2017年2月27日月曜日

アカデミー賞受賞式への出席を計画していたホワイト・ヘルメット幹部が「不名誉情報」を理由に米国への入国を拒否される

http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=42203

この映画のことやな。

ホワイトヘルメットのことについてはエヴァ・バートレットさんが記者会見で一刀両断にしているのでいまさら論じることもない。いわく;

ホワイトヘルメットについてお話ししましょう。ホワイトヘルメットはイギリス軍退役軍人が2013年に創設しました。ホワイトヘルメットはいままで1億ドルをアメリカ、イギリスその他の欧州各国政府から財政援助されています。ホワイトヘルメットは東アレッポとイドリブの民間人救済を使命としていますが、東アレッポでホワイトヘルメットのことを知っている人は誰もいません。さてその東アレッポの住民の95%は解放されたのですが、武装していないはずのホワイトヘルメット隊員が武器をもって政府軍兵士の死体の横にたっていたのが目撃されています。そしてホワイトヘルメットは子供も含めた「目撃者」をリサイクルした映像を提供しています。例えばアイヤという名の女の子は、たとえば8月にも登場し、翌月にも違う場所で登場しました。ということは信頼できる情報ではありません。

国連シリア派遣団の記者会見。質疑応答のハイライト(下に訳した部分)のリンクはこちら。
https://www.youtube.com/watch?v=AisvBNXPdG8 
52分の長いバージョンはこちら。
https://www.youtube.com/watch?v=ebE3GJfGhfA&t=851s 

 

2017年2月22日水曜日

ピエール・バイヤール「読んでいない本について堂々と語る方法」筑摩書房

フェースブックにも書いたけど、ここにも書く。


 これほど刺激的な本を読んだことがない。

大学の先生でもある著者は本書の序文で、読書に関する3つの「決定的な」規範を列挙する。
第1に読書義務。われわれはいまだ読書が神聖なものと見なされている社会で生きている。
第2に通読義務。飛ばし読みや流し読みはまったく読まないのと同じくらいよくないことであり、とりわけそれを公害してはならない。
第3に本について語ることに関する規範。ある本について多少なりとも正確に語るためには、その本を読んでいなければならないという考え。
著者はこういう。
「ところが私の経験によれば、読んだことのない本について面白い会話を交わすことはまったく可能である。会話の相手がそれを読んでいなくてもかまわない。むしろそのほうがいいくらいだ。」
「義務や禁止からなるこの規範の体系は、結果として人々のうちに読書に関する偽善的態度を生み出した。(中略)学者のあいだでは、上記の3つの規範のせいで、嘘をつくことは当たり前になっている。本が重んじられる世界であればこそ、嘘も横行するというわけだ。」

つかみは最高。
著者は完全非読派(本はいっさい読まないが、本を知らないわけでも本について語らないわけでもない)の例として、ローベルト・ムージルの「特性のない男」に出ている図書館司書をあげる。この小説は前世紀初頭のオーストリア・ハンガリー帝国。皇帝の誕生日を機に人類救済の模範を示そうという「並行運動」の責任者たちが追い求める「救済的思想」について、当の責任者たちが大言壮語をならべたてるだけで、それがどのようなものであるのか、どうやって他国で救済的役割を果たしうるのか、ひとつもわかっていない。そのひとり、シュトゥム将軍は「敵の兵力をはっきり見届ける」と同時にその独創的な思想を系統的に見つけ出すため、帝国図書館に赴く。帝国図書館の350万冊の蔵書を読むには1万年かかると将軍は計算する。
司書学博士号をもつ司書は言う。
「どうして私がぜんぶの本を識っているか知りたいとおっしゃるのですね、閣下?それは一冊も読まないからなのです。」その司書は無教養からではなく、本をよりよく知るためにそうしているというのだ!

著者は言う。
本を読むことは、本を読まないことと表裏一体である。本を読むことを通じて、別の人生で読んだかもしれないすべての本から目を背けているのである、と。そして、「ある本を深く読むがそれを位置付けられない者と、いかなる本のなかにも入って行かないが、すべての本のあいだを移動する者の、どちらがよりよい読者だといえるだろうか?」(47ページ)と問う。

結びの部分で著者の主張の深みは最高潮に達する。
「学生たちは学校で本の読み方や本について語る方法は教わっているが、読んでいない本について語る方法を教えることは学校のプログラムから奇妙なことに欠けている。ある本について語るためにはそれを読んでいなければならないという公準が疑問に付されたことは一度もないようである。(中略)つまり、教育が書物を脱神聖化するという教育本来の役割をじゅうぶん果たさないので、学生たちは自分の本を書く権利が自分たちにあるとは思えないのである。あまりに多くの学生が、書物に払うべしとされる敬意と、書物は改変してはならないという禁忌によって身動きをとれなくされ、本を丸暗記させられたり、本に「何が書いてあるか」を言わされたりすることで、自分が持っている逃避の能力を失い、想像力がもっとも必要とされる場面で想像力に訴えることを自らに禁じている。(中略)我々が学生たちにできる贈り物として、創造の、つまり自己創造のさまざまな技術に対する感受性を養うことほど素晴らしい贈り物があるだろうか。あらゆる教育は、それを受けるものを助け、彼らが作品に対してじゅうぶんな距離をとり、みずから作家や芸術家になることができるよう導くべきだろう。」
+++++

我が輩の母は読んだ本で重要と思うところに線を引く。そして母はその本を2度と読まない。古本屋で買った本にも線を引いたものがある。しかし線を引いた元所有者はもうその本を読まない。おそらく線を引いた箇所の内容も忘れているにちがいない。彼ら彼女らは線を引くという「作業」によって自分がその本を読んだ証拠を物理的に残す。あたかも未知の単語に出会った受験生が意味を辞書で調べ、単語帳に記録するように。しかしそれは過去に作業をしたという物理的証拠にすぎない。その単語が文章のなかでどういう位置付けをもつか、それがわかったら単語そのものの意味などもはやどうでもいいはずなのだが。

さらに我が輩は、そのむかし池田大作の「人間革命」をほとんどむりやり読まされたことを思いだす。「人間革命」は読んだ瞬間に内容を忘れてしまうたぐいの本だった。だから我が輩はあるときから、それは我が輩の責任ではなく池田大作の文章に内容がないせいだと考えるようになった。山口那津男も遠藤乙彦も太田昭宏も、池田大作の文章をお経のように暗唱し、それを忠実に任意に再生できる能力で出世した。彼らは「並行運動」についても「救済的思想」についても延々と語ることができるが、その思想がどのようなものであるのかを語ることはないし、どうやって救済的役割を果たすかについては、聖教新聞販売と投票と献金という三位一体教義を繰り返しているだけだ。
再び著者の言葉を引用しよう。
・・・あまりに多くの学生が、書物に払うべしとされる敬意と、書物は改変してはならないという禁忌によって身動きをとれなくされ、本を丸暗記させられたり、本に「何が書いてあるか」を言わされたりすることで、自分が持っている逃避の能力を失い、想像力がもっとも必要とされる場面で想像力に訴えることを自らに禁じている。

かくして組織は自己目的化する。

原油:おそらく50ドル割れで安定ではなかろうか?

Why Sub $50 Oil Is More Likely Than $70 Oil
Feb 17, 2017 5:00 AM
OilPrice.comからアーサー・バーマンの投稿。
http://www.zerohedge.com/news/2017-02-17/why-sub-50-oil-more-likely-70-oil
以下要約:
生産者側は70ドルというが、おそらく50ドル割れで当面安定するのではないか。
先週時点でアメリカの原油在庫が過去最高の1380万バレルとなった。シェールオイルを汲み出すリグ数がは130基である。関係者は現行の53ドル/バレルではなく47ドルであっても不思議ではないという。問題は過剰生産ではなく過剰在庫なのだ。生産調整は価格に直接反映されにくい。国際エネルギー機関(IEA)の発表によると、供給が不足している。
しかるに先進国の在庫は過去5年平均で4億バレル。これから6週間で在庫が大幅減少してはじめて「供給不足」なのだが。
比較在庫インデックスというのは過去5年間の平均と比較するので信頼性が高い。下のグラフは比較在庫(Comparative Index)が過去のどの時期よりも3億バレル高い水準にあることを示している。(絶対在庫は31億バレル。)
過去実績では比較在庫がゼロになるのが80ドル超の時点である。3億バレルの差を解消するには油価が70ドルから80ドルでないといけない。
最初の需給バランスのグラフは、じつは「需産バランス」にすぎない。生産調整をしたところで在庫が減るだけなのだ。だから比較在庫インデックスが大切になる。
次のグラフは比較在庫とブレント価格のクロスプロットだ。これが示すのは、現行の55ドルという油価は10ドルほど高すぎるということ、そして2億バレルなくならないと70ドルにならないということだ。


OPECの生産調整が市場価格に影響するには時間が必要だ。おそらく4億バレル(過去5年平均との差)を消化するには1年が必要だろう。条件としてOPEC合意が6ヶ月継続し、非OPEC諸国も今のペースで減産を続けなければならない。

ところがアメリカの生産が一定じゃないのだ。

2014年の原油価格急落のきっかけとなったのが北米のシェールオイルだった。(下グラフ。)なんちゅうてもアメリカとカナダの2国で世界の原油とコンデンセート(ナフサみたいなもん)増加分の44パーセントを占めるのだ。

アメリカの産油量は価格が下落したら減り、上昇したら増える。(下グラフ)EIAの予想では2017年末には928万バレル、2018年末で1千万バレル増加する。

2016年9月のOPEC合意以来、アメリカのリグ数は130増えた。(下グラフ)シェール企業のイーグルフォードもバッケンもリグ数を増やしている。


シェール企業に資金が流入している。2016年にリグ拡張だけで100億ドル、土地買収に280億ドルの投資である。

70ドルはまず無理。

業界筋は楽観的だが、高値になるべき理由をぜんぶ集めたとしても6ドル程度の上乗せ(=53ドルの先物価格)がせいぜいじゃないのか。資金流入のあとにはかならず油価が下落している。下グラフでは2008年リーマンショック後の下落、2014年の急落、そして2015年の下落があった。

在庫を見れば現在の油価が高すぎるのは一目瞭然だ。

比較在庫も過去最高レベルだ。(下グラフ)
ほぼ同水準の2016年3月でWTIは39ドルだった。今よりちょっとましな2016年8月で47ドル。赤線のトレンドラインで考えると現行油価はあきらかに6〜7ドル高すぎる。

油価はファンダメンタル経済指標の反映であるとは限らない。市場価格の調整材料であるにすぎない。市場はOPEC減産を織り込み済みで6〜7ドル高値となっているのかもしれないが、そうであるならやはり70ドルというのはありえない。

OPEC合意はたしかに大きな材料だが過去2年間の軌跡はボラティリティーが大きな要因であることを物語る。アメリカの産油量が下振れワイルドカードといえる。WTIは50ドルを切ってもおかしくない、というのが筆者の予想だ。





2017年2月21日火曜日

やっぱりアメリカはシリアで劣化ウラン弾を使ってたやん

http://www.zerohedge.com/news/2017-02-19/cancer-war-us-admits-using-radioactive-munitions-syria

イラクはイラン・イラク戦争のとき劣化ウラン弾を使った。従軍したイラン人が我が輩のおでこの白斑を見て、「俺も白斑があった。イラン・イラク戦争の劣化ウラン弾のせいだ。でも遺伝子治療で治った。もし白斑を治したいならいい医者を紹介してあげる。」といった。テヘラン大学の学部長だから確かな人だ。
アメリカはイラク戦争のとき劣化ウラン弾をつかった。そしてやっぱりシリアでも、懲りもせずに使った。2015年11月16日と22日、5,265発を発射したと詳細まで書いてある。

2017年2月18日土曜日

「戦禍のアフガニスタンを犬と歩く」そのまた続き。

原註(326ページ)から引用。

批評家はこの新種の施政者たちを新植民地主義者だと非難した。しかし、事実、彼らのアプローチは19世紀の植民地統治者たちのそれと同じではない。植民地の統治は人種差別的かつ搾取的であったかもしれないが、少なくとも当時の統治者たちは自分たちが治めようとする人々を理解することに真剣に取り組んだ。彼らは一異国の危険な地域に自分の職業人生のすべてを費やす覚悟のある人々を雇った。行政官や軍の将校たちの現地語取得に金を注ぎ込んだ。有能な省庁を設置し、現地人のエリートを育成し、研究所や美術館、王立地理学会、王立植物園などを通して、専門科目の無数の学問的研究を続けた。彼らは現地の予算と一般財源のバランスをとったが、それはそうしなければ本国政府にまず許してもらえなかったからだ。公平な統治がなされなければ現地人は反乱を起こす。
一方、紛争終結後のいまの専門家たちは努力もせず、帝国主義者の汚名もなしに名声を得ることができる。文化間の違いに対する彼らの暗黙の否定は、国家介入の新しい主要銘柄だ。彼らの政策は失敗に終わるが、誰も気づかない。信頼の置ける監視機関もなければ、正式に責任を取る人物もいない。個々の役人はけっして一か所にじっとしていないし、的確に査定されるだけ長くひとつの機関にいることもめったにない。植民地経営はそれがもたらす治安や利益により査定されうるが、新植民地主義者たちにはそのような評価基準はない。実際、彼らは自らの無能さゆえに得をしている。本格的な活動や判断を避けることで、彼らは植民地の先任者たちと違い、人種差別や搾取や圧政などの非難を免れることができるからだ。
おそらくそれは、開発途上地域では、魅力的な幻想でしかない活動さえしていればよく、誰も結果は求めていないからだろう。もし政策立案者たちがアフガンのことをほとんど何も知らないなら、一般の人々はもっと知らないし、政策が失敗してもその影響はアフガニスタン内でしか感じられないのだから、政策の失敗を気にかける人もほとんどいないというわけだ。
云々。

「戦禍のアフガニスタンを犬と歩く」つづき

317ページから引用

現在、わたしにはアフガニスタンの大使館やシンクタンク、国際開発機構、国連、アフガニスタン政府で、何百万ドルものプロジェクトを管理する仕事に従事している友人が5、6人いる。1年前に彼らはコソボや東ティモールにいた。そして1年後にはイラクか、もしくはニューヨークかワシントンのオフィスにでもいるのだろう。
彼らの目的は「民主主義、人権擁護、法至上主義を掲げる、広範な支持基盤をもつ、多民族で構成される中央集権エシフの樹立」にある。彼らは「民主化」「効率と生産性の向上」「男女平等」「持続可能な開発」「技術訓練」「治安の改善」などといった、多額の資金提供を受けたイニシアチブのために、1日に12時間から14時間も草案を練り続けている。彼らの多くが20代おわりか30代初めで、国際法、経済学、国際開発学などが多いが、少なくとも二つの学位をもっている。西欧諸国の中産階級の出身で、夜には仲間で集まって食事をし、政府の汚職や国連の無能力ぶりについてのエピソードを交換する。セキュリティー・アドバイザーに禁じられているため、彼らが四輪駆動車を繰り出してカブールの外に出ることはめったにない。
なかにはチャクチャランで見た二人の行政官のように、経験もあり、アフガニスタンの農村部の事情に通じている人たちもいる。だが、それは数千人のうちの50人にも満たない。政策立案者のほとんどが、アフガンの人口の90パーセントが暮らす村落部の事情にはとんと疎いのだ。彼らは法律にも政府にもリベラルな伝統のある、ポストモダンの世俗的でグローバル化した国々の出身だ。したがって彼らが都市計画や、女性の権利や、光ファイバーの通信網についてのプロジェクトを先導し、透明で清潔で説明可能な手続きや、社会の寛容性や、市民社会について語り、人々が「いかなる犠牲を払っても平和を望み、他民族による中央集権政府の必要性を理解している」と語るのは無理からぬことなのだ。
しかし過去40年間、家から5キロも離れたことのないサイイド・カルバライの妻の思考プロセスのいったい何を彼らは理解しているだろう?もしくは、彼らがブリーフケースを持ち歩くように自動銃を抱えて歩く獣医のドクター・ハビブラーについてはどうだろう?私が出会った村人たちのほぼ全員が読み書きもできず、電気もテレビも到達していない辺境に住み、外界のことはほとんど何も知らなかった。ムスリムは多様で、民族性や政府や政治や紛争解決の妥当な方法に対する見解もさまざまで、過去25年間の戦争体験は地域ごとに異なっている。(中略)たった一週間歩いただけでも、イランの資金供与による社会変革によりベグ(封建領主)の支配が転覆された地域もあれば、封建的構造がいまなお存在している地域もあった。またタリバンの蛮行の犠牲になった地域もあれば、村人同士が危害を加えあった地域もあった。(中略)
政策立案車たちには異質な文化を真剣に研究する時間も体制も手段もない。彼らは知識と経験の欠如を、貧困に焦点を当て、それほど劇的な文化の違いは存在しないとほのめかすことで正当化しようとする。彼らは、あたかも村人たちが国際機関の掲げる優先事項のすべてに関心があるかのように振る舞う。たとえ、その複数の優先事項が互いに矛盾していようが。
カブールのセミナーで国連人権高等弁務官のメアリー・ロビンソンが「アフガンは自分たちの人権のために過去25年間戦ってきました。彼らに彼らの権利が何であるかを教える必要はありません」と述べるのを聞いた。すると、主要な食料援助機関のトップがこっそり「村人たちは人権になど興味はありませんよ。彼らは世界中の貧しい人々と同じ。彼らの頭にあるのは、次の食事がどこでもらえるかだけです」と付け加えた。これに対し、カウンセリングを提供するアフガニスタンのNGOのトップはこう応じた。「彼らについてただひとつ忘れてならないのは、彼らが心的外傷後ストレス症候群に苦しんでいるということです。」
政策立案者たちとアリーのようなハザラ族との間にある違いは、彼の食料の不足などよりはるかに根深い。アリーは次の食事についてはめったに心配しない。小自作農の彼は次の食事をどこから調達すればいいかは、ほかの大多数の人々よりわかっている。彼が自分自身を定義するなら、飢えたアフガンではなく、まずムスリムでありハザラであるはずだ。アフガンの多様な経験を理解するのに必要な時間、想像力、粘り強さなくしては、政策立案車たちはいずれ、自分たちの望む方法でアフガン社会を変えるのは不可能だと発見することになるだろう。

云々。

2017年2月17日金曜日

戦禍のアフガニスタンを犬と歩く ローリー・スチュワート 高月園子訳 白水社

原題は “The Places in Between”
筆者は2001年末から2002年にかけてヘラートからカーブルまでアフガンを歩いた、その記録である。筆者は1973年生まれのスコットランド人。高地軍経験者で外交官。ペルシャ語とウルドゥー語を理解するらしい。ダウン症の妹をもつという筆者は、通途の大英帝国人らしからぬ視点で人や土地を眺め、それらを淡々と描写している。

234ページにいわく、

翌日の午後、アフガニスタンへの外国介入の三本目の柱が2機の巨大なチヌークで到着した。それらのヘリは開いた尾部のタラップに機関銃を手にした兵士を配し、丘の上を低く飛んで東から猛烈な勢いで侵入してきた。30代の外国人の民間人が二人、兵士たちに両脇を守られて現れた。一人はチトラリゾクの帽子をかぶったドイツ人、もう一人は大柄なアイルランド人で、帽子はかぶらずシャルワル・カミースを着ている。彼らは国連の行政官だった。
アフガニスタンの将来の形態を決定する協定が一ヶ月前にボンで調印された。5ヶ月後にロヤ・ジルガが開催され、新政府が進出される。このプロセスを運営している国連特別代表のラクダル・ブラヒミ氏は、政治問題を扱う彼の事務所をアフガニスタンで最も有能な外国人スタッフの何人かで固めた。すなわちダリー語かパシュトー語に堪能で、アフガニスタンでの勤務歴も長く、村の文化も経験している人たちである。しかし、これらのごく少人数の職員で、複数の外国政府や国連のほかの機関、部族の司令官、国際組織、アフガンのテクノクラートたちの相反する利害を扱わなければならない。アフガン新政府と国際的官僚機構のどちらにも気に入られるには、彼らは現場の現実を知りすぎていた。案の定その年の終わりには、彼らはほとんど意味のない仕事に移行していた。云々。
+++++

国際協力、いわゆる開発業界の問題は、政府機関であれNGOであれ市民の税金なり寄付金を使って仕事をしているのだが、評価が難しいことだと思う。
貨幣と交換に商品を購入する場合であれば、商品の機能が対価に見合えばいいはずだ。機能的にじゅうぶんな軽自動車ではなくポルシェみたいな贅沢品を買う場合、虚栄心や所有欲を満たされれば満足するはずだ。
しかし開発業界、とくにイラクやアフガニスタンのような場所での仕事は成果が対価に見合うかどうか。本書にも日本人がつくろうとしたダムの廃墟の話が出てくるのだが、おそらく戦争のため中断・退去をやむなくされたものだろうと思う。
その意味で開発への投資はポルシェのクラシックカーを買うようなものだ。走れないものに金を出す。金額は桁違いだけれど。 

開発業界の問題。プロジェクトを中断しなければならないような戦禍。契約文書でいうところのフォース・マジュールが頻繁に起きること。中断せざるをえない言い訳に誰も文句をつけることができないこと。それが第1。たとえ完成したとしても、提供者(外国人)と利用者(現地人)の立場が異なるがゆえに、評価と基準がどうにでも解釈できること。これが第2。評価レポートを出したとしても、読む立場の納税者や寄付者が現地の事情を知っていることがほとんどなく、仔細な検証ができないこと。ODAオンブズマンというタイトルで開催されるツアーのレポートは賞賛ベースになる。これが第3。おそらく最大の問題は、援助する側(西側であれ中国であれNGOであれ)が純粋に貧困や飢餓を撲滅しようというのではなく、資源や戦略的立地や政治的ポジショニングの獲得というスケベー心を動機に対象地域や分野を選んでいること。さらに国連はじめ各国政府機関も独占的発注者であること。どこもかしこも官僚機構(ビューロクラシー)で身動きできないこと。そのうえで巨額のマネーが轟々と動いていること。
アメリカの援助が成功した例として敗戦後の日本があげられる。これは稀有の成功例であって、アメリカはじめ西側援助機関がその成功体験をもって、援助と効果に対する大いなる誤解と、自分たちの能力に対する大いなる幻想をもってしまったことが今日の大失敗を招いているんではなかろうかと我が輩は考えるのである。そして開発にまつわる修士号や博士号のインフレ状態も。

2017年2月16日木曜日

カイザーリポート 第1032回

カイザーリポート 第1032回
https://www.youtube.com/watch?v=G5e7qhC5o2M
マックス・カイザーが怒っています。話題はドイチェバンク(ドイツ銀行)です。
+++++

まずステイシーがブルームバーグの記事を提示します。
ドイチェバンクはいかにして462百万ドルの損失を隠蔽したか?
ー トレード疑惑で欧州主要銀行が刑事被告人に ー

ステイシー「メディアはトランプの蛮行に焦点を当てているけれど、こっちは刑事事件。ドイチェバンクがイタリアの世界最古の銀行モンテ・パスキの462百万ドルの損失をどう隠蔽したか?」
マックス「ドイチェバンクはこの番組でも何度かとりあげたけれど、実質的に破綻していて、それを覆い隠すための詐欺、不正経理、そして政府救済を求めることしか残されていない。政府は銀行をワニ牧場のワニみたいに扱っていて、餌を与えなければ業界が死んでしまう。そうならないわけないじゃないか。」
ステイシーは記事を引用します。
リーマンショックでリーマンブラザーズのみならずメリルリンチ、シティグループなど大手が身売りせざるをえなくなる状況のなか、2008年12月8日、2兆円規模を誇るドイチェバンクのロンドン支店に金融関係者があつまりミシェル・ファイソーラ氏の提案を検討することとなった。ファイソーラ氏はイタリアの銀行家の御曹子で40歳。ドイチェバンクで金利と組み合わせた金融デリバティブ商品の担当者だった。

ステイシー「ファイソーラはこう言った。我らが顧客・イタリアのモンテ・パスキが462百万ドルの損を出したんだけれど、金利デリバティブを使って先に利益を計上し、損を数年間に分散させればよろしかろう、と。それが今になって吹き出したんだけど、その部屋にいたのがウィリアム・ブロッホシュミット。ドイツ名だけどシカゴ生まれのシカゴ育ち、そのときロンドンで働いていた。ブロッッホシュミットいわく、これはあとで大変なことになる。だいいち合法かどうかも疑わしい、と。その合法性がいま問題になっているというわけ。」
マックス「金融工学ということでデリバティブが登場して銀行が売りまくった。理論上の価値たら市場価値たらマージン価値たら、量子力学まで持ち出して風がどれくらい吹くかたらインドの人口成長率がどーたら月の重力がどーたらいう条件まで持ち出してそれに何十億ドルもつっこんだ。こんな毒物を取り締まる法律がなかったもんだけど、合法か非合法かなんて、非合法にきまっているけれどデリバティブっていう名前のもと、5年後10年後の人口たら税収増加たらナンセンスを根拠にして将来オフセットできますよ、という。
その頃おれはデスクにこのトランプを置いていたんだ。ファイナンシャル・テロリストのトランプっていうんだ。イラク戦争のあとテロリストトランプっていうのがあったんだけれど、それから拝借した。その時はこいつらを排除しなきゃならないっていう社会的メンタリティーがあったんだけど、ここでトランプ大統領に申し上げたい。グアンタナモにテロリストを押し込んだままの弱虫(オバマ)もいたけれど、ここでドイチェバンクみたいに為替操作をするテロリストを捕まえて牢獄にぶちこんで斬首刑にするべきでっせ、あんたならできるぜトランプ大統領!口だけじゃなくてさ。」
ステイシー「モスレムハッシュタグっていうのもあるし、デリバティブハッシュタグっていうのもあったよね。デリバティブがどれほど危険かは(大統領も)ツイートしていたはず。」
ここで記事。
ドイチェバンクとモンテ・パスキの関係から見えてくるのは、ドイチェバンクがデリバティブ、不正経理、アクションの遅い規制当局をうまく使いこなし、誰も何がどうなっているのかはっきりわからないところまで行き着いてしまったということだ。

ステイシー「デリバティブがどんなものでどこまで不正にかかわったのか、そして本当のリスクがどんな規模になるのか、市場関係者も規制当局もぜんぜんわからない、っていうのが現状なんだよね。」
マックス「ドイチェバンクは税前損失を後年度倒しにした。トランプも同じ理屈で10年、15年、20年も税金を払っていない。損失が900百万ドルだっけ?ドイチェバンクはそれが何十億ドルっていう、世界経済が傾くような規模なんだ。それがデリバティブ市場とかシャドウ・バンキングに隠蔽されているっていう。ヤツらはファイナンシャル・テロリストだ。トランプさん、あんたテロリストを許さないんだろう?ズボンを脱いでリングにあがってくれよ。きんたまをもってるならやつらを速攻でぶちこんでくれ。しれができないならあんたは存在価値なしだ。どうだ、できるか?カモンベイビー!つかめるのは女性の下半身くらいなのか?以上。」
ステイシー「さてイタリアに話をもどすと、マフィアたら陰謀たら捜査がどーたらいろいろ困難があるなかで、2008年のくだんの会議だけど、ファイソーラは会議のことを憶えていないんだと。バフィン報告書によるとドイチェバンク・ロンドン支店のリスクマネジメント責任者のウィリアム・ブロッホシュミットは監査がはいる前日、」
ここで記事。
2014年1月26日、監査の前日に彼(ブロッホシュミット)が自宅で首を吊っているのが発見された。

ステイシー「つまりイタリアの銀行に関わった関係者は、80年代だか90年代だかにもロンドンのブラックフライヤー橋からぶら下げられていたっていうのがあったけれど、なぜか自殺するということになっちゃう。」
マックス「トランプ氏のことだけど、彼いわく銀行規制を緩めて金を借りやすくして雇用を創出しなければならないと云々。しかし考えてみてほしい。銀行は預金者の金を抑えてそれをデリバティブにつぎ込み損をしたら自らを預金者の金で救済する。それを許したオバマは前政権、っていうのはわかるけれどいま銀行をふんづかまえて吐かせ、潰すべきは潰し、必要なら新しい銀行をつくるのがビジネスマンの考え方じゃないか?それともビジネスマンぶっているだけか?やつらは世界経済を危機に陥れたんだぞ。」
ステイシー「マルケル首相は厳しい人でギリシャに対してとても厳しかった。当時のバルファキス財務大臣はツピラス首相がトロイカと話をつけるのをギリシャ経済を破壊するとして反対していた。ここに彼の公開書簡がある。」

「2014年にツピラスがとった方法は」
(引用)
ツピラスは(倫理的にも政治的にも)崩壊した社会民主党を攻撃してポデモスを破り、急進的な欧州人を失望させた。ナショナリズムが各地で勃興したのはまさにその時期だった。

ステイシー「つまりこのとき右翼が強かったというよりも、左翼が自由主義とか緊縮財政云々で動的運動量(モーメンタム)を失ってしまい、そこをツピラスが突いたというわけ。」
マックス「然り。トロイカにノー、EUにもノー、自国統治主義、自前貨幣主義だ、と。しかし政府は右翼の台頭に対するバラストを用意していなかった。それがトランプ政権を誕生させた背景でもある。」
ステイシー「時間がないのでベルファキスの主張に戻ると、緊縮財政の結果ATMが閉鎖されるだろう、と。」
記事引用
ベルファキスいわく、私が設計しユークリッド・ツアカロス財務大臣に手渡したタキシスネットの電子決済システムを使うべきだった。債権者と決裂したときのためのシステムが2014年から利用できたのだから。

ステイシー「つまり決済のための並行システムがあった、とベロファキスは言う。」
マックス「並行システムがあるのになぜかどこも採用しないんだな、それが。」
ステイシー「ギリシアが並行システムでうまくいったら、他の国が続々と採用してユーロ圏のユーロもが崩壊するから。」
マックス「だからビットコインが最高値なんだね。」
前半おしまい。


 

2017年2月15日水曜日

ゼロヘッジ 2月15日

"It Was A Deer In Headlights Moment": Japan Dumps Most US Treasuries Since May 2013
Feb 12, 2017 8:55 PM
日本政府が保有するアメリカ国債を大量に売ったそうです。

Wall Street Pouring Money Back Into Oil And Gas
Feb 12, 2017 7:00 PM
アメリカでは原油の過剰在庫が価格上昇の足をひっぱってくれています。ウォール街がアメリカのエネルギー産業に投資を戻しています。

The Reason The Elite Hate Trump So Much: He Is Opposed To The One World Agenda Of The Globalists
Feb 10, 2017 9:50 PM
アメリカのエスタブリッシュメントがなんでトランプを嫌いなのか、それをマイケル・スナイダーが分析した記事です。
なぜかというとグローバリズムに反対だから。

The Unintended & Deadly Societal Consequences Of Quantitative Easing
Feb 10, 2017 9:00 PM
量的緩和の危険性についてジェシー・フォルダーが書いています。
ハイエンドの不動産価格の下落が止まらないのに、株価は過去最高額を更新中です。連銀は富を少数の手に集中させましたが、それが経済全体にまったく普及していません。いたずらに格差が拡大した結果、(ダボスで話し合われたように)富裕層は社会不安をなんとかしなければいけないと感じています。トランプのような人が大統領になってしまったからです。これが連銀の量的緩和がもたらした結果です。

OPEC Production Cut May Need to Be Extended: Oil Ministers
Feb 9, 2017 7:45 PM
Submitted by Irinia Slav via OilPrice.com
イランとカタールの石油大臣がOPEC減産を延長させるべしと言っています。

Russian Airstrike Accidentally Kills Three Turkish Soldiers In Syria
Feb 9, 2017 10:37 AM
ロシアが空爆したシリアの場所にたまたまトルコ兵が3人いて殺された件です。
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日本の新聞では「誤爆」といっていますが、ちゃんと確認した場所を爆撃しているので誤爆ではない。たまたまそこにトルコ兵が残っていただけだ。ちかごろ日本のメディアは日本語がおかしいな。墜落を不時着と言ったりしてね。それはそうと、こないだ戦闘機をトルコ軍に撃墜されパイロットを惨殺されたロシアに「たまたま」なんてありえないと思うのだが如何?

Mafia, Guns, And Clans: The Big Libyan Oil Heist
Feb 13, 2017 2:35 PM
マフィア、銃、氏族・・・リビアの石油状況はえらいことになっているようです。
首都トリポリと産油地ベンガジの争いといわれていますが、まずなんで軍隊が政府のいうことを聞かないかというと、氏族ベースの軍隊で、それが原油をヨーロッパに密輸して金を稼いでマフィア化しているから。とくにザウヤからサブラサにかけての地域が密輸業者のディズニーランドだそうです。だから石油メジャーが手を出せないでいるとのこと。

Japan, Inc.: Optimized To 1960, Stumbling In The 21st Century
Feb 13, 2017 10:04 AM
日本は1960年の状況にあわせて教育システムを最適化して、それが効力を発揮したのは1987年まで。それ以降はメディアがいくら日本のいいところを喧伝したところで、それを維持するコストが高くなりすぎた、そしてそのコストは借金で捻出してきたんだ、と。大きな構造変化が起こったのにそれを既存受益者層(リーダーたち)が認めないという時代錯誤がこれからの崩壊を準備している、と筆者はいいます。

2017年2月11日土曜日

ゼロヘッジ 2月10日

Goldman Stunned By Collapse In Gasoline Demand: "This Would Require A US Recession"
Feb 8, 2017 5:38 AM
ゴールド萬作がアメリカのガソリン消費量が減っていることから、「これはリセッション(景気後退)というべきだ」と言っています。石油の消費量が減る=>在庫が増える=>値段があがらない=>精製会社が困る、という悪循環がOPECの減産をもってしてもなかなか解消できないようです。

Moelis Wins Saudi Aramco Advisory Mandate: World's Biggest IPO
Feb 7, 2017 6:24 PM
サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコの株公開をモエリスという投資銀行が請け負うことになったそうです。

"There's A Global Riot Against Psuedo-Experts" Nassim Taleb Exclaims "This Is Not About Fascism"
Feb 7, 2017 5:11 PM
ナシム・タリーブ氏いわく、トランプがファシスト云々といわれていることについて、今の状況はファシズムではなくて偽専門家(自分が何をわかっていないかをわかっていない専門家たち)に対する反乱であると定義しています。
「人民が統治階級に嫌気がさしているっていう状況はファシズムでもなんでもなくて、専門家が多すぎる世の中で偽専門家が跳梁跋扈していることが問題なんだ。」と云々。

Yemeni Journalist Allegedly Poisoned After Oil Company Probe
Feb 7, 2017 10:01 AM
イエメンのジャーナリスト、モハンマド・アル・アブシさんが急死。司法解剖したら毒物が出たそうです。彼はフーシ派(北部を拠点に活動するイスラム教シーア派の一派ザイド派の武装組織)が所有する石油企業について調査していたそうな。

Energy Consumption Vs. Core Populations - Trending Down Together
Feb 8, 2017 8:01 PM
エコノミカというブログでクリス・ハミルトンという人がエネルギー消費量の減少と人口減少(特に25歳から54歳の勤勤労者人口)の相関関係について書いています。つまり、アメリカでも日本でも欧州でも政治家が中央銀行と組んでゼロ金利+信用創出で経済を再構築しようとしていますが、景気後退はエネルギー消費人口減少による必然であるとしています。

US To Sell 10 Million Barrels Of Oil From Strategic Petroleum Reserve In February
Feb 8, 2017 5:25 PM
アメリカが2月に再び戦略原油在庫を放出するそうです。

Bitcoin Plunges After Chinese Exchanges Suspend Bitcoin Withdrawals
Feb 9, 2017 8:53 AM
中国のビットコイン取引場が取引を停止したらビットコインが急落したそうです。

President Trump Slams McCain's Raid Failure Comments: "Look At The Mess Our Country Is In"
Feb 9, 2017 8:48 AM
「戦争屋」マケイン上院議員とトランプ政権の口論がヒートアップしているようです。

Time To Panic In Australia
Feb 9, 2017 2:00 AM
オーストラリア政府の借金がGDPの187%になったそうです。1990年代前半に70%だったのが急増したとのこと。
+++++
たしか2010年ごろ、オーストラリアがぶいぶい言わしてた時期があったよね。「いまオーストラリアで家を買わなきゃアホですよ」みたいなことも聞いたし、「オーストラリアなら何を持ち込んでも売れる。」というコンサルタントもいた。でもたしかそのころにアメリカの自動車会社が人件費高騰を理由にオーストラリアから製造工場を撤退させて、トヨタしか残っていなかったはず。そのトヨタもカムリだけ細々と作っていたのが、ついに数年前に撤退したはず。けっきょく鉄鉱石と石炭という天然資源輸出依存型の経済で、大手顧客の中国が減速したらオーストラリアもコケた、ということなのか。そういえばオーストラリアはオランダ病っていう文章を1年前にどっかで見たぞ。

Most Government Workers Could Be Replaced By Robots, New Study Finds
Feb 8, 2017 11:15 PM
イギリスの公務員のほとんどの仕事はロボットができるそうです。
++++
天下りするような文部省官僚の仕事はロボットじゃあできないのだろうな。そしたらそれ以外をロボットにしたらええんじゃないか。そしたら天下りの人たちの人脈も役に立たないかもしれない。けっきょくみんなロボットでいいのかな。
パキスタンにいたとき、どこの役所にいっても決裁待ち書類が山積みされているのを見た。それでパキスタン政府に電子政府の話をしたら、すでにマッキンゼーかどっかの若い人が来てプレゼンをしたらしい。これからは電子政府とロボットをセットにして売り込むべきなんだろうな。

Iranian Oil Will Not Be Stopped By Trump
Feb 8, 2017 9:40 PM
アメリカが対イラン経済制裁を継続してもイランの原油増産を止めることはできないという話です。

"The Media Coverage On Syria Is The Biggest Media Lie Of Our Time"
Feb 8, 2017 9:25 PM
フランダース人のダニエル・マエス神父はシリアのカラという町の修道院で暮らしていたそうですが、メディアのシリア報道は「我々が生きている時代の最大の嘘八百」と批判しています。

Why Abe Is So Nervous Ahead Of His Meeting With Trump
Feb 8, 2017 8:20 PM
「なんで安倍ぴょんはトランプ大統領との会談に神経質になっているのか?」っていうのをひとことでいうと、「再び円をぐちゃぐちゃにされるから」ということだそうな。要するに、アベノミクス、とくに金融政策は大失敗でした。それがはっきりすると政治生命が危ない。だからアメリカに年金機構の金を献上して守ってもらおう。それだけじゃなくて、日々エグさを増す中国の覇権主義に対処してもらいたい、と。
+++++
経済政策が失敗続きでビビりまくっている政府とは裏腹に、近頃の日経ビジネスプレスのトランプ批判の勇ましいことよ。誰か裏を教えてください。

16 Fake News Stories Reporters Have Run Since Trump Won
Feb 8, 2017 11:43 AM
ダニエル・ペインという人がトランプ当選以来のメディアの嘘(フェイクニュース)を16こ数えています。
1. トランプ優位に失望したオカマちゃんたちの自殺率が上昇。(11月上旬)
2. 外国(ロシア)による大統領選挙ハッキング(11月22日)
3. 財務担当国務長官候補が90歳老女の口座を閉鎖。27セント不足していたから。
4. トランプ大統領と夫人がシナトラの「マイウェイ」をバックに踊ることについてナンシー・シナトラが不満。
5. そもそも存在していなかった「気候変動ウェブ」が閉鎖に追い込まれた。
などなど。

Hedge Fund Of Hillary Clinton's Son-In-Law Has Shut Down
Feb 8, 2017 11:41 AM
ヒラリー・クリントンの義理の息子が経営していたヘッジファンドが閉鎖され金を投資家に変換しているそうな。
瀕死のギリシャに金をつっこんだアホと言われています。

Outraged Bill Gross Tweets "Incredible" That "Bankers Want Regulation Reduced To Increase Leverage"
Feb 8, 2017 11:31 AM
銀行業界がもっとレバレッジをかけれるように規制緩和してくれというのでビル・グロスが怒っています。

Germany's Muslim Demographic Future
Feb 8, 2017 11:25 AM
モスレム移民とドイツ人の出生率があまりに違うので将来のドイツの宗派構成比率は大変なことになりそうです。

Crude Algos Go Wild Again Despite 2nd Biggest Inventory Build In History, Production At New Cycle Highs
Feb 8, 2017 10:39 AM
株価や国債や為替やコモディティーと同じく、原油の国際価格もアルゴリズムで動かされています。産油量も在庫も史上空前の量なのに乱高下を繰り返しています。おかしい。

2017年2月4日土曜日

ゼロヘッジ 2月4日

Reporters Covering Trump To "Get Out Into The Country And Learn"
Feb 1, 2017 5:15 PM
ロイターのスティーブ・アドラー編集長がこういったそうです。
「現場に行ってそこの人々の生きざま、考えかた、何を求めているのか、何に傷ついているのか、政府や政策が我々メディアじゃなくてそこの人々にとってどうなのかを学ぼうじゃないか。」

Infrastructure To Create "Hundreds Of Thousands Of US Jobs"
Feb 1, 2017 8:33 PM
日本の年金機構がアメリカのインフラ投資計画に相当額をつぎこむそうです。
・・・土曜日の信毎新聞によると政府は「何もきめていない」って言ってたような気がするけどなあ。

Iran Just Officially Ditched The Dollar
Feb 2, 2017 8:54 AM
イランは石油取引をドル建てじゃなく他の通貨で行うみたいです。

U.N. Official Admits Global Warming Agenda Is Really About Destroying Capitalism
by Tyler Durden
Feb 3, 2017 5:57 PM
国連職員のクリスチアナ・フィゲレスさんがブリュッセルの会議で気楽に語ったらしいです。彼女は気候変動と温暖化防止会議の事務局長です。
いわく、国連主導の気候変動と温暖化防止会議っていうのはエコロジーの壊滅を防ぐためではなく、資本主義を止めるため、もっとはっきりいえば人口を抑制するための策謀なのだそうです。

2017年2月3日金曜日

カイザーリポート 第1027回 ポスト・オバマ時代

https://www.youtube.com/watch?v=fTUledVgFA8

今回はちょっとヘビーな話題です。オバマが2008年のリーマンショックのあと債務者ではなく債権者を救済した時、ブラックストーングループも救済されたうちの1社でした。
そのブラックストーンはじめ数社が、債務弁済できないため手放された家を買い、いまやアメリカ最大の家主となった、という話です。つまり政府は納税者たちの収めた税金で、フレディー・マーキュリーやファニー・メイという政府系の住宅金融会社(住宅金融公庫みたいなもの)のみならずブラックストーンはじめ民間住宅金融機関を救済したけれど、ローンを組んで家を買った人たちは救済しなかった。借金を返せなかった人たちが家を手放し、それを買い占めたのが、税金注入で破産を免れたブラックストーン。
ブラックストーンはレバレッジを何十回もかけてバブルを膨らませ、つまり近未来の金融破綻に邁進しています。マックス・カイザーは
「連銀だってレバレッジは60対1、これじゃ金利が2%になったとたんに破綻だ。目を醒せ、シュワルツマン!」と言います。そして「買いまくれ!」と号令をかけたベン・バーナンキを責めます。「そのときがファイナンスのガラスの夜(クリスタル・ナハト:ナチのユダヤ人迫害で分水嶺となった、ユダヤ人商店襲撃でガラスが飛び散った夜のこと)であり、後々になって人々はあのとき声をあげるべきだった、といわれるようになるだろう。」と言います。
ステイシーは民間住宅金融会社それぞれの強制退去レートのグラフを出し、これだけの人たちがオバマのおかげで家を手放さざるをえず、それを他ならぬ民間住宅金融会社が、しかも税金で救済された会社がそれらを買い占め、アメリカ最大の家主となったシステムのおかしさを指摘します。
 

溜まっていたゼロヘッジ 2月3日

Congresswoman Who Says U.S. Funds ISIS Just Got Back from Syria: Here's What She Found
Jan 31, 2017 7:30 PM
TheAntiMedia.orgから。
「アメリカを攻撃したのはシリア政府じゃなくてアルカイーダ。そのアルカイーダをアメリカが支援してシリア政府を打倒しようとした。」
これをヘンだと思ったアメリカの下院議員タルシ・ガッバードさんがシリアでアサド大統領はじめ普通の人やいろんな人にあってきたそうな。そのことでメディアが騒いでいるのだけれど、騒げば騒ぐだけ偽善があきらかになっている。
第1に、オバマにもブッシュ(両方ともアサド大統領を戦争犯罪者と呼んだ)にも言わないまま渡航したから。
第2に、政府要人でアサド大統領にあったのは2009年のジョン・ケリーが最後。いろんな戦争犯罪をアメリカのメディアがアサドのせいにしはじめたのは2011年。
第3に、アメリカ議会では年寄りたちが現場をいっさい知ることなく見ることなしにシリアという途上国に1発何百万ドルというとマホークミサイルを多数ぶちこむべきかどうか書類を回している。(議会の承認なしに攻撃命令を出したのはオバマだったんだけど。)
そのアホさ加減をガッバードさんが行動で暴いてしまったということだ。

Destroying The "Wind & Solar Will Save Us" Delusion
Jan 31, 2017 6:40 PM
“Our Finite World” (我らが有限の世界)ブログから
人類75億人が使うエネルギーには水力、地熱、バイオマス、太陽光、風力、核などいろいろあるけれど、化石燃料発電はハミゴあつかいである。風力とか太陽光はほんとうにいいのだろうか?
1. BPの「ワールドエネルギー」報告書2015年によると、1985年で化石燃料が89%、30年後の2015年に86%。30年で3%の減少なので、もしこのまんまなら消費ベースで化石燃料から脱却できるのに860年かかる。発電ベースでならちょっとはマシなんだけど、それでも化石燃料から脱却するのは無理っぽい。
2. 電力グリッドのメンテナンスに化石燃料を使っている。たとえば送電線の鉄塔をメンテナンスするのにトラックやヘリコプターが必要。
3. エネルギーが一番いるのが冬。冬は日当たりが悪く、風力は風まかせ。
4. 石炭や天然ガスを燃やした熱をいったん電気に変換してから熱に再変換するとコストがそのまんま燃やすより高くなる。化石燃料から電気への返還率が38%(BP報告書)。化石燃料=>電気=>熱より化石燃料=>直接熱のほうが効率がいい。化石発電した電力を自動車工場で使うというなら非効率を経済が吸収できるわけだが、家庭の煮炊き暖房ではそういかない。北京の大気汚染もこの差を経済が吸収できないから。
5. 民生用エネルギーは廉価であるべき。風力も太陽光も単品コストだけじゃなくて、グリッドコストとか蓄電とかバックアップのコストを合わせると廉価じゃなくなる。学者がつかうEROEI(Energy Return on Energy Invested:エネルギー投入量あたりのエネルギーリターン)という数値だと、発電所と消費場所のあいだの「どこで線引きをするか」で結果がぜんぜん違う。「線引き」を「消費地」ベースにしてしまうと風力も太陽光も化石とくらべてEROEIは高くなる。
ついでながら「労働あたりのリターン」つまり風力なり太陽光なりを作っている労働者たちがその給料で電力を買えるかどうかという点で、風力や太陽光がそこまで安くならないんじゃないか。
6. 蓄電の問題。夏の風力や太陽光設で作った電気を冬に備えて蓄電するというのは理論的に可能。ただしバッテリーそのもののコストのみならず蓄電ロスも考える必要がある。いっそ化石燃料なら貯めるのも直接燃やすのも簡単だ。
7. BP報告書はスェーデン、ノルウェー。フィンランド、スイスで電力割合が高いと言う。そりゃあ水が豊かな狭い国で水力発電施設が焼却を終わっていれば発電コストは安いだろう。おまけに核発電もむかしからやっている。概して先進国では電力割合が高い。
8. アメリカでは水力発電も夏と冬の差が大きく、送電コストも大きい。
9. 再生可能な電力源といえば水力がいちばん。だけど水量は年により地域(国)によりばらつきが大きい。特にでっかい国(=送電線が長い)は不利。
10. 化石燃料はいつかなくなる=値段が高くなる、と思われているが、実際のところ問題は利用できる量とコストの問題なのだ。消費者は収入の範囲内でしかエネルギーを買うことができないのだから。
結論:「再生可能」ならいいという時代はそろそろ終わりにすべきだ。いろんな要素を加えたコストとリターンを考えるべきじゃないか。

"Islam Is Strengthening In Europe... With The Blessing Of The Church"
Jan 31, 2017 5:00 AM
「教会がアホやさかいイスラムの流布をたすけとるんどす。」とポンペイ大司教のカルロ・リベラッティさんが言ったそうな。いわく、イスラムが伸びているのは「金になるからどす。」他の司教やら政治家たちも、ある人は出生率で考えたら、「欧州はモスレムに征服されますえ。」という。非難は法王が難破船のイスラム移民にかけた慈善行為にも及んでいて、「法王さん、欧州を見捨てとくんなはれ。文明は欧州にしかおへんのどすさかい。」と云々。

U.S. Travel Ban Puts Saudi Arabia In An Awkward Position
Jan 31, 2017 2:45 AM
トランプさんの中東人渡航禁止措置に友邦たるスーダンやイエメンが含まれているのでサウジがいささか困っているそうです。サウジたらヒラリーに巨額の献金してたし。

Why The Cold War Between Tech CEOs and Trump Is About To Go Nuclear
Jan 30, 2017 6:35 PM
テクノロジー富豪CEOたち(グーグル、マイクロソフト、IBM、シスコ、アップル、インテル、フェースブック)がトランプ方針に文句をつけています。なんでかっていうと、金儲けのスピードが遅くなるから。専門家ビザ取得要件とかが問題なのだそうです。

Trump Slams McCain, Graham: "Stop Trying To Start World War III"
Jan 30, 2017 5:04 AM
マケインとグラハム、ふたりの戦争政治屋がトランプさんの移民政策に反対と表明したのを受けてトランプさんがツイッターしていわく:
「移民に弱すぎやん。」
「第三次大戦に邁進するより国境警備に邁進されたい。」
ワザアリ、ってかんじですな。

Is Soros On The Ropes?
Jan 29, 2017 8:25 PM
トランプ勝利、ブレギジットなど政治的にダメージが大きかったソロスさん。本業のほうでも10億ドルふっとばしてしまい、おまけにAFMの「うっかりミス」でオランダ企業を狙っていることがバレてしまいました。ソロスさんのオープン・ソサイエティーが「17歳から26歳のイスラム移民求む」なんて広告を出してたのが気に入らなかったらしいオランダ政府、ルッテ首相みずから「移民たちに告ぐ。オランダがいやなら去れ。」と公示。ハンガリーもソロス・サンタクロースを追い出しにかかり、チェコもそれにつづくかんじです。
+++++
個人的な考えだけど、池田大作公式死亡後の創価学会はソロスのオープンソサイアティーみたいなファンドに脱皮するんじゃないかな。そしてその傘下に無辜で平和主義みたいな顔のNGOをたくさん作る、てな。
ソロスのNGOはハンガリーの外務大臣いわく、「政府じゃないからいいのか、っていう話だ。NGOのトップは選挙で選ばれるわけじゃない。ソロスのNGOみたいに、ある国(たとえばウクライナ)の政権が気に入らないから転覆させてしまえ、っていうのは不当だ。特定のスポンサーの意向を反映したNGOを排除するのは民主的政府として当然のことだ。」
創価学会も新興宗教を背景とした国家をつくるのかな?・・・それならすでに前例がある。ユダヤ教国家イスラエルと、イスラム国!
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The Trap Is Set: "Both Sides Are Utterly Unprepared For What's Coming"
Jan 28, 2017 8:45 PM
ざっくり言えば、トランプ経済政策はインフラ投資で景気を浮揚させようとしているのに、連銀の利上げ政策は緊縮方針。さてどちらが勝つか?

Why Did The Media Fail So Badly In Its Efforts To Elect Hillary?
Jan 28, 2017 7:45 PM
なんでメディアがヒラリー擁立で大失敗こいたのか?
まとめると、時代が違う。メディアを信頼するアメリカ人はたったの32%。30歳までの人たちはブランドロイヤリティーと無縁だけどネット口コミで動く。(下着はワコール、じゃなくてネット口コミで評判よければユニクロでもグンゼでもいい、ということだな。訳者注。)
練りに練られ洗練された広告宣伝手法(ちなみに筆者は宣伝=政治の世界、広告=民間の世界、とはっきり区別しています。訳者注。)に対し実績も自信もあったメディアとヒラリー陣営がうちわだけで盛り上がっていたから。

Trump Shuns Establishment 'Board Meeting'
Jan 28, 2017 5:45 PM
ロン・レーガンいらいの歴代大統領が出席するのが恒例化していたアルファルファクラブの土曜ディナー(「米国エスタブリッシュメントの理事会」てか)にトランプさんたら出ないそうな。就任おめでとう!なんて乾杯しつつ嫌味なジョークなど聞かされるんだと。んでプーチンさんと電話するんだそうな。

How To Defeat The Globalist System
Jan 27, 2017 10:00 PM
Alt-Market.comから転載
グローバリスト・システム打倒の方法
「第4世代の戦争」の入門編。孫子は戦わずして勝つを最上とする。同様にこの戦争では忍耐を武器とする。頭脳戦ではランド・コーポレーションのようなシンクタンクが敵である。心構え:容易な戦いではない。政府議会に自己浄化は期待しない。トランプにも期待しない。さて戦術である。まずシステムから独立する。そしてテクノロジーによる侵略から遠ざかる。そしてリアルなコミュニティーをつくる。(アマチュア無線のような)代替コミュニケーションルートを確保する。リソースマネジメントに参加しない。グローバリストは集中させたがるので、そもそもリソースを提供しないということだ。
10年後に転換期を迎える。そこから戻ることはできない。グローバリストが跳梁跋扈するか、それともやつらを牢獄にぶちこむか。大恐慌のあと新世界秩序を受け入れるのか否か。すべては我々しだいだ。

What Would A Labor-Centered Economy Look Like?
Jan 27, 2017 2:12 PM
OfTwoMindsブログから転載。
労働集約的経済とは?
まず「資本主義」なる言葉を解体しよう。「資本」っていうのがある。それが鍵だ。
では資本とは?現金、植物、工場、水利権などなど。
「信用」が登場する。信用があって金利がゼロなら資本調達は容易だ。投資で利得をてにいれることができる。
資本はだいたいにおいて可視的なものだ。しかし信用や土地や原材料を加工するには知識と経験が必要だ。それを人的資本と名づけよう。有能な人をたくさんやとったら、それが社会資本となる。
さらに深掘りすれば、いろんな資本があることがわかる。象徴的資本と名づけよう。
建物をインフラ資本と名付けよう。さらに文化資本っていうのもある。工場だって錆びついたら使いものにならないから、文化が必要なのだ。その土台は人間だ。だから人間の努力を労働と名づけよう。ロボットはどうか、って?ロボットはお値段以上の価値を生み出さなければ誰も使わない。つまり利益がなければ使われない。いっぽう人間はさほど利益があるわけではない。たとえばスラム街の美化運動は、利益を生み出さないよね。だからグーグルもアマゾンもマクドもアップルもNetflixもスラム街の美化を事業化しない。
ポイントは、利益はきわめて限られたものとサービスでしか生み出せないということだ。それ以外の人間の活動はあんまり利益と関係ないということだ。
さて「信用」について。金利0.1%で10億ドル借りられたら、3%の利益を生む資産を買って金利を払い、のこりの2.99%でいい暮らしができる。でもその10億ドルはピラミッドの頂点に近い銀行や富豪から借りなければならない。
そこでまったく新しい考え方がある。
ピラミッドの下にいる働く人々がコミュニティーのために働いたときもらう新しい貨幣をつくる。貨幣をつくる力をピラミッドの頂点からひきずりおろすんだ。というより、新しい貨幣がピラミッドの下から上に向かう流れをつくる。ピラミッドの上のやつらがほんとうに役立つ製品とかサービスを提供するなら。
てな按配で、労働集約的経済のかたちとして、
1. ピラミッドの下で、コミュニティー奉仕をする人たちのために新しい貨幣が創られる。(いっぽうでグローバル企業にはそれぞれのやりかたで利益を追求してもらう。)
2. 文化・インフラ資本を拡充する活動に対し対価を払う。それで人々は生活必需品を調達できるようになる。
3. 労働は生産性により対価が支払われ、そのために資本は労働に従属する。

What's Behind The Collapse In Global Exports?
Jan 27, 2017 1:28 PM
MishTalk.comから転載
日本、EU、途上国を問わず、輸出が振るわない。アメリカはマシだけど下がっている。為替が下がれば輸出があがるのか?日本を見ればそうでないことがわかる。そしたらトランプ経済政策のもと、これからも輸出は下がり続けるのか?そして原油価格は崩壊するのだろうか?

Bannon Declares War On The Media: "You Are The Opposition; Keep Your Mouth Shut"
Jan 26, 2017 11:41 PM
バノンさんが吠えております。
「メディアはアメリカのことをわかっとらんのだ。なんでトランプが大統領なのかもわかっとらん。それなら黙ってろと言いたい。100%間違えとる。永遠に残る大敗北だな。」
「大統領選挙の担当をまだクビにしとらんようだ。そう、ヒラリー選挙運動員らのことだ。クビにできないからナメられとるんだ。」「民主党じゃなくて、反対党だ、メディアは。」
就任式の参加者関連でショーン・スペンサーが信頼を失ったことに関連していわく、
「それ冗談かよ?整合性に疑義って、褒めことばじゃないのか?メディアの整合性なんてゼロだ。インテリジェンスもないし汗もかかない。」
他にご質問は?

JC Collins: "Canada Must Ban George Soros Foundations Now!"
Jan 26, 2017 8:25 PM
「慈善団体」っていうのは、ソロスの場合リベラル左派に金を出すのが慈善なんだな。愛国心がなく、中絶と離婚の推進派で、過激な環境保護活動をしていて増税賛成。おかげで炭素税なんて糞を西欧に押し付けられたのである。
シンクタンクのCAP(アメリカ進化センター)OBがオバマ政権に入り込んでいた。スタッフの相当部分がOBだった。
ソロスはいろんな国で奨学金もばらまいた。おかげで学校の教師たちはほとんどリベラル左派だ。
ソ連の崩壊もアラブの春もソロスがいた。ソロスは対イスラエル戦争にもカトリックの環境保護にも金を出す。つまり宗教性とかイデオロギーは関係ない。国連がリベラル左派に支配されてきたのも、アジェンダ2030もソロスの仕事だ。
そのソロスへの反撃ははじまったばかりだ。カナダもソロスを追い出すべきだ。云々。

Former CNN Reporter: "CNN Is All About One Thing... And It's Not Journalism"
Jan 26, 2017 2:40 PM
OBいわく、CNNがめざすのはただひとつ:ジャーナリズムではない。以下略。

Ukraine's Problem Is Ukraine
Jan 26, 2017 3:30 AM
ウクライナの問題はウクライナそのもの。
ウクライナ政府はワシントンDCのロビイストを雇ってトランプ政権との橋渡しを期待している。対外政策より内政の手当が大事なはずだが。ウクライナ問題を4つに大別しよう。軍隊維持のための複雑すぎる調達機構。ロジスティックスのための戦略不在。親ロシア「第5世代」官僚。腐敗。
防衛費の半分は汚職に流れる。汚職で効率が良くなるならいいが、そうならない。国の命運がアメリカとの絆にかかっている。アメリカからの援助がどうなったのかそれを糾明するつもりがあるのかどうか?