2018年7月22日日曜日

カイザーリポート1255回 人手不足

アメリカの人手不足が深刻なようです。
しかしながらマックス・カイザーは「材料が供給不足のときは値段があがる。人手不足なら給与をあげりゃいい。」と、まるでそんなこともわからんで経営者やっとるのかよ?なんて表情です。
デイビッド・シロタさんというひともいわく、
ハリケーンなど自然災害でたいへんなときに水の値段がボトル1本で40ドルにもなったとき「価格は需要と供給の関係で決まるんだからしかたないじゃん」と言い放った支配層が、人手不足で時給が上がることを大騒ぎしておる、おかしいよねと言っています。

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ここから我が輩のコメント。我が国も人手不足とほざきながら、それでなくともアジアで最低レベルの労働基準法に加えて、残業代ゼロで働かせたい放題法案を通しました。
歴史でもならったイギリスの囲い込み運動というのは、農村を破壊して、共同体に属さないバラバラの「個人」を大量に都市にひきつけ、工場で働かざるを得ない人たちを生み出すことになりました。というかそれが目的だった。
日本の国家が農協を通じて農村を破壊してしまった目的のひとつは、働かなければ喰っていけない都市住民を生み出すことで、実業界が提示する劣悪な労働条件を呑まざるを得ない人々をたくさん生み出すこと、と我が輩は考えています。だから農協は、そのご褒美でウォール・ストリートのメジャープレイヤーにさせてもらいました。
だからこの流れに反抗するためには、いまこそ耕作放棄地を耕そうという人たちが都市から農村に移動すること。農村であれば、特技学歴経験がなくとも、手伝い仕事で野菜やコメをもらって喰っていくことができます。
唯一の問題は、農地解放第二世代のいまの70代から80代のおとっつあんたちの「先祖代々のわしらの土地」意識と、小さく分割・分散されて統合しづらい農地。ま、あと5年くらいたてばそんなこともマイナーな問題になるはずです。
強大な生産力をもつ土地で、毒(農薬)や化学肥料をつかわずに食いものを作り、自分らでそれを食う。あるいは売る。そういうライフスタイルの人が増えれば、なにも狭苦しい暑苦しい都市で、時給800円でこき使われたり、サービス残業させられたりすることはありません。