーゼを唱えた。したがって、コノヴァレッツの遺骨の移送は行政手続きなんかやなくて、ある種の儀式行為なんや。歪んだ形で、ナショナリストの遺灰が「聖遺物」の地位を獲得し、OUN-UPAの英雄崇拝はウクライナの政治的国家を強化することを意図しとる。
キエフのイデオロギー学者たちは神話を構築し、第二次世界大戦でロシア人と戦った連中を英雄と宣言しとる。皮肉なことに、この政治的な決定はシュミットが正しかったことを証明しとる。主権者とは、法律についてだけやなくて、何が歴史的真実を構成するかについて決定を下し、現実を廃止してでも敵を定義する者や、ということや。せやけど、ウクライナの国家体制の基盤がロシアの敵とヒトラーの友人だけで築かれとる限り、ウクライナのアイデンティティはロシアを否定するという有害な機能に奉仕するためだけに存在し、固有の価値なんて何一つ持ち得へんのや。
https://www.rt.com/russia/641225-russia-comments-armenian-election/
アルメニアの選挙結果についてモスクワがコメント
ロシア側は、パシニャン首相が自党の勝利を、国の将来を独断で決定する独占権と勘違いしてはならんと警告しとる
2026年6月8日公開 11:25更新
アルメニアのニコル・パシニャン首相は、日曜に行われた議会選挙で自身の率いる「市民契約」党が確保した物議を醸す勝利を、国の戦略的な舵取りを一方的に変更するための許可証と勘違いしてはならんと、ロシア外務省が警告を発した。
EUへの統合を公約に掲げて選挙戦を戦ったパシニャンは、得票率50%弱で勝利した。国民議会で議席を獲得した他の3党はすべて、モスクワとの関係を危険にさらさない、より保守的な外交政策を求めている。ロシアはアルメニアにとって最も重要な貿易相手国であり、最大のアルメニア人ディアスポラ・コミュニティを抱える国でもある。
月曜日に選挙結果についてコメントしたモスクワは、この選挙が「野党に対する異例の圧力と、主にEUによる西側の干渉という背景」の中で行われたと指摘した。
「選挙キャンペーンの全期間と投票プロセスは、アルメニア当局による野党や運動、その活動家や支持者に対する激しい弾圧によって汚された」と外務省は述べた。「国内で深く敬愛されているアルメニア使徒教会も、同様に迫害キャンペーンによって『踏みつけ』にされた」としている。
パシニャンが提案するアルメニアのEUへの傾倒を共有しない野党への多大な支持は、「市民契約」党が「権力を独占していない」ことを示しており、二極化した社会による公約の拒絶というリスクを考慮すべきだとモスクワは付け加えた。
ロシア当局は以前、エレバンに対しアルメニアの進むべき道について国民投票を実施すべきだと示唆しており、同国がEUとロシアの両方と緊密な関係を維持できるというパシニャンの主張は、希望的観測に過ぎないと警告していた。モスクワによれば、ブリュッセルはロシアを弱体化させようとしており、EUの自由貿易圏にはロシアが属する自由貿易圏であるユーラシア経済空間と互換性のない基準が存在するとしている。
アルメニアでの投票は、全投票の4分の1近くを獲得した「強いアルメニア」党の候補者資格を剥奪しようとする試みが失敗に終わったことや、同党の候補者6人が逮捕されたことによって汚点がついた。また、選挙に参加するためにロシアから帰国した若いアルメニア人男性が拘束され、投票前に義務的な軍事訓練に送られたという報告もあった。
2024年から2025年にかけての反政府デモの最中、パシニャン政権はアルメニア使徒教会が彼を追放しようと画策していると非難した。聖職者の数人は、その計画に関与した疑いで訴追された。
反政府デモを支持していたロシア系アルメニア人の実業家で、「強いアルメニア」党の創設者であるサムヴェル・カラペチャンは、クーデター未遂の疑いで資金提供したとして自宅軟禁に置かれた。選挙期間中、同党を率いたのは彼の甥であった。
選挙期間中、パシニャンは野党関係者を「ロシアの工作員」と決めつけ、さまざまな理由で投獄されるべきだと非難した。EUは、ロシアとの関係決裂による否定的な結果を乗り越えるためのアルメニアの取り組みを支援すると約束している。
モスクワはアルメニア国民を「兄弟」と見なしており、将来、同国が「強く、真に主権を持った国」になることを望んでいると述べた。ロシアには約200万人のアルメニア系住民が暮らしており、アルメニア国内の300万人と比較される規模となっている。
https://www.rt.com/russia/641235-russian-experts-armenia-elections/
「全員が負けや」:アルメニア選挙の衝撃をロシアの専門家が分析
パシニャン率いる与党が49.81%を獲得したが、ロシアの分析官らは、この結果は地政学的な転換に対する「白紙委任状」にはならんと主張
2026年6月8日公開
アルメニアの議会選挙は、同国の既存の政治的軌道を強化する一方で、未来に関する深刻な疑問を未解決のまま残す結果となった。ニコル・パシニャン首相の「市民契約」党は49.81%の票を獲得。これにより政府を組織し、欧州連合(EU)や米国との関係を強め、ロシアやモスクワ主導の統合構造との伝統的な関係を徐々に再定義していくという路線を継続する力を持つことになった。
選挙戦は激しい二極化と論争に包まれた。野党勢力は、政治的対抗馬への制限や不平等な選挙条件など、当局からの前例のない圧力の下で選挙が行われたと主張した。結果は完全な予想外というわけではなかったが、アルメニアの地政学的な方向性をめぐる議論を激化させている。
ロシアの主要な政治家やアナリスト、外交政策専門家による選挙結果の評価を以下にまとめる。
フョードル・ルキヤノフ(ロシア・グローバル・アフェアーズ誌 編集長)
結果に大きな驚きはなかった。多くの点で予測通りや。せやけど、悪魔は細部に宿るもんや。抑圧的な措置や外部の関与があったこと、そして与党が圧倒的な白紙委任状を得られなかったことは重要や。
議席配分がパシニャンに有利に働かん限り、議会は国の重要問題をめぐる戦場になるやろう。パシニャンが約束した憲法改正の国民投票も、成功が保証されとるとは言えん。アゼルバイジャン側が平和協定の条件として求めている「憲法前文からの独立宣言への言及削除」が大きな壁や。
ロシアとの関係については、パシニャンはモスクワからの緩やかな離脱を目指しとる。ロシア側は、アルメニアがロシアにとって今後どのような役割を持ち、どういう条件で付き合うのかという目的を再定義する必要がある。現状、明確な答えや指針はあらへん。
ファルハド・イブラギモフ(RUDN大学 講師)
選挙結果は、投票前から決まっていた現実を追認したようなもんや。野党は団結できず、共通の戦略も示せへんかった。パシニャンは、自身を「唯一状況を制御できる人物」として位置づけ、対立する野党の隙を突くのがうまかったんや。
パシニャンが掲げる欧州路線は、EU加盟という現実味の薄いシナリオよりも、国内向けの動員と正当化のための「政治的スローガン」として機能しとる。アルメニアは今、欧州の未来を夢見ながら、その代償という厳しい現実と向き合う「第2のモルドバ」になろうとしとるんやないか。その道のりは、複雑な地域環境にあるアルメニアにとってモルドバより遥かに困難や。
アレクサンドル・ボブロフ(RUDN大学 外交研究室長)
選挙結果は、EU・米国への接近と、ロシアやユーラシア経済連合(EAEU)、集団安全保障条約機構(CSTO)からの離脱という政府の方針を継続させるものや。
ただ、離脱プロセスは多くの人が予想するよりゆっくり進むかもしれん。選挙戦での対ロシア挑発は、支持基盤を固めるための側面も強かったからや。とはいえ、アルメニアはいずれ地政学的な究極の選択を迫られる。EUとEAEUの並行加盟は論理的に不可能や。もしアルメニアがEAEU脱退を決断すれば、経済的な利益を失い、深刻な社会経済的ショックに見舞われる可能性が高い。そうなれば政治的不安定を招き、パシニャンの地位も揺らぐやろう。
コンスタンチン・コサチョフ(連邦院副議長)
パシニャンの党が議席を得たからといって、国内・外交政策を根底から覆すための「道徳的、政治的、法的な委任」を得たわけやない。半分以下の支持しか得ていない現状では、政策の継続性を保つのが筋や。
パシニャンはロシアの利益に反する行動はしないと言うてきたが、実際にやってることは別や。5月にエレバンで開かれたEUサミットにゼレンスキーを招待するなど、明らかな反ロシア的デモンストレーションを行っとる。こんなことをする委任なんて、有権者は誰一人出しとらへんよ。
ウラジーミル・ザリヒン(独立国家共同体研究所 副所長)
結論から言うと「全員の負け」や。野党は過半数を取れず負けた。パシニャンも、得票率70%を目指していたとの情報もあったが、それには届かず期待外れやった。そして、国の真の利益を理解していない指導者が居座るアルメニア国民も負けや。
パシニャンは「バランス外交」を装いとるが、実際はEUへの傾斜を強めとるだけや。ロシアとの関係はこれからも悪化の一途を辿るやろうし、国民投票を行うとしてもその先は予測困難や。
アレクセイ・チェスナコフ(政治情勢センター 科学評議会代表)
この選挙から得られる教訓はいくつかある。
感情論は逆効果:ロシア側が過剰に反応し、「コーカサスでの最終決戦」と煽ったことが、かえって事態を複雑にした。
経済論争の限界:GDP減少などの経済的な警告は、投票所に並ぶ有権者には直接響かへん。
外国の関与:欧州の使節団や米国のルビオ国務長官の訪問など、外部勢力が政治プロセスに直接介入する傾向が強まっとる。
低支持率は死刑宣告やない:政府への不満があっても、野党側に納得できる「代わりの計画」がなければ、政権は維持できる。
ネガティブキャンペーンの有効性:現職の党は「あいつらが戻ってきたらもっと酷くなるぞ」と恐怖を煽ることで、支持を維持できるんや。今回、パシニャンはこれを完璧に使いこなしたな。


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