2026年2月23日月曜日

スコット・リッターの最新コラム:2026年2月23日

フラミンゴ・エフェクト(フラミンゴ効果)

ウクライナが「フラミンゴ」巡航ミサイルを使ってボトキンスク機械製作工場を攻撃した。この出来事の余波は、世界中に響き渡ることになるやろう。

2026年2月23日

2026年2月20日から21日にかけての夜、ウクライナはロシア・ウクライナ国境から約1,300キロも離れたウドムルト共和国にある戦略的国防産業施設、ボトキンスク機械製作工場に向けて中距離ミサイルを発射した。1,000キロ級の弾頭を積んだそのミサイルは、第19作業場が入っとる建物に直撃したんや。そこは、クリティカルな電気メッキとプレス加工の作業場やった。

ここでは、ロシアの技術者らがミサイル本体の要素に関連する金属のプレスや成形、さらには部品のガルバニック処理(保護・機能性コーティングの塗布や、組み立て前の表面処理)を行っとる。第19作業場は、ロシアにとって最も戦略的に重要な弾道ミサイルの製造において、決定的な役割を果たしとる場所なんや。「フラミンゴ」の弾頭は、建物の屋根に30メートル×24メートルの巨大な穴を開け、内部を火の海にした。この攻撃で少なくとも11人の作業員が負傷しとる。

第19作業場への攻撃が、「トポルM」や「ヤルス」といった大陸間弾道ミサイル(ICBM)、潜水艦発射弾道ミサイルの「ブラヴァ」といった、ロシアの戦略的に重要なミサイルの生産能力にどれだけの影響を与えたかはまだ分かってへん。ボトキンスク工場では「イスカンデル」や「オレシニク」も作られとるし、次世代の「ケドル」ICBMのような戦略デリバリーシステムの研究開発も行われとるんや。

分かっとるんは、ウクライナ側がロシアの戦略的国防産業のまさに心臓部を撃ち抜いたっちゅうことや。この一撃は、もうすぐ5年目に入るロシア・ウクライナ戦争の状況に関するイメージを損なうっていう政治的なダメージだけやない。アメリカとロシアの間の最後の軍備管理条約である「新START」が期限切れになった今、ロシアが戦略的核デリバリーシステムを増強し続ける能力を、根こそぎ奪ってしまう可能性すらあるっちゅうことや。

ロシアはずっと前からこの可能性に警告を発してきた。2021年12月の時点で、ロシアはアメリカとNATOに対し、「ウクライナ領内に中短距離ミサイルを配備することはレッドライン(越えてはならぬ一線)であり、もし越えればロシアの安全保障にとって受け入れがたい脅威になる」と明確なシグナルを送っとったんや。双方に送られた条約案の中で、ロシアはヨーロッパの安定に必要な根本条件の一つを定義しとった。対米条約の第6条には「締約国は、自国領域外、および自国領域内の他方の締約国の領土内の目標を攻撃できる場所へ、地上発射型の中短距離ミサイルを配備しないことを約束する」とあった。NATO条約案の第5条にも同じように、「締約国は、他方の締約国の領土に到達できる場所に地上発射型の中短距離ミサイルを配備してはならない」と書かれとったんや。

ロシアが特別軍事作戦(SMO)を開始する数週間前、ロシア側はこの問題をどれだけ深刻に考えてるかをバイデン政権に伝えようと、わざわざ骨を折ったんや。バイデン政権の高官らも、プーチン大統領が「アメリカがウクライナ内にミサイルを置こうとしとる」と具体的に非難したことを認めとるし、バイデン政権はロシアに対し「そんな意図はない」と保証しとった。アメリカ側は、かつてロシアが違反し、前米政権が脱退した「INF全廃条約」に沿った形で、「ヨーロッパにおける特定のミサイルシステムの将来について議論する用意はある」とは言うたものの、2022年1月10日にスイスのジュネーブでウェンディ・シャーマン国務副長官とセルゲイ・リャブコフ外務次官が7時間以上会談した際も、ほとんど進展はなかった。双方は噛み合わず、ロシアは12月の条約案への具体的な回答を求めたが、アメリカは「ウクライナを含む同盟国との追加の協議なしには合意できん」と突き返したんや。

1月21日に行われたアントニー・ブリンケン国務長官とセルゲイ・ラブロフ外務大臣の会談も、「近いうちにロシアの条約案に書面で回答する」という約束以外、何の成果も出んかった。1月26日、アメリカとNATOはまさにそれを実行し、ウクライナ領内への中短距離ミサイル配備に関するロシアの懸念を含め、ヨーロッパの安定と安全保障のためのロシアの条件を真っ向から拒絶した。2月9日にベルリンで行われたリャブコフとローズ・ゴテモラー国務次官補の会談も、結果はゼロやった。

SMOが始まって以来、ロシアは「アメリカとNATOがウクライナに長距離打撃能力を提供することは、ロシアの国家安全保障に対する重大な脅威や」と明確にしてきた。ウクライナが使ったイギリス製「ストーム・シャドウ」やそのフランス版「SCALP」、アメリカ供給の「ATACMS」ミサイルは、1991年当時の国境線内のロシア領内への攻撃には使わんことが条件やった。ロシアがドイツの責任を問うと脅したことで、ドイツ政府は「タウルス」巡航ミサイルの提供を思いとどまった。(ストーム・シャドウやSCALPは射程250キロ、ATACMSは最大300キロ。対してタウルスは最大500キロやから、ウクライナのロシア領内への攻撃能力を大幅に引き上げることになるはずやったからな。)

2024年9月、アメリカとイギリスの政府は、ストーム・シャドウやATACMSをロシア本土への攻撃に使う許可を出すことを真剣に検討しとった。プーチン大統領は、「もし西洋諸国がウクライナにロシア領内での長距離ミサイルの使用を許可すれば、それは彼らが直接戦争に巻き込まれることを意味する。それはNATO諸国、アメリカ、ヨーロッパ諸国の直接的な参戦であり、紛争の本質と性質を大きく変えることになる。そうなればロシアは『適切な行動』を取らざるを得ん」と警告した。この警告は、アメリカやイギリスが検討しとったまさにその種の攻撃に対する報復として、ロシアが核兵器の使用を認める新しい核ドクトリンを発表したタイミングやった。

核紛争の危険は極めて高まっとった。11月には、米戦略軍(STRATCOM)の計画局長トーマス・ブキャナン少将がワシントンのシンクタンクに対し、「バイデン政権はロシアとの核の応酬を戦い、勝つ準備ができとる」と語り、12月初めにはCIAが、バイデン政権がATACMSのロシア領内への使用を承認したことを受けて、「年内にロシアとアメリカの間で核戦争が起きる確率は50%以上や」と議会にブリーフィングしとったんや。

トランプ次期大統領(当時)は「就任したらバイデン政権の決定を覆す」と約束して緊張を和らげるのに一役買ったんやけど(実際にそうしたけどな)、ロシア・ウクライナ紛争を迅速に終わらせるという約束を果たすことができず、ロシアとその指導部に対する不満と恨みが増していった。その結果、トランプ大統領はウクライナに「トマホーク」巡航ミサイルを提供することを検討しとると発表したんや。そう、ロシアが「ウクライナ領内への配備は絶対に許さん」と宣言しとったまさにその兵器システムや。

とはいえ、トマホーク提供の脅しは本物の脅威というよりは交渉の駆け引きに近いもんやった。ホンマの脅威は別のところから来たんや。イギリスが設計し、ウクライナ独自の部品と製造インフラを使ったミサイル、通称「FP-5 フラミンゴ」や。

「フラミンゴ」は、2025年2月17日から21日にかけてアラブ首長国連邦のアブダビで開催された国際防衛産業展示会「IDEX-2025」で、エミレーツ・イギリス連合のミラニオン・ディフェンス・インダストリー・グループがプロトタイプを公開してデビューした。1950年代にソ連のイフチェンコ設計局が開発し、ザポリージャのモーター・シーチ航空機工場で製造されとった「イフチェンコ AI-25」ターボファンエンジンを中心に作られたこの「フラミンゴ」は、ソ連時代の偵察ドローン「Tu-141」や「Tu-143」を地上攻撃用の巡航ミサイルに改造した派生型や。弾頭はウクライナの重力爆弾をベースにしとるようやった。ミラニオンの設計の狙いは、外国製兵器に対するロシアの制限を回避しつつ、ウクライナに安価で独自の長距離打撃能力を提供することやったんや。

しかし、このごまかしは底が浅い。「FP-5 フラミンゴ」の製造を監督しとる「ファイア・ポイント」っちゅう会社は、ミサイル製造に関する教育も経験もゼロのイリーナ・テレクがCEOを務める、ただのペーパーカンパニーみたいなもんや。ウクライナの国防製造を海外の供給元と調整するなんて仕事は、彼女の器に収まるもんやない。この「FP-5 フラミンゴ」は、見た目通りのもんや。ウクライナに拠点を置く長距離ミサイルを使ってロシアの目標を攻撃することに伴う法的責任やロシアのレッドラインの報復から逃れるために設計された、イギリス製の兵器なんや。

さらに、ロシアの軍事攻撃は、ウクライナ国内で「FP-5」を組み立てる能力に深刻なダメージを与えた。今年初めのモーター・シーチ工場のほぼ完全な破壊が、その過酷な例やな。そこで「ファイア・ポイント」は、デンマークのスクリュズストルプ空軍基地近くのヴォイエンスという町にフラミンゴの生産施設を開設した。ここは地上運用中に「FP-5」を打ち上げるための固体ロケット推進剤を製造しとる。デンマークの国防大臣は、「デンマーク国内にウクライナの武器生産拠点を置くことで、自国がロシアの攻撃対象になるんやないか?」と聞かれた際、「デンマークは戦争中やないし、ロシアがデンマークを公然と攻撃すれば、それはNATO加盟国への攻撃になる」と抜かしとる。

ロシアで最も重要な戦略ミサイル製造施設の一つであるボトキンスク機械製作工場への攻撃に、デンマークが加担しとることについては、一切触れられてへん。

ロシアの外交・防衛政策評議会のトップであるセルゲイ・カラガノフは、西洋諸国全体(集団的西洋)に代わってロシアを傷つけるための「短剣」としてウクライナが使われとることについて、ずっと警告してきた。2023年6月中旬に彼は、「西洋によるウクライナ支援を打ち砕くために、核兵器使用のしきい値を下げる必要がある」と書いとる。もし西洋が引かへんのやったら、「我々はいくつかの国の目標グループに対して(核兵器で)攻撃せなあかん」とし、もしロシアがこれをせんかったら「ロシアが滅びるだけやのうて、おそらく人類文明そのものが終わるやろう」とまで言うた。

当時、プーチン大統領はこの「カラガノフ・ドクトリン」を拒絶し、「戦術核攻撃を使う必要はないと考えてるし、それを可能性として検討すること自体が、核兵器使用のしきい値を下げる要因になる」と述べとった。

その「要因」の中には、ロシアが「オレシニク」中距離弾道ミサイルをウクライナ内の標的に2回使ったことも含まれとる。いずれも、紛争のエスカレーションに伴う危険について、ウクライナとその支援者である西洋にシグナルを送るためやった。

しかし、プーチン大統領がカラガノフのレトリックを軽視して以来、多くのことが起きた。2024年9月から12月にかけての核戦争の恐怖や、アメリカがウクライナにトマホークを提供するという脅しなどがその例や。

そして今、ボトキンスク機械製作工場が、トマホークミサイルの戦略的な衝撃を模倣するためにイギリスによって設計されたミサイルによって攻撃されたんや。

ボトキンスクはロシアの戦略的国防産業の心臓であり、魂や。

そこが今、CIA提供のインテリジェンス(情報)を使って、イギリスが設計した兵器で攻撃された。

この攻撃は、アメリカとイギリスの両国による、想像しうる限り「宣戦布告」に最も近い行為や。

突如として、2023年6月のカラガノフの核兵器に関する姿勢が、あながち突飛なもんでもないように思えてきた。

ロシアは岐路に立たされとる。

短期的には、ロシアはボトキンスクや、今まさに攻撃の脅威にさらされとるウラル地方の他の戦略的国防産業(例えばペルミにある固体ロケットモーター製造施設など)に対するフラミンゴの脅威への解決策を見つけなあかん。ヨーロッパがフラミンゴの設計、資金提供、製造に関わっとることを考えれば、攻撃対象をウクライナ国内に限定したレスポンスでは、根本的な変化は起きへん。

ミサイルは作られ続け、ロシア深部の戦略的標的に向かって発射され続けるからな。

もしヨーロッパが、ウクライナへのこの種の軍事支援から完全に手を引くように抑止されへんのなら、ロシアは「千回の切り傷」を負わされて死ぬ(徐々に弱らされて滅びる)リスクにさらされることになる。

しかし、もっと大きな問題は、ウクライナそのものをどうするかや。ロシアは現在、アメリカが主導するウクライナとの長引く「和平」交渉に関わっとるけど、今回のボトキンスクへの攻撃で、それがただの「隠れみの」やったことが露呈した。ウクライナがロシアの戦略的深部を攻撃する軍事能力を開発し、プーチン大統領が以前提示した条件よりも不利な形で紛争を終わらせるようロシアに圧力をかけるための時間稼ぎやったんや。

もしロシア・ウクライナ紛争がそんな形で終われば、ロシアは2021年12月にレッドラインやと言うたこと、つまり「NATO関連の中距離ミサイルがウクライナ領内に配備されること」を認めてしまうことになる。

それは、あらゆる意味でロシアにとっての「戦略的敗北」を意味するんや。

ロシアがこんな自滅的な練習に参加し続ける時間は、もうとっくに過ぎとる。アメリカはこの点において信頼できる交渉相手やない。2025年12月29日、CIAのインテリジェンスに導かれた91機のウクライナ製ドローンによるプーチン大統領の暗殺未遂事件が、その現実を強調しとる。トランプ大統領がロシア経済を麻痺させるために使い続けとる制裁も、「いつものビジネス」として見るべきやない。現在の制裁の立案者であるスコット・ベセント財務長官の視点から見れば、それはロシアを「屈服させる」ためのものであり、文字通り公然たる降伏勧告なんや。そして、スティーブ・ウィトコフの指示でキリル・ドミトリエフが広めとる7項目の経済計画も、1990年代にアメリカが採用し、オバマ政権下の「リセット」という名の体制転換政策でロシアに押し付けようとした経済支配計画の焼き直しに過ぎん。

トランプ政権はロシアとの互恵的な平和なんて求めとらん。前のバイデン政権と同じように、ロシアに対する戦略的勝利を目指しとるだけや。

ボトキンスクへのフラミンゴ攻撃の前からそれが分かってへんかったのなら、今この痛烈な現実を理解せん言い訳は通用せえへん。

端的に言えば、ボトキンスクへの攻撃は、現在の形態のウクライナを、紛争が終わった後も存在させておくわけにはいかんという現実を浮き彫りにしたんや。メドベージェフ前大統領が指摘したように、ゼレンスキーは「叩き潰すべき緑の虫」なんや。

それは今のウクライナ政府全体にも言えることや。今の枠組みの下では、どんな選挙もウクライナの病を治すことはできん。イギリスがゼレンスキーの後釜として推しとるヴァレリー・ザルジニー将軍は「バンデラ主義者」やし、アメリカが指名した交代候補のキリロ・ブダノフはロシア人の血で手を汚したテロリストや。

もしウクライナがそのままの形で生き残れば、「FP-5 フラミンゴ」ミサイル計画も生き残る。それは、ロシアがウクライナの攻撃を恐れずに夜眠れる日は二度と来ないことを意味する。

「FP-5 フラミンゴ」は完全に根絶されなあかん。

そしてそのためには、現在の形態のウクライナも同じように根絶されなあかん。

これはロシアにとって、まさに「存立危機事態(存亡に関わる問題)」の定義そのものや。

そして、ヨーロッパに対しても適切なレスポンスを要求するもんや。

それ以下の対応は、ロシアの「降伏」以外の何物でもないと解釈されるやろう。

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