2022年3月16日水曜日

ロシアからNATOへの要求事項のつづき

https://www.gatestoneinstitute.org/18096/russia-putin-nato

つづきにいわく、

ロシアはNATOと米国が要求に従うことを期待しているが、見返りとして、「他の当事者の国家安全保障を脅かす条件や状況を作り出さない」というのみで、ロシア軍を撤退させますとか、そういうことはいっさい書いていない。

フランス人でロシア歴史研究者であるフランソワーズ・トムいわく、プーチンは「米国を通じてNATOを、NATOを通じて米国を拘束しようとしている。交渉の余地はない。すべて受け入れろという恫喝オーケストラ」とうまく表現した。 

言いたいことをよりわかりやすくするため、ロシアは12月24日にジルコン超音速ミサイルを発射した。ジルコンミサイルは「キャリアキラー」と言われ、駆逐艦なら1発、航空母艦でも数発で沈めてしまう。

元NATO事務総長のアンダース・フォグ・ラスムッセンいわく、「プーチンは平和を望んでいるわけではない。」
ロシア生まれの米国諜報専門家であるレベッカ・コフラーいわく、「残念ながら、バイデン政権の専門家たちは、プーチンの罠に陥る可能性が高い。」
ブルッキングス研究所の外交政策専門家であるスティーブン・パイファーいわく、
「草案は受け入れられないことを前提にしていて、それを口実にして侵攻するためのものだ。」
前出のフランソワーズ・トムいわく、「一言で言えば、ロシアはNATOに自殺しろと、米国にはたんなる地域限定覇権国になれと言っている。そうすればロシアはヨーロッパで優位に立つことができる。」

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ソーレン・カーンという人が書いたこの文章の日付は1月中旬、すわなち侵攻前で、その時点でいろんな人が言ったことを拾ったものだが、それぞれがじつに的確に分析している。
ただし分析につづく予想となると、それぞれのリサーチャーの出身国により異なった評価がなされる。アメリカ人はじぶんら普遍的と思っている価値観(=アメリカはイラク侵攻してもいいけどロシアはだめ)が脅かされると憂慮し、フランス人は1939年、ヒトラーがダンツィヒで満足するに違いないと考えてたけど大間違いだったじゃんと、プーチンをヒトラー扱いする。それぞれじつに勝手な予測なんだけれど、乱暴に分類すれば、欧州人は地続きゆえの憂慮、アメリカ人は離れたところからのんびり構えている。

そして世界はそうなった。

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