2015年7月10日金曜日

アメリカとか日本は株の買いあげ、中国は間にあわないので売却禁止。

今回の中国の措置がイノベーティブだったのは、日本とかアメリカのような株の買い支え、つまり株を大量に買って損しまくった銀行に、刷りまくった貨幣を大量に投入して銀行がつぶれないように支えるというオペレーションではなく、売却禁止というかなりショートカットのやり方を適用したこと。

ショートカットっていうのは、たとえばデスクトップPCでトラブルが発生したとき、電源を抜いてしまうようなやりかたのことです。誰しも経験があるよね?でもショートカットは往々にして後始末が大変という結果につながります。

中国のばあい、人民元がドルとほぼ連動しているので、連銀がドル紙幣を刷りまくっているとき、それ以上に人民元を刷りまくった経緯があります。つぎのグラフは2008年第4四半期から累積した資産額(要するに刷りまくった人民元)と、アメリカ・日本・欧州中銀の量的緩和総額の比較。中国が紅色。東方紅。太陽昇。


だから中国も時間的余裕があれば、株を大量に買い上げるとか、クズ株をたくさん持っていて倒産確実の銀行に紙幣を供給して救済したり、っていうのもできたはず。
でも根本的な問題は、上の紅色の紙幣がまず不動産に流れ込み、それが不良債権化したので株式市場に流入し、というのが今回のバブルを引き起こしたんだけれど。
大量の紙幣が引き起こしたバブルをより大量の紙幣供給で救済する、というのが日本とかアメリカのやりかた。それもできたけれど、時間がなくて売却禁止というショートカットを採用せざるを得なかった中国。いずれも未知の領域にはいってしまっております。

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