2018年1月31日水曜日

カイザーリポート 第1182回 ジャングル

https://www.youtube.com/watch?v=iTVk_SeH_BU

1月23日の時点で、今年にはいって23日間でジェフ・ベゾスは152億ドル稼いだそうです。いっぽうアメリカ人の平均収入は(23日間で)3,128ドル。
つまりジェフ・ベゾスは平均的アメリカ人の4,859,335倍かせいでいるそうです。

2018年1月9日火曜日

久々に原油関連のはなし

封印を解くべき石油業界の5つの神話
https://www.zerohedge.com/news/2018-01-08/five-oil-market-myths-need-dispelling

その1:OPECの出口戦略は出口である。
 どこが出口やねん?そもそも出口という言いかたが間違えてるやん、ということです。
その2:OPECの優先課題は市場のリバランスである。
 市場のリバランスは手段であって、優先課題は価格に決まっておる。問題は地政学的要素が絡み、価格目標そのものが動くゴールであることだ、と。
その3:ロシアはOPECとの協調をやめるにちがいない。
 ロシアは原油に関して金儲けよりも市場獲得と地政学的な優位性をもとめておるようだ。OPECとの協調はやめられるわけがない。
その4:主戦場はOPEC対アメリカのシェール
 じつはそうでもない、というのはつぎのテーマに続く。
その5:アメリカシェール業界は生き延びる
 パーミアン油田のリグのコスト効率が2016年7月でピークを迎え、イーグルフォードとアナダルコ(ウッドフォード)油田の生産性も低下している。シェール油田は寿命が短く、投資家は気が短い。

ここまでは短期的な観点です。つぎは長期的な観点。

https://www.zerohedge.com/news/2018-01-08/gail-tverberg-coming-energy-depression
ゲイル・ツヴェルバーグさんが予言するエネルギー大恐慌

エネルギーがないと困るので誰もが見て見ぬ振りをしているけれど、原油がバレル20ドルでありつづけるわけがない、というのは簡単な算数レベル。いつかはエネルギー絶対量が減少してエネルギー大恐慌が起こるに違いない、という話です。


カイザーリポート 第1172回 クリスマス債務

https://www.youtube.com/watch?v=sNoOS3G9xZQ

ホリデー(クリスマスのことだけどクリスチャンだけじゃないアメリカではホリデーっていうのが一般的)ショッピングの借金(当たり前のことだけど多くはクレジットカードで買い物をする:その平均額が1054ドル)を3ヶ月以内なら返せるという人はアンケートに答えたうちの半分。29%は5ヶ月以上かかると答え、10%は毎月の最小返済義務額(25ドル)しか返せないのだそうです。毎月25ドル返済で1054ドルを返そうとしたら2023年までかかるとthemaven.comは試算しています。


マックスは旧年中と変わらない調子で、西洋消費文化圏で暮らす人であれば債務こそ真の人格であると言います。おもしろい。ステイシーは香港の地下鉄で「唾を吐いたり大声で騒いだりしたらあなたの社会的信用(クレジット)が減ります」というのを聞いたという友人の話を引用しつつ、社会的信用とはすなわちクレジットであると言います。それを受けてマックスは「カジノ経済から脱却しようとしたら君のクレジット枠が減らされるような社会になるんじゃないか」とありそうな未来を予見します。

さてステイシーが提示したチャートがまたおもしろい。1971年8月15日にニクソンが金本位制をやめてからのアメリカ人の債務状況です。赤線はリボルビングローン(反復債務:余震限度枠内で何度でも借り入れが可能)、クリーム色がノンリボルビング(学資ローンとか自動車ローン)。



そして貿易収支もどんどん赤字になりましたとさ。


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この回を見たあと、日経BOLで「キリギリスになれない日本人」という記事を見ました。それに対するコメントが至極真っ当で、株価だけ眺めてイザナギ越えなんてほざいているエコノミストの能天気と対照的でした。
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/248790/010500123/