2015年11月27日金曜日

トルコはどんどんドツボにはいっているような気がする

前回投稿では「噂」と書いたエルドアン大統領の息子の会社がイスラム国から買い付けた原油を転売していた件、どんどん出てきます。おまけに娘の病院で傷ついたイスラム国戦士を手当てしていたことも出てきました。悪いことはできないねー。
 http://www.zerohedge.com/news/2015-11-25/meet-man-who-funds-isis-bilal-erdogan-son-turkeys-president

スプートニク(ニュース)によるとエルドアン大統領はCOP21(気候変動たら話し合う国際会議)のあとにプーチン大統領に会いたいといったらしいが、ロシア側は返事をしていないのだとか。ロシア側が「トルコは謝罪すらしていない」という声明を出しているので、そっちに答えてからでしょうな。

トルコがいかにドツボにはまりつつあるか、つぎの天然ガスマップが参考になります。
出典 JOGMEC 中東地域の天然ガス(下)





ロシアはどうやら、イスラム国を支援しているのはトルコのみならずNATOもそうだったという流れにもっていきたいらしい。NATO加盟国であっても、フランスとかアメリカとは個別にイスラム国空爆で協業するという 約束をとりつけつつ、残りのNATO加盟国を追い詰めていく。例えばポーランドについて「NATO基地はつくらないという話だったよね」と言いながら、ロシアに敵対するNATO加盟国はイスラム国側であるという国際世論の流れをつくるのかな。トルコがNATO崩壊のきっかけになったら、それなりの歴史的意義もあったということか。それにしても資源のないトルコ、天然ガス消費量の57%(?)たらを頼っているロシアが、ウクライナにやったみたいに天然ガスをあっさり切られたら、イランから輸入を増やすしかないんじゃないのか?

とはいえイランも国内消費分が多いのでそんなたくさん輸出に回す余裕はないはずなんだけど。



2015年11月26日木曜日

トルコのエルドアンがここまでアホやとは思わんかった

生き残ったパイロット
「領空侵犯はしていない。警告などなかった。いきなり尾翼が吹っ飛んだ。はやく復帰してリベンジしたい。」
ロシアのラブロフさん
「我々のもつ情報から判断して周到に用意された挑発としか思えない。」
EU議員
「EU財政支援を受けた国がイスラム国を支援している。こんな国はEUにはいらない。」
フランスのテレビ
「トルコのゼネコンがロシアでいろいろ仕事をしている。それもなくなるだろう。」

プーチンさんはさっそくミサイル戦艦を派遣。トルコとの軍事情報交換を遮断。
シリア領空を侵犯する飛行機は遠慮なく撃ち落とす方針。
(トルコは何千回もシリアの領空侵犯をしている。)
そりゃそうだ。最高司令官がちゃんと対応しないと軍全体の士気にかかわる。

トルコは自動車を160万台とかつくっているけれど、鉄鉱石は出ない。
鉄を作るにしても、クソみたいなローカロリーの石炭しかでない。
だからスクラップを輸入して(世界一)電炉で溶かして鉄をつくっている。
でも石油がでないので、石油を輸入しなければならない。
天然ガスもでないので、トルコはガス消費量の30%をロシアから買っている。
クソみたいな石炭をガス化してタービンを回す発電所は日本がつくった。
(つまり技術もあんまりない。)

トルコはたぶん、資源をもっているシリアが妬ましかったんだな。ずっと。
オスマントルコの時代にシリアなんてトルコの一部だったけど、
いまは独立国家なので侵略できない。
だからイスラム国を支援して、原油を買い上げて転売して儲けるのは
当然のビジネスモデルだったにちがいない。

トルコの選択肢は、
トルコ>イスラム国でした、っていうのを認めるか、
NATOにロシア機を撃ち落とせって言われました、っていうか、

そしたらNATO>トルコ>イスラム国だったこと、
つまりNATOはイスラム国を支援していたんですよー、と満天下に知らしめるか?
NATOは(そもそもソ連邦崩壊後は存在意義が消滅したんだけど)存続のために
「わしゃ知らん、トルコのせいですがな。」と言うだろうな。きっと。

というわけで、息子がイスラム国のオイルビジネスで儲けていた、
その原油ルートをロシアに破壊され親バカがバカ親になってしまった(という噂)
おまけにロシア戦闘機2機撃墜ではっきりさせなくてよかったことを
満天下にはっきり示してしまい、シリアにのっかれなくなったので
オマーンからガスパイプラインを引くこともできず(シリアを通るからねー)
ロシアからガスを売ってもらえなくなったら・・・

イランはガスと石油を高値でトルコに売ることができるかもしれないぞ!

2015年11月24日火曜日

アフガンのことを考えていてコリアと似ていると思った。

  • イランはアフガンとイラクのふたつの国から流入する非合法難民という問題を抱えている。
  • アフガン人はふつうの洋服を着ているとイランではあまり目立たないのに、わざわざ民族服でアフガンのアイデンティティーを強調する人がいる。
  • アフガン人はロシア、中国、印パキ、イランに挟まれた回廊に住んでいる。
  • イラン人はあまり強気に出ないしアフガン人のことをあからさまに差別する人はいないけれど、アフガン人のなかには「我々を蔑視している」とか「差別だ」と文句をいう人がかならずいる。 
  • 両国はペルシア語という点で共通しているけれど、文化的にはぜんぜん違うといっていい。
  • 両国は「来訪者は神の遣い」というカルチャーを共有している。イランにはターロフ(遠慮というか社交辞令というか謙遜というか)という文化があるけれど、アフガン人は我がもの顔で遠慮がなく、どんどん要求するイメージがある。
  • アフガンはいっときペルシアから北インドを征服したことがあるので、誇り高い。北インド一帯はアフガン帝国のせいでペルシア語が宮廷語だった時代がある。
ま、イラン人はこんなことはあからさまに言わないけれど。観察していてそう感じた。

2015年11月2日月曜日

ほあうぇい(華為)がビルを追い出されたらしい。

ほあうぇい(華為)がビルの地下一階で中華社員食堂をやっていて、あんまりひどい臭いの料理を作ったから会社ごとビルを追い出されたらしい。臭豆腐でも料理していたのかなあ。方言が多様で、外国生まれ英語育ちも多くなった中華だけれど、中華料理を食べないと中国人でなくなる人たちだからなあ。

というわけで、中華料理を食うことが中国人が中国人たるアイデンティティーであって、もうひとつおアイデンティティーは政府のいうことと反対をするということである。

http://www.zerohedge.com/news/2015-10-30/yuan-soars-most-decade-china-moves-relax-capital-controls

政府が金融政策を緩和したとたんに人民元が上昇。そのこころは、政府が外貨逃避をさけるため金融政策を厳しくしていた時代には外貨が逃避しつづけて、政府が金融緩和したとたんになぜか外貨が中国に戻ってくる、という状況が現出したのであった。

中国人は自由を愛するのかどうかぜんぜんわからないけれど、中華が政府の束縛を嫌うというのは確かであって、束縛がなければ中華世界に戻ってくるというのも大いにありなのだ。中華料理がやっぱり一番、いうのとなんか通じてるような気がする。