2021年8月20日金曜日

負けたのはアフガンではなくアメリカ

 https://taibbi.substack.com/p/we-failed-afghanistan-not-the-other

戦費がいかに浪費されたか、いくつかの逸話が紹介されている。

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数年前、アフガニスタン復興特別監察官(SIGAR)は、2008〜2017年だけで調査対象の630億ドルのうち30%にあたる190億ドルが不正支出によって失われたと報告した。

アフガン戦争の総コストが2兆ドル(20年間で1日あたり約3億ドル)とすれば、その30%の6000億ドルが不正支出となる。SIGARによると、2008年以降に建造物および車両に費やされた78億ドルののうち3億4320万ドルだけが「良好な状態に維持された」という。そうであれば30%どころの話ではない。具体例として、

- 現地通訳が特殊部隊と共謀し、トラック会社から7000万ドルを横領。

- 請負業者が米中央軍(CENTCOM)のフードサービス契約で600万ドルを詐取

- USAIDは、ガバナンスと女性の社会進出に関するデータを収集するために80万ドルを費やしデータ収集に失敗。

- アフガニスタン国軍施設の160万ドルの水ろ過システムに費やされた機器は2か月で故障

- ある業者いわく、アメリカでいえばカウンティー規模のある地域に毎日300万ドルを投入するという。「アメリカ議会が決めた仕事だから。住民はみな窓のない泥小屋に住んでるような地域なんだけど、やらなきゃしょうがない。」

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「アフガニスタンを占領したアメリカが撤退」という表現がまだあちこちで散見されるのだが、それだけ金をばらまいてじっさいに占領していたのは空軍基地だけ。そこから飛び立った飛行機があちこち爆撃して民間人を20万人とか30万人殺したけれど、ついに地上に降りることができなかった。それを占領というのかな。戦争という言葉を再定義する必要がありそうだ。

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