ぺぺ・エスコバルがマリウポルが要衝である理由を説明している
https://thecradle.co/Article/columns/8480
ウクライナの極右武装勢力アゾフが住民を人間の盾にして籠城しているのがマリウポルの製鉄所。この製鉄所に原材料を供給してきたのが先般独立したドンバス。ロシア軍の包囲網でアゾフ殲滅がほぼ既定路線になったので、遠からずロシアに編入されるマリウポルの立地がどんなに有利に展開するか、いろいろと書いてある。
News from Russia and other non-G7 countries
https://thecradle.co/Article/columns/8480
ウクライナの極右武装勢力アゾフが住民を人間の盾にして籠城しているのがマリウポルの製鉄所。この製鉄所に原材料を供給してきたのが先般独立したドンバス。ロシア軍の包囲網でアゾフ殲滅がほぼ既定路線になったので、遠からずロシアに編入されるマリウポルの立地がどんなに有利に展開するか、いろいろと書いてある。
https://www.islamtimes.org/en/news/986561/another-breakaway-republic-wants-to-unite-with-russia
しかしながら、ジョージアから独立したアブハジア共和国は、
「わしらすでに独立国じゃけん」と、ロシア連邦入りするつもりはなさそう。
アブハジアは「サンドロおじさん」の舞台。「サンドロおじさん」は入手困難だけど、とてもおもしろい小説。おすすめ。
もうひとつ。標記についてピーター・シフの文章がわかりやすい。タイトルは、「FRBは遠からず日銀みたいになる」
やはりショートカットで要約しておく。
https://www.zerohedge.com/markets/peter-schiff-how-long-fed-has-turn-japanese
日本銀行が10年物利回りを0.25%目標で維持するために無制限の国債を購入すると発表し、月曜日に5億ドル強、火曜日に20億ドルを購入した。国債の利回りを管理するため日銀が国債のほぼぜんぶを所有するという前代未聞の動きである。
日銀がゼロ金利政策のいいわけとしてインフレ誘導と主張してきた。しかしこれは嘘である現在、日本の消費者物価指数は2.7%、卸売インフレ率は9.3%。つまりインフレ誘導が目的ではなく、GDPの250%の債務が問題なのだ。
政府が財政支出を縮小することはできない。赤字補填のため増税すれば政治家が辞めなければならなくなる。財政支出を続け、増税しない=自民・公明党が政権を担当しつづけるには、国債を買い入れ、債務をマネタイズし、人為的にゼロ金利を維持するしかない。
しかし日銀はいつかQEをやめなければならない。そうしなければ、日銀のバランスシートが爆発する。インフレも爆発する。増税すれば政治家が悪者になる。日銀はそれを避けるためにゼロ金利を続けた。増税かインフレか?じつはFRBも同じ問題を抱えている。
標記について、あちこちにいろいろと書かれている。つぎのリンクがいちばんあっさりと説明しているので、ショートカットでさらにあっさりとダイジェストしておく。
円安で輸出商社や海外に資産をもつ富裕層はいい思いをしているが、庶民のくらしは苦しくなるいっぽうだ。
最近の円の下落は短期投資=投機筋の動きというだけでは説明できない。日本は経済の基本構造を再考する必要がある。
円安の直接的原因は、アメリカFRBがインフレ抑制のため金融引き締め=金利を上げると言ったこと。いっぽう日銀はゼロ金利を保持するために国債買い入れを無制限におこなうと発表。あっというまに40億ドルぶんの日本国債が市場に出た。
日銀が市場価格+プレミア価格で無制限に買い入れるというのだから、手持ちの国債を売りたくなる投資家がたくさん出てくるのは自然な流れ。
しかるに根底的な問題は、日本の経常赤字が悪化していること。輸入超過で、1月単月で赤字が1兆円を突破。
日経と日本経済研究センターが計算した日経均衡為替レートは、2021年第3四半期に1ドル105.4円。それ以降の変化を調整すると、均衡レートは121.7円。円は約130円まで軟化する余地がある。
しかし日銀は金利をあげることができない。金利を上げるとGDPの250%の債務が破裂する恐れがある。SocGenのアルバート・エドワーズいわく、日銀は国債10年利回りを0.25%に固定するかわりに、量的緩和を加速するかもしれない。
さらに円安が進むと、いわゆる円キャリートレードで、ローコストで調達した円で高くなるドルを買うという動きが加速する。
円安は別の動きを誘発する。すなわち円安が他のアジア通貨に与える影響。人民元が切り下げられる可能性がある。
https://www.rt.com/business/553002-us-russia-oil-imports/
アメリカによるロシア原油の輸入量は増大しつづけ、ついに10万バレル/日になったそうな。
カラクリはつぎのとおり:バイデンさんが大統領令に署名したのが3月8日。それによると、輸入禁止令の発効は4月22日。てなわけで、いませっせと輸入量をふやしているという。
https://brownstone.org/articles/how-the-c-suite-embraced-lockdowns-and-economic-war/
コロナ対策(マスク着用強制やワクチン未接種者の解雇など)やロシア経済制裁など、政府の言うことになぜおとなしく従うのか、おもしろい分析をしている。
ロシアで1990年から営業してきて850店舗まで拡大したマクドナルドが撤退。さらにロシアで50年間営業してきたペプシコが撤退。何十億ドルもの投資と、株主への還元を犠牲にしてまでなんで政府のいうことを唯々諾々と受け入れるのだろうか?
ひとつには、政府のQE(金融緩和)で大量の資金が株式市場に流入して上場企業の時価総額を持ち上げてくれたから。もうひとつは、ロシアから撤退してもストックオプションなど経営陣の個人的利得にはぜんぜん影響しないから。
日本もにたような状況で、日銀の金融緩和で潤ったのはご存知のように株式市場だけ。要するに金融緩和は、われわれ庶民の観点からすれば、格差を拡大する方向にしか作用しなかった。
https://www.rt.com/business/552829-japan-problem-freezing-russian-assets/
へー。下の記事記事との整合性はどうなるのだろう?
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鈴木財務相、新たにロシアの4銀行の資産凍結を発表 EUや ...https://www.fnn.jp › 特集 › 緊迫 ウクライナ情勢
2022/03/03 — 鈴木財務大臣は、すでに資産凍結を決めているロシアの3つの銀行に加えて、 ... 鈴木財務相は、EU=ヨーロッパ連合がロシアの7つの銀行を国際的な金融 ...
ロシアのSWIFT排除「支持」 新たに4行の資産凍結https://www.jiji.com › 経済
2022/03/03 — 鈴木俊一財務相は3日、ロシアによるウクライナ侵攻を受け、世界の銀行決済取引網「国際銀行間通信協会(SWIFT)」からロシアの大手銀行7行を ...
ロシア3銀行の資産凍結 鈴木財務相「速やかに強い措置」https://www.jiji.com › 経済
2022/02/25 — 鈴木俊一財務相兼金融相は25日の閣議後記者会見で、ウクライナに本格侵攻したロシアへの追加制裁で、ロシアの開発対外経済銀行(VEB)、プロムス ...
ロシアの4銀行 追加で資産凍結の方針 鈴木財務相 - NHK.JPhttps://www3.nhk.or.jp › ... › 政治ニュース一覧
EU=ヨーロッパ連合が、SWIFTと呼ばれる国際的な決済ネットワークからロシアの7つの銀行を締め出すと決めたことを受けて、鈴木財務大臣は3日午前、 ...
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ところでロシアがガス代をルーブルで支払えと言ってきた件について。鈴木さんたら
「どのようなことを意図し、どのようなことを手だてとしてやっていこうとしているのか、よくわからないのが実情」と説明。
・・・ロシアは「ガス代をルーブルで支払え」と言っているように聞こえるのだが、なにがよくわからないのだろう?
写真をみているだけでも楽しい
アフガニスタン
https://en.mehrnews.com/news/184697/Nowruz-celebration-in-Afghanistan
タジキスタン
https://en.mehrnews.com/news/184696/Persian-New-Year-in-Tajikistan
アゼルバイジャン
https://en.mehrnews.com/news/184694/Nowruz-most-cheerful-popular-holiday-in-Azerbaijan
キルギスタン
https://en.mehrnews.com/news/184693/People-of-Kyrgyzstan-cherish-Nowruz-traditions
ロシアのタイム感覚はとてもユニークだと思う。
まずこの日本語記事
原子爆弾を作ったロスアラモス研究所がウクライナ軍事生物学プログラムを監修 露国防省
https://jp.sputniknews.com/20220325/10448689.html
さらに、ハンター・バイデンの関係する企業が軍事生物学プログラムに出資していたことについて問い合わせるのだと
https://sputniknews.com/20220325/russia-to-demand-explanation-over-hunter-bidens-links-to-biolabs-in-ukraine-kremlin-says-1094181208.html
つぎに、その企業の名前が出てきた・・・ロズモント・セネカ
https://sputniknews.com/20220324/what-is-rosemont-seneca-hunter-bidens-investment-firm-that-funded-ukrainian-biolabs-1094159926.html
もうひとつ。ロシアはいままで国債宇宙開発で西欧といい関係だったけれど、EUの衛星を打ち上げるのをやめると発表。
https://www.zerohedge.com/geopolitical/russias-top-space-official-says-no-more-launching-european-satellites
ブースターも出さないし、宇宙ステーションも捨てていいと言っている。
この記事によると、日銀は負け負けジレンマにはまってしまったとのこと。
そもそも10年もの国債の利回りが危機的レベルに上昇したので、例によって日銀が介入。
日銀が国債市場に介入すると円が売られ、それでなくとも過去6年で最低レベルの円がより円安になる。
円安が進むとインフレがひどくなり、日銀による金融政策への信頼が失われる。
円安を止めるために国債市場に介入しなければ、世界有数の借金を抱える日本政府の借金が金利で膨れ上がる。
http://www.huntingtonnews.net/178058
デビッドストックマンはウォール街で20年のキャリアをもつ、元ミシガン州選出議員。レーガン大統領の行政管理予算局長。
デビッドストックマンはウォール街で20年のキャリアをもつ、元ミシガン州選出議員。レーガン大統領時代の行政管理予算局長。
長い文章なのでショートカットで要約した。
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1. 経済制裁というのは、ロシアのみならず、ロシア企業と取引していた外国企業の経済活動をアメリカが強制収用および破壊する権利がある、ということだ。これはかなり純粋なかたちの社会主義といえる。
2.しかも経済制裁は、ロシアに製品を輸出する中小企業がまっさきに打撃を被っている。
3.たとえば、ロシアの民間航空機の80%はボーイング社またはエアバスSEによって製造されている。アエロフロートのロシア製飛行機も西側の機器を使用している。航空電子工学および航空機部品はまっさきに禁輸対象になると、米国のサプライヤーが輸出できなくなる。
4. 米国財務省の数千ページにのぼる規制リストは数百億ドル規模になる。さらに制裁は中国にまで及ぶ可能性がある。
5.アンソニー・ブリンケンのような若造のどこに、何十億ドルもの民間投資と経済的価値を損なう権限があるのか?
6.ロシアの行動はアメリカの安全保障にまったく影響を及ぼさない。しかもNATOの経済力はロシアの29倍である。
NATO:GDP42.78兆ドル。人口9億4500万人。1人当たりの収入45,130ドル。
ロシア:GDP1.46兆ドル。 1億4400万人の人口;1人当たりの収入10,300ドル。
これでどうしてロシアが、バルト諸国やポーランドを再編成できるのだろうか?
7.ロシア侵攻は、2014年、アメリカが起こしたクーデターの延長の内戦であり、反ロシア派に武器支援した結果である。
8.経済制裁が世界的に支持されているというのはたんなるプロパガンダに過ぎない。
ロシア非難の国連決議に反対票を投じた、または棄権した国々:中国、インド、パキスタン、ブラジル、南アフリカ、イラクなど。これらは、米国以外の世界の74億1,000万人の人口のうち41億4,000万人に相当する。つまり地球人口の56%がアメリカに賛同していない。
9.「我々は民主主義のために戦い、独裁政治に対し経済制裁で対抗する」と、米国のEU大使であるマーク・ヒテンシュタインは言う。実際にアメリカがやっていることは、国家による窃盗である。
10.ロシア中央銀行の準備金を没収すると布告したとき、ルビコン川を越えてしまった。
ドルによる国際決済システムを自ら破壊しはじめたのだ。そのような破壊行為を超党派でやっているのこそ、社会主義ではないのか?
と、ロシアの報道官ペスコフさんが言ったとのこと。
https://www.rt.com/business/552611-bulgaria-serbia-gas-rubles/
セルビアとハンガリーはロシア製天然ガスに依存していて、ロシアにぜんぜん敵対していない。しかしそのガスはブルガリア経由でやってくる。ブルガリアもエネルギーをロシアに全面依存しているくせに、ロシアに敵対している。しかしペスコフさんから、「ブルガリアは否応なしにガス代をルーブルで払うことになる」と怖いお言葉である。
このへんのモザイクみたいな人間模様は、ほんま眺めていて飽きない。
https://www.rt.com/business/552610-moscow-tehran-developing-swift-alternative/
2014年にロシアが開発したFinancial Message Transfer System (SPFS) でイランとロシアがつながったようだ。
イランのプレスTVのコラムから
原文はペルシア語とのことだけれど、平易な英語になっているので、グーグル翻訳でもほぼまともな日本語が出てくる。ショートカットでキモだと我輩がおもったところだけグー様翻訳で引用すると:
ウクライナ危機を受けて採用されたこの移民政策は、避難民と難民への対処におけるEUの二重基準を反映しています。ヨーロッパ諸国の難民の状況を監視しているヨーロッパの団体でさえ、ウクライナの戦争で荒廃した地域からの難民とシリア、イラク、アフガニスタンでの戦争によって避難した難民をまったく異なる方法で扱っていると非難されています。
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つまり、有色人種の難民とウクライナ由来の白人難民に対する扱いがあからさまに違いすぎるので、有色人種難民の不満が高まる => いろんな形で噴出する => 白人優越主義者とか優生学主義者とか極右とかネオナチの政治団体が支持をあつめる、という構図。
わしら普通の日本人にはよくわからんのだけれど、白人のネオナチ志向というのは、インド人とヒンドゥー教みたいに切っても切れない関係のようだ。
タイトルそのまんま。
https://www.rt.com/business/552594-nestle-punishes-russia-banning-kitkat/
スイスが永世中立ステータスを放棄したということの重みが伝わってくるニュースではありませんか。
【参考】ネスレはスイスが本社な。
このところポーランドの動きが見逃せない。まさにヨーロッパらしい、というか島国の我々にはいったい何を考えているのか、まったく理解不能な動きを見せている。ぎゃくに考えれば、ポーランドの動きを見ていれば、欧州の地続きの人たちの行動パターンを解析することができるような気がする。
ポーランドはウクライナに平和部隊を派遣すると言ってNATOを慌てさせている。このリンク記事で、むかしは温厚なジェントルマンだったのに、さいきん仁王さんみたいな顔になっているラブロフさんの顔が見える:
https://www.rt.com/russia/552553-lavrov-condition-war-nato/
ポーランドが派遣しようかという平和部隊は、平和といいつつじつは武装軍隊なので、そんなんがウクライナに入ったらNATOの武装軍隊がロシア軍と対面することになる。ポーランドはサッカーでいえば、フォワードとディフェンスの間を素早くうろちょろするやつ。どこにでも顔を出してなんか仕掛けるみたいなやつ。
そうか。欧州はサッカーグラウンドなのだ。アメリカ人はロシア対アメリカのベースボールだと思っているのかもしれないが。
https://jp.sputniknews.com/20220324/10440028.html
民間は別として、アメリカの官営の宇宙開発は、すくなくともここしばらくのあいだ、ロシアのローコストのロケット技術で支えられていた。
https://jp.sputniknews.com/20220324/10441801.html
真剣に、ほんとうに、「意図がわからない」のかな?
としたらわからないのは財務大臣だけで、スタッフは違うと思いたい。
もし全員そろってわからないというのなら、G7なんか辞めたほうがいい。
なんて言っちゃったのは元移民省大臣インゲル・ストイベルクさん
「ぶっちゃけソマリア人とかパレスチナ人よりウクライナ人のほうが好っきゃねん。ウチらとおんなじ白人やし、キリスト教やから。誰もよぉ言わんかったから言うてまうねんけど。」
https://www.rt.com/news/552499-denmark-ukraine-refugees-integrate/
でもじっさいのところ、ウクライナ人に対しても総理大臣いわく、
「難民扱いちゅうのは一時的なもんなんで、とっととお国に帰って再建してください。そしたら私らも助かります。他にも難民いてるよって。」
https://www.rt.com/business/552546-putin-wants-rubles-russian-gas/
IMF副理事長「ロシア経済制裁で各国がドル債・ユーロ債から逃避の動き」
https://www.rt.com/business/552511-imf-us-dollar-reserve-currency/
ルーブル買うなら今てか。
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ドル・ユーロ崩壊の序曲 => なんで円安のまんまやねん?
https://www.zerohedge.com/geopolitical/us-angered-after-syrias-assad-makes-historic-visit-uae
サウジもカタール(だっけ?)も、バイデンさんの電話に居留守を使った・・・ということからもわかる。アラブ人はそういう人たちなのだ。こっちがめっちゃ強いとか金持ちのときはへーこらするくせに、ちょっと弱みとか怯んだところを見られてしまうと、速攻でハブかれ、最悪おカマを掘られる。そこにはアラブの大義とかモスレム同胞愛とかいっさい関係なくて、あるのは得失のみ。他人にどう見られようが、同族間のメンツが大事。ひとが見ているときは敬虔なイスラム教徒。「敬虔なイスラム教徒」のふりをするんではない。「他人が見ているところでは敬虔なイスラム教徒」なのだ。アラブ人で敬虔なイスラム教徒というのは、他人がみているところでは敬虔なイスラム教徒で、それがアラブ人だ。
同族間でも親子でも、権力闘争のためなら毒殺暗殺明殺なんでもあり。
アメリカを見限ったということだ。
タイトルのまんま
画面下のほうの動画の人のはなし:
ベン・スパン氏は36歳。軍隊経験なし。妻子がいるのに義勇兵に志願。ウクライナについたら武器などわたされず、水道もベッドもない家で5日間すごしたとき、ウクライナSWATに銃をつきつけられたという。
軍隊経験のない義勇兵は邪魔になるだけなので、人間の盾として前線送り。パスポートを破られ、戦争がおわるまで帰さないと脅され・・・動画の人は難民救助の人たちに出会って通過証をもらって帰国したようだ。まるで難民やがな。
ぺぺさんの文章はユニークな隠喩が多いので、ショートカットでポイントのみ訳:
2月1日時点すなわち侵攻開始の3週間前でロシア中銀の保有残高は6302億ドル相当。その約半分3112億ドルは外国債、約1/4の1519億ドルが外国の商業銀行および中銀での預金。これはまずかった。昨年6月時点でロシアの13.8%の資産が中国にあった。
1322億ドル相当すなわち資産の21%がゴールドというかたちで、2/3がモスクワ、1/3がさんクトペテルスブルクの金庫に眠っている。だからゴールドが凍結されているというわけではない。
問題は保有残高の75%が外国債などの有価証券であること。国債は発行国でキープされる。うち25%くらいが外国の商業銀行、そしてBISやIMFなど。
そこでセルゲイ・グラジエフの言葉を思い出していただきたい。「ロシアの外貨保有高脱ドル化つまりゴールドにしなければならない。ゆえにゴールドを流出させるのは売国的行為であり、早急に取り締まるべきだ。」しかしロシア中銀は正反対のこと、つまりゴールドを売っていた。そして経済封鎖がやってきた。
モスクワのアナリストいわく、「ゴールドが高値だった2020〜2021年ごろ、ロシアはロンドンでゴールドを売ってユーロやドルを買っていた。」
昨年6月、ゴールド輸出で稼いだ外貨を国外に持ち出すことが解禁された。それからの5ヶ月間、狂ったようにゴールドを輸出した。翌月、ロシア国会は政府によるゴールド買い入れが停滞しているのを問題視した。メディアは「ゴールド泥棒」と書き立てた。そして現在、アメリカの金融制裁こそゴールド泥棒であるとメディアは書き、ロシア中銀はゴールド購入を再開した。ある議員いわく、「ロシア政府はゴールドをディスカウントでしか買わない。まっとうな値段で売りたければロンドンに行け、と。スベルバンクのヘルマン・グレフもロンドンで売った。ロシアからだいたい600トンは流出したはず。」
じつはロシア中銀といえどもIMFの飼い犬。地球上の誰もがそうであるように、従順にならざるを得ない。ゆえにプーチンはロープロファイルで、中銀総裁でIMFの犬だったエリヴィラ・ナビウリナをクビにすることもしなかった。
なぜかというと、ユーラシア中国銀行をつくらなければならなかったからだ。これができればギャンブル世界経済システムと決別し、ルーブルを金本位制に生まれ変わらせ、じっさいのコモディティーやエネルギーにもとづいた交易・金融システムを構築することができる。
ロシアは資源産出国なので、ロンドンで売られたゴールドや人質にされた外国債などいわばどうでもいい。赤字はすこしばかり緊縮財政を我慢すればいいし、1990年代のネオリベによる窮乏化政策にくらべたらクソみたいなもんだ。南半球にエネルギーやコモディティーをディスカウントで売れば釣り合う。
西欧は嘘のプロパガンダをつづけるだろう。そうせざるをえない。なぜなら、ロシアを疎外して、その次になにをどうするか考えていなかったからだ。しかしプロパガンダがどうだというのだ?超音速ミサイルと核の脅威でNATOを黙らせるのは朝飯前。カクテルタイムで西欧に軽くレッスンをしてあげる。そのうち西欧にも「安全保障の不可分性」という言葉の意味がわかるときがくるだろう。
コルベット・レポートのポッドキャストを聞いていたら、プレサーチというサーチエンジンを開発したひとが出ていて、こんなことを言ってた。
ダックダックゴーはいままでプライバシーを追っかけませんという方針でやってきたんだけれど、どうやら株主の圧力に負けて方針転換することになった。株主のなかには650億ドルの資産をもつ生命保険会社とか、いろんな大金持ちもいるので、仕方なかったんだろうね。
https://www.corbettreport.com/solutionswatch-presearch/
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そこでこの人がやっているPresearchというのを試すことにした。コミュニティーベースなので株主などおらず、数百人の協力者のネットワークでいわばVPNを構築しているということらしい。グーグルのようなサーチエンジンではないけれど、一般的なサーチエンジンを安全に使うためのVPNみたいなものらしい。
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ちなみに我輩はちかごろ、Braveというブラウザーを使っている。最近になってTorという、やはりVPNを自動構築してくれるブラウザーも使っている。BraveやらTorだと、RTやSputnikなどロシア系のニュースサイトにアクセスするのに邪魔されない。
日本政府がガソリン価格の高騰について
トリガー条項復活ではなく石油業界への補助金というトボけた施策を決定したのが2021年11月中旬。
もしそのときすでに日本政府がロシアによるウクライナ侵攻をアメリカから知らされていて、
西側によるロシア経済制裁 -> 原油高騰
となることを知っていたとしたら?
もし知らないで、トリガー条項を復活させていたら、トリガーはずれっぱなし。
復興財源に大穴があくことになる。
高橋洋一ちゃんねる 第330回
原油の備蓄は放出。補助金はつける。でも暫定税率は下げない。
の日付が11月25日
そこで高橋洋一が
「それが官僚のやり方。頭をさげさせたいんでしょ。気分がいいじゃない。」
なんてトボけていたとき、すでに彼もウクライナ侵攻情報に触れていたのだろう。
もし日本政府が知っていたとしたら、メディア大手に異口同音でロシア非難報道させる根回しの時間もあっただろう。何のために?ガソリン価格高騰をロシアのせいにするため。国民にかまんを強いるため。
しかし、メディアでトボけた解説をしていた自衛隊OBのかたがたも含め、自衛隊のインテリジェンスは優秀な人が揃っている。しかも理系なので、ロシア軍とウクライナ軍のハードウェアと運用能力の違いから、ウクライナ軍の負けが時間の問題であることは、日本政府といえどもよくわかっていたはず。
ロシア軍が勝ったあかつきに、ロシア側がちょっとづつ、ウクライナ側の悪事を国際舞台でバラしはじめたら、嘘を確信犯で流していたメディアはどうなるのだろう?
(メディアの信頼失墜はなにもいまに始まったことではないので、誰も気にしないというオチは別として)
つまりそれは、燃料価格高騰をとりあえず日本国民に納得させるためというのがひとつ、もうひとつは義勇兵を集めるため。つまり日本はヘルメットと防弾チョッチだけでなく、人も出しましたよ、とキャプテンアメリカにいうため。
そういえば、SPA!の3月22/29日号の週刊匿名記者座談会で、佃の高級賃貸マンションに本社を構える小さなセキュリティコンサルタント会社F社が元陸将を顧問にしていて、ウクライナに送る義勇兵の人集めを委託されたと書いてあった。
アカデミー(元ブラックウォーター、傭兵会社)も最初は在外アメリカ人の要人警護から始まったはずだ。そのうち規模を拡大して、たとえばパキスタンみたいに潜在的にやばい国のアメリカ大使館には150人とか200人とかスタッフがいて、そのうち1/4くらいがCIA、1/4くらいが本当の外交官として(あくまで推測)1/2は「その他」つまり傭兵会社派遣員だったと当て推量で分析したことがある。当たらずとも遠からずだったんじゃないかと自負している。
アフガンではさらにアヘン農園警護もやっていたようだ。もちろん警護だけじゃなくて、それをアフガン国外のディーラーに売却して利益を上げることも、民間企業なのでビジネスのうち。
セキュリティーはカネになるのだ。
いや、なるのかな?
西側傭兵会社が派遣した元SEALSたちのうち相当人数がミサイルで爆死したはず。
遺族への補償と裁判で破産するんじゃないだろうか?
ショートカットすると、キモは溶剤であり、放射性核種を吸着した溶剤を磁石で集めることができるのだという。アルミノシリカというのが出てくるのがそれなのかもしれないが、我輩は化学のしろうとなのでよくわからない。しかしいいニュースではないか。
ロシア極東連邦大学とベラルーシ国立科学アカデミーの無機化学研究所の共同研究だという。
日本人が義勇兵としてウクライナに行っているとスプートニクが報じている
https://jp.sputniknews.com/20220318/10394291.html?rcmd_alg=collaboration2
ので、義勇兵にいったニイちゃんがリアルな恐怖について語っているのをマルチポラリスタが引用している
https://multipolarista.com/2022/03/16/brazil-nazis-ukraine-bolsonaro/
のを載せておこうと思った。
「世界中から集まってきていた義勇兵がみんな死ぬんだ。ミサイルが飛んでくるんだ。」
まずNHK。廣瀬陽子さんが出なくなった。もしまだ出ていたらごめんなさい。
NTTがやってるJBプレス。メールではいってくる記事リストがいつも笑わせてくれたのだが、今日から弱気になっている。
さてついでに。
以前のブログで東洋経済オンラインのウクライナ特集はなかなかいいと書いた。
いまでもそう思うが、それでもこういう「プロ」「専門家」がいることをメモしておこう。
ひろゆきではないので論破して終わりということでもないけれど、なんでこういうことになるかという背景を考察するきっかけになったので。
専門家が語る「ロシア軍の原発攻撃」の無謀さ - 原発は武力攻撃に耐えきれず、安全対策も無力
https://toyokeizai.net/articles/-/537164
登場する専門家は佐藤暁(さとう さとし)さん。いわく、2002年までアメリカのGE原子力事業部の日本法人に勤務。同年に退職後、個人の原子力コンサルタントとして、沸騰水型原子炉プラントの検査、欠陥評価、補修、改造に関する新技術のほか、主にアメリカの規制情報を日本の顧客に提供。
この人は原子炉の専門家。インタビューする岡田広行さんが「ロシア軍が核発電所を攻撃した」という前提から始めているのが問題。その後の展開を見ると最初の攻撃はウクライナ側と考えるのが妥当だ。佐藤さんは原子炉のことについては深い知見をお持ちだと思うのだが、そもそも前提が間違っていた。なんでインタビュアーがそんなミスリードをしたのだろうか?
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「ロシアの工作」ウクライナ侵攻と共に増す情報戦
https://toyokeizai.net/articles/-/535997
書いた人は真鍋厚(まなべ あつし)評論家、著述家
いわく、1979年、奈良県生まれ。大阪芸術大学大学院修士課程修了。出版社に勤める傍ら評論活動を展開。
ゼレンスキー大統領は、「私はここにいる。私たちは武器を捨てない。祖国を守る」などと述べた。・・・というけれど、これはゼレンスキー側も偽情報と認定した報道。この人は修士様なのに日本語情報だけを見ているんではなかろうか。
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ウクライナ侵攻「正しい情報」見抜くプロの読む力 「陰謀論、間違った情報」にだまされない秘訣
https://toyokeizai.net/articles/-/536199
書いた人は佐々木 俊尚(ささき としなお)ジャーナリスト
1961年兵庫県生まれ。早稲田大学政治経済学部中退。毎日新聞記者、『月刊アスキー』編集部を経て、2003年よりフリージャーナリストとして活躍。
この人はこんなことを言う:
「ウクライナが親ロシア住民を大量虐殺した」「ウクライナ政府はネオナチ」といった荒唐無稽な陰謀論。
「ウクライナが核兵器を入手しようとしている」「NATO(北大西洋条約機構)が東方不拡大の約束をしたのに約束を破ってロシアの安全が脅かされた。ロシアはしかたなくウクライナを攻撃している」など、ロシアの言い分をそのまま垂れ流しているもの。
「ウクライナは核を放棄したからロシアに侵攻された」といった誤解。
しかし、これらはすべて正しくない。
ウクライナ侵攻については単なる門外漢の私が、なぜそこまで言い切れるのか。それは軍事や外交・安全保障の研究者など「専門家」の発信を、横断的に読みつづけているからだ。
・・・蓋し、手法としてはそのとおりで、秘訣を公開したことはすばらしい。
しかしこの人は、日本語の記事だけを「横断的に」読んでいるようなので、けっきょく間違えた判断に至っている。「荒唐無稽」「陰謀論」「誤解」「すべて正しくない」などドヤ顔をしないほうがいいという好例だ。他山の石とすべし。
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さてずっと日本語メディアの動向をぜんぜん横断的じゃなく恣意的に眺めているだけの我輩だが、CIAやその他アメリカ政府の諜報機関の長官たちが、「メディア戦争をしかけますた」と公聴会で証言しているという記事をみて、NHKはじめ我が国の主要メディアの主幹クラスが、CIAに取り込まれてしまった結果そうなったのだろうと考えるに至った。
真鍋厚さんがいうように、ウクライナは情報戦で善戦しているし、情報戦に限っていえばロシアに勝ったのだと思う。でも地上の実戦ではどうなのか?ロシアが行動を起こしたらロシアは勝つまで戦う、と我輩は思っている。
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田中宇さんが、ルズ・ルーサーというブロガーのことを紹介している。
https://tanakanews.com/220315ukraine.htm
イギリス人の彼はウクライナに行って、メディアの報道と実際に感じた違いを書いているという。じつにおもしろい。
いっぽう日経ビジネスオンラインでは、在独日本人ジャーナリストが西欧メディアの受け売りをしていた。地続きのドイツに住んでいるんなら、ウクライナとはいわないまでも、ポーランドとかそのあたりまで行って取材したら書きぶりも変わるだろうに。
ジャーナリストというのは旅をするからジャーナリストじゃないのか。旅をしないジャーナリストだったら、タイトルをコラムニストにしたほうがいいと思う。
日経ビジネスオンラインのウクライナ危機特集で武田安恵さんいわく、
ロシアが買ったゴールドは金融制裁で売る方法がなくなってしまった、と。
もし売るつもりで買ったのならたしかにそのとおりだが、ここでぺぺ・エスコバルが興味深い指摘をしている。
https://thecradle.co/Article/columns/7975
ショートカットすると、ユーラシア経済ユニオンに、ロシアのゴールドに裏付けられ、人民元で国際決済を行う銀行をつくるのではないかという憶測だ。
さてゴールドについて、マシュー・ピーペンブルクというスイス人が興味深いことを言っている。
https://goldswitzerland.com/why-gold-will-rise/
ショートカットして面白いところだけを取り出すとこうなる。
アメリカは基軸通貨保持国として、イランやベネズエラやキューバをちまちまと虐めているうちはよかったのだが、ロシアのFX準備金を凍結するという暴挙に出た。そのコンティンジェンシーは計り知れないもので、「NYタイムズやCNNに出るような30台の若造アナリストの想像が及ぶところではない。」
ロシアに起こることは中国にも起こる、と北京はとうぜん考える。アメリカ自身が、米国債は信頼できませんよ、ドル建てで西欧銀行に預金するのは凍結してくれというようなものですよ、ロンドンやウォール街にゴールドを預けるのは人質ですよ、と宣伝している。
いまや、米国債はダンスパーティーであんまり魅力的でない少女。誰がその娘をダンスに誘うのか?相手をするのはFRBしかいない。FRBはドルを無限に出せるから、といっても裏付けは必要。
支出削減?アメリカGDPの25%が政府支出。支出削減すれば米国債と株価は泥沼に沈没する。
ではどうするのか?
SLR (Supplementary Leverage Ratios:補足レバレッジ比率)を一時停止するのがひとつの方法。「平易な英語では、これは民間銀行が米国債を無料で購入するためにより多くのレバレッジをかけることができるという意味。」
だからスイス人は言う:ゴールドを買っておきなさい、と。
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我輩は金融の素人なのでよくわからないのだが、2007年のリーマンショックの時、ふつうならカネを貸してもらえないような人たちが住宅ローンを借り、その債権を銀行がちらし寿司みたいに盛り盛りにしてレバレッジを20何サイクルもかけて売りまくった。ひとたび不良債権化すれば(そんなん初めから不良債権だったのだが)、リーマン・ブラザーズが潰れるくらいの規模になりました、と。
なるほど、驕れる帝国はこんなにもあっさりと潰れてしまうのだ。
あとは想像力だ。
アメリカが1971年にやめてしまった金本位制、もっとも信頼性のある金融市場を、ロシアと中国がユーラシアを舞台に再建する。ロンドンで事実上差し押さえられているベネズエラのゴールドもそこに合流し、ロシア、イラン、ベネズエラ、マレーシア、中東のエネルギーを中国、インドが人民元決済で買い付ける。
もちろんエネルギーだけではない。穀物、金属、レアメタル・・・当然ながら先物市場も。
ちょっと前にマレーシアのマハティールさんが小さな声で「金本位制のアジア共通通貨」を提唱したことを憶えているだろうか?
https://www.freemalaysiatoday.com/category/nation/2019/05/30/dr-m-moots-currency-backed-by-gold/
プーチンさんそれを、ロシアらしいやりかたで、中国をまきこんで、さらにダイナミックなかたちで実施しようとしているのだ。
ところで習近平さんがこのところ慎重な物言いに終始しているのはなぜか?
蓋し、中国人は知っている:白人同士が白人の頭上に核爆弾を落とすことはないだろうが、あいつら有色人種には平気で核弾頭を使う、と。
さて、銀行と、ゴールドを収蔵するヴォールトはどこに置くのだろう?
我輩なら「帝国の墓場」アフガニスタンにする。
アルメニアがトルコに友好使節団を派遣するので、トルコがそれを歓待するらしい。
トルコではアルメニア人がジェノサイドの憂き目にあったし、ほぼトルコであるアゼルバイジャンとは、ついこないだナゴルノ=カラバフの取り合いでアルメニアが負けてしまった。
それでもこのタイミングで仲直りというのは、ロシアがウクライナに侵攻したのを見て、地続きの人たち特有の直感みたいなもんが働いたんではなかろうか。
トルコにはまだ相当数のアルメニア人が住んでいる。我輩の敬愛するミュージシャン、アラ・ディンクジャンのおやじさんの故郷もトルコにある。アルメニア人が崇拝するアルシャン山もトルコにある。トルコと仲直りして悪いことはないんだろうな。
ロシアによって、我々はどう生きるかという問いが日本人に突きつけられている。
アメリカは南北アメリカ大陸に引きこもり、いままで自分が虐めてきた人たちと、いじめたり仕返しされたりして暮らすのだろう。
欧州では数百万丁のトカレフと数十万人のネオナチが拡散し、モスレム移民やユダヤ人を殺し、地獄が現出する。ユダヤ人、有色人種、モスレム、植民地・・・いつも誰かを虐めることで、辛うじて均衡を保ってきた人たちに因果がめぐってくる。
自民党は「議論できる状態ではない」・・・それはそうだ。既得権益の独占と、身内への分配だけを仕事にしていた爺婆たちに未来を考える力などない。
それにも増して日経ビジネスオンラインのコメントに散見されるのは阿部待望論。ビジネス界でも、既得権益の独占と、身内への分配しか考えられない、そのくせ声の大きな年寄りばかりなのだ。どの犬の尻尾にくっつくかということしか考えていない。
中国は、イランとならんで王朝の興亡をいくつも見て来たので、ぜんぜん焦っていないようだ。
https://www.gatestoneinstitute.org/18096/russia-putin-nato
つづきにいわく、
ロシアはNATOと米国が要求に従うことを期待しているが、見返りとして、「他の当事者の国家安全保障を脅かす条件や状況を作り出さない」というのみで、ロシア軍を撤退させますとか、そういうことはいっさい書いていない。
フランス人でロシア歴史研究者であるフランソワーズ・トムいわく、プーチンは「米国を通じてNATOを、NATOを通じて米国を拘束しようとしている。交渉の余地はない。すべて受け入れろという恫喝オーケストラ」とうまく表現した。
言いたいことをよりわかりやすくするため、ロシアは12月24日にジルコン超音速ミサイルを発射した。ジルコンミサイルは「キャリアキラー」と言われ、駆逐艦なら1発、航空母艦でも数発で沈めてしまう。
元NATO事務総長のアンダース・フォグ・ラスムッセンいわく、「プーチンは平和を望んでいるわけではない。」
ロシア生まれの米国諜報専門家であるレベッカ・コフラーいわく、「残念ながら、バイデン政権の専門家たちは、プーチンの罠に陥る可能性が高い。」
ブルッキングス研究所の外交政策専門家であるスティーブン・パイファーいわく、
「草案は受け入れられないことを前提にしていて、それを口実にして侵攻するためのものだ。」
前出のフランソワーズ・トムいわく、「一言で言えば、ロシアはNATOに自殺しろと、米国にはたんなる地域限定覇権国になれと言っている。そうすればロシアはヨーロッパで優位に立つことができる。」
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ソーレン・カーンという人が書いたこの文章の日付は1月中旬、すわなち侵攻前で、その時点でいろんな人が言ったことを拾ったものだが、それぞれがじつに的確に分析している。
ただし分析につづく予想となると、それぞれのリサーチャーの出身国により異なった評価がなされる。アメリカ人はじぶんら普遍的と思っている価値観(=アメリカはイラク侵攻してもいいけどロシアはだめ)が脅かされると憂慮し、フランス人は1939年、ヒトラーがダンツィヒで満足するに違いないと考えてたけど大間違いだったじゃんと、プーチンをヒトラー扱いする。それぞれじつに勝手な予測なんだけれど、乱暴に分類すれば、欧州人は地続きゆえの憂慮、アメリカ人は離れたところからのんびり構えている。
そして世界はそうなった。
https://www.gatestoneinstitute.org/18096/russia-putin-nato
ここに引用してある。グーグル先生の翻訳で。
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ロシアの草案「アメリカ合衆国とロシアの安全保障連盟との間の条約」には、以下を含む12以上の要求が記載されていました。
NATOの加盟は、2004年から同盟に加盟しているバルト三国のエストニア、ラトビア、リトアニアを含む、旧ソビエト社会主義共和国連合(USSR)のすべての州に対して拒否されなければなりません。
NATOは、スウェーデンやフィンランドなどの国々を含め、さらに東に拡大することを禁じられます。
米国は、NATOの枠組み内を含め、それぞれ国の領空と領海の外の地域で爆撃機を飛ばしたり、軍艦を配備したりすることを禁じられます。
米国は、NATOの枠組み内を含め、ロシアが国家安全保障への脅威と見なす可能性のある地域に軍隊または軍隊を配備することを禁じられます。
米国はヨーロッパからすべての核兵器を撤去しなければなりません。
米国は、その領土外に地上発射中距離および短距離ミサイルを配備することを禁じられています。
ロシアの草案「ロシア連邦と北大西洋条約機構の加盟国の安全を確保するための措置に関する合意」は、追加の要求を提唱しました。
NATO加盟国は、1997年5月27日、NATOとロシアが相互関係創設法に署名した後、同盟の加盟国となった国に軍事力を配備することを禁じられます。これには、過去25年間にNATO加盟国となった14か国が含まれます。アルバニア、ブルガリア、クロアチア、チェコ、エストニア、ハンガリー、ラトビア、リトアニア、モンテネグロ、北マケドニア、ポーランド、ルーマニア、スロバキア、スロベニアです。
NATOは、陸上ベースの中距離および短距離ミサイルをそのようなミサイルがロシアに到達できる場所に配備することを禁じられます。
NATOは、ウクライナおよびその他の州の加盟を含め、これ以上の拡大を禁じられます。
NATOは、ウクライナだけでなく、東ヨーロッパ、南コーカサス、中央アジアの他の州との軍事協力を禁じられます。
ロシアのセルゲイ・リャブコフ副外相は、両方のテキストは全体の一部であり、「どちらかを選択できるメニュー」であると理解されるべきではないと宣言しました。
胸がむかつくような内容なので、グーグル翻訳様のお世話になりました。
https://www.rt.com/russia/552019-ukraine-presenter-nazi-genocide/-utm_source=Newsletter&utm_medium=Email&utm_campaign=Email
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ナチスの戦争犯罪者アドルフ・アイヒマンを引用して、ウクライナのテレビプレゼンターであるファフルディン・シャラフマルは、彼の同胞に子供たちを殺すことによってロシア国民を破壊するよう呼びかけ、ウクライナ人に「少なくとも1人のモスカーリ(ロシア人の蔑称)を殺す」ように促した。
チャンネル24の朝の番組でのシャラフマルの出演動画は火曜日に話題になりました。「ロシア・ウクライナ戦争の17日目」と題されていました。彼の親友が殺されたために彼が感情的になっていると言って、シャラフマルは悪名高いSS将校を引用することによって大量虐殺の呼びかけを始めました。
「私は、国を破壊するためには、まず第一に、その子供たちを破壊しなければならないと言ったアドルフ・アイヒマンを引用しました。あなたが両親を殺すと、子供たちは成長して復讐するからです。子供たちを殺すことによって、子供たちは決して成長せず、国は消えるだろう」とアイヒマンの写真が画面に表示されている間、彼は言った。
アイヒマンは、第二次世界大戦中にナチスの死の収容所を設立する上で重要な役割を果たした上級SS将校でした。ラテンアメリカに逃亡したにもかかわらず、彼は1960年にイスラエルで捕らえられ、裁判にかけられ、戦争犯罪で死刑を宣告されました。
ジュネーブ条約はウクライナの兵士が子供を殺すことを禁じていたが、シャラフマルは続けた、彼はジュネーブ条約に拘束されていない。 「私がロシア人を連れ出す機会を得たとき、私は間違いなく殺します。あなたが私をナチスと呼んでいるので、私はアドルフ・アイヒマンの教義を守ります、そしてロシア人とロシアの子供たちがこの地球に決して住めないことを確実にするために私は私の力でできることすべてをします」と彼は付け加えました。
「平和を求めているのではなく、ウクライナ人は勝利を求めていることを理解しなければなりません。勝利が必要です。そして、もし私たちがあなたがたロシア人の家族全員を虐殺しなければならないなら、私はそれをする最初の一人になるでしょう」とシャラフマルは言いました。 「そして、この地球上にロシア人やロシアのような国が二度と存在しないことを願っています。」
「ウクライナ人が基本的に現在行っている、破壊、虐殺、殺害、モスカーリ人の絞殺の機会があれば、誰もが少なくとも1人のモスカーリを殺害することを願っています」と彼は結論付けました。
シャラフマルの背後にある背景には、ウクライナ語で「ロシアの軍艦、くそくらえ」というフレーズが示されていました。玉砕したとキエフが伝えたスネーク島の海軍が使った言葉です。ロシア海軍に全員降伏して生きています。
チャネル24はキエフを拠点としています。TRK Luxメディアコングロマリットが所有しており、KaterynaKit-Sadovaと彼女の夫であるウクライナ西部のリボフ市長Andreyが実質オーナーと伝えられています。
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日本国民の大多数は、マスメディアにのせられて、知らず識らずのうちにこんな人たちも含めて応援しているわけだ。
ゼレンスキーが「ウクライナはNATO加盟しないと腹を括るべき」と発言
https://sputniknews.com/20220315/zelensky-says-ukraine-must-accept-fact-that-it-wont-join-nato-1093895870.html
ポーランド、チェコ、スロヴェニアの首相がウクライナ入り
https://www.rt.com/russia/551961-prime-ministers-heading-kiev/
ウクライナが市民に配りまくった武器が万単位にのぼることが公表される
https://www.rt.com/russia/551930-ukraine-civilians-military-arms/
・・・おそらく桁がちがう。数十万とか、そういう単位だと思う。人口4000万人、生粋のウクライナ人が9割として3600万人。10所帯にトカレフひとつ配ったら360万丁。
ゼレンスキーのアドバイザーいわく和平合意は5月上旬
https://www.rt.com/russia/551929-ukraine-russia-peace-deal/
チェコでロシア侵攻を支援をすると3年以下の懲役
スロヴァキアでロシアを支援すると10年から25年の懲役
ラトヴィアではロシア擁護発言をした国民を密告するためのホットライン開設
イタリアのミラノ・ビコッカ大学でドストエフスキーの文学講座強制閉講
-> 担当教授「ロシア人は死後も検閲されなきゃいけないのか?」
-> 閉講措置に対し抗議殺到。講義再開
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北米発狂
- カナダのオーケストラがロシア人ピアニストの出演をキャンセル
- コンドレサ・ライスがテレビでロシアの戦争犯罪を糾弾。ホストのフォックスニュースは「あんたの起こしたイラク戦争で数百万人が犠牲になったのは戦争犯罪じゃないのか?」とついに突っ込まずじまい。
- ワシントンポスト:ファクトチェックの結果ゼレンスキーの一世風靡したフレーズ「ここで戦うのだ!」はどうやら某アメリカ諜報機関高官による捏造と判明。ゼレンスキー秘書官もゼレンスキーによる発言ではないと確認。
- ウィスコンシン州のマスタード博物館がロシア製マスタードを展示から撤去
2014年5月オデッサでデモ参加者48人が逃げ込んだ労働組合ビルに政府側ネオナチが放火して全員殺害 -> カナダ大使館が犯人グループを保護・・・このあたりからカナダ政府はなんだか変になっていた
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- メタ>フェースブックとインスタが反ロシア暴力表現とネオナチ賞賛を素通し
-> パリでロシア文化センターに火炎瓶投擲
-> ダブリンのロシア大使館にトラック突っ込み
-> 国連がメタのSNS対応を問題視
=> 慌てて言い訳しつつ改訂
- ゼレンスキーがメタのザッカーバーグに感謝:あんたのおかげで情報戦に勝てましたがな。
マックス・ブルーメンタールによると、ゼレンスキーのスポンサーのオリガークがオフショアに300万ドル投資してビデオ画像制作会社を運営。
-> 映像つきで練りあげられた嘘をメタ>フェースブックが拡散
-> たった10日あまりでインド、中国、メキシコ、ベネズエラ、イラン以外の世界が発狂
ロシアが独立を承認したドネツク共和国。3月14日、市街地中心部に飛来したウクライナのトチカUミサイルを迎撃したものの、落下物で子供を含む20名死亡、36人重軽傷。
それについて世界は黙殺。
ウクライナがドネツクなどに打ち込んだミサイルにはクラスター爆弾が使用されていたという。それについても世界は沈黙。
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大東亜戦争プロパガンダ鬼畜米英の記憶がかすかに残っている日本では言論弾圧がそれほどでもない。西側「美狗放的屁也香」陣営でいちばんマイルドな対応ということか。
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旧ソ連のウズベキスタン、キルギスタン、カザフスタン、タジキスタンなどではロシア侵攻についてバランスのとれた見方をしているという。なぜかというと例えばキルギスタンでは人口の73%、カザフスタンでは79%がロシア語を理解するので、ロシア語メディアにもアクセスすることができる。ゆえに英語メディアだけに依存する地域と際立った違いがある。また赤軍としてナチスドイツと戦った世代が生きていることも大きいという。
https://www.rt.com/russia/551727-russia-ukraine-kazakhstan-kyrgyzstan-uzbekistan/
インターファックスによるとロシアは6月30日まで、小麦とメスリン、ライ麦、大麦、トウモロコシの輸出を一時的に停止するという。対象は旧ソヴィエト連邦諸国だが、すでに危機的状況だったアメリカはじめ世界の穀物供給は深刻な状況となるらしい。ちなみに窒素肥料はすでに禁輸対象になっている。
ワンリバー投資会社のエリック・ピーターズという人いわく、「ホロドモール」級の飢饉になると云々。
ホロモドールというのは、1930〜1933年にかけてスターリンが人為的にひきおこした大飢饉のこと。場所はウクライナ。その様子は「日本人の目からみたホロモドール」にもなまなましく描かれている。
http://www.eb.kobegakuin.ac.jp/~keizai/v02/data/WP-No28.pdf
2011年のアラブの春は食料値上げが背景にあった、とゼロヘッジも憂慮している。
ウィキによると、ウクライナのホロモドールがきっかけで、飢饉から救われるならドイツに来てもらったほうがマシだという社会的雰囲気がうまれた。それがウクライナ人がヒトラーのナチスとともにソヴィエト相手に戦うという遠因になったという。
しかるに飢饉をつくりだしたスターリンはジョージア人。それでウクライナ人がロシア人をなぜ恨むようになったのかがわからんのだ。
https://www.huffpost.com/entry/world-economic-forum-davos-putin_n_6229df75e4b0e01d97a7043e
まつりのおやじのたくあんを見て悟った。
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ハリコフはじめウクライナ国内の30箇所あまりで、アメリカの国防予算で生物化学研究所が設立され、生物化学兵器関連の研究が行われていたことを、ロシア側が地味に発表している。
マウリポリのこども病院爆撃についても、ロシア側の発表は地味だ。日本語版スプートニクが1日くらい遅れてそれらを日本語にしている。西欧はもちろん、日本のメディアは誰も取り上げない。
どうしてこんなに地味なんだろう?と疑問に思っていたのだが、まつりのおやじのたくあんを見て悟った。ロシア人はそもそも、プロパガンダのやりとりに興味がないんじゃないか?
ロシア人が情報に興味がないというわけではない。核兵器製造を止めるためにチェルノブイリは素早くおさえにいったし、生物化学研究所のことも調べていた。しかしウクライナ側がカネと時間をかけて何年もやってきたロビー活動や、メディアや広告代理店をつかったプロパガンダに対抗する気はまったくなさそうだ。たしかに世間ではウクライナの根回しが功を奏して、松本城がウクライナの国旗色に照明されるまでになったけれど、そして日本人の多くが、2014年から8年間、ドンバスのロシア人を1万3000人以上も砲撃爆撃で殺しつづけたウクライナのネオナチ政権を応援するようになったけれど、それがどうした?とばかりに、戦争現場ではロシアがごりごりと前進している。
ロシアはエネルギーと穀物の生産国。江戸時代の日本の身分区分でいえば農と工の国であって、商が主体ではない。極端にいえば、農民にとってお天気と水に関する情報には敏感だが、商売人みたいに、差別化するための大量で迅速な情報が必要というわけではない。ましてや、他人が自分らのやっていることをどう評論しようと、関係ない。ロシアもそんな感じだ。
ロシア語を勉強した娘は「ロシア人でもそんな人たちばっかりじゃない」という。たしかにそのとおりで、ピンハネで大成功したオリガークたちもいるけれど、今回の侵攻で大損したり、すばやく国外に逃避したりしている。しかし大筋のところでは西側世論がなにを言っても気にせず、ごりごりと前進する。
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まつりのおやじがくれるたくあんはすばらしく臭くて旨い。しかしそのままではぜったいに電車に乗れない。いつくれるかわからないので、我輩はいつも大きなジップロックを何枚も持っている。ジップロックで2重に包装してもなお屁の匂いがする。それをビニール袋にいれてしっかり縛り、ようやく電車に乗ることができる。80何年の人生でおそらく電車通勤をしたことがないであろうまつりのおやじは、匂いなど気にせず、すばらしく抜群にうまいたくあんをつくり、我輩にくれる。我輩は関寿庵の焼酎をときどきもっていく。ちょっともらいすぎだな、と思うときはおやじの野菜を買う。おやじはさらに多くの野菜をくれる。自分でつくった野菜なので、商売っ気なしで袋にぽんぽん入れてくれる。
ロシア的な生きかた、というフレーズが浮かんだ。
ゼレンスキーがそう言っている。
飛行禁止区域をつくるということはNATO=アメリカがロシアと戦争状態にはいるということだ、と指摘され「第三次世界大戦はすでにはじまっている。いまさらどんな違いがあるんだ?」
スロベニアの首相もそう言っている。
ロシアはフランスはもちろんのこと海峡を越えてイギリスまでやってくるつもりだ。第三次世界大戦はすでに始まっている、と。
そしてアメリカ人の多くが、飛行禁止区域を設定するというのがどういうことなのかよく理解しないまま、飛行禁止区域設定に賛同している。
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上はマイケル・トレーシーのブログから
https://mtracey.substack.com/p/ukraine-is-trying-to-goad-the-us?s=r
西欧の大勢が「第三次世界大戦はすでにはじまっている。なにをいまさら?」と考えているからこそ、ヴィクトリア・ヌーランドの公聴会の答弁があり得たのだろう。
マーク・ルビオ上院議員(当然のことながらそんな話はロシア発のフェイクニュースにきまっていると100%否定を予測して)「ウクライナは化学兵器や生物兵器を持っているのですか?」
ヌーランド「ウクライナには生物研究所があります。それらがロシアの手に落ちたら大変なことになるので、ただいまウクライナと連携しながらロシア側のそんな動きがあったらいかに防ぐかを協議しています」
ルビオ(ほとんど事実を認めてしまったのにあわててカットイン)「そんな兵器で攻撃があったとしたら、ロシア側がやったに100%決まっていますね?」
ヌーランド「その通りです」
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グレン・グリーンウォルドは、ヌーランドの答弁は生物兵器開発がウクライナでおこなわれていることを認めるものである。それはイラク戦争をはじめる理由とされた、サダム・フセインが大量破壊兵器を持っているはずだというプロパガンダよりも大事件だ、という。
https://greenwald.substack.com/p/victoria-nuland-ukraine-has-biological?s=w
拙者が思うに、何年も何年もアメリカ大統領の背後でいろんな悪事を画策・実行してきた、めっちゃ影響力の強い、そして注意深いヴィクトリア・ヌーランドが、公聴会で事実をあっさり言ってしまう背景とはこういうことなんじゃないか?・・・なにをいまさら生物兵器・化学兵器開発なんて微々たることで騒いでるんだコバンザメどもが・・・と。
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秀逸なポーランドの機転でドイツのアメリカ軍基地に行くことになったミグ戦闘機。もしそれをウクライナに供与したらエスカレーションに繋がるという理由で、アメリカ政府はあきらめたらしい。
いまのところ日本の頭上を核ミサイルが飛び交うという事態にはならないようだ。が。
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追記
「第三次世界大戦がすでにはじまっている」と言っているのは、おもに弱小国だ。ヌーランドが生物化学兵器開発をうっかり認めてしまったのは、10年以上にわたって夫婦そろってネオコン政策を画策立案実施してきた驕りがあったのではないか。
フランスとドイツの首脳が習近平さんとオンライン会談して、ウクライナ問題での支援を要請したそうな。
習近平さんがもし南朝鮮人だったらきっと「アヘン戦争」なんて歴史に言及したと思うのだが、もちろん彼は南朝鮮人ではない。外交的言辞でやりすごしたようだ。
しかしまあ、土産もなにもなしで中国に話を持ち込むガッツがあったもんだ。こういうのを恥知らずという。
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ガソリンが値上がりして困っしてまったバイデンさん、サウジとUAEに電話したら居留守を使われたそうな。カナダから「うちの原油でロシアの穴埋めできまっせ」と揉み手でいわれたのだが、「ただしパイプラインが開通したら」という条件付き。たしかこのパイプライン、オバマ時代に地元住民の合意を得ずに環境破壊しまくって作られたといういわくつきの物件。
ベネズエラのマドゥーロさんは紳士的で、増産を前向きに検討したい、と。アメリカ政府にとってグアイドがベネズエラ政府代表じゃなかったのか?なんて非外交的なツッコミはなかったようだ。
しかしまあ、ベネズエラをさんざんボコっておいて、バンドエイドを一箱持っていく程度の土産で、増産を頼むなんてガッツがあったもんだ。こういうのを恥知らずという。
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プーチンはNATOを団結させた、なんてどっかでタイトルを見た。そうかもしれない。ポーランドのミグ戦闘機供与のくだりで笑ってしまう我輩だ。NATOは団結しているので、ポーランド単独でミグ戦闘機を非加盟国ウクライナに持ち込むようなまねはしない。ドイツのNATO(じっさいはアメリカ)空軍基地に引き渡すのである。あとは団結のNATOで処理してくれたまえ。
墓穴を掘ったのはNATO自身だが、いまさらの団結という精神的勝利が残されているじゃないか。
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柔道連盟が会長職を剥奪しても、プーチンは侵攻を止めない。在外個人資産を没収されても止めないし、スカイツリーがウクライナ国旗色になっても、ウクライナ国旗ケーキの収益金を難民に寄付しても、プーチンは侵攻を止めない。
飽きっぽい日本人がウクライナを忘れないうちに、お花畑メディアは団結して、ゼレンスキーに和平条件全面受け入れを勧めるべきではなかろうか。それがこれ以上の被害者を防ぐため、日本人にできることだと思う。
証拠書類の隠滅を伝えたドキュメントなどがぼちぼち公開されている。
侵攻スピードが遅くなったのは、これもあるんじゃないか。
さらに、周辺国(カザフスタン、アルメニア、ジョージア、タジキスタン)でも同様のラボがつくられていたこと、それらがもちろんアメリカ国防省をハブに連携していたこと、ウクライナではロシア人のDNAが蒐集されていたことなどが、やはりぼちぼち明らかにされている。
それだけじゃなくて、ロシア国内で展開してたガソリンスタンドも閉鎖するという。エネルギー関連で、シェルやBPやテキサコなど大手がいっせいにロシアの資源権益を手放した。
一般向け商売では、マクドが1990年からロシアで店を開いて、営々と努力して850店舗に拡大したというのに撤退。コカ・コーラもロシアを有望成長市場と位置付けていたのに撤退。イケアも工場を残して撤退。残された工場はロシアが接収して利用するという案が出ている。
SNSのおかげで、ウクライナの広告代理店による、心を震わせる映像が世界の西側人民にすみやかに浸透した。んだもんで、ロシアだけじゃなくロシアで事業展開している同胞ビジネスを「裏切者」視する世論がたったの2週間で形成された。
新しいビジネスモデルを持ち込み、未知の市場を開拓し、営々たる努力で商圏を確立したのに。いったんそれを手放したらローカルがここぞとばかりに参入する。
これは、サーヴィでソティスフィケートされたウクライナのプロパガンダ戦略がバックファイヤした例といえる。
もし中国が台湾を接収したら、同じようなことがアジアでも起きるのだろう。「中国・アジアが成長市場!」なーんて商売してたら、台湾が中国に編入され、東南アジア各国もしょうがないよねと制裁に加わらない。そんな近未来、日系企業はいっせいに中国の商圏を手放さざるを得ない、と。短期的成果と成長を求め続けられる資本主義の宿痾だ。右翼があおっているけれど、中国が台湾侵攻する気遣いはあんまりしないで済むと思う。受け売りだけれど。
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スコット・ホートンの反戦ラジオで、ピーター・ヴァン・ビューレンのインタビューのつづきを聞いていたら、彼は「中国による台湾侵攻はないだろう」と言い切った。
なぜか?ウクライナと条件が違いすぎる。
1. ロジスティックス:キエフを包囲している装甲車のガソリンが足りないとなったら、ロシアからタンクローリーを走らせたらいい。そんな距離なのだ。ところが台湾は島である。戦車でいくことができない。
2. 侵攻ルート;台湾は島であるうえに、中国との海峡部分は砂浜ではなく崖である。平地のウクライナを戦車・装甲車で行くのと、海峡を渡って崖を上陸するのでは手間が段違いだ。
3. 中台関係:両国は緊密な経済パートナーで、お互いに得るところが多い。今の関係で十分満足できるので、中国が危険を冒して台湾を接収する意味がない。
4. 国際関係:もし中国が台湾を接収したら、南朝鮮と日本が核武装するかもしれない。将来的なリスクばかりが大きくなる。
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例によってゼロヘッジ
https://www.zerohedge.com/geopolitical/stunning-admission-ukraine-former-top-level-cia-official
冷戦終結以来、いろんな政府関係者高官や評論家たちが異口同音に言っていたこと:
「NATO拡大は間違いのもと」
というのをMSNBCが紹介した。
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この展開は予測できなかったな。
ファイナンシャルタイムズ>JBプレスがいう「ロシアとの情報戦に勝利しつつあるウクライナ」というのはそのとおりだ。
こんなに短期間に、しかも大量の感動映像を西側メディアに提供し、それぞれがそれぞれの思惑で切り貼りして24時間オンエアするのだ。ソフィスティケーテッドかつブリリアント、サーヴィでクールじゃん。在外特派員の人員配置のプアーさを考えれば、あんなけ大量かつマトを得た素材を短期間に用意するなんて、ウクライナの広告代理店がなかったらそもそも不可能なのだ。マーケットニーズに迅速に対応するなんてすごいとしかいいようがない。受け皿としての募金活動もセット。すばらしい。ジャパネット・ウクライナといいたい。
しかし、そんなクールでサーヴィ、ブリリアントでソフィスティケートされた情報戦に、ニッカボッカ地下足袋で乱入したワークマン・ロシア軍である。なんと暴力で家をばりばりぶっこわし、ネオナチをボコったのだ。こっそり核兵器をつくろうとしていたところにミサイルぶちこむなんて、とても暴力的だ。ひとつ間違えたらどうなるのか。細菌兵器研究所にミサイルぶっこんでないのはさすがだ。
イカレるハルク、ロシアをいまさら、誰も止めることはできない。MSNBCの変わり身の速さに、アメリカ国民は果たして追蹤できるのだろうか。
スコット・ホートンの反戦ラジオをポッドキャストで聞いていたら、元アメリカ政府上級官僚だったピーター・ヴァン・ビューレンが出ていた。
スコット・ホートンが「そういえばウクライナロビーって、イスラエルやサウジが幼稚園にみえるくらい大規模なロビー活動で、何十万ドルも議員やメディアや広告代理店にばら撒いていたって、マット・タイービが言ってたよね」
それでマット・タイビーのウェブを見たら、イラク戦争開始から16年、サダムフセインが大量破壊兵器をもっていたという嘘を報道し、戦争を煽ったCNNやFOXなどメディアがぜんぜん反省していないことを、ローリングストーンに書いていた。
https://www.rollingstone.com/politics/politics-features/iraq-war-media-fail-matt-taibbi-812230/
ピーター・ヴァン・ビューレンが反戦ラジオでいわく、
「あの時、政府は嘘を流布するのに1年半かけたんだ。いまじゃ伝播のスピードがぜんぜん違う。アフガン撤退からたった6ヶ月なのに、アメリカ人が反ロシアでこんなに盛り上がり、戦争も辞さないなんて雰囲気になってるのは驚くべきだ。メディアが煽る必要すらない。ちょっとつ突くだけで過剰反応するようになっている。」
冷戦時代、政府で働いていた彼は、真剣に核戦争のことを憂いているのだ。
ジェフ・ビーアという広告業界のおっさんが、ウクライナで活躍している広告代理店が、いかに説得力ある映像や画像を提供して活躍しているかを具体的に書いている。
https://www.fastcompany.com/90727022/ukrainian-ad-agencies-joining-propaganda-war
メディアなら、真実ならずともすくなくとも事実を報道すべし、という暗黙の了解があった。それもイラク戦争でほぼなくなってしまったけれど、志あるジャーナリストならまだまだそういう人は生き残っているはずだ。
しかし広告代理店となると、訴求力を高め、商品の価値を高めるため、ストーリーを盛ったり、文脈をいじくったりするのは当たり前。結果的に嘘になったとしても、誰も責任を追及しない。文脈を変え、盛り盛りの映像でどっかの国の誰かが義勇兵に志願して、ロシア軍に殺されても責任を問われない。戦争犯罪にも問われない。クライアント(ウクライナ国)が消滅しても、仕事の代価さえ受け取ればかまわない。
そんな供給された映像を、NHKの「クローズアップ現代」でも使い、切り貼りしてBGMとナレーションを載せ、どっか上のほうから命令された文脈づくりに励んでいるんだろうな。
そんな風に考えたら、ちょっと気が楽になった。どんなに悲惨な映像を見ても、
「きっと盛っているんだろうな」と思うのだ。
でもそんなことを続けているうちに、どんな感動映像もコモディティー、消費のアナザー対象物になってしまう。たしか山本一郎さんが言っていた(うろ覚え)
「日本人はすでにウクライナに飽きている」
そんなにあっさり飽きたら、ウクライナの広告代理店に呆れられるんじゃないか。
事実にもとづいて中立な立場で解説している。解説者がたいていのデータを網羅していて、勉強しようという気にさせられる。
https://toyokeizai.net/category/ukraine-invasion
ただし慶應大学の中山俊宏教授は除外しておこう。ヒステリックとかそういうのではないけれど、アメリカ政治がご専門のようなので、アジアとかロシアとか、いろんな見方を織り込んだコメントではなさそうだ。
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ウクライナに関しては日経がぜんぜんダメで、NTTがやっているJBなんたらも週刊実話レベル。んだもんで(<- 諏訪方言)日本語メディアをバカにしてほとんどチェックしていなかったのだ。でも東洋経済みたいな、そこそこ名の知れたメディアががんばっている。日本も捨てたもんじゃない。
スーパーマーケットの新聞スタンドで見た日経の見出し「ロシア経済壊滅的」たら。いやいや、壊滅的なのは日本経済。企業は石油屋みたいに政府から補助金もらったり、価格に転嫁したりできるけれど、われわれ消費者が大波を受けることになる。こないだ日曜討論で世耕が「国際協調のため痛みを」云々といってたけど、誰も突っ込まなかったのは残念だった。我輩なら「アメリカの尻尾にくっついた糞滓でありつづけるために、高いガソリン代を払ってくれ」と再翻訳したところなのだが。
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ところで、ホワイトヘルメットはウクライナに行ってないんだろうか。
毒ガスをもちこんで自作自演のムービーをつくったりして、シリアで「人道支援」のために大活躍だったのに。ウクライナの人道支援はしないのかな。
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「グレイゾーン」で、ユダヤ系のゼレンスキーがなぜネオナチと連帯するようになったのか、その経緯がくわしく描かれている。
https://thegrayzone.com/2022/03/04/nazis-ukrainian-war-russia/
ゼレンスキーがユダヤ系であること、ネオナチがユダヤ系大統領と呉越同舟するわけがない、と西欧メディアのプロパガンダに使われていること、昨年時点ではネオナチに武器を捨てろと迫っていたゼレンスキーがネオナチと呉越同舟するようになったさまなどが描写されている。キーパーソンはゼレンスキーのスポンサーでユダヤ系オリガーグのイゴール・コロモイスキー。
「俺っち犬飼っててさ、ロシア人の子供の骨を喰わしてるんだ」なんていう極右と握手するゼレンスキー。アメリカでは「ゼレンスキーが殺されたらどうするか」なんて議論があるらしいけれど、ぜひ殺されずに英米がウクライナで計画していたこと、生物兵器開発や核兵器開発などについて吐露してもらいたいものだ。
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ロシアだって、となりにサダム・フセインと同じくらい狂った国にいてもらいたくないはずだ。サダム・フセインの場合、アメリカに負けて殺されて、けっきょく大量破壊兵器が出てこなかった。でも日本もG7も、アメリカがでっちあげで侵攻したからといって経済制裁しなかった。日本はG7なんてやめてしまったらいいと思う。経済も教育も弱者救済もダメなので資格喪失、ということで。そしたら協調とかしなくてよくなるし、イムラン・ハーンみたいに言いたいことを言えるようになる。
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今日はなんだかオダジマみたいに粗くなってしまった。カレン・カーペンターも歌った「雨の日と月曜日はダメだな」って。でもいいこともある。下記引用記事に、スコット・ホートンのツイッターが転載されていた。そこで引用されたヒラリー・クリントンの動画が爆笑もの。
https://www.zerohedge.com/markets/foreign-fighters-all-over-world-join-ukraines-fight
「アフガンに攻め込んだロシアは結果としてうまくいかなかったけれど」・・・こないだ撤退したのはアメリカなんですけど。
「アフガンのジハド戦士に武器や訓練やアドバイザーを送り込んだ複数の国があったけれど」・・・自分らが育てたタリバンに勝てなかったのアメリカなんですけど。
「ウクライナでもロシア侵攻に対抗する戦士たちに武器や訓練やアドバイザーを」・・・やっぱりやっていたんですね。「汚い爆弾製造疑惑」や「生物兵器製造疑惑」って、西欧メディアがいうようにロシアのプロパガンダというだけなのかなあ?
MSNBCのディレクターはさぞかし焦っただろう。
ヒラリーはトランプにぜったい勝つと(誰もが)信じていたときに、トランプ支持者をディプローラブルズ、意訳すると「下級国民」って罵ったし、リビアのカダフィを殺したことをローマ皇帝の言葉をもじって「我ら来た、彼(カダフィ)死んだ」という名言を残した。もっと言いたい放題したら、反戦英雄の殿堂入りできそうだ。
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上のリンク先によると、16000人かそれ以上の外国人ボランティア兵がウクライナ入りしたいのだと。西欧(オーストラリアもニュージーランドもカナダも含め)は自分らの国のネオナチを送り込んで、ロシア人に殺してもらったらすっきりすると考えているに違いない。
エスタブリッシュメントに対する貧しい若者たちの反抗心が、白人世界では容易にナチスに結びつく。ドイツではナチが禁じられたのでいっときパンクに走った。それでパンクがすごくおもしろくなったのだが、またナチ=ネオナチが静かに広く増殖したようだ。ユダヤ人、非白人、植民地、モスレム、ロシア人・・・矛先はころころ変わるけれど、白人優越主義という通奏音はつねに鳴っている。
拙者の拙い予言では、ロシアが勝つ -> ウクライナ解体->義勇兵の相当数が逃げ帰る -> 裏切りものNATOと不甲斐ない自分の祖国に反逆する -> 欧州大混乱
1. シェルが転売ヤー経由でロシア石油をタンカーごとお買い上げ。運賃込みで28ドル/バレルのディスカウント価格
https://www.zerohedge.com/markets/buyer-finally-emerges-russian-oil-offered-record-28-discount
えっと、(自称)軍事評論家の黒井文太郎が「フェイクニュースだらけの極右サイト」と評価(笑)したゼロヘッジ経由のニュースです。内容は標題のとおり。エネルギー関係者が価格中心で動くのはあたりまえ、というはなし。
黒井文太郎さんの奥さんはシリア人で、シリアであれこれ動いていたときに警察に拘束されて以来、アサドが大嫌いになったんだと。拙者は2009年ごろチュニジアで古い魅力的な建物を撮影していて警察に拘束された。そこはシナゴーグで、私服刑事がずっと監視してたんだな。無罪放免されたけれど、独裁国家なんてそんなもんだ。1983年にバグダッドにいたころも、郊外で記念撮影した日本人が拘束されたと聞いた。背景に核発電所があったんだって。独裁国家ってそんなもんだよね。黒井さんはそれ以来西欧メディアのマウスピースなんだけど、だから西欧メディアの言うこと以外に自分の意見がない。フリーランスで喰っていくのは大変だ。
ちなみに価格が28ドルなのではなく、105ドルあたりの時点でそこからマイナス28ドルマイナス運賃ということなので念のため。それでもウクライナ侵攻以前の価格程度なのだ。
2. ロシア制裁の「最終兵器」SWIFTについて知りたい10のこと 日経BP 武田安恵+1
ゴールドのことについて何も書いていないので、勉強不足としか言いようがない。日経なんだから、日露協会の人とかエネルギー関係の商社の人も読んでいるだろうに。日本人のヨシミで、ちょっと教えてあげてもいいんじゃないのかな。それとも教えないのがプロの流儀なのか。
3. ウクライナ侵攻はプーチンの“アフガン戦争”、終わりの始まり
ジェームズ・ブラウン テンプル大学ジャパンキャンパス 政治学上級准教授
これで「世界展望〜プロの目」とな。拙者はアマチュアで、時間のあるときに情報収集してるだけなのだが、プロじゃなくてよかったと思う。教授先生だからどんなに外しても収入には響かないんだろうけれど、だからといってこんなんで小遣い稼ぎするのもいやだな。
4. プーチン大統領がおかしい! 「KGB出身に似合わぬ雑な展開」 小泉悠東京大学先端科学技術研究センター専任講師
兵頭慎治さんとこの人だけは、テレビのコメントでも拙者はまじめに聞くことにしている。すごくまともなことを言っているし、タイトルの「雑な展開」というのも、そうかもしれないと思った。
しかしハリコフには、アメリカの軍事予算でつくられた細菌研究所がある。それを知ってから、ハリコフでロシア軍のスピードが落ちた原因がこれかもしれないと思った。キエフからさっさと引き上げたアメリカ大使館だけれど、細菌研究所にはアストラゼネカとか世界的製薬企業が関わっているので、まだまだいっぱい証拠物件が残っていたのかも。そこを抑えたロシア軍はさすがと思う。ちなみにウクライナ国内には、同様の細菌研究所がすくなくとも13ヶ所あるそうな。核発電所も怖いけれど、細菌戦もこわい。そのへんをつっこんで欲しかった。
5. ハリコフはじめウクライナの13ヶ所にアメリカの軍事予算でつくられた細菌研究所があるというのは、RTによる731部隊のドキュメンタリーにのっている。
https://www.youtube.com/watch?v=AFEgz8NNmVA
40分経過あたり
昭和天皇は戦後の皇室アルバムなんかで「植物学者」ということになっていたけれど、じつは「化学」が専門で、731部隊も昭和天皇の勅命でつくられたことがこのドキュメンタリーであばかれている。およそあらゆることで間違えていた昭和天皇だけど、たったひとつだけ評価できるのは、ソ連が参戦した翌日に降参したこと。原爆で数十万人を焼き殺されても、沖縄で20万人が殺されてもやめなかったというのに。ロシアを腹の底から怖がっていたのがよくわかる。それはほんとうに、そのとおりだ。ロシアと喧嘩してはいけない。
https://tomluongo.me/2022/03/02/opening-salvos-tossed-putin-next-moves-ukraine/
トム・ルオゴさんがなんだかとても大事なことをわかりやすく書いているような気がしたので、抄訳しておいた。
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前回にプーチンがゲームチェンジャーであることを書いた。今回は「ウクライナの武装解除と脱ナチ化」のつぎの目標について書く。
信頼できる情報筋によると、ロシア軍はウクライナの少数民族居住地域でウクライナ軍を無力化という。アリステア・マクレオドの秀逸な投稿に対する我輩のコメントはつぎのとおり:
ECBも欧州各国中銀も、欧州のバンキングセクターがいかに脆弱かわかっていない。債務が資産を超過した状態で金利が上がる、これは東欧崩壊の序章である。
・・・それから3年が経過した。アメリカ/NATOが対プーチンのゲリラ戦を展開するというなら、財政面で大きな困難に直面するのは欧州だ。欧米が経済制裁を拡大すればプーチンは軍事で対応する。CIA/MI6がどんな情報戦を展開してもプーチンに対しては無力だ。スパイが始めた戦争をプーチンは軍事力で終わらせる。場所はウクライナだが、これはウクライナ戦争ではない。世界の趨勢を決する戦争だ。ダボス対ロシア戦がたまたまウクライナだったにすぎない。
アフガンの泥沼
ダボスはゼレンスキーが降伏するのを許さなかった。戦争が終われば条件交渉にはいる。戦いが終結したらロシアを経済制裁する名目がなくなる。終結とはウクライナ分割である。ダボスが支配する資本市場にとって、終結・分割させてはならない。和平交渉で時間稼ぎするのはそのためだ。
西側は情報戦で、つまり資本流出でおどして短期的損失を最小限度に抑えようとしている。いっぽうで金価格は上昇中。すばらしいことだ。ちなみに遅くとも本年末の、ウクライナ分割後の地図はつぎのとおり。
チェルニヒフとスマイが交渉のためのカード。ルヴィヴはポーランドへ。ダグラス・マクレガー退任大佐が述べたように、ドニエプル河以東はノヴォルシアとなり、ロシア連邦に編入される。
これがプーチンの第1目標である。これに向けてプーチンは軍事力を行使し、西欧は経済制裁で対応した。西欧はウクライナがアフガニスタンのように泥沼化することを(ヒラリーにならって)期待していた。ロシアを交際金融から締めだしたら泥沼化すると踏んでいたのだ。しかし食料とエネルギーをもつロシアにとって金融制裁は穴だらけ。これは非対称戦争だ。
西欧はロシア銀行の在外資産を凍結した(笑)。次の手はリアルの核弾頭しか残されていない。ロシアはウクライナの武装解除するだけの限定戦力を行使しているだけなので、核弾頭はいくらなんでも使えない。
ロシアは一般市民の犠牲を最小限におさえつつ領土を拡大している。一般市民を犠牲にしたら敵が増え、そこに西側が支援をする。それでは過去の戦争と同じことになってしまう。
NATOがウクライナに支援した武力はおおかた無力化された。いま西側が展開している情報戦と経済戦は下品なギャグ漫画としか思えない。なぜそこまでやるのか?西側政権が、コロナ封鎖やワクチン強制接種で失った信頼を回復したいだからだ。民衆をウクライナ側につかせようと必死なのだ。
ロシア風鍋煮込み
さて、プーチンがガス欠寸前の欧州になぜ天然ガスを送り続けるのか?それは供給を止めたら西欧人民を敵にするからだ。ウクライナで民間人を守っているのと同様、欧州人民を守れば、わけのわからないことばかりする政権を民主的に倒してくれるじゃないか。
つまりプーチンの最終目標は、ロシアを1世紀以上ものあいだいじめ続けた、西欧のダボスエージェント・パワーエリートの背骨を折ることだ。さていかなる手段で料理するのだろうか?
鍋奉行はプーチン。西側は彼のペースに乗せられる。西側の反応はすぐに読める。
ウクライナはEU加盟を望む。EUが受け入れる。ジョージアも同様。トルコの顔色が土色になるのがわかる。ハンガリーは見ていないふりをする。結局、どこもウクライナに派兵しない。
EUはウクライナを加盟させてどうするのか?当事者でないゼレンスキーが契約書にサインして戦場の風向きが変わるのか?契約書、土地所有法、体面・・・でどうなるというのか?ウクライナをEUが加盟させたら、EUは相応の責任をとらないといけない。ウクライナからロシアを駆逐するというのか。
昨夜、陽が沈みつつある大統領がウクライナ情勢についてコメントした。支持率が37%を切り、NATO経費でEUを財政破綻させた当事者が、EUを率いて対ロシア戦争を戦うのか?もしそうなら最大の誤算といっていい。EUが新規加盟国ウクライナのために戦うはずがない。
ネオコン・ネオリベはウクライナを泥沼にできると思っているかもしれない。プーチンのほうがウクライナをネオコン・ネオリベの泥沼にするかもしれないというのに。ロシアは欧州を支配することはできないし、その必要もない。上記の地図が実現すればいいだけだ。
金融制裁の限界
さてウクライナ分割のあとは領土保全である。金融制裁を無力化し、欧州がなけなしの金を使い果たすような環境を構築する。財政破綻で西欧政権が破綻する。ヒントはロシア財務大臣のコメントだ。金本位制の復活である。ゴールドへの付加価値税を撤廃する。ルーブルではなくゴールドで国際取引の決済をすれば、為替下落を回避できるし、外国資本逃避のショックを和らげることができる。
COMEXやLBMAなど従来のゴールド市場(といいつつ客からピンハネするメカニズム)からゴールドが流出する。ゴールドに裏付けられたロシア銀行システムが金融機関としての信頼を回復する。西側の銀行が顧客を顧みず搾取をつづけた結果、エネルギーとコモディティー市場が瀕死の状態であるのと対照的だ。
ペトロダラー体制が過去のものとなる。このまま原油価格が上がりつづけても、ロシア陣営から直接買い付ければ安価で手に入る。高値で買えば、世間から非難を浴びるのはプーチンではなくバイヤーだ。そしてロシアは原油収入でより多くのゴールドを備蓄する。
ロシアはイランとは違い、当面の困難を回避できる。イランは忍耐しか方法がなかったが、ロシアはタンカーを建造して輸出できる。困難な状況ゆえに繁栄し、世界の資本の流れを変える。
さて、西欧のダボス派が嵌まった罠の話をしよう。連銀パウエルは3月に25ポイントの利上げをするといった。「実行すると言ったかぎり実行する。」さらにいわく、「基軸通貨が複数あってもいい。」アメリカは金利上昇でスーパー債務超過になる。金利上昇でドルの流れが狭くなる。EUはロシアと対決しているのにアメリカは見ないふりをする。西欧ダボス派と連銀が対決する仕組みになる。
ウクライナがEUに加盟。NATOはひきこもり。ルヴィヴはポーランドへ。トランスカルパチアはハンガリーへ。EUが食うウクライナは残飯だ。
ネオリベ・ネオコンはプーチンを第2のミロシェビッチにしたいようだ。世の中には、アメリカの政治家や欧州の企業債に屈しない人たちがまだまだいるというのに。
この戦いは世界のありかたを変える。ダボス派にとって需要の減退なぞ祭りの生贄みたいなもんで、喉元を過ぎればなんとかなると考えているかもしれない。しかしその祭りはすでに終わっている。
https://www.corbettreport.com/waggaman-ukraine/
ロシアに7年くらい住んでいるというワッグマンさんいわく、ロシアはかなり混沌とした状況らしい。
まずロシア人は政府のやることなすこと懐疑的。ある意味健全なんだな。
ワクチン(スプートニク)接種について相当強引なことをやってきた。
スベルという投資銀行+アマゾンみたいな企業があってプーチンさんの環境大臣。
そこがアストラゼネカに投資していて、アストラゼネカのワクチンとロシアワクチンを混合で接種という案もあったらしい。
国民は右と左に割れていて、右のほうは戦争賛成・ワクチン反対、左は戦争反対・ワクチン賛成。ワクチンも戦争もダボス世界観の実現というコルベットさん困惑。
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コルベットさんは別のインタビューで、ワクチン強制接種反対ということでアメリカからカナダまで隊列を組んでデモをしたトラッカーたちのために義援金をあつめたおっちゃんの銀行口座が裁判所の命令もなしに凍結されたという、まさにそのおっちゃんにインタビューしている。要するに国家がテロリスト(!)と認めたら即座に銀行口座を凍結できるという法案をトルドー大統領が通してしまったらしい。もちろんトルドーはダボスOB。
コルベットさんがまとめてくれたところによると、ダボス的世界観(グレートリセットとかナラティブとか)というのは、大金持ち地主貴族のいうことだけが取り上げられ、貧乏人は上級国民とメディアのいいなりになっていればいいという世界。もちろんダボスOBたちのいう人口削減というのは貧乏人は子供を産むなということ。
ドイツだけじゃなくてイタリア、ハンガリー、オーストリアも同調。イタリアにいたっては、贅沢品の輸出を禁輸対象から外してくれという始末。ウクライナ外務大臣は「おまいらに外交辞令なんていらんわ。」
先週の記事なので状況は変わっているかもらんが。
https://oilprice.com/Energy/Energy-General/Ukraine-Foreign-Minister-Furious-As-Germany-Refuses-To-Ban-Russia-From-SWIFT.html
欧州が善悪ではなく損得で動いていること。欧州各国が正義っぽい建前っぽいことを大声で話しながら、裏ではいろんな手を使ってグレーゾンをつくりだしていること。我々日本人みたいに善悪でものごとを判断する人たちには、地続きの欧州世界の国際政治は理解不能であることがよくわかる逸話ではありませんか。
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ハンガリーはウクライナに武器も軍隊もださない。殺傷兵器もハンガリーを通過させない。
https://www.bignewsnetwork.com/news/272353555/no-troops--weapons-for-ukraine-hungary-confirms
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アゼルバイジャンのきわどい綱渡り
https://oilprice.com/Latest-Energy-News/World-News/Azerbaijan-Is-Walking-A-Fine-Line-Between-Ukraine-And-Russia.html
アゼルバイジャンはロシアの侵攻に際してなにも声明を発表しなかった。そのおかげで反戦でもなんかが国内で起きたけれど、じっさいにはこっそりとウクライナに飛行機で医薬品など運び込んでいた。というのもアゼルバイジャンがナゴルノ=カラバフをアルメニアからぶんどったときウクライナがアゼルバイジャンを支持してくれたから。とはいえロシアとは有事のさいの欧州へのガス供給協定を結んでいたりして、いわば同盟関係。
あんまりややこしいので途中までしか読んでいないけれど、欧州は誰もがみなこんなん普通にやっとんねんな、という感想をもちました。
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ラブロフさん「いまは戦争状態じゃないので(ウクライナの)降伏っていう用語はあてはまらない」
https://sputniknews.com/20220302/lavrov-russian-demands-to-ukraine-do-not-amount-to-capitulation-moscow-suggests-negotiations-1093527457.html
「我々が要求しているのは協議、とくに(ウクライナ領土に住む)ロシア民族を少数民族として認めること。ロシア人だけじゃなくて、ハンガリー、ルーマニア、ポーリッシュ、ブルガリア人などすべての住民の平等な権利を認めること。それがないから少数民族はひどい扱いを受けてきたのだから。」
「ロシアの衰退を望んでいる、という考えかたそのものが西欧の植民地時代的発想だ」
「ゼレンスキーは話し合いを望むと言いつつ、のらりくらりと延期している。アメリカが(ロシアとの)話し合いを許さないのだ。ウクライナが独立国だなんて誰がいえるのか。」
「ドイツがネオナチに武器供与。信じられないことだ。」「ロシアを欧州会議から除名する?そんな仕組みは存在しない。」「鉄のカーテンを作ろうとしているのは西側だ。」
「ロシアは生き延びるための行動を起こす。西側がなにをしようがあまり気にしないですむように。西側が嘘つきで話し合いする能力がないことがいまほど明らかになったことはない。」
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アメリカもNATOもなんども戦争をしかけてきたのに制裁されたことがないのはなぜか?
https://www.azerbaycan24.com/en/the-us-and-nato-have-never-been-sanctioned-for-starting-wars-why/
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00179/022800096/
プーチン大統領は「別れた恋人に暴力を振るう悪質なストーカー」
名越健郎
1. 外国語系の人は(例えばプーチン、例えばソ連、例えばロシア人、例えばウクライナの)好き嫌いは別にして、基本的情報を押えているので安心して読める。
2. ただしこの爺さまはちょっと違う。1953年生まれということは、我輩より5年上。5年上といえば、全共闘のきな臭い匂いが大学に充満していたはず。この爺さまの頭はひょっとして、ソ連時代で止まっているんではなかろうか。ソ連時代に宗教はたいして問題にならなかったが、ロシアとウクライナの違いは人種民族ではなく、両方が抱える歴史、なかんずく宗教の違いというのが指摘されている。
3. だいいち、侵略されているのはウクライナだけれど、主題はウクライナではない。ウクライナは西欧にとって質草であり、ロシアにとってバッファーである。主題はNATOの拡張主義であり、エネルギー価格であり、国際金融であり、国連であり、冷戦終結後のアメリカ帝国主義である。
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さて、なんでインド人留学生がひとり殺されるまで避難しなかったんだろう?
インドは300年以上イギリスに支配されていたので、地続きの人たちが感じる恐怖を忘れたのだろうか?
逆に台湾や日本といった島国の人たちは、恐怖への感受性に欠けるので、勇ましいことを言ったりやったりしてしまうのかもしれない。アメリカもイギリスも島国だと思う。
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フィヨドル・ルキヤノフさんが格調高い文章でつづる「ひとつの時代の終わり」
https://www.rt.com/russia/550873-ukraine-action-end-era/
ロシアは中期的な困難を覚悟でゲームチェンジのきっかけをつくったということがわかる。
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軍産複合体の宣伝媒体となったメインストリームメディア。NHKなんて官邸も言っていないようなウクライナ寄り西洋寄り、つまりひとことでいえばダボスプロパガンダ機関になってしまった。そのなかでなんも考えてなさそうなJBプレス。そこでウクライナのことを書いている(*上述したように主役はウクライナではないのだが)のは狗糞ジャーナリストばっかりになってしまったのだが、自衛隊の西村金一さんだけ、さすがに事実として書いているぶんには読んでよかったと思わせるものがある。
いわく、「ロシアはとても臆病なので、兵力で3倍差でも行動を起こさない。5倍差でやっと動きはじめる」と。
そのロシアが行動を起こしてただで済むわけがない。
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地続きの人たちというのは、サバイバルが第一優先なので、3秒前にいっていた意見を翻すのを「悪」とは考えない。サバイバルが善なので、二枚舌三枚舌は方便のうちなのだ。我々島国の人間は二枚舌そのものを悪と断定する癖がある。でも明日になって西欧の多くがオセロみたいにいっせいに色が正反対に変わることが信じられない。でもそれは、ちかくの例で言えば南朝鮮がそうであるように、善悪を超越したふつうのことなのだ。
戦国時代は日本もそうだったらしい。お城のなかで殿様や幹部が籠城する場所の備蓄はとんでもなく少量だったらしい。それは協定を結んでいる他の軍勢が助けに来てくれるはずだから。ほんまに助けに来てくれるかどうかを周囲の殿様たちがじっと見ていて、ほんまに助けにきてくれるところは信頼するけれど、いざというときに寝返ったところは、いくらそのときの勢力が強くってもいっせいに、あたかもオセロがひっくり返るように引くのだそうな。
欧州もそんなもんだと思う。
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プーチンさんのロシアがどこまで行くのか。ポーランドなどロシアに隣接する国々からのミサイル撤去か、あるいはNATO解体か。欧州がどれだけビビっているかは、スイスが永世中立を放棄したことからも察することができる。逆にドイツはロシアとすでに話がついているんじゃないかというくらいアクションが早い。早すぎる。さすが欧州だ。ナイフで戦うふりをしながら、背後のフランスを刺すことを考えているのかも。こんな腹黒い人たちが、おしゃれでファッショナブルでモダンで金襴緞子で、チーズくってワインのんでるような、スイーツとカフェオレすすってるようなイメージをばらまいてきたのだ。そして欧州の誰もが小さなアドルフ・ヒトラーを魂に宿している。
島国に生まれるのも悪くない。